2004年05月31日(月)



【価値】


自分の価値が何処にあるか
解らなくなってきた


迷路はどんどん深くなるばかり
明りは何処も照らさない
暗闇からは何かが蠢く音


価値なんて気付く前に
我武者羅に突き進めたら良かった


それとも着実に
目の前の何かを片付けていけば
いつか僕の価値は見つかるだろうか





2004年05月30日(日)



【感情】


感情がコントロール出来ないよ
勝手に独りで先走るばかりで
今日も君と話せず仕舞い


コンプレックスは消えないまま
私の肩に重く圧し掛かっていて
話し掛けようとする勇気を
あっという間にもみ消した


どれも私の感情なのに


どれひとつとして
私の思い通りになってくれない





2004年05月29日(土)



【募る】


何も言葉を交わさないまま
君への思慕が降り積もる
許容量一杯になって
もう胸が苦しい


何も、通じ合わないまま
思いだけが一人歩きして
自分だけいっぱいいっぱいで
もう心が痛い


切なさなんてとっくに超えて
今はもう疼く傷だけが見える






2004年05月28日(金)



【好き】


なんて単純な感情
君が、好き


近づきたい
話したい
可愛く見られたい


君に、少しでも好かれたい


なんて単純な欲求
恋なんてもう出来ないと思ってた





2004年05月27日(木)



【届かない】


この言葉も
あっという間に戯言になって
君へは一言も届かない


その事が
その事だけが
僕の最近悲しいこと


理解しあうというのは
人に与えられた許しで
人に与えられた癒しで


僕は、君を
君を、愛していると
何度も、何度も
君を、愛しているから
全てを、許すと…
でも君は、それすらも拒む
もう僕の言葉では君を救えない


なんて言えば良かったんだ





2004年05月26日(水)



【距離感】


今もまだ距離感が掴めずに
近づいては傷ついて
離れては孤独に負けて
馴れ合いを続けてる


止めようと
何度も思った関係なのに
程よい距離が分らないまま
ずるずると続けてしまってる


滑稽な生き方の証拠が
ココに、目の前に晒されていて
それでも目をそらせず
それをキッパリ捨て去る事も出来ず


自慢出来る何かなんて
自分の人生に存在しない気がする





2004年05月25日(火)



【破綻】


破綻するのは僕の言葉
破綻するのは僕の意味


耳から、手から、足裏から
何かが少しずつ零れて行って
世界へ僕が染み出ていった


じわじわと僕の境界線が曖昧になる


少しずつズレル、視界
少しずつズレル、感情


言葉が意味をなさず
それによって築かれていた僕の
僕だけの小さな世界は破綻する


嗚呼、混色されて、世界が濁るよ





2004年05月24日(月)



【画面】


パソコンの画面を見つめては
どこか遠くに行ける気がしてた
ココじゃない何処か
僕を知らない、何処か


でも、理解だけはしてた
頭で、納得出来ないまま


目の前の立ち塞がる何かこそ
僕がぶつかるべきモノで
この先にしか、この道の先にしか
未来は無い事


本当はそんな事無いのに
今立ち止まった足元から360度
全ての角度へ僕は進めるのに
やっぱり自分で望んだ事だから
そこしか見ないようにしてたんだ


きっと
ここでぶつかって置かないと
生きてる意味が今この瞬間に消滅してしまう





2004年05月23日(日)



【荒む】


心が荒んで行く
まるでそれは砂漠のよう


水も何も無い
カンカンと照りつける太陽だけが
憎らしく存在してる


嗚呼
からからに乾いて
心が、悲鳴をあげる


潤す術が今は見えない





2004年05月22日(土)



【課題】


目の前に積み重なる課題が
遥か高くそびえたつ
何処から手をつけようか
何から手を出そうか
迷って時間は今日も過ぎる


ひとつ取り出しては
挫折して
気分転換にともうひとつ
課題を手にしては
また放り投げる


そんな事を繰り返して
もう足の踏み場も無い周囲
どうにもならない郷愁を抱えたまま
明日も課題を探し続けて


中途半端に目指した夢の残骸が
静かに僕を責め立てる





2004年05月21日(金)



【枯れる】


枯れていく心臓
音がか細くなっていく
刻む時が少しずつ短くなって
いつかは止まる、音


泣き喚いても
咽び泣いても
枯れていく
止まらない


人に与えられた時間は
とても短い一瞬で
ドラマのような永遠なんて
きっと存在しない


僕の心臓も
今日は枯れていく





2004年05月20日(木)



