パンとカップと藤の花 2004年07月30日(金)
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生徒さん用にモチーフを組む。
今日はパンを描こうと思ったのだけれど、
ついでなのでセッティングしてみる。
パンとカップだけでは寂しい食事、
藤の花を添えてみる。
そして自分も描きはじめる。これは最初のエスキース、水彩。
どうもパンや花よりも、テーブルと椅子に興味があるらしい。
行き着く先は室内画。
もう一枚別バージョンで描いてみる。
画材はキャンバスペーパーにボールペン。
鉛筆下描きなしでも、描けるものだわね。
壁は描きたくない、いきなり空にしよう。
もしかしたらシュールなシチュエーションで面白くなるかも。
まず、水彩で遊びを入れながら描く。
そう、水彩で遊ぶ色が気に入っているなら
水彩で描けばいいんだよね。
床のパースが酷すぎるので、消失点を取り、定規で直す。
少々消失点が下すぎたか。ゆがみが出た。
しかしそこはボールペン。直しが効かないので
構わず続ける。
水彩で難しい暗色を、油彩で入れる。
明部は少し白を盛り上げて、
空を均してできあがり。
あっさり塗りつぶしただけにしては、下地の水彩のムラが出て
いい感じ。上に油彩なら水彩は溶けないからね。
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この描き方、本画や大作で使えないかな。
ま、手段にこだわるこたないか。
画材は画材、技法は技法、
楽しみ手順を考えるのはいいけれど、
最終目的になるのはどうか。
題名は「こんな椅子に座ってみませんか?」
ってとこかな。
ちょっぴりだけシュールなのがいいな。
by HPY
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プール掃除(エスキース)、ベニヤ張り失敗 2004年07月28日(水)
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最初のエスキース。ペンで緻密に素描するのがいいのか。
それならば色はいらないのではないか。
美術の窓で相笠昌義・町田版画美術館の案内を見ていたら、
そんな気がしてきた。でも、油彩の美しい膜も魅力。
…。言葉で考えるのは辞めて、エスキースをたくさんとってみようと思う。
形を気にしすぎるとわたしは色を出すことができない。(モノトーンで必要充分)
色を気にするとナビ派的に輪郭線を描きたくなる。
今やってみたいことは、文様のある下地に一発で素描を決めること。
とりあえずローラーを転がしながら、下地をテンペラで作る。
テンペラの色制限はやめにして
使う色を全部出す。と言っても8色くらい。
形と色を分離するため、乾燥待ち時間に、
素描だけ別紙に行う。
タブーでもあったテンペラ黒を解禁する。
テンペラ黒はアイボリーではなくランプブラック。
それと白。
白黒時点が一番形としては気に入っているのだが、
乾いてから油彩をのせる。
薄塗りではなく、普通にのせてからふき取り、
不必要な厚みを出さないようにする。
最初の下地に、黒素描をのせてみる。
人物に色は……。これ以上いるのかしら??
素描は素描、作品とは違うのかしら?
ま、どっちにしろ、もう少し詰める必要はありそうだけれど。
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剥がした30号、ベニヤを切って、ボンドで貼ろうとするが、
失敗したよ。(^^;ヤベー。
失敗の原因は、ボンドの収縮がこんなにも激しいなんて、
予想できなかったこと。表に響く筋が出来ちゃった。
ボンドは水に溶けるので、ハケで伸ばしながら剥がし、
目止めにグロスメディウムを塗る。
目止めは通常、端を画鋲等で留めるのだが、
忘れた。すると布が波打ち丸まってきた。
技法書にある処方は、いちいち理由があるんだなと
妙に納得。ははは。ちょっと遅すぎるかも。
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自宅ではお子さまの絵を額装しようと、
張り切って額を作っている。
安くても5,000円ぐらいはかかる。
でもそれでも安くはないし、買えるのはやっぱり安物のような気がして、
材料費2,200円程度で作ることにした。工具代は別。
そんな時間があるならばもっと絵描けばと
言われた言葉が何度も脳裏を横切るけれど、
だんだん木工の腕もあがってることだし、
好きな配色、好きなデザイン、無知だからこそする工夫、
疲れた脳味噌が活気づいてるし、
この趣味はさながら手製ドレッシングってところかな。
by HPY
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ティッシュを使った色遊び・初夏展のお知らせ 2004年07月27日(火)
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忘れた制作日誌、第四弾は色遊び。
ティッシュちぎって貼り付けると、
水彩絵の具がそこだけ発色が良くなり、
端に絵の具がたまり、面白いラインができる。うん、
安上がりかつ非常に楽しい。
何枚もやってみる。
さて、前回は油彩で水彩のような遊びというか、
にじみぼかしがやりたかったのね。
それで超シンプルなモチーフを選んだのに、
失敗した。遊べなかった。形偏重で、
いやいや、形だけでも描ければいい、
とにかく色で遊べなかった。
このティッシュ遊び、油彩で同様にやってみると、
できないじゃない。
油彩のにじみぼかしは、オイリーになりすぎる、あるいは
薄すぎて油彩が発色しない。
色はパレット上で作って、しっかりのせるから厚みが多少出る感じ。
その分色は抑えられた感じ。悪い感じはしないが、それは別物。
そう、水彩のイメージを油彩で追いかけるのは無理なんじゃないかと
思って、徒労?いやいや。
