絵画制作日誌    Diary INDEXBACKNEXTHOME GALLERY


今日は別に何も。 「あなたがもし奴隷だったら……」         2001年06月30日(土)

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今日の出来事。
杭で遊ぶ
今日は。特に何も。
いつもの土曜日。

起きて朝ご飯作って、チビとお外に行って遊んで、家に帰って。
昼ご飯作って食べて、絵本を読んで、寝せてるつもりが自分も寝ちゃって。
起きて、後悔して、開き直って、ちょっと散歩に出て、買い物して。
近所の喫茶店で珈琲飲んだりして。家に帰って。
隣宅でお義母さんとしゃべりながら一緒に夕ご飯作って食べて、家に帰って。
チビを風呂に入れて、格闘しながら歯磨いて、絵本ちょっと読んで寝せる。
おしまい。

これがいつもの土日。完全チビのペース。
自分のゆっくりした時間が取れないので、絵はなかなか描けない。
夜中に描けばいいんだけれど、モードの切り替えが難しい。

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杭で遊ぶ
昨日はイヤな事があった。メールって難しい。
相手の顔や雰囲気が見えないから、言っていいこととまずいことが分からない。
なんとなく相手をむっとさせてしまったようだ。それも別々な人2人も。(--;

メールといえどもそんな雰囲気を感じ取って、半日落ち込んでいた。

イヤ〜〜な気持ちに敏感なんだよねぇ。相手の顔色伺うというところがある。
そんで振り返って、「自分が悪い」「自分の努力が足りない」と思いがちなのだが、よくよく考えてみると向こうも非がないとは言えない。
そう考えて、悪口言って忘れればカラッとしたさばけた性格になれるかも。
うん。多分、その時の相性が時間も絡んで悪かったのだ。

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杭で遊ぶ
今朝起きたら、相棒は疲れているんだか何が気にくわないんだか、なんかむっとしているので、「個展近くて家で制作したいから、チビ連れて外に遊びに行ってくれ」願いは取り下げようと思った。でも気を使ってくれているらしい相棒が「パパと一緒に遊びに行こう」と誘うのに、チビは「ママと一緒がいい〜〜〜」とひたすら自己主張。

「チビと久しぶりに遊んでやろうと思ったのにその好意を無にしやがって」という感じのパパ。「ボクはママと遊びたいのに、ママはボクと遊んでくれない。なんで?」という感じのチビ。私は、「えっと制作したいから、単にパパと2人で仲良く遊んで欲しいんだけど」。
みんなで気まずいイヤー〜〜〜雰囲気。
その後ちょっとひともめあって、情けなくなってちょっぴり泣いちゃった。

そしたらチビが「ママ、ボクもママに怒られたとき泣いちゃうんだよ」と慰めてくれるので、可笑しくなって笑ってしまった。
「じゃ、一緒だね」と答えたら、なんか余計可笑しくなって笑ってしまった。

結局相棒は家で仕事するというので、チビと2人で近所の公民館図書室に出かけた。

チビが動物の本を持ってきた。と思ったら「絶滅した動物」の図解絵本。
読んで、というので読んでいたら、「1960年、人間によって滅ぼされました」「肉が美味しかったので、島にやってきた人間のため狩りつくされました」ばっかり。
最初は「ねぇねぇ、恐竜も絶滅したんだよね?」と張り切っていたチビも、「また人間?」「また肉が美味しかったの?」とだんだん声が暗めに。
こりゃ、まだ3歳児には早いわ、とさすがに思った。

原爆の絵本とかも子供用絵本コーナーにある。昔読んでめちゃくちゃショックだった。このコーナー、小学生向きかも。いつかは見せるけれど、幼児にはまだもうちょっと楽しいことだけ見せたいな。

次に、保育園でアゲハ蝶育ててるので、興味あるかとアゲハの本を見てみた。
幼虫の時の受難。ハチが寄生したり、かまきりが食っちゃったり、生々しい写真。
ちょっと今ナイーブなんで、これも借りるのはパス。


次。力強い絵に惹かれて、奴隷の絵本を読んだ。
想像しなさい、という本。

もし、私が、奴隷だったら。
もし、私が、奴隷の主人だったら。

想像したら絵本の絵が、映画のように動き出す錯覚。はっとなる。
自分のちっちゃな不幸など吹っ飛んで消えた。

◆あなたがもし奴隷だったら……
 ジュリアス・レスター作 ロッド・ブラウン絵
 片岡しのぶ訳 あすなろ書房
 http://www.nifty.ne.jp/forum/flitrans/yamaneko/mgzn/sincere/2000/slave.htm
 
これは借りた。家でも読んだ。チビには見せなかったけど。私が借りた絵本。
チビは新幹線の本を借りて、ご機嫌になっていた。

いつもの通り、夕方近所の喫茶店。相棒とはなんとなく和解したので3人で。
今日はグァテマラを飲んだ。

by HPY


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なかなかうまくいかんのぉ。〜請求書を発行する。         2001年06月29日(金)

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立つ子供なかなかうまくいかんのぉ。

今日は月末。月末と言えば、個展用作品の〆切日(自分で設定)なんだけれど、残りの2枚は集中力乏しくて全然ダメ。ぎりぎりまでやると思うけど。
絵の具がきちんと乾かないうちに額縁に入れるとやばいんだよね。
そうやって、額縁と絵がくっついて一体化した作品が多数あります。(^^;懲りない性格。

私は何やってものろい。取りかかりがのろい、気持ちの入れ方がのろい、〆切ぎりぎりまでが癖になっている。イヤな癖だなぁ。
でも、まっとうな生活していると、なんか途中で違和感感じて破綻するんだよね。毎日ぴしっと起きるとか。イヤな癖だなぁ。(-_-;


デジカメの写真の撮り方が、少しうまくなったぞ。(本当に少しだけだけど)
今までは近すぎた。少し離れてズームにした方が、画面のゆがみが少ない、ということにやっと気がついた。


今日は会社に請求書を書いた。結構イヤな作業だよね。なぜか。
気持ちが落ち着かない。
最初に交渉しなかったのに(しなければならないと思いつつ)、作業した分をどうするか、少し悩んで、やっぱり請求した方が後腐れがないかな、と思ってメールで連絡を入れた。OKだったけれど、なんかやっぱり気持ちが落ち着かないなぁ。
「個展に行きますね」とメール頂いたのに、お返事が「この分請求してもいいですか?」だもんな。おバカバカバカ。
でも、会社の人にはなんか、気軽にプライベート返事は書けなかったよ。

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立つ子供
今日の作業。

テンペラでもう少し頑張ることにした。マチエールは今週ずっと課題だったけれど、いったん中止。相変わらずの画面上の破綻。もっと色がこなれて、「無彩色やモノトーンに近いんだけれど、いろんな色を感じる」ところまで色を使いこなしたい。今のところ失敗したので次回の課題へ。

形。
ものの形は比較的簡単にとれるんだけれど、いかんせん、背景とのバランスが悪くて……。もうどうしていいのか分からない!この背景と人物の関係がいつもものすごく弱い。色面が大きいこともあって最悪。

今回試した色の手順。
基調となる色をパレットで作って塗る。下地に鉛筆でデッサンが入っているので、薄くぬれば陰影が透けて見える。平面的な形を強調したいので、輪郭線を茶系の濃い色で描く。Raphaelの筆で筆圧かけて。ちょちょぎらない。赤味、青味などは考慮。効いてんのか分からないけれど。

テンペラをいきなり塗ると、濃いとムラになるし、薄いと後ではげる。まず最初に水を画面に塗り、基調を作っておくと薄塗り、ぼかしもうまく行く。

陰影
茶系でハッチング。浅彫り。様子を見て、青味、赤身を加える。ハイライト部分は白系だが、白そのものは今回は塗らない。白そのものを塗って、「油絵の具の透層との重層効果」ってよく言われるけれど、これって本当に可能なの?(^^;
言葉だけ先走ってるよ、私の場合。

緑のズボン
上記の要領で緑塗って、影と輪郭引いて、それだけで結構行けるじゃん。油の透層やろうとも思ったけれど、先に白を置こうと思う。


顔はちっと……。こんな風になるとは思わなかった。かなり重い。明度暗い。最初のべた塗りが重すぎた。もうはがす気にはならないけれど。

パース
パースはいつもめちゃくちゃだなぁ。今回は要素が少ないので、直せる範疇だけれど。その分目立つとも言える。色塗るときに、鉛筆のキッとした線はつぶさないようにしたいんだけれどなぁ。

こんなとこか。こんなヘンなテーマの絵、誰が見るの?、という最悪な疑問が湧いてきたが、それは最初の段階で気がつかないとじゃん。ま、いいや。とりあえずこれはもう少しやろう。ツヅキは夜やることにする。

by HPY


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めげずに頑張ろう         2001年06月28日(木)

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立つ子供アチー。

昨晩、チビを寝かしつけるのに大成功したのに、自分も寝てしまった。それで夜中に蚊に食われて突然飛び起きた。あ、仕事しなくちゃ!って。懐かしのWeb診断。昔のデータを引っぱり出す。(でも今回はサービス=無報酬かも?)

