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ラヂオスターの悲劇
トマーシ
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2003年08月31日(日)
サマージャンボ ナインティファイブ

ザイロフォンでしょう?

二年前くらいにはよく聞いていたスチャダラパーの曲で、ずっと涼しげなループが続く。ところてんか何かと間違えて、本当によく聞いた。

そいつを何を間違えてか、また引っ張り出して聞いている。涼しい唄は大好きだ。



2003年08月30日(土)
疲労

醒める前に

疲れている

でも醒めてしまえば

もっと疲れるのだ



2003年08月29日(金)
パリジャン スルーフェア

素敵な素敵な火曜日

二子玉川の高島屋の前を滑り抜けた

信号待ち

交差点に立つビルを見上げれば

いたるところ、光が射し、影が射す

隅々に、人というか、物というか、好奇心というか、

憧憬にもよく似た待ち焦がれる心というか、

海鳴りみたく気配が迫る。

我々の、とも言いたい、あの異名たちがそこに

ひしめき合っているのかもしれない。

同時性というには少し侘しく、

つまりはある種の親密感が僕を幸せな気持ちにしていた

木蔭からはまだ蝉の声が聞こえてくる。



2003年08月28日(木)
異名たち

窓の外に目を遣ると

随分な天気

彫りの深い秋の空は

なんでもないものにも

吸い付いてしまいそうだ

曲がり角ひとつにいちいちときめいていては

疲れてしまう。

暮れてしまえば

あぁ やはりなんでもなかったということになる

音や光の透明さにあまり親密になってはいけない

それはまるで映画みたいだ



2003年08月27日(水)
異名の説明

誰でも、

異名を持っている。

無数に

挫折した決意の数のほどに、もっている。

全てが結実すれば、それでよいのだけれど

異名は増え続ける。

可能性、と、考えることも出来る。

でも別の考え方もある

それは本当に枝分かれしてしまったのかもしれない

そしてある瞬間に僕らはそれをふと身近に感じることが出来る

けれどそれはどうあってもまた僕らから離れていってしまうのだ。



一ついえるのは、それは過去じゃない

過去じゃないのに重なり合うのは何故なのか?

過去など実は


きっと無いに違いない

僕らは、そのことに気付き続ける。

終点は一つしかないので

何も終わりはしない


僕は書かなきゃいけない。

でも、それは 僕の異名を生かすよすがにはなるまい。

僕は本当の重力をなるべく、なるべく、感じて生きるのを

是としたいに違いない

何故かというに・・・

ジャック・ベルニス



2003年08月26日(火)
明確な区分など もはやいらない

明確な区分など、

もはやいらない。



2003年08月25日(月)
ゴロワーズ

 9時15分 

 駐車場に着く 乗り込むと すごい熱 何処を触っても火傷しそうだ

 振り向くと 今日配達しなければいけないものが、どっさりと積んである

 10時10分

 2軒目の配達 なだらかな坂の真中あたりに車を停めた

 既に、汗は全身にまわっている

 13時15分

 写真を送らねばならない でも撮らなきゃいけない写真はうちにある

 15時

 店に帰着 店の中はしんとして涼しい

 15時10分

 休憩 シャツを脱いで横たわる

 16時

 配達 既に傾いた日を坂から見上げねばならない

 18時

 帰宅 マックのハンバーガーは食べ終えると すぐに物足りなくなる

 22時

 電話

 23時

 電話

 写真を撮らなきゃ

 いけない・・・

 



2003年08月24日(日)
雨模様

 酒を呑むと、次の日は必ず腰に来る。

 蚕を摘むように水を飲んで頭の霧を晴らす

 ボブディランとザ・バンドのアルバムを聴いてる。

 ちょっと前までつけてたラジオからは

 ヴァン・ヘイレンのジャンプが掛かっていた

 それはいかにも季節外れ

 少し鼻がずるずるしている

 けれど秋の風を恋いいるわけでもない

 そろそろ出かけなきゃいけない

 そんなことばかり気に掛かる

 

 



2003年08月23日(土)
ぼんやりとした気持ち

 部屋を暗くすると、自分を大きく感じる。

 物質的に。

 ぼんぼりみたいな灯りだけつけて

 寝そべって

 自分の足を見ている

 それは何か下さい、

 そう言っているように聞こえる
 
 
 モーパッサンの短編集を読んでいる。

 何かの知恵みたいに

 ものすごくおもしろいというわけでもないものが

 もっともっと沢山あればいいと思う

 ものすごくおもしろいものは

 結局心をひどく痛打する

 感情のブレなんて

 誰も求めているわけじゃない。

 それはどこからやってくるのだろう?