【距離】


君が進んでいく
どんどんと
僕よりも
数歩
数歩
数歩
前へ


どんどんと先へ
未来へ
己の望む何かへ
突き進んでいく
君の背中


距離ばかり遠くなって
僕は目を細めた
あれほど望んだ夢は
これほど儚く消えるんだ


君は僕を置いていく





2004年05月19日(水)



【雨】


車が弾く雨をひたすらに見つめた
沈黙がとても静かに続いたまま
君と僕とを遠ざける


何もしゃべらないのは
この沈黙の先に
この雨の止んでしまった先に
別れが在ること
お互い気付いているから


僕がひとつ言葉を発したら
君はきっと言うのだろう
もう、やめよう、と


そうして僕は
仕方の無い事なのだと
大人ぶって分った振りして
寂しく笑う


嗚呼
このまま雨が止まなければいいのに





2004年05月18日(火)



【片恋】


きっと君の手は優しい
きっと君の声は優しい
きっと君の瞳は優しい


想像だけで終わる日々
声すらもかけられぬ現実


たった一言で良いのに
自分に自信が無さ過ぎて
何も踏み出せない
でも想う気持ちだけは
止められなくて
一人相撲がまた始まった


嗚呼、きっと君は今夜も
優しく誰かに触れるのだろう
優しく誰かに囁くのだろう


こんな片恋は二度としないと
あの日誓った筈だったのに





2004年05月17日(月)



【愚か】


惨めで寂しくなる
惨めで泣きたくなる


他人の価値に振り回されて
生きる意味も何も見出せず
また今日も誰かに否定されて
笑ってた自分


それでも死ぬ勇気が無い僕を
世界が拒んでくれれば良いのに
今すぐにでも世界から
弾き飛ばしてくれれば良いのに


そのまま宇宙に放たれて
大きな何かに包まれていたいよ





2004年05月16日(日)



【一生】


時間に追われる中で
なんにも貫けない僕が居て
未来に背を向けている


その姿が
ありありと浮かんで
僕は唇を強く噛んだ
鏡の中の僕は苦々しい顔


こんな、なにも
培えない日々では
きっと何者にもなれはしない
目標も決めず走り出した結果が
現在(いま)
自分の望んだ事すら
日々を過ごす事に必死で
忘れそうになる


愚かで、惨めな僕の一生





2004年05月15日(土)



【ブロック】


粉々に砕けたブロック塀
隔てていた壁は無残にも破壊された


自分を護る為に
慌てて組み立てる
言葉のパズル
嗚呼、でも
上手くかみ合わない


目の前にはぐらぐらに揺れる
無理やり重ねたブロックの破片たち
繋がるのは接着ボンド
粘着力の無い、友人たち


愛が欲しいと叫ぶ割に
人を拒絶する精神が
こんな塀を培って
粉々に砕けたブロック塀は
もう元には戻らない


広がる視界は
以前よりも鮮やかになって
きっと僕を貫くんだろう





2004年05月14日(金)



【まるでそれは】


自慰行為のようだと思った


独りで遊んで
独りで終わって


言葉は僕を救ってはくれなくて
むしろ言葉は僕を縛り付けている
それなのに
何も吐き出さずに生きる事を
僕はどうしても選べなくて


自慰行為の様に
僕はただ
自分の為だけに言葉を並べ続ける


決して揃う事の無い
デコボコのブロックを組み立てる様に





2004年05月13日(木)



【轟き】


雷鳴が鳴り響いて
僕は身を竦める


カーテンの向うが
一瞬の轟きと共に
ピカッと光る
布団を頭から被り
ただじっとこらえた
動いたら
何かに捕まってしまう
そんな気がした


嗚呼、でも
僕をあの稲妻が引き裂いてくれれば
明日、一人ぼっちで泣く事も無く
明日、誰かの帰りをただ待ち望んで
途方にくれる事も無く


僕は安らかになれるのだろうに





2004年05月12日(水)



【電車】


久しぶりの電車は
雑多で何処か安心した


見知らぬもの同士が
皆、どこかを目指してる
言葉もあえて交わさずに


友人同士で乗り込んだ
女子高生の声だけが
少し迷惑げに車内に響いて

私は静かに目を閉じた





2004年05月11日(火)



【一言】


小さな一言をとても気にして
泣きそうになります
他人に嫌われる事を
どうしてこんなにも怖れるのか
自分でも解らなくて
どうしてだか
泣きそうになります


他人から拒まれるのは
とても痛く
他人から蔑まされるのは
とても辛く
他人と関われない私は
とても醜い


一言が大きな壁となって
あなたと私を隔て
私はたった一人で立ち竦み
今も、泣きそうになります





2004年05月10日(月)