やっぱ眠い。暑いで集中力ゼロ。

今日は描かずに見ていることが多い。
例のエジプトの絵と、ステージの絵。

久しぶりに見るとステージは結構いいんだな。技術的に別に問題ないじゃん。写真取るのに失敗したけれど。これも今度の個展で出品する予定。モノトーンにわずかに色を付けた絵。形が繊細だよなぁ。以前とやりたいことは同じだったことを再認識。

立つ子供エジプトはべた塗り。べた塗りに軽いハッチングを乗せて浅い陰影にしている。装飾的な文様を背景に。これ、下絵はパソコンで切り張りしたんだよな。ある程度計算されているような気がする。

それで「立つ子供」の絵。「喫茶店」。4枚を見比べる。なんかもうこりゃダミだーって感じ。暑いし。

頑張ろう、めげずに頑張ろう。めげずに。

by HPY


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技術的な問題。         2001年06月27日(水)

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今日の作業。
背景のマチエール作り。オイルはアサヒクサカベの混合溶液[テンペラ-油彩]を使ってみる。

最初、混合溶液とテレピンと絵の具をパレット上で筆で混ぜて画面に塗った。部分的にはげる箇所がある。原因は何だ。
はげる原因はテレピンだった。わざとテレピンと豚毛筆ではがしてみる。下地の石膏が見えて、その上に絵の具がむらむらっとある感じ。表面のやすりがけが不十分なので、微妙な凹凸がある。それがまた、ディックスみたいで面白い。

面白いけれど、はげちゃ困る。混合溶液と絵の具のみで塗ってみる。こちらも面白い。北欧ルネッサンスの壁のマチエールのようになる。てらてらっとした飴色。しかしオイルの厚みがかなりある。こんなんで固化して平面になるのか。

てらっと光のは、油の表面がつるっとしているため。しかし厚みが気にくわなくて、随時布でふきとったり押さえたりしてしまう。ふき取ったときのマチエールは須田國のようだ。いちいち古今東西の有名なマチエールを思い出してしまうが、実際は失敗ばかりでうまいこといかない。まぁ、最初だからこんなものか。マチエール、本格的にやりたいと思ったのは初めてだからなぁ。

どうしても気にくわないのは、背景の色味。特に後ろの柱を青系にしたいのだが、調和が保てない。Caran D'acheで描くときは、あんなに思い切り色を乗せるのに。具体的なモチーフがあるともう、固有色にひきづられる。

てらてらの画面はなかなか面白かった。美しいとさえ言えたが、描き込みができないので、いったん全部ふき取る。あ、ふき取る前に写真に撮っておけば良かった。

立つ子供人物のすぐ後ろの赤い柱を残し、後はふき取ったら全体的に茶・グレーになった。赤が効き出した。じゃぁ、やっぱりモノトーンで行こう。モノトーン、好きなんだけれど、色日記にやるような配色も好きで、相変わらず分裂している。

モノトーン。
人の顔を茶系で立体感をつける。休憩時間に、エジプトの絵をまじまじと見る。
なんか私、油、向いてないんじゃないかなぁ。(T_T)この絵はテンペラONLYで描いたもの。一部油を乗せているが。テンペラと油、この程度の比率が一番、描きやすいような気もする。

油のマチエールには憧れるが。さて、どうしよう。

by HPY


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北京ダック。飴のようなマチエール。         2001年06月26日(火)

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喫茶店昨日の日記はちと考えすぎだったかもしれない。
夜、お義父さんのおごりで、「お義母さん、旅行に行けなくて残念だったねお食事会」をした。中華料理。ちょっと高い店。北京ダック。んまかった。(^o^)
上手いもの食べると、性格がおおらかになるのであります。

午前中いつものようにクロッキー。
うっかり誰もいないところに座ってしまった。植物もないし。失敗した。
でも、煙草くさい喫煙コーナーは今はちょっとご遠慮したい気分だったので仕方がない。動かないもの、手や机や椅子などをいそいそと描いておりました。

その後、テンペラで「立つ子供」を描いていたら、どうも卵が臭い。
いったん捨てて作り直し。使う色を若干変更する。パレットに黒を入れた。
日本画の岩黒12(細)。
なんか、今日は絵の具の色が全体的に薄く、ちと描きづらい。
そうかと思えば塗りすぎる。盛り上がるのがイヤだ。
鉛筆で併用しながら、描いたり塗ったりしていく。

立つ子供
お、はがれるじゃん。絵の具層。ますます失敗か。
でも、はがれ具合がオモシロイので、もっとはがしてみた。
布でごしごしと。テンペラは乾くと磨いてつや出しできるんだよね。
木製のタンスや床が、磨かれて飴色に艶光りする、あんな感じ。
いいなぁ。
その上にまたテンペラや油絵の具を乗せてみる。ちょっと面白い。肖像画描いていた頃のオットー・ディックスの背景のあの飴のようなマチエールに憧れているんだよなぁ。

鉛筆併用しているせいか、元々色感が乏しいせいか、色が汚い。
う"ーーーん。課題ですな。

by HPY


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焦りますなぁ。No.2 -介護な生活-         2001年06月25日(月)

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寝ない。チビが寝ない。今日も寝ない。もう12時じゃないか。3歳児が起きている時間じゃない。遊んで全然寝ない。添い寝する大人が先に寝ている。

「だーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
眠いーーーーーーーーーーー!!!!!!!!

絵描かなきゃ。夕食時から12時まで、描く時間はない。でも、普通の幼児のように9時に寝るのなら、私も自分の時間が持てるのにーーー!。なんでここ数日チビは寝なくなっちゃったんだーーーーーーあぁあぁぁぁぁぁ。

母親が出張の時は熱を出す、というまーふぃの法則もありますので、チビは無意識ながら、母親の仕事妨害にイノチをかけているのではないか。と思われる。(-_-;
明日はもう少したくさん遊んだりおしゃべりしたりしよう……。
全く非効率な。全く非効率な!!

───────────────
幹
ところで、お義母さんなのだが。
従兄弟に会うのは子供の時以来、50年ぶり、という従兄弟会が開かれ、何泊かの旅行に出る予定であった。が、旅行前日に94歳のばぁちゃんが熱を出した。土曜日なのに入院。
当然(?)、旅行は、ぱぁ。それで、「あ、ついに……」と思いきや、今は点滴打ってものすごく元気で食欲もりもりらしい。これも「母親が出張の時は熱を出す」無意識の心理だろうか。

ばぁちゃんはこないだも肺炎で入院したが、元気もりもりになって帰ってきた。強い人だ。あまりに元気なので、動けないようベッドに縛られているそうだ。要介護4。もう、食事時にしたたるよだれを自分で拭こうともしない。

お義母さんはここ何日か、朝ご飯食べさせに病院へ行き、昼ご飯食べさせに病院に行き、夕ご飯食べさせに病院に行っている。一日三回。付き添いを頼むと、一日一万円くらいかかるそうで。元々介護で自分の事何もできないのに、ますます介護一辺倒の生活だ。嫁はツライなぁ……。

性格もあるだろうが、家の中にこもりがち、プラス介護。それが15年。
惰性を変える勇気も勢いもなくなってしまうだろう。しかもこんな状況で夫が「俺は忙しいんだ、誰のおかげで生活しているんだ」と言われたらもう手も足も出ないじゃん。家の仕事を一切引き受けながら収入がない、主婦という立場の弱さを感じてしまう。いつもにこにこしているけれど、私はお義母さんの八方塞がり・閉塞感、ぴしっぴしっと感じている。結構イタイ。

お義母さんには「自分の時間」を作るために、介護保険をもっとたくさん、うまく使うという方法を勧めている。お金が足りないのなら、私たち息子夫婦でもっと働いて援助するよ。(そのために絵を諦めてまた会社勤めをするか?と、今度は自分を詰問し追いつめてしまうのがまたイタイのだが。)

幹でも、お義母さんはもう打破する気力がないようだ。いつも私だけもう少し我慢すれば……という結論に至ってしまう。でももう少しは終わらない。

納得して選んだならまだしも、何年も何十年ものエンドレス介護って、年寄りを生かして一世代下の介護人の生活が消えるというか、なんとなくその人(この場合は嫁さん)の人生ないじゃん、と思ってしまう。
転じて来るべき未来への恐怖というか覚悟というか。無言の圧迫。「逃げるなよ」って言われてるようだよ。でも、禁句をあえて言うと、わたしにゃ無理だ。もう絶対無理。そう叫んじゃうよ。

まだ私が若いせいかもしれないけれど、同じような状況に置かれた場合、立ち上がる力があれば自分の人生勝ち取るために何でもやるだろう。

立ち上がる力のない人にはできるだけ力を貸したい。
でも私には充分な余裕はない。立ち上がりたい人を応援する程度しかできない。立ち上がりたいという気持ちを育てたり、立ち上がるところから手を貸してやるところはできない。代わりに立ち上がることもできない。
立ち上がりたい!という圧倒的なパワーがお義母さんに湧き起こって欲しい、と思うのだが、限りなく現状維持を望んでいるので私もそのまま。最近は愚痴を聞いたり、見ているだけになっている。

多分私は、立ち上がる力があれば自分の人生勝ち取るために何でもやるだろう。
若いからある力なら、立ち上がる力、拙くても、大事に育てておきたい。

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立つ子供気を取り直して。今日の作業。

立つ子供を描き進める。思いっきり薄塗りに。色をなるべく混ぜずに重ねるようにしたいのだが、薄塗りだとどうも下地が溶けてしまう。テンペラの場合は水が多く添色剤が少ないせいだろう。油の場合はテレピンが多いせいか?

子供の後ろは襖なのだが、白一色にしようか?それともその白でいろいろぼやぼやっとした色をつけようか?ちと悩む。

今日の午後、珍しくお客様。適当に見られる程度に掃除をする。
保育園の同級生のお母さんだ。インターネットでみたいページがあるという。なんでもお姉さんが投稿した子供の写真を見たいんだそうだ。そのまま少し話し込む。話し込むたびに、自分が多少変わっている人なんだなぁ、というのが見える。他人というのは、自分を写す鏡だ。光の屈折率は、その人による。プリズム効果で虹色に見える場合もあるだろう。ただ、なんか私はえらい気に入られたようで(多分)「いい性格してるよー!」といたずらっぽく愉快そうに言われた。

そんで私はまた理屈っぽいので、その時、アーティスト(プー)=変わった考えの人、という図式を想像し、普通の人の日常に変わった視点を持ち込み自由にする構造、というのを漠然と考えたりした。

以前、気になっていた毎日新聞の記事を読んだ。お義母さんのところで読んだとき、途中でページが抜けていて、ずっと気になってたんだ。現代の世相と犯罪とその心理について。Webで読めたけれど、なんか印象が違う。同じ言葉なのに。印刷された活字で読む方が頭に入るというか、興味深く納得した。Webは横文字だからかもしれないが、読みづらかったなぁ。

by HPY


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焦りますなぁ。No.1         2001年06月24日(日)

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立つ子供土曜日夜、チビが着替えない、寝ないで遊びまくっているので、「寝ないと明日、ガオレンジャー始まっても起こしてあげないよ!」と意地悪を言った。しかしチビはめげない。「自分で起きる」と言い張る。3歳にして、時間の制御ができるものか。
(ちなみにガオレンジャーとは、日曜朝7:30から始まる子供番組である。話のテンポが良く、大人が見ても面白い(と思う)。毎回のあらすじはこちら。)

……と思ったら見事。いつもよりも1時間早く起き、7時前にはテレビの前に座りスイッチをつけていた。もちろんママはまだ寝ている。まだ時間の感覚がないはずなのに、チビながら情熱とはすごいものだ。(^^;
同時に、チビに意地悪するのはもうやめよう……と反省。一番チビが困るのは、「ママいなくなっちゃうよ!」とか「先行っちゃうよ!」というもの。これ、やめよう。分離不安になっちゃうような気がした。っつーか、自分がこういうこと言われたら、イヤだ。そのままトラウマになっちゃいそう。意地悪は、やめます。しかる時は、きちんとしかろう。

