★篠田節子。『神鳥─イビス』

ずいぶん前に友人にオススメしてもらって、ツンドクに
なっていた本で、やっと読めた。
それにしても…後半は「鳥肌」が立った。
美しいものは恐ろしい、恐ろしいものは美しい。
ならば…小心者の自分は美しい物を追おうとはしないだろう。
この主人公のように、たくましく立ち向かうことなど
出来はしない。

なんというのだろうか、主人公の葉子はかなり男性的な
性格のせいだろうか、ホラーなのにベタベタ・どろどろして
いないような気がする。まとわりつかれるものが、人間で
ないからか。
とは言っても、逃れることが出来ない宿命にからめとられて
しまったのだから、これから一体どうなっていくの?という
余韻を大きく残して物語は終わるのだが。

今回読んだのは文庫なので、今度ハードカバーの装丁を
本屋にこっそり見に行ってみよう。
2004年01月10日(土)
映画。『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』

去年の暮れ、見に行ってきた。
なぜかここ数年、同じ系列会社制作の「ハム太郎」と抱き合わせに
なっており、初年度にはそのことでクレームがついたのか、
映画会社からの張り紙がしてあったのが記憶に新しい。
「皆さんに楽しんでいただきたい旨を了解していただきたい」
みたいな内容だったと思う。うろ覚えだけど。
たぶん、ハム太郎を見たい小さな子たちには、ゴジラは刺激が
強すぎるのだろう。事実、下の娘が幼稚園児で初めてハム太郎を
見に行ったとき、次の「ゴジラ」が始まって数分で「帰りたい」と
言った(汗)。
私はマジで見たかったんだけれど、息子をダンナにあずけ、
泣く泣く映画館を後にしたものだった。
(次の年からはちゃんと両方みられた)

さて、今回の「ゴジラ」はあまりストーリー的に期待していなかった。
前回の釈由美子さんがあまりにカッコよかったためと、
今回の金子さんが映画を宣伝するCMを見たが、イマイチ下手に
思えたのだ。
ところが、実際映画を見ると、これが案外よかった。
前回のゴジラは、釈さんが過去自分のミスで同僚を死なせて
しまったトラウマや周囲の冷たい視線と戦いながら、
自分の生きかたを問うというものだった。
今回は、前回と違いエリート(パイロット)が主人公ではない。
主人公の仕事はメンテナンス。機械をいたわり、その心を
理解しようとする主人公が、図らずも現場の機龍(メカゴジラ)を
直接サポートすることになる。
そう、実際は一番大変なのに省略されるメンテナンスに光を
当て、それで乗り切ったことはエライと思った。
ラストシーンのメッセージには、じーんと来てしまった。
モスラの絡ませ方はかなり強引な気がしたけれども、
個人的にはゴジラよりモスラの方がうんと好きなので許す(笑)。
モスラ映画に実際に出られていた俳優さんが出ていて、
それだけでもう一度あの昔のヤツを見直そうかな、という気になった。
しかし小美人はどう見ても別人だよなあ……
中尾さんの総理大臣も、その考え方とか、現実のえらい政治家には
ありえないんだけれどもけっこういい。コイズミさんよりもうんとね!

それにしても……まだ続くんやろうな?
2004年01月09日(金)
By ちゃいむ

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