絵画制作日誌    Diary INDEXBACKNEXTHOME GALLERY


アトリエ〜考えの違いが足下を脅かすということ         2003年05月27日(火)

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西大井アトリエに行った。わたしが結婚したり就職したりで絵画から離れて暮らしてきた5年間、昔のアトリエ仲間は見事に上達していた。
なんか嬉しい。そして奮い立つ。
ただわたしは周囲に影響されやすいので注意しよう。
わたしには自分なりの流儀がある。
それを変える必要はないから、自分なりの流儀を多数の中で貫こうと、
思う。(よくよく考えてみると、これは結構むつかしそうだ。)


木場の現代美術館の舟越桂展と常設展、
日本橋の高島屋日本秀作展、丸善秋葉陽子展、
南青山のときの忘れもの・小野隆生展、等々に行く。

舟越桂はわたしが学生の時大人気だった彫刻家。
今見ても1990年代の作品が一番好きかな。
うつろだが真摯な肖像彫刻の初期、肖像を離れ形態がすっきりした90年代、
そして奇形の美の現在。うーん、迷走しているような気がした。
(アトリエの友人の意見は違った)

常設は面白かったな。
リトであろうとホックニーはいいと思うのね。
下手っぴと見間違うように思い切りの良いベタ塗り。
ちょいちょいと描くのかなぁ、楽しそう。

50年代の版画が特に好き。駒井哲朗と浜口陽三。
小さい画面、織物のように重なるマチエール、
少ない要素でキリキリっと魅せる構図は見事。


アクションペインティングが大流行した頃は嫌い。
80年代以降は、でかいだけでキャンバスの無駄遣いというか、
身がないと感じた。
そりゃたまにいいのもあるけれど。
醜いのもあるし、思い切りがよい、自由な、だけでは片づけられないと思うの。
(この辺も抽象描きの友人と意見は食い違う)


日本秀作展は、なんというか出しがらのような印象。
特に油彩。日本画は絵の具のノリだけは綺麗だと思うのね。
土屋禮一はやっぱり好き。
油彩画のトップは、昔安井賞を受賞して知名度があがって、
そのまま変わらないような人が多く、
変わらない自体はいいんだけれど、変わっている人もいるけれど、
そのとき以上のものがないのは、やっぱり出しがら的だよね。

昔、スターはどうしていつまでもスターでいられないのだろうと、
とても不思議に思いいろいろと考えていたが、
ここに答えがあるような気がした。

by HPY


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リフィルしましょ♪         2003年05月24日(土)

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Epsonの最上位機種を閉店セールで買ったが、
こんなにランニングコストが高いとは思わなかった。
数回インクカートリッジを全色買えば、プリンタ本体の値段を超えてしまう。

当然インクの詰替をサードパーティから買うつもり。

しかし敵もさるもの、最近販売されたプリンタはインクの補充はできてもパソコンでは空と認識し、使えないようになっているらしい。
そしてそれを解除するリセッターなるものもサードパーティから出ている。

[リフィル(詰め替え)インクについて考えるのページ]を見た。リフィラーがこんなに徹底しているとは思わなかった。
回収カートリッジの空タンクのインクをかき集めれば、究極、インク代はタダになるのね。
そんな情報が一覧できるネットって、改めてすごい。(@_@)

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水曜アトリエ、木曜アトリエと好調。
それとは別に、月曜、火曜も共同アトリエに向かうことにした。
友人が共同で借りた元倉庫、メンバーが抜けて困っているんだそうだ。
8万円を2人で負担はキツイだろう。

場所は西大井。
電車だと交通費がイタイ。
バイクで行けば2時間弱。
どちらにせよ体力に不安。結構辛そう。

でも、行かないよりマシだろう。
でかい絵が描きたい。

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元国画の人が、油彩・大作指向をやめて、小品・日本画に転向したのでって、100号キャンバス、ロールその他もろもろ大量にくれた。
ありがとう、です。

by HPY


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今日は珍しく         2003年05月21日(水)

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今日は珍しくノリノリ。



最近頭痛いんだよね。非常に。
それでバファリンなんて買ったりして。
今日初めて飲んだ。
ラリラリ?

by HPY


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エスキース         2003年05月15日(木)

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水曜アトリエはさんざん。
10日ほど絵を描いていないから、イメージが全く湧かずとまどうばかり。
おまけにテンペラ絵の具持参を忘れてしまった。
小1時間ばかりトライして、失望して帰る。



悔しい。




悔しい、と感じた時、あぁ絵はまだわたしにとって大事なものなんだなぁと変なことに感心する。



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木曜アトリエ。

人が少なかったので30号地塗りを。
思ったより乾かない。
で、スケッチブックにエスキース。


前々からイメージしていた、中央に大きな形、一部色面を鮮やかなベタ色、というのをやってみる。形を細密に描いてもさほど面白い絵になるとは思わないし労力もかかる。



鉛筆でラフ描き、インク黒で明暗、水彩で色彩、ベタ色にクレヨン。
1〜2時間ほどで1枚のペースはなかなかいいな。

問題点がひとつ。
本画にしたとき、黒は使えるのだろうか?
油彩黒?テンペラ黒?インク黒?それとも他に何か?
ひとつずつ試してみるしかない。


by HPY


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なんとなくボケてます         2003年05月13日(火)

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3〜4日寝てばっかりいたら、頭の回転がにぶくなったような気がする。(^^;
日記や他の文章読み返しても、なんかわけわかんないものなぁ。
思考能力が欠落してます。

明日からまたアトリエに通おうと思う。
それなのにこんなに夜更かししているのもどうか。

今日はバイクで軽く散歩を。
道に迷いながら新しい場所に行くのが好き。
しかし近頃迷っても迷っても知っている道に出るようになってしまった。
不安ではないが、少しつまらん。

