清色の色環、濁色の色環。二度死ねるドライフラワー。 2004年08月30日(月)
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色環をふたつ作った。
ひとつは清色(濁らない鮮やかな強い色)の色相と明暗、
ひとつは濁色(グレー調のおだやかな色)の色相と明暗。
最近読んだ色彩の本、混色の本を要約して、
絵画教室用にアレンジしたもの。
色は感覚的に使うものだろうけれど、
基本を知ってると知ってないでは大分違う。
詳しく知りたい方はこちらのレポートをどうぞ。 >>
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日記の方はおろそかになっていたので、
先週分から一気にアップ。
写真を利用するのはどうしても気が進まないので、
アトリエにあるドライフラワーをまた。
今回の目的は、
もう一度テンペラ絵の具の使いこなしを見直すこと。
失敗した、油彩層との重層効果。
以前、一日素描で紙に描いた時は成功したのに。
それは何故か。
あのときは支持体が紙だった。
今度は板。その差はあるけれど、
大部分をテンペラで描き、油層は仕上げに。
それをもう一度検証する。
卓上に手製腕鎮で固定し、細かいところまで丁寧に。
小さなドライフラワーが目立つよう、
明暗対比を花に集中させ、
バックはあえて押さえる。モノトーンの中の
微量な色彩。
バックも面相で丁寧にテンペラで塗った後、
油彩で色彩を加えていく。
これで花がやっと見えてきた。
二度死ねるドライフラワー。
一度目は生き物として。
二度目は色あせることによって。
この花はもはや、ガサガサでゴミ同然。
それでも哀しいとか暗い感情はわき起こらない。
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このマフラーの絵、もう一度整理してトライ。
いきなり描写するのではなく、
下地を充分に均す。テンペラとローラー。
室内空間が描きたかったけれど、今は少し違う。
人物描写がしたいのとも少し違う。
こう、何を描きたいのか、最優先は何か、
そんなことをもう少し考えていきたい。
by HPY
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テンペラによる5分クロッキーとエスキース 2004年08月24日(火)
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5分クロッキー。テンペラ。
タイマーがないので、携帯で測る。
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身の回りにあるものは新鮮味がないので、
電車の中で描きためたイメージエスキースを元に。
色見本作って余った色で。
by HPY
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7月、家族の肖像 2004年08月23日(月)
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家で絵を描くと、お子さまはやっぱり絵を描きたくなるらしい。
家で色を塗ってると、お子さまはやっぱり色を塗りたくなるらしい。
(もっともこの絵に色を塗ったのはわたしだけど。)
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照れ屋のお義母さん。
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相棒。
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適当に暇つぶしで、家族のスケッチをしてみる。
最近はペラペラのクロッキー用紙ではなく、
画用紙にスケッチやクロッキーをするので、
そのまま気が向けば水彩で塗れる。
お子さまのイメージは、黄緑系なんだよなぁ。新緑。
by HPY
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色彩心理と混色見本。不安を表してみる。ふしぎトーボくん。 2004年08月22日(日)
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小林 重順(著)の、「カラーリスト―色彩心理ハンドブック」に従い、
色見本を作っている。忘れないうちにアップしてみる。
◆目的(1)
言葉と色のもつイメージを一致させ、それを覚える。
◆目的(2)
見本通りの色を、実際に手元にある絵の具で混色で作ってみる。
作る前に、この色はどんな色なのか
(オレンジ系か赤系か、濁色か清色か等)の識別が必要となる。
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最初は水彩で。水彩は水っぽい感じがいいな。
ロマンチックな・可憐な
あどけない・かわいい
基調色は赤紫〜赤系、薄い淡い色(白系)。
マイルドな・いごこちのよい
自然な・ぼくとつな
基調色はオレンジ、明るい濁色。
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水彩、油彩と途中までやってみて、
どうしてテンペラでやらないのかと思う。
やってみた感想は、テンペラは微妙な色を混色で作るのが難しい。
筆についた色は水彩のように
筆洗バケツでぱちゃぱちゃやる程度じゃ落ちないし、
水の薄め具合がなんか絶妙なんだよな。
白をちょっと混ぜたくらいで、彩度がすぐ落ちる。
表面膜も水彩や油彩の方が綺麗。
とまぁ、愛用しているくせにさんざんな評価だが、
一応この見本は全部やるつもり。
躍動的な・刺激的な
ダイナミックな・にぎやかな
華麗な・豊かな
豪華な・たくましい
りりしい・ひなびた
懐古的な・クラシックな
重厚な・格調のある
気高い・ダンディな
清潔な・さっぱりした
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「ドーミエ風刺画の世界」(岩波文庫 喜安 朗 編)を読んだ
影響がまだ残っている。なんとなく、不安。それだけ。
それを「20世紀とは何だったのか」で不安の理由を探し、
何気なく、その不安な気持ちを絵にしてみる。
