空にオチル

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鳥。

ぼくたちは、鳥だけれど

だからって、いつも飛んでなきゃいけない、訳じゃない。


だから、飛べない自分を、責めないで。

飛ばない自分を恥じないで。


飛ぶためには、はばたき続けなきゃ、いけないから

時には、羽を休めてもいい。

時には、風を待ってみてもいい。

飛ぶ行き先を、考える時間も、あったっていいんだ。


だって鳥は、飛ばなきゃいけないから、飛ぶんじゃなくて

飛びたいから、あの空高く、飛べるんでしょう。


あの大空への憧れを、忘れない限り、

ぼくらは絶対、飛べるから。




リセットボタン。

ゲーム機についてるリセットボタンが

今のわたしは、いちばん欲しい。

ぽちっと押して、お手軽に、もういっかいやり直すの。

うまくいってたあの頃から、もういっかいやり直すの。


それで?

何回、やり直せば気が済むんだい?

今の君に必要なボタンは、リセットボタンなんかじゃない。


スタートボタンなんじゃないの?


星になる。

毎日を漂いすぎて

自分がどこにいるか、わからなくなったら

夜空を見上げて、みるといい。


闇夜だなんて、思い込みさ。

ほら、満天の星がきらめいてる。


この中に、ぜったいあるんだ、君の北極星。

君にしか見えない、君だけの星。

臆病やあきらめ、猜疑の雲でかくれてただけ。


見上げた星の光が、涙でにじんで

星までの距離に、気が遠くなりそうだ。

でも、そうして歩みを止めないときにいつか、


君がそのまま、星になる。

君にしかなれない、君という星。


ほら、そんな君の光が今、闇夜に迷う誰かに勇気を与えてる。

誰かが待ってる、君という星を。

君にしかなれない、君という星を。


時を統べる者。

あなたは、時を統べる者。

未来も今も、消せない過去ですらも、全てがあなたの思い通りさ。


過去に囚われて、歩けなくなるときもあるだろう。

そうだね、過去の事実はわたしたちは為すすべがなくて、

後悔ばっかりとめどないけど。


でも、過去の価値は、変えることができる。

今のあなたの決意次第で、失敗はすごい宝にもなれるんだ。

さあ、その過ちであなたはどう変わって、強くなってやろうか?


迷いに迷って、不幸ぶっちゃった顔で「もう遅いんだ」って

言ってみたくなるときもあるだろう。

そうだね、世間的には、遅すぎることもあるかもしれない。


でも、あなたがそれを望む限り、遅すぎることなんてありはしないんだ。

希望的観測のままじゃ、未来なんていつまで経っても見えやしないさ。


ただ、それを為す決意の中にのみ、未来は見える。

望んでる未来なんて、決意次第で、いくらでも創ることができるんだ。

さあ、あなたは一体どんな戦いをみせてやろうか?


あなたは時を統べる者。

未来も今も、消せない過去ですらも、全てがあなたの思い通りさ。


恐るべきもの。

世の中に、本当に恐れるべきものなんて

意外に、そうありはしない。


それは、夢が叶わないこととか、

これから起きる苦難とか悲しみとか、そういうんじゃなくて。


ただ、恐れるべきは、たったひとつ。

自分をあきらめるって、ことぐらいさ。




深海魚。

空が海だとするならば、

わたしたちは、地を這う深海魚。

それぞれの水圧に耐えて生きる。


どうかこのまなこが

退化しないようにと祈りながら

光を求めて生きている。


例え、真っ暗な海の上には光に満ちた楽園があっても

水圧からの解放は死を意味するから


海流にもまれながら、真っ暗な中を、ひたすらに、泳いでいくんだ。





モラトリアム。

ときどき、「もーぶっちゃけわたしなんて、どうでもいいや」

って思っちゃうときがあったり。

そんな風に、自分をあきらめたふりしてても、

「これからどうなるんだろう?」ってすごく不安になったりする。

ただ、ひたすらに時が過ぎるのを待つような日々を過ごし。

似たような境遇の友達と会っては、安堵を分かち合う。

社会向けだと思っていた肩書きというものは、

実は自分の不安をごまかすためのもので。

若さに甘えて、今が永遠かのような錯覚に陥る。

でも、節目をなくしたわたしは、これから広がる時間に、ただ立ちすくみ。

決断という勇気もリスクも背負えないままに、流され。


モラトリアム、流れ流れて、どこにいくの。



ハンター。

冷徹に急所を見極め、

慎重に武器を選び、

そして、あたかもそれが事故のように装う狡猾さで、


わたしは、あなたに言葉を放つ。


あなたより優位に立ちたくて。

あなたをとどめておきたくて。

あなたを傷つけてみたくて。

何をしても許されるような、そんな傲慢さで。


あなたはよろめき、そして倒れ。

わたしは、血にまみれたその傷口をみた。

ずっと癒えないであろう、その傷口をみた。


ハンター、銃を撃っても、手に入るのは、ほしいものの、死体だけ。

一生消えない赤の記憶に、苦しみながら、生きるがいい。


雨の一粒。

わたしに落ちてきた、雨の一粒。


やがて、天に還り、地に降り注いで、

海にたどり着き、そして再び、天に帰るの。

何千年も、何億年も

くりかえし、くりかえされてきた、壮大なリズム。


雨粒よ、わたしはあなたを知ってる。

はるかはるか昔の、原始のわたしにも、あなたはきっと、落ちてきた。


そんな、太古の記憶を呼び覚ます

雨の一粒。


闇。

人は、どうして闇を、怖がる。

自分が本当にいるのかいないのか、わからなくなるから。


人は、どうして闇に魅入る。

きっと、自分が本当にいなくなってしまえばいいと思うから。


だから、わたしたちは手近な明かりでこの世界をいっぱいにしたのに。

闇の侵食は速度を増すばかり。


闇にとりこまれ、蝕まれ、だけど光を。

ずっと光を探してたわたしは。

見ようとしさえすれば、信じさえすれば、

わたしは、光そのものだったんだ。


この世界は、なんて光に満ちてるんだろう。

わたしは、もう、闇なんて怖くない。

もう、光を探さない。


風。

ふわり。

わたしの頬をなでて

少し、やさしい気持ちになりました。


やわらかに、舞うカーテン。

そこに、いるの。


風は見えない、見えないけれど、その存在を、感じたい。

目をこらす、わたしでありたい。


心も、見えない。

見えないけれど、その存在を、感じたい。

言葉じゃなくて、見えない心を。

目をこらす、わたしでありたい。



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