ドラマで気狂いの女の人が在た。 御飯にタワシを出してた。 番組を回してたら巡り観て、気持ちが悪くなった。
あたしのお母さんはよく、 真夜中に「御飯が出来た」って云って、家中の電気を点けて歩いた。 気に入らない事があるとすぐに、甲高い悲鳴をあげて鏡を投げた。 聞こえない言葉を呟きながら、部屋をひとりグルグル回ってた。 そんなに回ったらバターになるって、昔に云ってたじゃない。 お母さんの悲鳴がずっと、耳の中に残っているの。 鼓膜に焼きついて、ほんの少しの刺激で生き返る。
あたしが小さい頃に住んでいた家には、『お母さんの部屋』があった。 其の部屋は妹しか入れてもらえない、特別な部屋だった。 何年かすると部屋に、あたしも時々だけ入れて貰えるようになった。 其の部屋には違う時間が流れていて、観たことも無いテレビ番組がやっていて、 妹用のヌイグルミや服や、他にトランシーバーが置いてあった。 お母さんはラジオだって言い張っていたけれど、其れは確かにトランシーバーで。 時々お父さん以外の、あたしの知っている男のひとの声がしていた。 何時からかそれらがどういうことなのか、知っていたし。 ばあちゃんやお父さんから、何時からかたくさん聞かされるようになっていた。 その声をもった男のひとと会うたび、あたしは警戒心と嫌悪感を抱いた。 其のひとは近所に住んでいたから、何かと良くはちあわせる。
無意識に思い出しては、取り留めのなさに悶えるしかない。
そんな時は決まって、硫黄の匂いが鼻を衝いた。
悲しくも無いのに、泣きたいと思った。 悲しいのかも知れないけど、其れにしてはからっぽすぎる。 虚しく、誰かの夢を食べるよう。 眠いのに泣きたい方が大きくて、動けない。 こういう時、腕を切ると楽になるの、知ってる。
うたをうたいたかった。 うただけうたえれば良かったのに。 何時の間にか、うたうことしか出来なくなってた。 無能な猿。 本当は、何でも出来るひとに成りたかった。 いまは何でも出来るけれど、すべて中途半端で。 せめてうただけうたえればいいと思ってた。 あたしには足りないものが多すぎるのよ。 景色を見れば、頭の中で写真になって。 ずっとずっと残るけれど。 表現は曖昧で。 映像になった感情を、上手く描けない。 あたしの中にある幾つもの世界を捨てれば、新しい事は出来るけど。 そう簡単に捨てられるほど、縫い付いてる訳じゃ無い。 何で楽しかった思い出さえ痛みになるかな? 今更、何時かが楽しかった寂しさは腫れ上がってくる。 何で難しい話ししか出来ないかな。 あたしにはあたしがすべてだった時間が多すぎて。 ひとの言葉や考えを、受け入れる力が弱すぎる。 其れは薬をのんでも治らないの、あたしだって知ってるのに。 馬鹿みたいに救いを求めて、結局は。 ぜんぶ諦めて、自分の意志に元通る。 あたしのあたしが煩わしいずっとああ馬鹿みたい。 歩きすぎた。 脚いたい。
夏休み中、サイト作ろうとか考えてたけど。 上手く考えがまとまらなくて、保留した。 詩は載せないで日記と風景写真だけだと、ただの日記サイトだし。 写真の著作権を守るとか、きっと中途半端になる。 何がしたいのかコンセプトが無いと、更新どうせ止まるし。 自分の写真を載せるのは絶対にイヤだし(笑。 本当はネット自体、あんまり好きくないけどさ。 日記書いてるだけでBbsとか書き込むのも苦手だし。 でも何かしたいんだよね、気が済むまで考えよう。 考えるのが好きなのは、良く無い癖。 良く無い癖を大フィーチャーしたサイト…(謎。
意味わかんない。
苛々が止まらない。 毎日、目に映るすべてのものが目障りで。 てのひらに歪な力を込めると、皮膚を掻き毟る。 頭の中が冷静すぎて、混乱して、気持ち悪い。 上手く眠れない。
そして、此処でこうして。 弱音と鬼を吐いて。 明日からも頑張れる気がする、あたしを。 あたしが視て。 嘲るように苛立って。 少しずつ気がちがえそう。
勝手に守ればいいのよ。 自分のものを自分で守るなんて当然じゃない。 ただ、守りきれない無力を感じて失望してくあたしを。 あたしは知りながら、藻掻くしかないのよ。 早く失せてよ。 もう、関わりたくない。 弱くなって消えて仕舞えばいいのよ。
舐め合いだなんて、目障り。