日曜日は完全にママ一色で、チビと遊んだりごはんを食べたり、一緒に寝たり。まぁ、こういうのも生活のシアワセというものでしょう。といつものようにのんびり。
夜、相棒が「絵描かなくていいの?」と言うのでぐさっ。そうだ。こんなにのんびりしていられないんだよな。でもやっぱりぐったりと寝てしまうのはいつもの通りでした。どうせ寝るならぐっすり寝よう。

by HPY


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子供を追いかける         2001年06月23日(土)

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アスレチックに登る子供

子供を追いかけてクロッキー02

子供を追いかけてクロッキー03


チビを連れて公園へ。仕事でてんぱってるはずの相棒もなぜかやってくる。
う"ーん、相棒は疲れていると思うので、土日はゆっくり昼寝でもさせてやりたいと思っているのだが、いつもいつもチビ連れの散歩にはついてくる。なんだかんだいって一緒にいたいのだろうか。ふむ。

公園へ行く。アスレチックのある公園が好き。体は人よりでかいがチビはかなりの慎重派。今日初めて、今まで登れなかった高いところへ一人で登れるようになった。やっとだなぁ。技術的には(?)問題ないのに、嫌がって怖がって、一人で登れるようになるのに1年くらいかかったような気がする。

今日は写真を撮らずにクロッキーをした。

早い早い!!!!公園で子供を描くのはそういえば初めてかも。
めちゃくちゃ早い!!!!!!

この間ゲートボールしているじじばばも思ったより早い!と思っていたが、比じゃない。でも、小学生ぐらいになると、動きが少しパターン化して描きやすい。幼児はダメだ。動くと言ってもたいてい同じパターンを繰り返すものなので行動を待ち伏せするが、幼児に限って予測もつかないよ。

スピードクロッキー、写真やものをよく見て細部を描くときとは違っているのに気づく。形が丸くなる。昔の絵って、バックの人たちの顔や体がやたらと丸っこかったりするのだが、そんな感じ。細部をとばして、丸い顔や体を描く。完成されはしないが、不思議な感じ。

チビがブランコに乗った。相棒が後ろを押している。隣でチビより少し大きい女の子が、夢中になってたちこぎしている。すごい高い。女の子は「すごいでしょーーー!!」って自慢している。うん、確かにスゴイ。でもやっぱり私と相棒はチビののろいブランコにしか興味がないのに気づく。

こないだの「光れ!泥だんご」じゃないけれど、「良いもの」の価値について考える。多分、絶対的に「良いもの」というものはないんだな。質がどんなに高くても、観るものにとって必ずしも価値のあるものではない。
今、その人にとってより興味を惹かれるもの、その中でより質が高いもの。それがその人にとっての今価値のある「良いもの」。そんなとこか。

by HPY


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立つ子供 - 鉛筆と線と色、イメージと計画。         2001年06月22日(金)

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The child who stands
今日は「立つ子ども」の絵を描きだした。やっと。
鉛筆で下描き。幸運なことに、いろいろとイメージが湧いてくるので、忘れない内に一応メモっておく。

とりあえず鉛筆で下書き。バックの扉・廊下・畳のラインは、ぶつかる所なので大事にしたい。フリーハンドでアタリをとって、定規で線を引くのだが、どうもパースがおかしい。相棒に室内パース画を一つ描いてくれないかと頼んでみたらOKらしく、今晩あたりお願いしたい。

やりたいこと。マチエール編。
線を活かしたい。
鉛筆の描き易さ。鉛筆のような線を活かしたい。
ベン・シャーンのような一種乱暴な線が描きたい。

面。
オットー・ディックスや藤田のように、何もない面に透明な膜のようなマチエールを作りたい。

色。
下地色として赤茶のラインを入れたい。
ペン入れをしたい。
有色で鉛筆のようなタッチをつけたい。
エジプト模写のように。
全体的には黄色白っぽく。
黄・茶系の垂直線をたくさん入れたい。

再び線。
線を活かすには、三次元丸彫り効果のハッチングをしていては線とぶつかってしまう。テンペラ画で三次元と二次元の絵があるが、どちらを目指すか。三次元の方が作業的に手間だが、やり方は簡単。描き進めればそれなりに絵になる。二次元は短時間でできるかもしれないが、集中した一発勝負。多分失敗率高し。

とりあえず今回はどちらを目指すか。多分、今回は二次元のシャーンを目指すと思う。いろいろとイメージが湧くときはいいな。実現はうまくできないけれど、理想があるといい。

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おまけ。

鉛筆線の上にペン描きしたら、失敗した。
石膏地はケント紙のようで、けばだたないし、鉛筆描くのに最高!と思っていたけれど、ペンはダメだ。石膏がペン先にたまって全然細い線が描けませんでした。

失敗じゃ。まぁ失敗も経験じゃ。
ペンを筆に変え、墨入れは続けよう。

by HPY


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昼夜逆転はまずいな。「学校に背を向ける子ども」         2001年06月21日(木)

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日記を書いた後、結局寝てしまった。お昼寝。夜だらだら起きて、昼間寝る。アホだ。
寝る前に本を少し読んだ。
学校に背を向ける子ども なにが登校拒否を生みだすのか
河合 洋:著 NHKブックス


これは確か実家から持ってきた本だ。何となく読み始める。

序文。うんうん、なかなかいいこと言ってるなぁ。
本文第一章。幼児から優秀な子どもが登校拒否・引きこもり、家庭内暴力、精神科の著者の所へ通院、住み込みアルバイト、大検受験、弁護士になるまで。

最初、なんとな〜〜〜く読んでいたのだが、途中で気が付いた。
これ、昔も読んだことあるわ。(^^;
同じ所で笑ったり感心したりしている。無理に話しかけずに意外にそっけなく、お医者さんがA君に「君が来たければまた来てもいいよ」という箇所や、A君が毎週通院ごとに病院のたまり場に遊びに行き、ギターを弾いたり歌ったりするところが好きだったんだよね。ちょっぴり憧れた。

目の回るような光そんで、ちょっぴり昔のことを思い出した。
そういえば一時期、学校行かなかった頃あったわ。学校大嫌いで。浪人して受験生だったとき。引きこもり同然で、家で絵描いていたな。そんで親が心配してこの本を買ったんだろう。
あー、原点かもな。と思った。それなりにそれなりだったけど。なぜ絵を描くかということを、むちゃくちゃ考えた。あの頃。

本を読んだもう一つの感想は危機感。
こうやって日記書くから気が付いたんだけれど、昼夜逆転は良くないわ。夜だらだらっと起きて、昼寝ぼけてて寝ちゃって、人と会うのも億劫……。これってやばいじゃん。
……ということで昼寝もしたが、夜もきちんと寝ました。例の仕事、同報配信も手順良くすぐ終わったし。チビとでれっとくっつきながら。

by HPY


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寝不足。絵本。夜の仕事。         2001年06月20日(水)

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眠い。わたしゃ何やってるんだろう。
連日深夜3時すぎまで起きている。起きているだけで何もしていない。パソコンいじったりしている。あぁ、違った。半分は仕事していたんだっけ。今、少しだけど会社から仕事をもらって在宅作業をしている。そうやって定期収入がないと、今度は保育園がやばいからなぁ。この辺も早くなんとかしたい課題の一つ。

いつも通り夜9時すぎにデータが来る。深夜1時までには作業終了させないと間に合わない。同報配信リスト編集と発行作業だ。
作業自体はたいしたことなく、うまくいけば1時間くらいで終わるのだけれど、昨夜はデータが3つあって、ちとやっかいだった。データがかぶっているのだが、サーバーは同一メールアドレスしか認めなくて、後ははじかれちゃう。だから分類分けが必要なのだ。契約の仕方がおかしくて、一回ごとに更のデータを貰うため、一回ごとに分類しなおさなくてはならない。時間、金、労力の無駄だなぁ、と思ったりする。まぁ、作業分きっちり貰えるから私のような末端は別にいいけど。ランニングコスト高くつくでしょ。最初の設計図は大事だよね。

私は数学が弱くて、AとBにあってCにはないデータをカテゴリー分け……、むあ?計算合わないじゃん。最初の仮定がおかしかったらしい。10件少ない。
10件くらいメール届かなくてもまいっか。にぎりつぶそうかな。ばれっこないしー。眠いし。睡魔の向こうから恐ろしい誘惑。全く恐ろしい誘惑だ!!

仕事はきっちりやらねば!!
再び気合いを入れ直すのだがその傍から船こぎ。珈琲じゃ寝ちゃうので、いきなりポテチを食べたりして。食ってるときは寝ないだろう。そんなとき友人から電話が来た。内容はいつものような愚痴。眠いのに。でも弱っているそいつを更にいぢめてたら目が覚めた。それはそれでいつものこと。目が覚めたのでちょっと感謝。夜型生活に拍車がかかる。朝はエラーログとって。そして今日も眠い。

眠いと生活も荒れる。人と話するのも億劫。洗濯はしても茶椀は放ってある。チビは可愛いんだけれど、遅い遊び食べにいらつく。絵はもっとも面倒くさい部類に入るのか、全くやる気がおきない。展覧会が近いのに。眠くてぼー。

ちょっと寝よかな……。

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昨日午前中は保育園の父母会広報を仕上げ、公民館で輪転機回して印刷。自分ではなかなか良いぞ、と思ったけれど、反面、パソコンでちらしっぽく仕上げるより、素人デザインで手書きの方が暖かみがあって良かったかなぁと思う。
どんなに立派な物ができても、親しみがある従来のデザインの方が良いのかも。ちょっと一人突っ走っちゃったかな。ま、園長先生と会長さんは綺麗だと褒めてくれたし、配布係に渡しちゃったから今回はいいや。

それで、夕方は保護者会。眠い身にはひたすら長かった。
新しい園長先生が、絵本を2冊も読んでくれる。絵本を読むのは楽しい事ですよね、と言っていた。でも、子供にとっては絵本を読むという行為ではなく、大人とのスキンシップ、が好きなんだそうだ。


子供にとっての特別な存在はなぜいつもママなのだろう?
単に一緒にいる時間が長いからだと思ってた。何日かパパでもばばでも一緒にいる時間が長いと、うちのチビはベタベターっとなついて、挙げ句の果てには「ママあっち行って」とか言われちゃうし。