【否定】


他人から否定される事は
どうしてこんなにも
寂しく、哀しいのだろう


他人に自分の何が解る?
そう自分を庇った言葉は
空しく響いて
何処にも届かない


鏡の中の自分が
泣きそうな顔で微笑んだ


”馬鹿だね”


どこかで誰かがそう呟いた






2004年05月09日(日)



【乾燥】


からからに乾いた目を
しぱしぱさせる
何度瞬きをしても潤わないよ
涙腺なんてどっかに置いてきたんだ


気付いたときには乾燥は広がり
心もカラカラに乾いてしまって
潤うにはどうすればいい?なんて
途方にくれる
術なんてとっくの昔に
忘れ去ったのに


それでも 嗚呼
乾いたまま僕は歩こうとして
足がもつれて、心が絡んで
見っとも無く、転ぶ
かんかんと照りつける太陽が
嘲笑う様に暑かった





2004年05月08日(土)



【耳鳴り】


耳の奥の方で
僕の何かが
悲鳴をあげている気がして
眼をきつく閉じる


手のひらで耳を押さえても
溢れる雑多な世界の音は
少しずつ僕を蝕んで
奥の方の僕までもうすぐ
そんな場所まで入り込んで


その穢れた声が
届きそうになってる


嗚呼 嗚呼
この耳鳴りは
これは僕の悲鳴か





2004年05月07日(金)



【幾度も】


同じ言葉をはく
そこに新鮮味はなく
味気ないモノが出来上がって
走り書きしたメモを
くしゃりと握りつぶした


今日も言葉を吐く
でも納得がいかなくて
泣きそうになって
唇をかみ締める


握り締めた拳を
振り上げる事も出来ずに
ただどんよりした雲の広がる
薄暗い空を眺めた


幾度同じ事を繰り返せば
ここを立ち去る勇気を
僕は持てるのだろう?





2004年05月06日(木)



【ねえ どうして】


口先ばかりで進まない自分を
これほど呪った事は無いよ


どんどん先へと突き進む誰かを
遠巻きに僕は眺めて
独り佇んでは
掛ける言葉を呑み込んだ


ねえ、どうして
そんなに君は堂々としてるの
そんなに君は毎日笑えているの
そんなに君は生きていて楽しいの


止め処なく零れる言葉を発したら
僕は、僕が可哀相なんだと
認めることになってしまう
僕は、僕が不幸なんだと
言いふらす事になってしまう


見っとも無い事は嫌なんだ
でもそのくせ独りは寂しくて
誰かに孤独に気付いて欲しいと
日々、空に願う


ねえ、どうして
僕はこんなにも変化出来ずに
愚かなままなのだろう





2004年05月05日(水)



【俯いて】


震えながら顔を覆った


怖い
怖い
怖い


他人が
自分の悪口を言ってる様で
誰かの視線が
僕を非難している様で


とても恐いんだ





2004年05月04日(火)



【空】


何も映さないのは
僕がからっぽだから


東京だからじゃない
僕がからっぽだから


あの空にきっともう
虹は架からない


泣きそうになる程の
汚い現実が
目の前を塞いで
僕は歩みを止めた





2004年05月03日(月)



【贈り物】


君に
第一に届けたいのは
優しさ


この世には優しさが
人には優しさが
溢れているんだと
どうか君に伝えたい


君に
第二に届けたいのは
慈しみ


誰かを慈しむ
その心がどれだけ美しく
且つ、素晴らしいものか
どうか君に伝えたい


君は歩みを進めるうちに
きっといつか壁にぶち当たるだろう
泣くかもしれない
嘆くかもしれない
傷つくかもしれない
でも
それら全てが君の糧になる事を
どうか忘れないで欲しい


君は愛で溢れている





2004年05月02日(日)



【奏でる】


空を見上げた
清らかな声で
君を想って
奏でる
何か


海を見つめた
清らかな涙で
君を想って
奏でる



そうしてほら
今 君の居ない空が
真っ青に染まる






2004年05月01日(土)



【励ますもの】


瞳を閉じて今日も思い出すよ
君の真っ直ぐな眼差し
君の真っ直ぐな歌
君の真っ直ぐなコトバ


どうしてだろう
胸にズシリと響くものを
君はどんどん描いていく
君の紡ぎだす世界に
いつだって私は背中を押されて


だから今日も
今にも挫けそうな私を
どうにか私は奮い立たせて
情けなく疼くまり
泣き出しそうになってる心を
どうにか私は叩き起こして


空を見上げて立ち上がるんだ






 


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