⊂干涸びたかえるみたいね。⊃
2002年01月31日(木)

喉が狂うと無性にうたがうたいたくなる。
指先で捻り潰した思い出のなかに、ひとつ。
狂った喉と、苦い思いをした肺が。
言葉を紡ぐ暇もない。
会えなくなって往く景色の端で、動けなくなると思ってた。
足跡ひとつ残せない、蝉になった筈だった。
毎日は最後の渦。
さようなら、あたしの記憶。


⊂千切って、切り裂いて。⊃
2002年01月17日(木)

確か、4年前のこの時期だったと思う。
制服のスカートをカッターで引き裂いた。
切り刻んで、二度と動けないように殺してやろうと思った。
叱られたけれど、あたしは何処にも行けない只の中学生。
あいつはあたしを恨むことだけ生き甲斐に。
気を狂わせては、あたしを追い払った。
そんな毎日が大好きだった。
憎まれることにも、嫌われることにも、忘れられることにも。
あたしはそれらの何処かに居心地の良さを見い出して。
毎日、暗い部屋のテーブルの下に隠れて新聞紙を千切った。
そんな光りの無い3年間。
いままでも、これからも、依存する温かな思い出に。
今でもあたしは、足を繋がれている。
雨で濡れた。
舌が切れるまで、嘘を吐いて。
今、あたしは幸せです。

きっと。

あの日より夢に触れただけ、幸せなはずなのです。


⊂脊髄から綿の先まで。⊃
2002年01月12日(土)

あけおめで御座いますー(遅)。
今年が始まって、直ぐに18歳に成ってしまいましたぁ…。
携帯の買い替えさえも自分名義だよ。
学校に行くのも実質あと二十日もないし。
無性に切羽詰まって、何をするにも頭が働かない。

冬休みは病院にさえ行かなかったよ。
もう行きたくない…だって、車の中では母親が、
「一緒に住もう」
って云って、あたしを丸める。
病院に行けば親同士で喧嘩する。
なんなのよ。
だけど、あたしさえこうじゃなくて、もっと上手く。
何でも出来ていたとして、こんなんじゃなかったら。
もっと平和な暮らしなんて、簡単に手に入る筈だったのね。
それに、病院なんてなくてもそれはそれで穏やかに毎日を過ごせたから。
きっとこのまま普通に戻れると思ってた。
ちゃんと皆と話せたし、泣く事も余りなくて。
もう大丈夫だと、思って学校が始まった。

8日は学校へ行った。
1時間で学校が終わって。
カッターが無くても教室に居られたし、先生ともちゃんと喋れた。
喋れたのに、昨日は教室に居れなかった。
木曜日はちゃんと居れたけど、家に帰ってから久し振りに腕を裂いた。
あのコの目がヤ。
あのコの目が嫌いなの。
いつも誰かに付きまとって、いつも誰かを嫌いで居る。
あたしはあたし、だけど、誰かをいつも気にしてるのよ。
午後の授業に3分くらい出たけど、逃げてトイレに隠れてた。
一番奥の。
水の中にたくさん血を落として、したことなかったから面白かった。

どうしたらいい。
ちゃんとひとと話せるのに、あたしのお話しはオカシイって云う。
発想や言葉の言い回し方がオカシイくて、変だって。
普通にしてるのに普通に出来てない?
赤く色を変える腕が、優しさに幾らしみたとしても。
あたしは誰も信じてなんていないのよ。
自分以外は全員、他人だと、あたしはずっと思ってる。
幾ら信じさせようとしても無駄だよ。
結局、何かに揺れて仕舞えばあたしを裏切ることなんて簡単だなんて。
最後に撃たれるのは誰だと思う。



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由弥 [御手紙]