Memorandum


Memorandum
− メモランダム −
目次過去未来

2002年08月16日(金) 慎太郎と番記者

終戦記念日の靖国神社参拝・・・・。
日和見の小泉首相は春に参拝する事で逃げたが、
今年も閣僚の参拝が続いた。
そして石原慎太郎東京都知事も例年通り、参拝した。

テレビ局の若手女性アナに
「私人ですか公人ですか?」と質問をされた慎太郎は、
それを一喝して曰く、「当たり前の事をしただけだ」。

この問答は去年も見た。

何が「当たり前」なんだかよくわからないが…
ただ、マニュアル通りの陳腐な質問(「私人or公人」)しかできない、
この手の脳みそカラッポのバカ女性アナには死んで欲しい。

もし本気で訊く気持ちがあるのなら、
「靖国にはA級戦犯も祭られているんですよ?
あなたは侵略戦争を肯定するんですか?」
ぐらい追及しろって。

にもかかわらずバカの一つ覚えみたいに、ただ毎年
「私人ですか?公人ですか?」の繰り返し。
お前ら、…「私人」「公人」の意味も、わかっていないだろ?

話が変るようだが、首相の番記者ってのは、若手が務めるらしい。
かつて森前首相が番記者の質問に答えない事で顰蹙を買った事があった。
でも森は、自分の子供か孫ぐらいの年の幼稚でバカな記者の
くだらぬ質問に答える気力が起きなかったのだろう。
今現在の小泉首相への質問を聞いていても、
まるで小学生が作文を読み上げているような調子である。
この手合いの質問にもマジメに答えなければならない首相にはご同情申し上げる。

記者は勉強して出直せ。


2002年08月12日(月) 日本ハムファイターズに見るプロ野球界の末路

プロ野球パ・リーグの日本ハムファイターズが2004年度から札幌に移転する事が
既に決まっている。
でもここに来て親会社の不祥事により、それが怪しくなってきた。

親会社・日本ハムの諸事情については、新聞紙上でしか知らぬ。
ただそれで見る限り、2代目のバカ社長を擁する典型的日本型企業の体質のようだ。
先代・大社社長(現会長)というのは、一代で日ハムを興し、
それを業界第一の会社にまで育て上げた、言わば立志伝中の人物である。
その2代目(義理の息子)が現社長。

このバカ殿を守るために、”家老”役の重役が罪を被ったり子会社に責任を押し付けている。
醜い限りの図式だ。
つまり会社の図体ばかりでかくても、所詮、近代企業ではないのである。
一つ皮を剥けば、「大社個人商店」の本質が露出してしまう。
21世紀になっても日本的な封建的経営形態の実態は、いまだ絶える事はない。

それはさておき、
プロ野球ファンとして気になるのはやはり、ファイターズの今後である。
赤字のプロ野球球団は会社のお荷物だから、
本社の経営が危なくなれば最初に切られる。
ファイターズのファンには申し訳ないが、身売りは必至のように思われる。
でも今日の状況において、莫大な金のかかる球団を買収する会社があるのか??
プロ野球界の前途も危ぶまれる事態だ。

言うまでもなく、ファイターズの前身は東映フライヤーズである。
東映…つまり映画会社だ。
1970年代前半、映画業界が斜陽化して東映がフライヤーズを手放した時、
最初にこれを買ったのは日拓ホームなる会社だった。
田中角栄首相の列島改造ブームに乗って急成長した土建系企業である。
でもそれも所詮あだ花、
インフレ不況ですぐに失速してしまい、わずか1年足らずで球団を手放した。
代って日ハムが球団を引き受けた。

ちなみにこの前後、
食品系企業がプロ野球界に進出している。
つまり、大映が経営母体であるオリオンズ(現マリーンズ)を買収したロッテ、
産経アトムズを譲り受けたヤクルト、等である。
更に言えば、電鉄系球団の撤退もこの頃に始まっている。
70年代に西鉄が一早く消滅したのに引き続いて、
80年代には阪急・南海が球団経営を放棄している
(中小電鉄の阪神は、セ・リーグなので救われている)。
代って登場したのは西武・ダイエー・オリックス等の流通系企業だった。
しかし現在は、ダイエーオリックスも経営が怪しい。
食品系も流通系もダメになったら、、、
プロ野球団を抱え得る企業はもう、なくなってしまうだろう。

唯一その体力のあるのは読売に象徴される新聞・メディア系だろう。
現に昨年末、大洋漁業(マルハ)からベイスターズを買いうけたのは
TBSである。
だからいっその事、アマチュアリズムの綺麗事に酔い痴れている朝日も
球団買収すればよいぐらいだ。
宅配による販売制度に甘えている新聞社は、
例えいかなる不況であろうが、業績が急激に落ちこむ事は想像し難い。

もっとも不況による企業からの広告収入の減少は痛いだろうから、
そこまでの余裕はないかな?