何が起こっているのか解らない。 笑えるから更に、自分の奥が萎びていく錯覚が目の前をちらつく。 あたしは元気かな。 突然、胸の辺りが痛くなったりする。 頑張れてるはずなのに何処かだけ、嵐の中の静けさ。 麻酔の中で、知らない間にきっと、大切なもの全部浚われてく。 今は誰にも近寄られたく無いし、此れ以上なにも考えたく無い。 夢の為に捨てるなんて、格好良い事も出来ない弱いあたしが。 前に進むフリをして、剣山の道を歩いたって。 足跡は血まみれ。
泣こうにも泣けない。 あの頃のあたしの強さが、また取り憑いたのかも知れない。 くだらない強かさだけで、ひとりでも在れる努力をしてた。 泣かない事が其の一歩。 喋らなくても睨む事で、威嚇出来る事を憶えた。 誰とももう%B
此の二年間半、生まれて一番、何でも話したコが。 望むように。 最後くらい。 其のコが望む様に。 縁というものを切りました。
でも、なんだか心が楽になりました。 その瞬間から、あたしの中で。 彼女の記憶が消えるように。 ボコボコと音を立てながら。 みえなくなっていきました。
さようなら。 未練も何も、ありません。 貴方を思い出す日も、此れからはきっと無いのでしょう。 名前も、消去したメモリも。 今夜の眠りで、昇華されるのでしょう。
さようなら。
信頼を簡単に見付けられるひとなんて在ない。 歩み寄って一歩引いて、少しずつ、お互いを赦し合いながら。 一日一日、見えていく胸の内を、信じてくのは。 気付かない内に絆になって、繋がるように。 鍾乳洞のような、其れより少し早めの、人間の時間が必要だと思う。 いま、ふと出逢ったひとを大事に出来たなら、何時かそんな絆を結べるわ。 欲しいの? 嘘も真実もない、そんな。 目に見えないもの、信じた時。 それは貴方の胸だけが知る確信よ。 目に見えないものを信じれないなら。 軽々しく海のようなものを、プレゼント感覚に求めないで。
最近、オフラインで、強くなった、気がする。 意見とか、思ったこと、イヤだったらイヤって、ちゃんとしてる。 ネット上で個人の文句云われても。 不特定多数の前でしか何も言えないひとなんてもう。 簡単に、潰せる。 精神から。 崩してやりたい。 あたしは現在、進むために生きてるのよ。 こんなに想って、やっと此処まできたのよ。 そんな時、ひとばかり足の踏み場に、川を渡ろうとしているやつに。 あたしの背中を貸そうなんて、ひと欠けも思わない。 濁流に呑まれて仕舞えばいい。 あぁ、目障り。 電話して、云おう。
常に依存ばかりしていて、つまらないコだった。 あたしは進む。
残った夏がうざったい。
心に鬼が棲んでるみたい。 暴れてるみたい。
暴れてる。
眠れないでこうしていると、看護婦さんが驚く。 夏休みの終り、入院をした。 病室と云う滅菌された不自然な清潔と。 カーテンで仕切られただけの、真っ白な孤独。 退屈だったけれど、なんだか其れ以上は望めなかった。
うたをうたいたかったけれど、学校じゃ身動きが取れなくて。 他力本願じゃ不本意で、物足りなくて。 手応えが欲しかった。 それには、自分の足で歩く事が必要だった。 今のあたしに手応えっていえば、ひとに聴いてもらう事。 ひとと話しをすること。 自分を形として評価されないと、どうしても自分を認められない。 うたを聴かせて、其れは自分だけじゃ出来ない事だから。 自分のすべてを其れに托して、評価されたい。 善かれ悪かれ、それはあたしの糧になると信じてる。 明日逢うひとの音楽を聴いて、良い所とそうじゃない所を知った。 あたしは彼にそう聞かれたら、答えられる。 対等で居たいあたしのスタンスは、受け入れて貰えるかな。
夢をみる、毎日幾つもの。 最近は戦争の夢しかみない。 撃ち殺し、刺し殺し、血まみれの夢。 刀を持った侍が、追い掛けて来て、太腿を刺し。 手の甲を切り、刃物は操られ、動き出す。 毎日、夢の中で、知らないひとが何人も死んで逝く。 あたしは、何故か、どれほど斬られても死なない。 生きたいと思ってるからかどうかは知らない。 でも、絶望だけを覚える夢じゃない。 もう少し、我慢すれば終わる。
日記…向日葵のままだったんだね。 替えなきゃ。 まるで夏に取り残されたみたい。
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