でも、話を聞くと、やっぱり特別な存在らしい。
生まれる前からお腹の中でお母さんの声を聞いているので、今でも一番安心して心地よい快楽を感じるのが、「お母さんの声」なんだそうだ。「快感」とまで言われちゃ、たまげるやら納得するやら。その「お母さんの声」をゆっくり聞けるのが、絵本でありお話。テレビのように一方的に流れていくのではなくて、見たい画面ではいつまでも眺めている。順番通りではなく、好きなページから見たいときに見ることができる。それが子供のペース。世間のスピードに流されずにマイペースで生きるコツは、実はこういうところからも得ていたりして。

絵本、あなどりがたし。

ちなみに紹介された本は、エリック・カールの「腹ぺこあおむし」。これは以前、制作風景をテレビで見たことがある。子供に自由に紙に色を塗らせ、ちぎったりして絵を描く方法を教えていて、子供はその自由度に驚いている。

もう一つは「大きなかぶ」。今手元のないので確認できないが、彫刻家の佐藤忠良の絵だったと思う。めちゃくちゃごつくて、立体感と重量感のあるロシア人一家。彫刻家の描く挿し絵。

何十年も読まれている絵本の名作、と言っていた。

有名な彫刻家が若い頃に描いたもの、ということなんて、恐らく誰も知らない。保育士と子供にとってはどうでもいいことだろう。でも私は、意識として一般の生活から分離していきがちなアートが、生活に戻ってきたと感じるのが嬉しい。難しいことなど何もなくて、力強い絵が自然に、幼い人生の一部となっていくというシチュエーションに、しびれている。

by HPY


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公園から駅前のミスタードーナッツまでの旅日記         2001年06月19日(火)

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地面の草展覧会がいよいよ近い。あと2枚なんだけれど。時間はきっちりあと10日。でも不思議なほど日常。特別な気合いは入らない。なんとかなるさ、というつもりはない。やっぱ「ありのまま」と強く思ってるらしい。特別にかっこつけることもしなくなってしまった。

と、言うことで展覧会がいよいよ近く、全く仕上がっていない絵が2枚もあるというのに、朝からいつものようにクロッキーをはじめる。今日も公園に行こう。

公園ではゲートボールをしていた。絶好のカモじゃん。久しぶりに堂々と人物が描けるぞ!と意気込む。久しぶりの人物は難しかったよ。場所もちと遠いし。年寄り達は、予想よりずっとずっと良く動いて困った。(^^;

あまりにも風が強くてそのうち寒くなった。普段家の中ばかりいるので、風あたり。相変わらずの軟弱ぶり。具合が悪くなったので、喫茶店に拠点を移し、暖かい珈琲を飲みながら再開。

連日駅前のミスタードーナッツ。老夫婦が同じ場所同じ時間にたたずまっている。
店員の事を「伊藤さん」とか名前で呼んでいるところを見ると、かなりの常連客だ。店員は2人とも40代後半の主婦のパートさん。じっちゃんが店員に話しかけている。最初会話だけが聞こえてきたが、どうも慣れないホステスと客の会話のように聞こえる。ぎくしゃく。無意識意識的に女性が年上の男性を持ち上げようと気を使ってよいしょするような、男性はそれを当然望んでいるような会話。かなり奇妙に聞こえる。

でも、「もう帰るから」と言うばあちゃんに「もう少しゆっくりしてったらどうですか?」と声をかけるのは本心からだと思う。チェーン店では珍しい、店員と客との会話。

喫茶店の砂糖壺風が強かったのに、喫茶店の中にいれば何も影響を受けない。携帯宣伝の垂れ幕が奇妙なほどばたばたと揺れている。並木道の樹の葉がうねっている。でも窓から見ると、ただの大きなテレビを見ているような不思議な感覚。

人は動くから追いかけるうちに、ペンの動きも早くなる。
植物は動かないから、じっくりゆっくり。
その生き物の生きる速度に合わせて、こちらも見る。

とすると、背景に力を入れるのは自然なことかも。
そう考えると、背景が緻密で人物があっさり描かれている、宮崎駿や水木しげるの絵は奇妙な事ではない。背景はゆっくり動き、人物は速くあっさりと描くというのは、正しい時間の配分かもしれない。

最近、物や人の後ろには何かがある、ということに気づいた。
物を描くと物だけだが、後ろのものも描くと、一気に状況描写となり絵本のようにイメージが広がる。

by HPY


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天気が良かったので公園で         2001年06月18日(月)

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公園のもう一つの入り口今日はいい天気。クロッキーは公園ですることにする。

午前中の公園は乳児とそのお母さんの場所。ベンチはあるが、子供達に背を向けるようにしか座れない。ちとがっかりだが、そのまま誰もいない広いスペースに目をやると、鳩がいたので急いで描く。

おっさんが鳩にエサをやっている。くわえ煙草。臭いが気になる。遠くに見える、おっさんも煙草を吸っている。描いている内に行ってしまった。

次は本を読んでいる学生。座り心地が悪いらしく、フェンスに座りながら何度も体勢を変えている。

次。随分たくましいお母さんが来たな、と思ったら、お父さんだった。お父さんは他のお母さんとは交わらない。草の上の女の子と、キャッチボールをしたがっている。お父さんは動きが機敏だ。女の子はまだ小さくてはいはいしかできないらしい。お父さんはちょっと残念そう。

誰もいないときには樹や草を描いた。ノルマは10枚。もっと描けそう。
喫茶店や家とは違って、いろんな音、いろんな空気、いろんな流れ。なんか構成が豊かだなぁ、と感じる。


樹家に帰って葉っぱの絵にまた色を塗った。今度は背景が再び青、葉っぱはインディアンイエロー。オイルの上につく埃がすごいので、段ボールでフタをした。他の絵を額縁に入れてみる。絵は額縁に合わせて描くんだ、というようなことを昔先生が言っていたが、まぁ、仕上げに関してはそうかもしれない。

喫茶店の絵はどうにも描く気がしなくなってしまった。黒々とデッサンだけあってヤな感じ。ヤな感じといっても、あと2週間しかないのだが、それでもまだ眺めるだけにする。子供がふすまの前で立っている絵のデッサンを取り始める。どうも比率がおかしいのか、最初のスケッチのように空間がピタっと来ない。頭に来たので、スケッチの比率をトレースすることにする。スキャン・拡大してプリントアウトし、それをトレースする。


ここまで来て、保育園の父母会会報を作っていなかったことに気が付く。依頼書を見ると、来週月曜日まで。……ということは、今日中に草稿あげないとダメじゃん。急いで作り出す。Illustratorでデザインするの久しぶりなので、なんか面白かった。プリントアウトしてはレイアウトを確かめ何回でも試行錯誤。あっという間に時間は過ぎてしまった。
Faxで会長さんに送る。なんか仕事のノリで「遅くなりまして申し訳ございませんがご確認お願い申し上げます」。すぐこのセリフが出ちゃうね。ま、いっか。念のため電話もして、OK貰ってほっとする。ちらし作りは好きだ。デザインの才能は自分でとてもあるとは思えないが。ちらしやポスター作りは仕事じゃないから、時間適当にかかっても気楽。


……とまぁ、会報作りに夢中になって、チビはお隣に預けっぱなし。だんだん機嫌が悪くなって、最後はなんか分け分からないことで泣いていた。なんだっけな、でんぐり返しで壁に激突しそうだから体押さえて止めたら、かなり我慢した泣き方をする。大人っぽいなぁ。「そんな泣き方するな、泣くなら泣きなよ」つったらワーワー泣いて寝ちゃった。ちょっと笑いながら相棒と、兄弟姉妹で母親を取り合ったことがあるかそれを覚えているか、という話をした。

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特に何もしない、幸せな日         2001年06月17日(日)

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昨日は特に何もしなかったかな。でも幸せな日曜日だった。

午前中は一緒にユザワヤに行った。以前安売りで大量買いした、タントの紙、水張りしないとドローイングはできなさそうだったのでパネルを買いに。相棒は自宅で仕事をしているので、チビも連れて。
普段全然外に出られないお義母さんも誘おうと思っていた。お裁縫好きなんだよね。が、あいにくいなかった。後で聞いたら、ひいばあちゃん連れて寺参りへ行っていたそう。ユザワヤに行こうと誘いに行った話をしたら、本人はとても行きたがっていたよう。なんか返って悪いことをした。

いつもユザワヤへ行くときは、相棒がおもちゃ屋で子守をする。でも今日は二人なので、1Fおもちゃ屋、3F画材屋、どちらに行くかでいつも通り押し問答になる。3Fに行ってからゆっくり1Fに行くのがチビのため……と思っていたが、違うらしい。先に好きな方へ行く。これが子供の鉄則。でもなんかそれって朝三暮四というか、お猿といっしょじゃん。

ユザワヤは遊び場が多いのだが、多分相棒は男の子用のおもちゃでしか遊ばせていないだろうと思い、女の子用のおもちゃ売場にわざわざ連れていく。「野菜切ってね」というおもちゃがあるのだが、おままごとは男の子でも夢中になる。野菜はスポンジでくっついて、プラスチックの包丁でパカっと切る。私もやってみたが、これはめちゃくちゃ面白いのだ!男の子はなんとなくきまり悪いのか、大きい子ほど表情が冴えないような気がする。でも今日はそのコーナーには男の子ばかりだった。わざわざ連れてきたとはいえ、ピンク色のキッチンで夢中になっているのが野郎ばかりだと、子供といえども多少むさい気がしないでもない。

以前Niftyのワーキングマザーフォーラムで、「3歳すぎたら包丁を持たせよう、もちろん男の子も料理をさせよう」というツリーがあって憧れていた。それで、おもちゃ屋では「子供用包丁」を買った。すぐさま相棒に電話して、今すぐスパゲティを茹でてくれるようお願いする。そう、今日の昼はほうれん草のパスタの予定。材料は全て買ってある。1時過ぎに家に帰り、早速チビに包丁を持たせる。

おもちゃじゃなくて今度は本当に野菜を切るのだ!面白くないわけがない!と思ったら、案の定夢中になって切っていた。スパゲティに入れるマイタケをまず切って、面白くなってデザートのバナナ。サラダのキュウリ。切ったのを適当にクリームソースにぶちこんで、相棒が茹でたパスタにかけてできあがり。