それだけ分かっただけでもいいや。
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久しぶりにしましまを描く。
なんども色を塗り直し、
色だけに集中できるのもまた楽しい。
あまりコントラストをつけずに、
ロートーン、居心地の良さを狙う。
上は顔彩、下は油彩。
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この絵にもすこぉ〜し絵の具を厚くのせる。
ちょっともったいながりすぎてるなぁ。
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宣伝するの忘れてました。
千葉県立美術館第5室、第36回習美会初夏大作展、開催中です。
日曜日(8/1)まで。3点出品。お時間あります方は是非。
by HPY
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心ゆくまま実験と、他人の瞳 2004年07月23日(金)
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忘れた制作日誌、第三弾。
もっともシンプルである形を丁寧に描くこと。
色で遊ぶこと。
昔見た、名前を忘れた現代作家のの作品、
筆洗器の絵、忘れられずに、
イメージを引きずっている。
しかし脳裏のその絵を目指してかなわず。
まぁ、やれるだけやってみる。
縦横に升目を引き、水平線・垂直線の形の狂いをただせるようにする。
もっとも好きな画材、鋭く細く、黒い線の描けるペンで下素描。
テンペラで着彩。
テンペラで厚みを出した後油彩透層。
色が暗いので、テンペラ白で全面的に塗り込める。
再び油彩透層。
この辺で、細やかなハッチングの線が不要な気持ちに。
背景色は緑。透層を重ねて深みを出す予定。
どうだろう?
これがうまくいっても、誰かにこれが好きだと言って貰えるだろうか?
面白く話しやすい人と彼氏にしたい人とは違うのよねと、
そんな他愛もない恋愛沙汰のセリフを連想して、
これは欲しいと言ってくれる人はいないだろうなというか、
実験作品としてはそれなりにできるかもしれない、
ただ、他人さまに部屋に飾ってもらえる絵というか、
そんなもう一つの目標はすっかりなおざりにされていることに気付く。
by HPY
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リュックのヒモ ( 記録をつけないということ ) 2004年07月19日(月)
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無精しないで制作日誌を欠かさずにつければよかった。
もしかしたら途中段階の方が良かったかもしれない。
その辺で気が付いていたら、
この絵は違う方向に向かったかもしれないなぁ。
なんて、今はもう、釣り落としたサカナ。
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画材的なまとめ。
支持体は、荒めキャンバス裏に、
目止め後ホルベインのジェッソを塗ったもの。
最初の描きだし、4B鉛筆が粗く目に乗り、
豪快だが絵の具をのせると溶けて汚れる。
輪郭線が怪しすぎるので、整理のためにペンを入れる。
P4と小さめ、小さいから楽かと思ったけれど、
細かいところの線がどんどん細くなり、
ついに卓上、腕鎮、極面相でミリカンマの作業を。
遠目に見ると効いてないので、
そんな必要はないのかもしれない。
まぁ、納得行くまでやるしかない。
部分的に描きすぎ、部分的に描き足らなさすぎ、
一応、この布地の柔らかさが出たら終わり、
と思っているのだが、実はそれが一番難しくて。
ヒモの厚みを出しながら、微妙な柔らかさを
出すことができない。なんども塗り直し、描き直し
しているが、完成を焦っているのかもしれない。
未完ぐらいの方が息がつけていいのかもしれない。
もっとドンピシャな形を描かなければ、描きたい。
ペンを復活させ、そしてまた白で和らげる。
白は、油彩白は柔らかさを、テンペラ白で形を、
それぞれ強調する。
油彩層は透層、テンペラで厚みと描写を。
テンペラは限定4色。
テールベルト(緑土)、
バーントアンバー(赤土)
ネープルスイエロー(黄白)
チタン白。
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1日2時間程度4日間の作業、油彩を一層塗っては乾かし、
という作業なので、時間はかかってるなぁ。
もしかして無駄にかかってるかもしれない、と
徒労思考になると哀しくなるので、
とりあえず封印して、
他の絵と併走しながらやってる、からって。
それにしてもこのリュックのヒモ、
何が面白くてこんな絵を描いてるのだろうって、
みんなは思うだろうなぁ。(苦笑)
by HPY
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透視図法の応用 2004年07月12日(月)
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イラスト絡みの仕事(室内画)は、せっかくなので
遠近法を応用してみる。
あと10枚くらい描くとうまくなるなとうそぶく。
水平線、垂直線、規則ある線が消失点まで繋がると、
とても安定する。絵も気持ちも。
この絵は描きだしは好きだったけれど、
途中から形が分からなく描き込めなくなってしまって、
人物ばしばしテンペラ黒系で決めてみたけれど
背景のもどかしさ、差はつくばかり。
こういう機会があったので、背景はきちんと室内にしてみた。
適当にいろんなものを置いてみた。
図法をさらっただけで、わずかな記憶で描けるものだ。
これで先に進めそう。
by HPY
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