飛ばせるまっすぐな道をあえて避け、山の中とか森の中とか、わくわくしそうな道を探して走る。
緑のトンネルを抜けると…そこは田園風景だった。
エンジン止めてみると、なにやら川の流れと蛙の声が聞こえる。
見やると、草刈りをしたり農作業にいそしむ方々がすがすがしい。

いや、本当は汗まみれなんだろうけれど。
傍目で見ていると勝手なことが言えるもの。

2時間ぐらい走って、ふと思った。
旅に出たいな。このまま。
いや、それは少し寒い。
癒しが欲しいな。憩いや癒し。
それを心に留め置きながら、制作の事を考えた。

by HPY


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歯医者に行く。         2003年05月11日(日)

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歯医者に行った。
いろいろもろもろ本を読んだりして、健康についてちょびっと考えてみる。矯正しようか。一連の疲れやすさ、扁桃腺も最近よく腫れるし、腹はよくこわすしで。
ここらで3年ほどのんびり考えていくのもいいかもしれない。なんて。

昨日の日曜美術館、三岸好太郎&節子の話は面白かったな。

好太郎はロクな絵を描いていない(ように見える)。
芸術家タイプで探求心があり、でもエンターティメント性というか、他人に見せて安心させようとか何言ってるんだかわからないけれど、とにかく、数枚の傑作で美術史に今後も名を残すような気がするのね。

節子は逆に安定していて見ていて元気をくれるだとか生命力だとか、他人が見て楽しい、嬉しい、部屋に飾っておきたいようなタイプかなと。
間違ってるかもしれないけれど。

そんで、わたしは好太郎が好きだな、と。

そういやこないだ「ヒカルの碁」の漫画が終わっちゃって、その終わり方が唐突奇抜、いうなれば「はみだしっこ」のようなものか。
でも深い設定をする作者だったから、この終わり方にも深い意味があるんではないかと。
思ったり。

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人は死ぬと物語がとりあえず終わる。
横死は唐突奇抜、傍観者はいろいろ推測して楽しむ余地がある。
物語は短編ならばまだしも、大長編なら納得するも、
適当に短いと衝撃。
落ち着くところに落ち着かない居心地の悪さ。
だから若くして死んじゃう作家には謎が多く、人を魅了するのかなぁ。
有元利夫とか。
鴨居れいとか、ラファエロとか。

思ったり。

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ま、そんな感じ。

by HPY


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熱が出た         2003年05月07日(水)

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扁桃腺が腫れて、熱が出た。
昨日は38℃、今日は39℃。平熱低いから大事件。

多分過労。
過労のピークは早くて。連休中もお子さまの世話を何もしなかった相棒に電話でやつあたり。(相棒はいろいろやってたと思ってるに違いない)

今日のアトリエも、明日のアトリエも、残念だけれどお休み。
治すことが先決。
治ったら、去年ばっくれた歯医者と内科に行ってみようかなぁ。

処方箋もらうとき、隣がとっしょりのオムツばかりだったのでそんな気持ちになる。オムツ、高いよ。

体が資本。

by HPY


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公募嫌い         2003年05月03日(土)

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公募嫌いと言いながら、今日は国画と上野の森大賞展を見た。

コンクールの方がましだろうとおもったけれど、上野の森はたいしたことなかったな。一枚小さめので、すごいいいなと思ったら、審査員の土屋礼一のだった。絹谷は…あれが最近のなのかな。

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国画はねぇ、良かった。
公募嫌いだけれど、なんか盛り上がったな。
予想だけれど、新人と古い人はすぐ分かった。
新人のにシンパを感じる。故人作品室にあったのは、やっぱり古い印象が。

ごちゃごちゃ描くのよ。みんな。
100号150号めいっぱい、バックに色を散らして。夢を散らして。
それが意味があるとは思えなくて、みんながそうしているからなのかと。

そうなのかもしれないな。
そういう意味でも、新人のは良かった。
新人がよく見えるのは、粒がそろっているからだろうな。

よく見たら自家製額が多くて、それも好印象のひとつ。
既製品はのっぺりしているから、木のシンプルなフレームが絵に合って見えた。

去年初入選した知り合いの作品はなかった。出品しなかったのかな。

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他に感動した展示会は、科学博物館の植物画展。
小学生、中高校生、一般部門に分かれていて、それぞれに特色が。
小学生はえー、2年生でこんなにうまいのー、って感じ。
低学年はまだ観察力よりもイメージの方が強いから、具体的に描くのが苦手だという意識があったから、あそこまで具体的に観察できるのは意外というかすごいというか。周囲の大人の影響力があんまり強いのもイヤだな、と思って、こぎれいなものより元気な絵に惹かれた。

高校生の大賞は良かったなぁ。
繊細で、たおやかで美しかった。
若い感受性の塊って感じだった。

一般部はさすがに熟練していて巧い。
安定しているので、高校生大賞ほどはらはらして見る楽しみはないけれど、大賞、次点はやっぱよかったな。

一番良かったのは、この展示会主催が植物研究所だということ。
絵に対するコメントではなくて、その植物の特徴なりがコメントされている。
そうだよ、植物画はやっぱり図鑑から出発しているんだ。
作家の思い上がった婉曲より、図鑑的な目で観察するということは、自然に対して謙虚で、それはすがすがしいものだ。

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連休中は子どもの遊び優先なので、美術館よりも恐竜のいる科学博物館。
作業はほとんどできないし、絵もゆっくりは見られない。
それでも見ることができて良かったと思える一日だった。

by HPY


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