相棒が茹でたパスタ。チビが切ったキノコとデザートとサラダ。私が作ったソース。
これだけなのに、なんかとてもシアワセだった。
とてもとてもシアワセだった。

チビも面白かったようで、普段キノコなんてよけて食べないのに全部食べた。すみずみまでぴかぴかになるまで。相棒もなんか最初は(仕事中なのにパスタなんか茹でさせやがって……)と思っていたに違いないが、ニコニコしている。みんなで作ると美味しいなぁ。
また、NHK「光れ!泥だんご」の話を思い出した。「自分でやる」という事をまたなんとなく考える。

それで、いつもお隣にもらい風呂して楽しているのだが、今日ははりきって風呂場掃除して風呂に入った。ぴかぴかになったぞ。なんかまたシアワセ。入浴剤を入れたかったがなかったので、古いハーブティを入れた。サフラワー。なんかお茶の中に入っているようで面白かった。

by HPY


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「光れ!泥だんご」         2001年06月16日(土)

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色日記朝ご飯を作って食べてチビと遊んでいる内にまた寝てしまった。次に起きたら2時すぎ。チビはいつのまにかお隣のお義母さんのところでお昼も貰って遊んでいた。はぁ。謝りながら引き取りに言ったら、「帰らないーーー、寝ないーーー」とごねまくり。
結局チビ昼寝はなしで、親は2人して交互にくたばっていて寝てしまう。チビは夜いつもより早く眠たくなって寝た。大人はまだ起きて仕事している。その分昼間やればいいのに。大人はヘンだ。

葉っぱの絵をちょっぴりずつ描き加えている。ここまできたら、一日少しずつ仕上げでいいや。どうしても汚く見える。特に遠くまで見たときは、小さな画面が一色グレー。綺麗だと思って描いているのだが。顔を近づけるようにして。
アメリア・アレナスの「人はなぜ傑作が好きなの?」の一文が頭をよぎる。どの場所から観ても良い絵というのはなく、一番適切な距離がある、といったような文。100号クラスの大きい絵は遠くから観るだろう。小さな版画は近くで虫眼鏡を覗くようにしてみるのだろう。私はその虫眼鏡派だな。

……と、自分を納得させることにした。


14日のNHK番組「光れ!泥だんご」の番組を、アート系メーリングリストで知った。面白かったなぁ。あんまり面白くて、何か言いたくて初めて投稿してしまった。その話はいずれするとして。今日のNHKは就職や会社に対して学生が意見する討論会。学生の顔があんまり良くなくて見るのを止めた。なんかみんな弱っちそう。とてもとても弱っちそうなのが気になった。なんだろう。目かな。不安そう。虚勢張ってる。不安そう。不安なのかな。世の中。

色日記
全然関係ないけれど、今日買い物に行ったとき突然腹が痛くなった。トイレにかけこんだけれど、珍しくチビがごねまくる。あぁ、昼寝してないし、眠いんだなとは思ったけれど、こっちはそれどころじゃない。「ママ、お腹が痛いんだよ、トイレ行かせてよ」って言ってるのに、扉をどんどんやって寂しいから中に入れろと泣き叫び、スーパーに置いてきた買い物かごの中に入っているプリン、誰かに盗られちゃうよと心配し泣き、一緒にトイレに入れば暑い狭いと泣く。よくそんなに心配することがあるものだ。母ちゃんの腹の事を心配してくれよ。そんで相棒を無理矢理呼びだして子守をさせたら、何やってんだよと呆れられた。ふぅ。子連れは何かと大変ですね、と他人事のように実感。

それにしてもあのスーパーの休憩所、禁煙席と喫煙席と隣り合わせで全然分けている意味がない。腹痛くて座っている身に、煙草のにほひはチト辛かった。ので、隣にあった投書箱へとつい手が伸びて、その旨申し上げました。禁煙した途端、嫌煙権を主張する。かなり勝手だなぁ。

by HPY


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クロッキー中の雑考         2001年06月15日(金)

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手引き続き、家でクロッキー10枚、色日記1-3枚。ウォーミングアップ。これは作業時間に含めるのかと変なところが気になる。普通の仕事なら仕事前のメールチェックといったところか。運動選手なら絶対練習時間内だな。時給制の考え方。ま、そんなのはどうでもいいけれど。

描画用具で随分絵は変わる。クロッキーはいつもボールペンでしている。鉛筆は使わないようにしている。小さい紙だと特に線が薄い。ボールペンの線は鉛筆に比べると暴力的。彫刻的。刻印的。
ボールペンのなかでもZEBRAの水性ボールペン、JELL-BEが一番好きだ。書きやすく、濃い線薄い線かける。100円なのにまるで万年筆より描きやすい!とまで思っているのだが、随分前に廃番になったようでもう店頭には売っていない。以前、中の芯だけ買いだめしたが、それももう乏しくなってきた。残念。

「デッサンとは何か?」という言葉がちらちらと頭をよぎる。たった今聞かれたら、「物の見方」と答える。セオリーだ。ドガも言ってるし。でもこないだはそれが思いだせなかった。
「モノの見方」を紙に定着するには、描画道具を使いこなさなくてはならない。これは練習=だから「たくさん描きなさい」といったようなアドバイスが出てくるのか。物の見方は描画道具に引き出されていくんだよね。なんて、結論じみたことを思ったりして。


しんちゃん人形そうやってどんどん言葉の妄想とも付き合いながら、ウォーミングアップを続けていく。「絵でも文章でも、記録したいという欲求が人にはあるだろう。」ということを思った。反義語は「新しいイメージを創る」。創るのではなく、記録。そのまま客観的に記録したいという欲求。石器時代の牛の絵。神の教えを本として記録する。自分の見た夢を記録する。自分の好きなモノ。記録したら残しておきたい。できれば長い時間。言葉でも絵でも写真でも。記録したいという欲求。残しておきたいという欲求。それは何故だろう。


法廷には記録画家がいる。あれ、結構好きなんだよね。写真よりも面白い。あそこでバイトしたい、なんて馬鹿なことを考える。写真があるのに同じような目的を持って記録画を描きたいとは、いったいどういうことなんだろうね。

……と思いながら描き進めていくと、だんだんモノがクローズアップして見えてきて。より客観的に記録できる写真があるのに、わざわざ時間をかけて状況を手とペンで記録したいとは、より細かいところをより長く観察したいという、欲求の現れなんだろうかね。描く方はそれで欲求満たされていいけれど、観る方はどう考えているのだろうか?


私は普段、モノは見ても空間は見ていないと思う。クロッキーをしていたら、モノの後ろに電気のコードがあるのに気づいた。気づいたので描いた。描いたら「背景に空間」があることに気がついた。はぁ。空間があったのか。モノの後ろに。ちょっと感動した。背景に空間を感じたいときは、何かモノの後ろにモノを置いてみよう。紐がいいかも。現在の部屋にわざとらしく紐が落ちているのもヘンだ。雑多な部屋。多分「電気のコード」が一番相応しいと思う。

by HPY


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フィキサチーフを探している。         2001年06月14日(木)

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トマト今日は珍しく家でクロッキーをした。

近視眼的な見方が身にしみているので、たまには「空間の中の大きな形」という意味でのクロッキーをやってみようと思った。クロッキー会でやるように、タイマーを用意した。でも、ダメだった。タイマー気になっちゃって。今回はパス。気持ちが落ち着かない。時間追われ恐怖症になっている。(^^;

しょうがないので気軽に、気軽に……と思いながら、ラフな気持ちで再挑戦。テーブル上にあったトマトのへたが面白い。棚横にある香壺が面白い。ラフすぎて形はめちゃくちゃだけど、あんまり気にしないことにする。
近視眼的なんでいつもある部分がだんだんクローズアップされる。家庭菜園で取れたというトマトのへた。形が不揃いで面白い形。いつも一つ描いては「はい次っ」と進むのだが、今日は同じモノを何回も描いてみた。飽きるといえば飽きるが、飽きないものもありそうだ。

葉っぱの絵葉っぱの絵を描き出す。鉛筆でバックを描く。最初の段階では、下地があまりにも白いくて綺麗なので、鉛筆で描き出せなかった。タッチがうねる。鉛筆は何が面白いかって、タッチが効くのが面白いよね。最初はいい気になっていたが、遠くから見ると綺麗というよりは汚いかも……。鉛筆の線が鉛色であまり美しくない。近くで見るとなかなか面白いのに。描いているときは茶や青など色さえ感じていたのに。あーちょっとがっかり。でももう少しやってみよう。何もない部分を描写すると言うこと。背景に密度を持たせると言うこと。

適当なところでフィキサをかけようとしたら……。ない。ゴミダメのような部屋のどこかに埋もれているらしい。仕方がないのでモノをかき分けて探す。相棒が「片しながら探すんだよ」と言っていたのを思いだし、大掃除になる。あ!免許証見つけた!らっきぃ。これであとバイクのカギがあればまた乗れるぞ!

部屋はすっかり綺麗になってしまった。結局フィキサは押入にきちんとしまってあった。そんでもってもう保育園にお迎えの時間。
チビは帰ってくると「綺麗になってるーー!綺麗になってるーーー!」と感心していた。チビは綺麗好きなんだよなぁ。「やればできるじゃーん。」って言われた。

最近毎日のように半徹しちゃうのでなかなか朝起きられない。そのせいでチビは毎日のように保育園を遅刻している。今朝、登園したらみんな輪になってゲームをしていた。後から遊びの輪に入るのは気まずそう。そんな姿を見てママは心がちと痛んだ。さすがに反省。明日は眠かろうかきちんと定時に登園しよう。チビのためだ。

by HPY


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一から気持ちの入れ直し。         2001年06月13日(水)

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喫茶店の窓枠
相棒が水曜日一列チビのために黄色く塗った。だから今日はガオイエローの日。一週間が二分されて見た目分かり易くなった。

今日の午前中にしたこと。

チビに朝ご飯を食べさせて、保育園に連れて行く。
その足でスポーツジムに行き、退会申込。多忙が理由だが、2ヶ月も行かなかった。結局運動は生活に取り込めなかったなぁ。

それから喫茶店に行く。喫茶店とスポーツジムは相反する物で、1〜2月私は喫茶店にばかり行ってクロッキーと本ばかり読んでいた。3月はジムに行ったので、喫茶店には全然入らなかった。文武両道って気持ちの切り替えが難しいじゃん。どっちかに偏っちゃうね。お金も。

階段のあるアパートということで、また気持ちが元に戻ってしまったので、一からやり直し。クロッキー1日2分×10回、色日記1〜3枚30分。また日課としよう、といそいそと描きだした。結構すんなりいけた。はぁ、この辺が私の原点というか、基本なんだろうなぁ。また、「上手い、下手は気にしない」というもう一つの言葉を思い出す。意外と見栄っ張りなんんだよなぁ。私。