マンガ絵でも構わず描いてみる。
言葉で説明しようとすると頭がこんがらがる。
『ドーミエ風刺画の世界』。この本を丁寧に説明したページがあった。
複製技術のベンヤミンは一度は読まなくちゃかなぁ。一応図書館で予約してみる。
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懐かしい、「ふしぎトーボくん」を古本屋で買って読む。
今読み返すとこれって、
どちらかというと大人向けの話じゃないかな。
今連載するなら青年誌の方が自由なんじゃないかな。
日常的な話なのに結構ハードで。クールで。
そんなに都合よく行きっこないよね。
いつもそんなに分かり合えるわけじゃない。
それでいて絵本のような暖かさ。
散歩に連れていってもらえないつながれ犬の、
延々と流れる時間はさながら一人芝居、
一見へたっぴみたいな絵も好き。
by HPY
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モチーフ探し。20世紀とは何だったのか 2004年08月17日(火)
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小品を枚数描きたいのでモチーフを探している。
植物でも描こうかともくろんだが、
写真を見ても一向に興味が湧かない。
ふと見やると、棚に完全に色素が抜けたドライフラワー。
目を凝らして見えるほんのわずかな色彩。
こりゃぁ、いいやとモチーフ台に立てる。
テーマは、そうだな、モノトーン。
モノトーンの中の色彩。
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テンペラを冷蔵庫にしまい、油彩パレットを出して
こちらのツヅキを描く。
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ちょっと夏ばて気味だぁ。
本屋に行ったらつい夢中になってしまった。
「ゲーム脳の恐怖」をさんざん悩んで辞め、
(ゲーム脳…は、こっちの方が面白いかも。(^^;)
「20世紀とは何だったのか」を買う。
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20世紀…は、19世紀以前と20世紀以降の絵画の居場所の差を知りたいな、と思って。
『文化が商品化され、感動が消失する−複製技術革命』の章を真っ先に読んだ。
以上、141〜142pあたり抜粋・勝手訳。
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アトリエの人と話した先日の会話が、どうして「絵画は人気がないのか」という感じ。
いや、わたしがネタふったんだけれど。
ぴあとか情報誌、どんどんアート情報が薄くなる、
絵画って映画やコンサート、演劇なんかに比べて
ホントマイナーな存在だよなぁ。
いや、そんなのどうでもいいんだけれど、
まわりまわって、どうしてわたしは絵を描いているのか、という
命題に行き着くから、なんとなく不安定で青ざめてしまう。
とりあえず、こういうときは過労気味なので、
電車の中でガーガー寝る。思いつくときもあるだろう。
紐解ければいいんだけれど。
by HPY
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マフラーの少女。基礎トレ。 2004年08月13日(金)
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これはマフラーを描かなきゃダメだろうと
覚悟を決めて描き出す。
完成に近い色と明暗をテンペラで下地を作ってから
同じくテンペラでハッチング。
おぉ、なんとなく描けるじゃん、これは…。
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……………。新発見でも何でもなくて、基本だったわね。
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多少ぬるいが今日はこの辺まで。
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最近ウォーミングアップよろしく、基礎トレをすることにしている。
なんにも考えなくてできるから、精神状態として大変よろしい。
手が動けばいいっつー感じ。
画材で意識が大分変わるよね、絵って。
by HPY
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過去絵、テンペラメイン再トライ、高校野球 2004年08月10日(火)
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前回のマフラーをした女性はやっぱり失敗しちゃった。
エスキース時点では新鮮なのに、
キャンバスに描くと失敗、という繰り返しに
すっかりトラウマってしまう。
失敗が怖くて進められない。進めるとやっぱり失敗する。
昔の絵でワンコの絵があるんだけれど、
人に見せる機会があったので、額装からはずしてじっくり見てみた。
そしたら結構上手くやってるんだよね。
薄塗りで、早描き。線描。繊細で。
テンペラメイン、油彩は暗部、非常に限られている。
基本はなんだと考えたとき、自分の場合はやっぱり、
線でのクロッキーかなぁ。
油彩透層をやりたいけれど、これ、かなり難しくて。
やっぱり当分テンペラメインで安定させよう。
実験は刺激的だけれど、階段を早く上ろうとするとコケる。
もっとゆっくり、じっくり、枚数を重ねて行かねば。
最初の方で決まっちゃうと、次はやりづらいよなぁ。
こわすのは簡単だけれど。
リズムを大切に。線は重要だが少なく。
黒の他、グレー、赤、緑、紫で線を引く。
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高校野球を久しぶりに見る。何気なく見てしまった開幕第一戦が
非常に面白かったんだよね。キャプテン・プレイボールも読んだし。
テレビを無声にして、AMラジオを聞くのが面白いっす。
ラジオのアナウンサー、よくあんだけ口がまわるものだと感心。
by HPY
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