 見えるものは全て誰かが後始末をつけなきゃいけないものだらけだ。

 あるいは振り返るとそんな気がするのかもしれない
 



2003年08月22日(金)
つぷつぷ

それぞれ異なった様々な気持ち、決意、世迷い。
それらが、沸々と勃興して、とても押さえきれない。

顔の無い感情で

河底の小石みたいに、それの用途を示唆する手苅テかりは

何もわからない

ひとつひとつはとても小さい

てのひらでツプツプするくらい

でも、こうも腫れ上がって、

ひしめきあうと

息も継げない

たぶん全部まとめて処分したほうが

よさそうだ。



2003年08月21日(木)
練習

リボンの練習

扇風機が横で轟々いってる

久し振りに暑い夜

ドビュッシーのピアノ曲全集を

買っておけばよかったかなと

思っている

レントより遅くが

入っているのが目を引いた

ジェリーマリガンのセクステットの演奏が

耳には残っている

しかし、とにかく練習




2003年08月20日(水)
八人の女

安直な結末

でも、それが楽しい



2003年08月19日(火)

物事の大半は隠されている

だとしたら

ほんのちょっと見えていることは

間違いなく本当のことなのだ



2003年08月18日(月)

散歩しがてらの曲がり角

丁度黒い蝶を見つけた

大きくて黒い蝶

それが、僕の来た方へ曲がっていった。

そういうすれ違い

蝶は段々に高度を下げ

僕は涼しい匂いを嗅いだ。



2003年08月17日(日)
アナトミーマーダー

「ユダはその後、自殺したよ。」

新聞を折り畳むと、椅子から立ち上がる。

もう一杯、コーヒーを注ぐ為に台所へ

その前方にはジャクソン・ファイブが流れ、

少しばかり向こうではマイルス・クィンテットのマイルストーンが流れている。

有名な、マイルスのトランペットを吹く影絵のΓテスターが一番奥にある。
草木など、一切育たないだろう、そんな空間。

彼女はそのパネルとパネルのあいだを

母親の直感に導かれて進んでいた。

わたしがそう言ったときも、

彼女は一つ頷いてスタスタと

何処かヘ行ってしまった。



2003年08月16日(土)
熱いエクレア

誰かの手足を自分のそれと間違えてしまう。

間違った場所に間違ったものを突っ込んでしまい深爪、

鼻をすすりあげて起立。
胸を張って。

結局は同じことの繰り返しだ。

少しづつ落ちてくるものを数えていれば


いいさ



2003年08月15日(金)
読書

国木田独歩の短編集を読了し、

次はモーパッサンの短編集

順番は・・・

間違ってないはず。



2003年08月14日(木)
耳垢

随分、耳が遠くなっていたことを実感する

耳鼻科に行って、適切な処置を施してもらうと

テレビの音やステレオの音

それらを昨日の半分にまで落とし込まねばならなかった。

なにより帰りの環七の地獄のような轟音!



2003年08月13日(水)
イディオム

暗い夜を部屋ごと沈んでいくようで

眺めるものがなければ、

結局は何もかけない

頑張って思い出してばかりだ

テレビは終戦記念日で、長い特集を組んでいた。

昭和という年号はやはり馴染み深い。

僕は昭和50年に生まれたのだから。

昭和50年は同時に1975年でもある。

そういうわけでもないだろうが、

昭和の年号は西暦に直しやすい。

昭和64年、つまりは1989年に昭和天皇が崩御したときには

僕は中学生だったのだ

冬休みで、その日の空は曇っていた

ベルリンの壁の崩壊は平成に入ってからのこと。

あれは1990年に起こった。

1975年生まれは80年代エイジなのだろうか?

90年代のエイジに属するのだろうか?