銀行で「門坂流画集」と市民税県民税の振込み。「門坂流画集」はネットから申込。消費税・送料サービス、しかも作家直売サイン入りとのことで買う気になる。メールも出したし、楽しみに待とう。
市民税県民税は相棒の分だが、高ぇ。去年1万円以下だったのに、今年は20万円を超えた。高ぇ!!去年は相棒も私もフルタイムで働いていたので、人並みに収入があったと思うのだが、あんなに2人で何回も倒れたりしんどい目にあって、利益分税金となって消えていくなんてひどい!!保育料もめちゃ高くなっていた!いや、例年が安すぎるのか。去年は扶養外れたし。税金見ると勤労意欲をなくすよ。パートタイマーの主婦が、意地でも扶養内で働こうとする気持ちがなんとなく分かってきた。情けない。あの制度は大嫌いだ。

色日記洗濯・掃除。埃かぶっていてるアトリエ代わりの机を綺麗に拭いて、もうひとつ机を出してスペース広げた。うん、いい感じ。久しぶりの時はいつも掃除から始まる。それで色日記。クロッキー。鉛筆。もう儀式みたいなモノだ。

以前ユザワヤで安売りしていたタントの紙が大量にあるので、それに描くことに。まず、Caran D'acheのクレヨンでぐりぐり線を描いた後、それを消すようにテンペラで薄く何層ものばして色を付けた。Caran D'acheは水に溶ける。お、紙が薄い分うねる。表面に絵描いてあるのに、無理矢理裏にも水塗ってB3パネルに水張り。当然絵はこすれるが、それがまた良い感じ。描かないで、汚したり画面上でかき混ぜたりしてできるマチエール。

途中で乾かすために中断。こういう模様系抽象はあんまりやったことなくて、次段階に進めない。なまじっかうまくいったと思うと手が入れられないのが情けない。佐々木の本でもあったよなぁ。「失敗したらまた描けばいいじゃない」うん。そのためのドローイングなんだからなぁ。しばらく眺めていた。

その後、葉っぱの絵のツヅキを描く。Hの鉛筆で。影・バックも鉛筆の影響下に置く。明日はもう一層色油膜をはりたい。

by HPY


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結構やばい。         2001年06月12日(火)

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走り去る子供


結構やばい。

今日も全然描けなかった。やっぱり何日もブランクあると気持ちの建て直しが難しい。
でも、難しくても困っても描かなくては展覧会は開けない。
開いても貧弱な絵しかないなんて、ちと情けなさすぎる。あと3枚。気が付けばもう
6月半ば。すごくやばい。



今日こそは、今日こそはと思いつつ今に至る。

絵を描くということ。

by HPY


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2日間寝たら元気になりました。         2001年06月11日(月)

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エジプト文様

月曜日は結局病院に行って、吸引と注射。尻と腕に2本。ここの医者は注射好きだなぁ。咳止め貰って帰って寝た。

金・土と無理を押して外出したのでくたびれて、日・月は本当に寝てた。ぐーぐー。よくこんなに絵どころか家事もしないで寝られるものだ。自分でも呆れるくらい。相棒は怒っていたようですが。ピリピリッとお互いにしてきたんで、買い物に行くと称して、近所のお気に入りの喫茶店へ脱出。そこの喫茶店はマスターがとても愛想の良い方で、値段もブルーマウンテン300円、他のは200円で安い。おまけに他の店よりどこより美味しいので言うことなし。常連です。

入ったら常連のお客さんがいて、彼女たちはいつも同じ時間同じ場所で同じように煙草を吸っている。50代後半の女性。それで私も同じ場所に座って、禁煙中だから煙草は吸わないけれど、熱い珈琲にホッと一息。

今日はチビはいなかったけれど、ディズニーランドの話などで盛り上がった。お盆に行ったら超込みで、3:30に家を出て1時間で着く場所なのに、駐車場に入れず大渋滞で結局9:00になってしまって花火が終わってしまったとか。私はディズニーランドに行ったことがない。行きたいと思ったこともない。並ぶのがとてもイヤだから。万博で懲りた。でも、そのうち行かざるを得ないだろうなぁ。 最近チビは突然ミッキーマウスを歌いながら踊ったりする。秋の運動会のお遊戯らしく、保育園でたま〜に遊びに交えて練習するらしい。

保育園と言えば今年は虫好きな方が担任で、アゲハの幼虫を虫かごで飼っている。青虫なんて触ってみたいとも思わなかったけれど、虫かごから見ていたらあんまり美しいのでちょびっと触らせて貰った。先生曰く「もちもちしていて気持ちいいんですよね」だそうだ。ま、そう言えなくもないかな。幼虫は今みんなさなぎになっている。青虫からさなぎになり蝶に変態するとき、なんか体がどろどろと液状になってから形が再形成されるという絵本に書いてあったような気がするが、確かだろうか?もう一度確認したい。蝶は日曜日、先生のうちで1匹出ていってしまったようで(持ち帰るのがすごい)、残りの5匹に期待する。私も脱皮するとこ見たいなぁ。

エジプト文様

今、お隣のお義母さんたちが旅行でいない。いつもチビを預けたり夕食ご一緒させてもらったり楽しているだが、いなくて大変かなぁと思えばそうでもなかった。というか、家族3人水入らずで、非常にゆったりして気持ちが楽だった。

どうも私は保護者的な人がいると頼ってばかりでよくない。感謝はしているが、ボディブローのように後から効いてくる。会社勤めをしていたころ帰りが夜10時くらいになるのが日常だったが、そのたびにお義父さんお義母さんに謝り、チビに謝り、相棒に謝り、会社ではお客さんに謝り、勤務時間が少なく勉強不足であることを社長と同僚に謝り、謝り通して頭がおかしくなるかと思った。だんだん自己卑下が止まらなくなってしまうのよね。今考えるとあんなに謝らなくても良かったかな、と思うけれど。弱っているときは自己否定欲(?)がむくむくと湧いてくる。それはそれでパワーだが、強烈すぎて危険。あまり使いたくない。

ホルスト・ヤンセンの画像が見たくてGoogleで検索かけたら、2つほどパラノイアで出てきた。自分ではそんな風に思っていないけれど。

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何日も絵を描いていないのにパレットの掃除をしなかったので、油絵の具が固まってしまった。速乾剤は何も使っていないのに乾きが速いなぁ。使っているオイルはルフランのサンシックンドリンシード。今日はパレット掃除から始めなくては。筆も。また今日から気持ち的にも一から出直しだ。だからブランクはヤなんだよね。自分が悪いんだけれど。

いつ来たのか分からないが、雪梁舎美術館から展覧会出品用紙がパソの前にあった。フィレンチェ大賞展。大きさ100号以内、1点、出品料5000円。大賞はフィレンチェに100日間短期留学!!おおお!イタリア行きたい!!!新潟展示を除けばまさに私向けの展覧会ではないか!!!と思ったら、搬入日が7月10日。個展前夜じゃちと間に合わないなぁ。来年にするか……と、もう来年の大賞を取った気分になってしまいました。アホだね。

代わりといっちゃなんだけれど、夕食時は街のイタリア料理店に行ってパスタとスズキのカルパッチョを食べました。ゴルゴンゾーラチーズのペンネはちと癖があった。魚料理が得意な店らしく、箸置きから至る所に魚。トイレの中の一角までも魚のオブジェ。チビは驚喜。チビが嬉しそうだとこっちも嬉しい。

思ったよりずっと高い店で、財布はとても寂しくなりましたが。

by HPY


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金曜日と土曜日(その2)          2001年06月10日(日)

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Park・エスキース

土曜日は、風邪がひどくて朝から寝ていた。
(なんか最近の日記はいつも風邪から始まるなぁ。私はいっつも治りが遅い。)

しかし、恵比寿のアトリエには行きたくて、夕方4:30頃いそいそと出かけた。
最初は電車の予定だったが、相棒にお願いして恵比寿まで車で行くことに。土日パパママがいることではしゃぎまくっているチビは、車の中で遅いお昼寝タイム。
少々急いでいたので、普段乗らない首都高に乗ることに。料金所までスムーズに走っていたのに、料金所を出た途端全く動かなくなった。金取った後は知らん、とでも言われているようで腹立つ。毎度ながら700円返せの気分。おまけに恵比寿駅近くの駐車場は、30分300円、恐怖のメーター。あっという間に1200円とられた。

目黒にあったアトリエが閉鎖した後、そのメンバーの何人かが、恵比寿駅近く元家具工場の一角を共同借りてアトリエにしていた。しかし、そこも立ち退き。あんな駅から近くて立地の良い広い土地を、遊ばせておく手はないものね。私がオーナーだったらさっさとそうする。でもアトリエなくなっちゃうのは惜しい。格安で広いアトリエ。焦がれてやまない。

外見は超ボロだが、中を見てほっとした。大型のイーゼルが何台もたち並び、100号サイズの作品が壁に何点も並べてある。小さな作品もその側でゆったり場所をキープし、棚には絵の具の大缶が。天井が高いのはいい。

10人ほどがビールを飲んでいる。知っている人も知らない人も。知っている人はチビが産まれる前に会ったきりだから、約4年振りだ。もうみんな30代後半だけど、髪型以外全く変わっていない。絵が好きな人たち。

Park・エスキース

自分の個展のDMをみんなに渡した。ここがなくなるとまたみんなバラバラになってしまうのかなぁ。連絡取りようがないのだが、何故か電話番号や住所をきかなかった。

ネットに繋がっていれば、私の居場所はすぐ分かるだろう。でも、ネットに繋がった人はほとんどいなかった。全員メアド持っていてほしい、と勝手なことを夢見る。グループのホームページ作成計画はあるようだ。でも、バイトして生活支えて絵描いてみんなのホームページ作成じゃ、制作担当者は大変だろうな。グループ広告宣伝部部長、と言ったところか。ボランティアだし、抱っこにおんぶにならないようにして欲しいものだ>作成依頼した皆様。お節介な私は「手伝おうか」と言いそうになるのだが、ぐっとこらえた。私も時間が惜しい。というか、本業をいくつも持つわけにもいかない。

いろいろな人とちょっとずつ喋って、適当にいい気分になって帰った。相棒が「やっぱり作品作らなければ!俺も作るぞーー!」と興奮している。ヤツは「顔の照明」を作りたくて、構想15年とか言っている。

