絵画制作日誌    Diary INDEXBACKNEXTHOME GALLERY


いわゆる「フツーの」、または「みんなみたいな」の失敗         2003年10月31日(金)

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一生懸命楽しく描いたけれど、この絵は失敗だな。
以前の「ほおづき」や「走る子供」、
他たくさんの未完成作品と同じ失敗をしているようだ。

細かく薄く丁寧な仕事の後、ナイフで厚塗りして失敗。
毎回繰り返しているようだ。

薄い密な仕事が好きなのに、どうして、
いわゆる「フツーの」、または「みんなみたいな」
油彩らしい油彩が描きたくなるんだろうかね?

薄塗りオンリーで突っ走れないところが、
まだ迷いというか、可能性を狭めたくないというか、
狭く深く追求するのだってひとつの可能性なんだけれど、
踏み込めてないのは覚悟が足りないのか。

ファン・アイクの絵が、また見たいなぁ、とぼんやり思う。

by HPY


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立ち止まってはいけないところで立ち止まる         2003年10月30日(木)

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自分の次はチビ助が風邪で、保育園を休んだ。
うちでおとなしく一日中一緒に、
パソコンしたり、お菓子食べたり、昼寝したりして、
過ごした。

じんわりと感じる時間。
うう、結構シアワセかも……。(*T_T*)

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絵のアタマにスイッチを切り替えようと、
上野の都立美術館に寄る。 お目当ては二紀展。

初めて観る二紀は……、期待値高すぎたみたい。
なんかとても普通だった。
特徴は…他の会よりちょっぴりうまいことかしら。
特に感動もなく、気がついたら15分で会場を出ている。

新制作で盛り上がっていた団体への気持ちがぽしゃる。
15分で700円は高いな。
東京都美術館の企画展、「大英博物館展」は、
ものすごい行列でたまげた。差を感じるなぁ。

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歩きながらなんとなく、次のモチーフについて考える。
次のモチーフは、本当に描きたいものを、自分らしいものを選びたい。
じゃぁ、それはなんなのさ、って。

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なんとなくここまで出かかってるのだけれど、
言葉にすると陳腐かなぁ。
とりあえず、日常と非日常を考えて、
モノに愛情を抱かないわたしは、
いったい何になら執着できるだろう?

社長のTさんが、退職しようとしたわたしを留めようとしたとき、
「あなたは天才だから」って、
「ノってる時(限定)は天才的なんだよ!面白い角度でモノを観る。
そんな人間も会社に必要なんだよ!」と力強く
なんだかよく分からない理由を連発していたのを思い出す。

目先の金にこだわらないで、もっとどっしりと構えて、
堂々たる食客になっても良かったかもしれない。

爆発的なインスピレーションを得ることは、
何ものにも代え難く大切な事で、昂揚してとにかく楽しい。
そんな昂揚するような気持ちで描いたときの、わたしの絵は強いと思う。
意図的に恒常的に、そんな状態に持っていく、
それができたらいいんだけれど、果たして、
そんなことは可能だろうかね。(^^ゞ

by HPY


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色紙を切って貼る         2003年10月23日(木)

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色紙を切って構成。
ここで終わりにせず、これを描いてみるのもいいな、
と思っている。

ちょっと要素を増やして、コルクの栓を置いてみた。
はは、魚の目玉みたい。(^_^)

端に見えるのは床板の模様。
偶然目に入るラインに食指が動く。
こんな遠近感が出たら面白いかなぁ。

by HPY


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スタートは、素描かナイフ厚塗りか         2003年10月21日(火)

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テンペラだけでは白っぽすぎるので、最後に油層仕上げ。
今まで割といい加減に油層膜を平塗りして、
息苦しくのっぺりした感じになったので、
今回はもう一度描写のつもりで丁寧に描いてみる。

最初から丁寧にペン素描でスタートしたこの絵と、
最初はおおざっぱに油彩ナイフでスタートしたもう一枚の絵と、
どっちが良い絵になるのだろう?

失敗のないのはペン素描スタートだと思うけれど、
実験のない作業はいささかつまらないわね。

あと右箇所ハナ描けば完成だと思うんだけれど、
ハナかみかみ描いてたら、途中気持ち悪くなったので、
そうそうに帰って寝る。

奇妙な夢を見た。

by HPY


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懐かしい風邪〜古くさい絵         2003年10月20日(月)

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頭痛肩こりは運動で治そうとプールに行った。
今年夏中保育園で泳げずいじけてたチビが、
一緒に温室プールに行くと大いにやる気。
アームヘルパー付きでやれ浮いただの、やれ進んだだの楽しそう。
楽しかったけれど母は風邪をひく。(+_+)

風邪はいつも引き始めは無性に懐かしくて、
その懐かしさに惹かれて少し元気が出る。
健康な時のだらけたやる気なさはどこへやら。
今日は朝早くに家を出た。

考えてない、考えてないし、
ここんとこ高密度な細密は、描くのも見るのもややツライ。
それで始めた油彩オンリー、ぐちゃぐちゃぺたぺたの世界。
考えない気楽さが、ちょっといいな。はは。
あとで眺めて、
随分と古くさい絵を描いてしまったなと苦笑い。

by HPY


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花の美術館〜ナイフでがしがし         2003年10月14日(火)