はっきりしてるのは我々より少し後の世代にとっての80年代は

懐古するものであること。

もちろん我々より前の世代にとっても

それは懐古するものだ

そういうイディオムは理解できるのだけれど

進んで集合はしかねたりする

他のいかなる括りにおいても

ただ、何年代という括りやまた他の括り、

それに何かを当てはめようとするのは

僕のまわりの共通事項かもしれない。




2003年08月12日(火)
Wouldn't be nice

もっと歳をとったら素敵だろうな

そうすりゃこんなに長く待たせなくて済むよ

一緒に暮らせたら素敵だろうな

2人だけのものだよと言える世界でね


うんと うんと

素晴らしいだろうなあ

おやすみといった後も

2人で一緒にいられるなんて


素敵だろうなぁ 目を覚ましたら

朝になっていて

2人の新しい一日も始まる

一日をまるまる一緒に過ごした後も

夜通し2人で

ぴったり寄り添っているんだ


2人一緒に

僕ら幸せな時を過ごす

ひとつひとつのキスが永遠に続くんだ

素敵だろうなぁ

2人で一生懸命になって考えたりお願いしたり

望みを託したり お祈りしたりすれば

実現するかもしれないよ

そうすりゃ2人にできないことは何一つとしてない

僕ら結婚して幸せになるんだ

たまらなく素敵じゃないか

こんなことを

喋れば喋るほど

今すぐそうしたくてたまらなくなっちゃうね

でもどんどん喋ろう

素敵だろうな

おやすみベイビー

ぐっすり眠るんだよ


作詞:ブライアン・ウィルソン

訳 :中川五郎



2003年08月11日(月)
余分な水

再び蝉の声へ

花屋の軽トラは日庇の無い、ジャリ石の駐車場に留めてある。

当然こんな日の朝に車を取りに行くと、

その車内は猛烈な熱気を中に閉じ込めていて

ラジオを付けるのを忘れてしまうほどだ。

イグニクションキーを回すと

その光ばかりさしこむ、ちんまりとした静けさのなか

コンディショナーの絶対零度のダイヤモンドみたいな風の音が鳴り響く。
それは全開にしてあった

分厚い残り風が頬をなぶる。

さっき飲んだ水はまだ腹に残っていた。



2003年08月10日(日)
チャールズ・ブコウスキーの真髄

 また、下卑たインディアンの人形を抱えて眠る毎日が始まる。


2003年08月09日(土)

まるで僕は水を怖がる子供みたいだ

周りでは、なんでもない顔して

次々とプールに飛び込んでいく



2003年08月08日(金)
休み

休みを本当に楽しむようになるのは

いつになることやら・・・



2003年08月07日(木)
赤い靴

記憶を追って並べてみても

僕の買う靴は赤い靴が圧藤テ的に多い。

赤いコンバースに、赤いドラゴンブラウド。

コンバースはオレンジ色もよく買った。

今回、明日がデートということで選んだのは赤いバンズ。

白いラインがいかすローシューズで

サイズも足にピタリと合った。

仕事を終えて足を通す。
でも鏡に映った自分はなっぱり何だか不格好で
結局後悔が先に来る。

ウディ・アレンの映画みたく滑稽なのだった。



2003年08月06日(水)
両の手に余るくらいのものを抱きしめろ!

大工は屋根の梁を高くかかげよ。


2003年08月05日(火)
若林踏切

うろんな気配だ

まがまがしい。

心の襞に

ヒリヒリと

ご用心。

色々な臭気はまるで

血の匂いみたいだ。



2003年08月04日(月)
器用な首

そんな器用な首でもないけれど

僕が見るのは、見上げるものばかりだ



2003年08月03日(日)
石鹸、蝋燭

生まれ変わりなど

あるとしたら

僕は

卑しい石鹸ぐらいしか

次を思い浮かべない。



2003年08月02日(土)

夏のあついやつを吸って、我慢強く鳴いているのを、ポロリと捕まえた。

余程、弱っていたのだろう。

木から剥がしても、もがきもせず。

その体は熱い。

蝉には暗い気持ちなどないのだろう

暗い気持ちが底に沈んでいては

こんなに熱くはならない。

熱くて軽い体

今日は分厚い夏の日で

しばらく、みとれていた。



2003年08月01日(金)
僕は誰かの声を聴きたい

誰の声でも、

呼びかけられれば

振り向いちゃうね