でも私は知っている。ブランク後の制作、気軽にやろうとしても結構やっかいなんだよ〜〜〜ん。高揚した気持ちだけはすぐに思い出せるけど、実際に作業すれば昔できたことが今できないのがもどかしい。それを乗り切るにはそれなりに時間がかかるのだ。……と経験者だからつぶやく。

そうは言っても、相棒にも何か創ってもらいたい。どっかに安い土地かってプレハブ建てるアトリエ計画と、イタリア移住アトリエ計画。お金はないけれど、適当に夢も見よう。

by HPY


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金曜日と土曜日(その1)         2001年06月09日(土)

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帰り道

金・土と久しぶりに外出し、人としゃべっって面白かったけれどくたびれた。
予想通り、風邪がひどくなって咳で夜目覚めてしまう。
おまけに腹は壊すわで、ちと過労気味。
でも、絵はやらないと終わらないし、夜更かしするとまたひどくなるしで、精神的に追いつめられてしまう。

元々土日はあんまり作業できない。
子供と1日中遊ぶのが一番大事。
普段超適当にやってる昼飯をきちんと作ったり。絵は描けない。
夜に希望を見出すが、子供と遊び疲れて寝ちゃう事の方が多い。
遊ぶと言っても、公園で走り回ったり砂場で遊んだり、という程度だが、普段外に出ないので太陽疲れするらしい。
体を鍛えようとスポーツクラブの会員になったけれど、5月は一日も行けなかった。
クヤシイ。冬までちょっと引退しようかな。

絵は描けなかったが、人と会えたのは貴重だった。
金曜日は会社に。みんなに展覧会はがきを配って歩いた。
「まるで生保のおばさまのように挨拶してます」と言ったら、「それじゃ茶菓子も添えなきゃ」と突っ込まれて爆笑してしまった。
すごく恥ずかしかったんだけれど、配ったらキモが座ってきたというか、とてもすっきりした。

その後、東京駅の八重洲ブックセンターへ。
目的の本は、西洋美術の歴史関係。
いろいろ見ているとわかったのは、自分の興味ある分野は、ビザンチン〜ロマネスク〜ゴシック〜ルネッサンスの時代。
でもそれだけピックアップした美術の歴史本はなかったので、とりあえず諦める。

次の目的は、写真集。私の鉛筆画ポートレートシリーズはとある著名な写真家の写真集の模写だが、その著名な名前が分からない。
あれは先生に借りた本だからなぁ。
先生とは喧嘩別れで疎遠だし。しかし八重洲ブックセンターには洋書はなかった。惜しい。

面白そうだと思った本。

by HPY


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葉っぱの絵で色遊び         2001年06月08日(金)

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6/7 Leaf 01 6/7 Leaf 02

6/7 Leaf 03 6/7 Leaf 04

面相でぐじぐじとハッチングしながら形を追いかけているのに飽きた。
今日はCafeの絵は中止。たまには違うことをしないと。感動がなくなる。
そんなときのために、遊び要素の大きな、「葉っぱ」の絵がある。

葉っぱの絵。これはツルツルに磨いた石膏地に、
鉛筆で細密素描。頑丈にフキサチーフをかけ、
油絵の具で塗ってある。

以上が今回の目的だ。
……こうして書くと、きっと画題は何でも良いのね、と思う。
図らずして職人的だ。なんとなく嬉しい。

私は何か細かいものを描くのは好きだが、
何もないものを絵の具むらでぱぱぱっと感覚的に塗りつぶしながら
空間を出すことができない。学生時代、みんなできることが一人できなかった。
一応ポリシーがあっって、「偶然の線を避け、意志ある線のみをひく!」とか言っていたような気がする。
ほー。それで10年経ってやっと取り組む、ムラの練習だ。
モチーフは見ない。見ると机の模様とか描きそうだから。

────

一つ失敗。エアーブラシ用のマスキング。
あれ過信した。いきなり本番だったものな。テストしてからすれば良かった。
水彩以外の絵の具で塗り、水でマスキングがとれるはずなのだが、
まさか下の鉛筆も溶けちゃうとは!そうならないように、3回もフキサかけてコーティングしたのに。
しかも油が乾いちゃったところは、水かけても油の下の層はとれない。(考えてみれば当たり前)。
くそーーー。あれだけ時間をかけた素描、どうしてくれよう。
きちんとスキャンしておけば良かった。

……と後悔極まりなかったのだが、モノは考えよう。
本格的に鉛筆と油の透過効果を試してみることにした。
油絵の具というのは、とても透明なものだ。
テンペラ絵の具と違って、鉛筆にはボディがない。
描き込んでも描き込んでもボディがないから、さながら蜘蛛の細い糸を見ているよう。

その形ある繊細な黒い蜘蛛の糸に、 透明な膜をはる。
強い油の色味を抑え、描き込みを容易にするためにテンペラ白を薄くかける……。

結構面白いな。

朝、Cafeの絵を描きだしてすぐ眠くなっちまったのに、
葉っぱの色実験はすいすい行けた。これ、いいなぁ。
ちょっと弱いけど。鉛筆で再度描き込みしてみる。
油箇所ではなくテンペラ箇所になら鉛筆は乗るのだよ。ふっふっふっ。
誰もいないのにほくそ笑んだりして。

明日は会社のクライアントとの打ち合わせ。越谷……遠いなぁ。
絵ばっかり描いていたいけれど、一応こっちの方も無視できないので、
美味しいところばかりというわけにはいかない。

by HPY


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時間。体力。         2001年06月07日(木)

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死んでます。ぜろぜろです。咳すると体力消耗します。
また気管支炎かなー。しょうがないから今日は病院に行くか。
昨日は何やっていたんだろう?なんかネットで一生懸命調べものとか、
掲示板の設定をしていて、絵は全然やらなかったような気がする。
頭がんがんしても、パソコンはできるから不思議。
パソコンっていうのはやっぱ気が楽だよね。

今一番欲しいのは「スピード」。
今1ヶ月かかってできあがる作業を1週間で辿り着きたい。
美大受験の時って、そうだった。
時間に追われるだけだと消耗するけれど、
慣れて意識すれば制作時間は短縮できるのではないだろうか。という希望的観測。
もっともちばてつやみたいに、
慣れてうまくなると更にどんどん書き込み、
同じ時間があれば時間めいっぱい描く、という人もいるが。

公園でとった写真

全く関係ないけれど、
「あしたのジョー」の後半〜「おれは鉄平」の頃のちばてつやの描く絵は美しい。
背景も。
人物が線少な目で記号化しているのに、
背景が絵画並という作家は、他に水木しげると宮崎駿かな。
複雑な背景と単純な人の顔。
それが同一画面にあると奇妙だ。
でも、人物まで複雑になったら、
それはそれでヘンかも。絶妙、といったところか。

昨日は一件問い合わせが来た。
グーデンベルグの肖像画を使いたい、ということだが……。
懐かしい。でもあの絵はどこにあるんだろう?
そもそもまだ存在しているのだろうか?役目を終えてポイされているかも。
印刷関係の本の中の挿し絵になる予定が、
ボツになって辛うじてポスターになったんだよな。
私の初・仕事作品。多分今見ると赤面もの。
まだ何もしらなかったので、何の疑問もなく作品譲渡しちゃった。

あの頃はイラストレーションで食ってきたいとも思わなかったから、
引き続き仕事はしなかったけれど。
イラストレーションは特に、時間との戦いだ。

もう一件の電話は、知人から。
昔行っていたアトリエがつぶれて、
その中から何人かが新しくアトリエを作ったのだけれど、
そこも立ち退きになったそう。打ち上げ会に来る?というお誘い。
そういう連絡は非常に嬉しいけれど、土曜日か……。行きたいなぁ。
けど、こんな風に遊んでいて、本当に展覧会に間に合うの?なんて。
多分行っちゃうだろうな。風邪がひどくならないようにしよう。

今一番欲しいものは、やっぱ体力気力かなぁ。
保育園のクラスメートのおばあちゃんは、
国画に出品し、他にも日本画、油、パステルと描きまくっているけれど
「私は風邪をひいたことない」と豪語してたもんな。

でもなぁ・・・。展覧会でもありのままの自分の生活を見て貰うんだなぁ。
のんびりやればその分、悲壮感あればその分、多分絵に出るでしょう。
今までかっこつけたり無理していたけれど、
結局その後続かなかった。
テレビでは頑張る人、頑張りきった人がクローズアップされて羨ましいけれど、
現実はもちょっと違う。体力・精神力伴わなければ短距離ランナーには
1度しかなれない。実力ないのに背伸びして、
背伸びが続けば力になるだろうけれど、たいていバタっと倒れちゃうので
疲労感と憔悴感だけが長々と尾をひいて、次へ進めなくなってしまう。
長距離ランナーになるしかない。とりあえずトップよりも完走を目指そう。

1日描かないと、非常に不安になってしまうのでありました。今日は頑張ろう。

by HPY


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美しい、裸足の子供         2001年06月06日(水)

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CAFE 6/6 制作中

昨日保育園にお迎えに行ったら、チビがいきなり泣き出した。
「ママ、もっと仕事しててよ〜〜〜」だって。
そりゃママだってできればそうしたいよ(^^;。
もっとお友達と遊びたかったらしい。

その日の園は、みんな裸足でどろんこ遊び。
素晴らしいことだ。うちじゃ絶対できないな。
チビのクツは泥だらけでびしょびしょ。
「ボク、これでいいよ」と裸足で廊下から外に出た。
なんのためらいもなく!
……裸足の子供。美しい……
と見とれてしまった。

私は昔から瞬間が好きだ。特に人と人がすれ違う瞬間は美しい。
ビビッと来る。違う方向からやってきて、点としてすれ違い、
また違う方向へ去っていく。池袋駅の人混みが好きだった。

人と人ではないが、昨日はまさに「扉から外に出る」
そして「足ふき板から裸足の足をおろす」
「つまさきから」
「少しうつむいて」。
一瞬止まる。そして走り出す。
垂直と水平の四角い扉をくぐり、
裸足の子供が足を地につけ、降り、
走り出すシチュエーション。綺麗じゃなぁ。
裸足で外を歩くということ。
夕日が進行方向遠くの家の向こうに沈み、非日常的な風景。