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ここ1週間ほど、頭痛がいてー。(+_+)

月曜日は千葉市の「花の美術館」に行った。
午後突然の雷と嵐、温室の中からガラス張りに見るのはなかなか乙だったわね。
疲れて、花に囲まれて昼寝ばかりしていた。

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火曜、アトリエにやっとの思いでたどり着く。
細かいハッチングをやる気力はない。

10号、テンペラ黄-オレンジで地塗りしたキャンバスがあったので、
エスキースもスケッチもしないで、いい加減に、
普段使わないナイフでガシガシ厚くのせる。

おっ、悪くないんじゃない?って、全然洗練されてないけれど、
このどんくささがいい、とかなんとか理由をつけて、
描きだしに気をよくし、ちょっぴり元気が出る。

気力を出して、下地塗りのための絵の具をひねり出す。
駅の二人、インクで下地に明暗つけてあるから、
一層二層と軽く色を乗せるだけで、雰囲気は出るな。
描きだしとしては楽かな。

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130号のことをずっと考えている。

by HPY


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気分はモノトーンから青         2003年10月07日(火)

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花

パソコンを持って電車に乗る。
夜は寝ちまう、朝は起きられない、アトリエ時間は削りたくない、
ならば日中時間を有効活用せにゃー、と、
電車の中で仕事をする。乗車時間片道45分。

……そうまでしてやらにゃぁいかんのか。
効率主義、くそくらえ。

今日は特に電車が揺れる。

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アトリエに着いて、軽く体操。
すっきりしたところで、真っ正面からがっちり組みあう。
描画用具はテンペラ。

オイルによる暗色がきつすぎるので、
全体にテンペラ白をかけ、つぶしてからスタート。

形がおかしいところはどんどん直す。
明暗重視、全体重視、
色は極力押さえ気味、形優先で行く。
必要な細部とまだ不必要な細部を切り分ける。

押さえてはいるが、暗色明色、赤系橙系黄系緑系と、
どんどん色味が入る。
この箇所とこの箇所は色味が違う。だから一筆ごとに変えて。

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布の色を緑灰色からも少し鮮やかな青へ変える。

by HPY


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理知的情緒的         2003年10月06日(月)

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花

土曜日は「干潟に愛を」のチャリティコンサートを見に行った。
日曜日は、友人の退院祝いに。その足で授賞式・懇親会。

人が集まると酒が出る。
口にするまではすごく期待値高いんだけれど、
別にクリアーで素晴らしい気分になれるわけじゃない。
脳味噌に靄かけて夜の街を見るのは、なんかもったいない。

ない方が楽しいのに、一度口にすると2杯3杯とやめられないのが、
タバコや酒の恐ろしいところだわね。(+_+)

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月曜日、相変わらずぬるくだるい。
先月ろくに描けなかった習慣で、
朝から気合いが入らない。

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午後2時頃やっとアトリエについて、
お茶を入れて落ち着いて、
このドライフラワーの絵と向き合う。

もっと簡単にイケるかと思ったけれど、
今更、花ってむつかしい。

花弁の形に気を取られて丸さに気がつかない、
工業製品とは全然違うその繊細さに、馳せるはてしない気持ち。
でもどこか嬉しい。

構図を少し変える。
明暗差に注意しながら細部に絵の具をのせる。

by HPY


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動く花         2003年10月04日(土)

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花

枯れないからドライフラワーを選んだのに、
1週間経って見たら、かなり形が動いている。

ボールペンはやはり線が薄く、
形をえぐり出すのに物足りない。

ペンで再三形を確認。
テンペラ白を少しずつ乗せる。

by HPY


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枯れない花         2003年10月03日(金)

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花

早描きで一枚。1.5時間くらいかな。
ペン、インク。
影の部分はインクを水で薄めて。

by HPY


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チャンスか?破滅か?         2003年10月01日(水)

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ついに出た。
無気力体質、さぼり癖。

用事にかこつけて描く時間がとれないストレスはたまる一方。
それが高じると……
だんだんな〜んにもしたくなくなるんだよね。

今日もアトリエへ行けなかった。
家でメールチェックをしながらマインスイーパーをしていたら、
中級はタイムアタックやっと150秒切れたのに、
昔は軽くできた上級99爆弾のヤツができない。

そうこうしていたらクライアントから電話がかかってきて…。

会社が壊れてた。

あぁ、あとは自分でやらなけりゃなのね。
継続打ち合わせから書類手続きの電話等すったもんだ。
身震いするような、期待に満ちるような、面倒くさいような。
昔は一人で何もできなかった、でも今ならできそう。

よっぽどの用事がないと行かないのに、
今日はすっ飛んでいく。
お礼をいいたい気持ちでいっぱい…。
社長さん、怖かったけど、結構好きだったんだよなぁ。
愚痴もそれなりにあったはずなのに、
感謝といたわりの気持ちしか出てこないことが不思議。

by HPY


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