空にオチル

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Struggle For Existence

「野性の世界は弱肉強食の厳しい世界なのです」

いつか見た、ドキュメントが悟ったようにのたまふ。

アフリカのライオンが、インパラを貪る。

わたしは変な優越感で、ねそべりながら、人間でよかった、と安堵する。


自分が消化されてるのにも気付かずに。

自分が死にかけてることにも気付かずに。


生きるということは、

ただ息をすって食べて寝て、そこそこ仕事することとは違う。

生きるということは、

あいそ笑い浮かべて、傷つかない程度に人間関係をやりすごすのとは違う。

生きるということは、

現実なんてこんなもんだって、あきらめながら年を重ねるのとは違う。

なにかが違う気がする。


時に食らわれ、社会に食らわれ、周囲に食らわれ、弱い自分に食らわれて。


「野生の世界は弱肉強食の厳しい世界なのです」

ほんとに生きるかどうかの、自分との戦い。

Struggle For Existence


生き残れ。


台風。

わめきまくり、荒れまくり、

周囲なんてかえりみもしないで、

自分の存在を、渾身で叩きつける。


驚きながら、怯えながら、

ひそかにわたしは、うらやんだ。


花火。

あなたは花火で

そんなにも美しかったから、

儚い見事な花火だったから、

わたしはその余韻にとらわれたまま

空を見上げたままでいる。


知っているのに、知っているのに。

再び、あなたの花火が上がるのを

祈る思いで。


私はその余韻にとらわれたまま

夜空に目をこらしている。

知っているから、知っているから。

闇の空に、私の瞳に

あなたの花火を焼きつけようとして。



生きるということ。


生きることってむずかしい。

わたしはいつも、いつも壁にぶち当たって、

その度に大声で泣いています。


じょうずに生きたいって、思ったときに、

じょうずに生きるってなんだろう。


生きることとは、前を見ること。

生きることとは、少しでも歩くこと。


生きているふりをするのは、とっても簡単だけど

そんなんじゃ、わたしも、許せなくなるから。




わたしには、全てがある。

わたしには、全てがある。

すぐに忘れてしまうけど。


わたしがいるっていう事実。

ただそれだけで、わたしには、全てがある。


そうだね、何もかもが、足りない気が、してきちゃうね。

今、見えるものがすべてに思えて、迷ってしまうね。

泣きそうになるけど


でも、流されちゃだめなんだ。

だまされちゃだめなんだ。

見極めなきゃだめなんだ。


わたしは、生きてる。

ただ、それだけで、わたしには全てがある。


何もあきらめることない。

失望することもない。

光をほかに探すこともない。


自分を傷つけることもない。

遅すぎることもない。


わたしには、もう、全てがある。



The Mirror of Your Eyes


あなたの瞳は、透明なわたしを、

唯一映せる、魔法の鏡。


あなたに会って

やっとわたしは、自分が見えるようになった。


あなたの瞳に映るわたしを見て、

はじめてわたしは、自分の存在を確かめれるの。


あなたに会って、

やっとわたしは、自分が見えるようになった。

やっとわたしは、自分を認められるようになった。


だから、ずっとずっと、わたしを見て。

わたしだけを、映して。


ache。

わたしのありたい姿。

わたしのあるべき姿。

そして、今あるわたし。

その距離が、落差が、痛い。


大事なのは、いつも、どんな自分もありのままに全て受け入れること。

そこからしか、何もはじまらないのに。

でも、本当の痛さは、その落差ではなくて。

甘さにプライドに弱さに臆病。


それでも本気で変わろうと思えない自分が、

なにより、なにより、痛かった。


MY ZOO。


えさを死ぬまでたべちゃう   金魚

鷹にたべられちゃう  ナマケモノ

泳ぎ続けなければ死んでしまう  サメ

動物園で股開いて寝てる飼い慣らされた  ライオン

ショック死しちゃった  コアラ

陽気に歌われてるけど、実は夜行性でつめの鋭い  アイアイ

共食いしちゃった  アメリカンザリガニ

人を刺して死んじゃった  みつばち

みんなに嫌われ者の  まっくろカラス

中は空っぽだけど精一杯鳴いてる  アブラゼミ


みんなみんな、わたしなんだね。



Say Nothing


言葉が溢れるこの世界。わたしは言葉の波に溺死。

この世は所詮可視世界。私はその視線に衰弱死。


実体のない言葉の氾濫。実体のない言葉で反乱。

言霊は死に絶えてしまった。


死という言葉を。生という言葉を。

優しさという言葉を。愛という言葉をも。


いつも大事な言葉は不可視。

意味を自分のものにしないまま、

私はそれらを、聞き流し、何度も何度も、使い捨て、


自分や他人を傷つけた。



迷い子たち。

きっと、地上に人は多過ぎて

わたしは他人に目を奪われてばかり。

きっと、地上に人は多過ぎて

わたしは自分が誰なのか忘れてしまった。


きっと、地球は大き過ぎて

わたしは自分の現在地を見失ってばかり。

きっと地球は大き過ぎて

わたしはどこにいるのか忘れてしまった。




空にオチル。

わたしを縛り付ける、この全ての重力と、

今、決別しよう。

サヨナラ、わたしは、

あの青に融ける。


ばななこ |MAILHomePage

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