結局、プロ野球を衰退させるのは、サッカー人気でもナンでもなく…
単に、現今の不況であるだけか…。

企業スポーツとして発展してきた日本のスポーツ文化の脆弱さを、
改めて認識させる末路である。


2002年08月11日(日) 祝・田中真紀子議員辞職

夏休み…というわけでもないのですが、1ヶ月以上サボってしまいました。
それにもかかわらず時々覗いてくれていた方もいらしたようなので、
ありがたく思います。
相変わらずつまらない事しか書けませんが、懲りずに、たまに覗いてやって下さい。

さて。

田中真紀子前外相が議員辞職。
近来、稀な、心暖まるニュースだった。
この人には、もうニ度と政界復帰してもらいたくない。
私は全く信用してなかったし、大嫌いな政治家の一人である。

信用できない理由の第一は、田中角栄の功罪の総括をしなかった事である。

これまで真紀子は散々、竹下派−経世会(現橋本派)による政界支配を批判した。
でも竹下派の前身・田中派を率いて日本の政治を壟断していたのは、
言うまでもなく彼女の父・角栄である。
その彼女が、他人事のように経世会を批判できた義理だろうか?
真紀子は角栄の地盤・看板を継いで政界に出てきたのだから、
父と娘は別人格、では済まない。
田中型政治の総括を全くせずに、都合よく改革派面していた真紀子には、
最初からいかがわしさを感じていた。

第二に、彼女の凄まじいばかりの権力欲だ。

もう忘れられているかもしれないが、森政権当時、
真紀子は「自民党の明日を創る会」なる若手議員の会に所属し、
森首相に批判(というより罵詈雑言)を浴びせていた。
ところが森内閣への不信任案が提出され、これに「創る会」の若手議員にも同調の動きが出るや、
突然、真紀子は会を離脱して、森内閣を信任してしまった。
森批判の急先鋒だったこの真紀子の変節には呆気に取られたものだ。
一体、何があったのか?…と思ったら、
何と直後の内閣改造で、入閣候補になっていた。
つまり、大臣の椅子欲しさに変節していたわけてある。
単なる大臣病患者だったのだ。
結局、橋本派の反対で入閣できなかったが、
この時の橋本派への私怨が、その後の総裁選での小泉擁立に繋がっている。

小泉を担いだのは単なる橋本派への復讐である。
それは故・小渕首相を「御陀仏さん」呼ばわりして罵倒した発言でも明白だ。
更に、勝利の暁には、その功でもって、枢要閣僚になりたかった事は歴然である。
凄まじいばかりの権力欲だ。
私怨と権力欲…まさに、自分の事しか考えていないのである。

そして首尾よく小泉政権が誕生し、彼女は外相になりおせてしまった。
真紀子なんかに日本の外交を任せていいのか??
…その当時、私は仰天したが、でも、なってしまったからには仕方がない。
うまくやってくれる事を期待もした。
現に去年の5月頃の私のこの日記には、そうした事も書かれている。

しかし結局、無能振りを如何なく発揮して日本外交を破壊し尽くした事は周知の通り。

外務省改革を真紀子がやる気がなかった事も明かである。
例えば、菅直人が厚生大臣だった時のエイズ問題の処理の仕方と比べてみるがよい。
あの時の菅は、理詰めで官僚を締め上げてグウの音も出させなかった。
本気で改革をする気があるのなら、あのようにするものだ。
これに対して真紀子の場合、単に人事にこだわって大騒ぎをしたに過ぎない。
これは大臣権力を振るってみたかっただけだし、
そしてマスコミ向けに、さも「官僚と戦っています」とアリバイ作りをしていただけである。
したがって当時、小泉がこんな無能で有害な真紀子を更迭したのをは当然の事だ。

にもかかわらず真紀子更迭によって、小泉内閣の支持率は激減した。
衆愚政治もここに極まれりだった。
たしかに小泉そのものは、経済政策その他の無能によって批判されるべきである。
でも真紀子解任で非難されるのは間違いだ。
私は政権交代論者なので自民政権は全く支持しない、
でもこの点では小泉の判断を支持する。
だからこの頃の、「真紀子さんが可哀相」等と馬鹿げた同情を寄せる
ワイドショー的主婦感覚の低能なメンタリティーには、私は何処かに亡命したい気分になった。

その昔、朝鮮戦争(1950年)の時、
英雄・マッカーサー元帥を時のトルーマン大統領は解任した。
この時にマッカーサーに同情してトルーマンを非難する論調にも大統領は平然、
「いずれアメリカ国民はニセモノ(マッカーサー)を見抜く」とうそぶいていたと
いう。
そして事実、その後、やがてマッカーサー人気はしぼんでいった。
現在の状況もそれに似ている。
例えば最近、小泉内閣の支持率は回復しつつあるし、
一方の真紀子は疑惑で人気凋落、そして今回の議員辞職。
つまり日本国民もそうバカではなかったと言うべきか。
その良識をまだ信じたい。

いずれにしろ、真紀子にはもうその醜い顔をニ度と国民の前に晒して欲しくない。
まして、息子を後継者に立てる等、言語同断だ。

真紀子のような無能で有害なニセモノ改革派が消滅した時で、
一歩でも政治改革は前進…?
思いたい。


who |MAIL


My追加