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CAFE 6/6 制作中

今朝は、車の駐車料金と画廊へ契約料を振り込んだ。
最寄りは三和銀行だが、カードがなくて困っている。

もう1年以上前になるが、電車の中でスラれてから
多忙を理由に再発行していなかった。通帳はあるのに、カードがないと何もできない。
しかたないので、今日は通帳記入だけした。これも1年振りくらい。
……ぎょぎょ。金額を見て呆れた。少なくてじゃないよ。
給料振り込み口座だったので、1年分まるまる残っていた。

……ということは、私は去年1年間、どうやって暮らしていたのだろう?
相棒の金と郵便貯金で生きていたらしい。相棒には悪いことをした。
ま、去年は会社で忙しかったから、
昼飯代くらいしかかからなかったけれどね。

郵便局で切手を買って、[HPを見て展覧会案内希望]と
言って下さった方に郵送した。
記念切手が欲しかったのだけれど、 50円切手は7月22日頃までないそうだ。
これから制作とは別に、展覧会案内の宛名書きもしなくちゃなぁ。

8日は会社関係で打ち合わせ。知っている人に見られるのは
かなり恥ずかしいんだけれど、会社の人に配ろう。他の画廊もまわって配ろう。
ただでさえ体力ないのに、ものすごく消耗しそう。暑かったら次の日は死ぬ。
……それまでに風邪が治るといいな。

by HPY


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エラー         2001年06月05日(火)

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100円Shopの製氷皿・テンペラパレット

今、自分のホームページがサーバーエラーで閲覧できない。
昨夜からずっとでそろそろ頭に来た。
別にこれで商売しているわけではないから、損害はないけれど。

プロバイダのホームページへ行き、メンテナンス情報などを調べる。
合併したので旧会員・新会員・旧another会員などに
分かれていて、メンテ情報はそれぞれのページにある。
なかなか探せない。サーバー内検索システムもあるようだが、
どうみても使いづらそうだ。

大規模コンテンツなのにあのナビゲーションではちとツライなぁ。
トラブルになったときはいらいらが倍増する。
……と毎回思っているのだが、ホームページのURLを
変えたくないのでそのまま会員で居続けている。

昨日は結局ほとんど描かなかったが、
今日になって描きづらかった理由を一つ発見した。
油マジックはたまにしか現れない、ということ。
今、絵の具を作り直してCafeの人間の部分を
新しく描いているのだが、ある程度色も含めてテンペラで
下層描きした方が、細かい形もうまく表現できるような
気がする。油ではじくところはテンペラ白でつぶす。
テンペラ白のハッチングは、油ではじくところには
乗せても徒労だけで効果がない。
どうも油はもったりしていてもどかしい。

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ごっついけれど、お手製ワンチン

その油マジックだが、今のところ偶然現れる効果しか得られない。
うまくいった時、描かれた吸収地の上にうっすらかかる
透明な絵の具の膜は美しい。でもまだ成功率が低いので、
美しければ「マジック」・きたなければ描き直し。

更に交互に重ねて描き進めれば
重層効果が得られると本にはあったが、
言葉で言うほど簡単じゃないよ。
絵の具を画面に乗せれば乗せるほど、
不必要に重くなってだんだん形もなくなり
マジックもくすんでいくような気がする。

でも、いろいろやっていけば、
どんな効果がどんなときに得られ、
どんな効果が欲しいのか、分かるようになるんじゃないかな、と思う。

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ところで昨日夕方、保育園にお迎えにいったら、
そのままチビのクラスメートのうちへ行く事に。
国画会の人だ。そのまま絵の話に花が咲いて、
夜8時くらいまでいた。

なんでも盗作!?騒ぎがあって、興奮していた。
その話はまた後で書こう。人に影響されるのはいいんだけれど、
自分がなくなっちゃうほど影響されるのは
ちょっとイヤだな。でも、手放しで非難する気にははなれなかった。

by HPY


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大変な月曜日と楽な月曜日〜色見本         2001年06月04日(月)

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6/3 制作中

頭痛のはずだが、実は首が痛い。
お隣のばあちゃんのように鼻水はだらだら出る。
ばあちゃんは鼻をかまないので、
あごから胸の方までたれてたりする。
それをふきながらお義母さんが呆れている。
昔はお洒落だったのにねって。
そういえばお義母さんも風邪だという。
ウィルスが順番に訪問しているなぁ。
多分、チビが保育園からせっせせっせと運んで来るんだろう。
子供から大人にうつるとひどくなるらしい。
可愛く恐怖のウィルス媒体だな、チビは。

昨晩はCafeのツヅキ。
ものすごく遅いのだが、一応少しずつ進んでいる感じで、
まぁいっか。そういえば、昨日はチビが素直に寝ていた。
いつもママの添い寝じゃないとイヤじゃ〜〜とごねまくるのに。
大分パパに慣れてきたようだ。良かった。楽じゃ(^_^;

今日も暑い。テンペラの卵がみるみる腐りそう。
腐った臭いが強烈で卵が食べられなった時期があったが、
今更そんなウブな事はもう言わない。

ところで今日は楽な月曜日だ。
それは日曜日相棒と一緒に洗濯・掃除・茶碗洗いをしたから。
土日はチビ・相棒・私といるのだが、汚し方が凄まじい。
大変な月曜日は、一日中片づけばかりで、
ちっとも制作できなくてうんざりしてしまう。
そして独身時代のお気楽さを夢見たりする。
汚くても絵の具出しっぱなしでも全然平気だった、
4畳半アトリエ。押入をベッド代わりにして寝てました。
真っ直ぐ体が伸ばせなかったな確か。
180cmはあると思ったのに。団地サイズ。
東京のアパート、今はもっと狭いのか。

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あまりにも暑い。少し寝たらすっきりした。
6月からこの調子じゃ先が思いやられる。
夏はクーラーを入れるか入れないかでとても悩む。
入れないと室内34℃まであがり、蒸し風呂状態→夏ばて。
入れると快適だが今度は寒気がしたりしてクーラー病→夏ばて。
なんだどっちにしろ夏ばてするんじゃん。
それじゃ、効率があがる方で適宜対処。

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今日は筆のノリが悪い。
油の被膜の上にテンペラを載せているのだが、
食いついていかない。原因はなんだ。
テンペラの絵の具が薄すぎる。
卵が古くなって定着力が落ちているのかもしれない。
いったん全部捨てて作り直しだ。

全部捨てて作り直し……というのは10日に1度ほど。
普通は毎日捨てて作り直し。
でも、一色ずつ顔料を瓶から出して、
水で溶いて卵溶液プラスして混ぜて……とやっていると、
10色でもなんか30分くらいかかってしまってロス。
冷蔵庫いれておけばもう少し持つ。
技法書にはあまり載ってないが。

よく使うテンペラ絵の具を製氷皿に出しておいて、
水彩パレット感覚で使っている。
深さがあるので絵の具が溜まり、
ある程度密閉できる蓋があるのがミソ。(空気穴はテープで塞いだ。)
最近は油絵の具も製氷皿に出している。
製氷皿は100円で安いから。密閉される分ラップかけよりも
固まるのが遅いのだが、色によってずいぶんな差があるのが
面白くもある。黄色は全然固まらないよ。

これが最近よく使う色。茶系が多いね。
黒は使わないことにした。黒依存症になるから。
依存症と言えば、今日は禁煙n日目。
扁桃腺が化膿しているおかげで禁煙成功か。

色見本を作ってあるので、一覧表によく使う色にチェックしている。
色見本は面白い。いつもパレットの横に出してある。
色に対する意識が高くなる。こんな感じの色が使いたい……
と思ったとき、色見本を見て、
「この基調色に赤系・白系をいれればできるな」なんて
ある程度検討つくし、色の名前も覚える。
メーカーごとに色味が違うのも一目瞭然。
パステルとテンペラ顔料の色見本しかないので、
油絵の具のも早く作ろう。

テンペラの色見本はいいかげんに作ったのであまり美しくない。
どうせ作るのならきちんと線を引いて綺麗に塗りたいものだ。
(だから油絵出身はデザイナーになるとき苦労する)

by HPY


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葉っぱの絵にエアーブラシ用マスキング         2001年06月03日(日)

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6/3 制作中

昨晩は寝てしまった。気がついたら朝だった。
風邪をぶりかえしたのか、喉がいてー。

葉っぱの絵にエアーブラシ用マスキングをして、
バックに油絵の具で模様をつける。
とりあえず、最初は青だな。
ターコイズブルー。クジャクの青。
筆でたたくように乗せた後、ラップでぐじょぐじょに。

チビと相棒が帰ってきて、
チビがお約束の「綺麗だねー」発言。
相棒が水の中に葉っぱが浮いているみたい、と
イメージ出してくるので、このまま乾くまで置いておくことにする。

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再び喫茶店の絵。
描き込んだ背景のマチエールがいい味出してる、と一人ほくそ笑む。
細かくてきっと見る人いないような気もするが。
混合技法なので、テンペラと油を交互に重ねていくのだが、
油の上のテンペラははじいて、丸いつぶつぶ上になる。
以前はなぜだかわからなかった。
考えてみたら油の上に水なので当然といえば当然だ。
その、はじきのマチエールと、
線描の上に油の色彩を重ねた色味、というのを
うまく扱えれば良いなぁ。

模様を描くとき思うのだが、
抽象画はあれでものすごい技術がいるなぁ。
マーブリング、スプラッタリング、垂らしの効果を狙うには、
筆と落ちる液体の操作というか、
コントロールしなければならない。ほい。

相棒は下の工場で、コの字型ワンチンを作ってくれている。
ま、木切ってハシをボンドで止めるだけの
簡単なものだけれど、あると非常にありがたい。

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木工をやっている知人から電話が来た。
ホームページを作ってくれと言う。
そういえばこないだのクラフト展で、そんなことをいったっけ。
どこに行けば見られるんだと聞かれたので、
写真とプロフィール、作品紹介分をもらってないので
まだできていないと答える。個展が近いのになんてこったい。

前回の経験で懲りている。
ホームページは無料でもできる。でも手間はかかる。
写真をスキャンするにしても、テキスト入力するにしても、
それなりに時間はかかる。ホームページは機材があれば
ほとんど無料でもできる。しかしだからといって、
無駄に時間をかければ、人件費がかかる。
ボランティアならなおさら。楽しめるか、急いでできるかかな。
とにかく効率的にやらなければ。
ホームページの場合は、最初にそれなりの設計図が必要。
それが固まらないうちは作業に入るべきじゃない。
3時間でできる仕事が、指示系の混乱により
試行錯誤すれば3日かかる。
会社だと社員1日あたりのコスト3万円かかるんだよ。

って、ぶつぶつ思いながら、
律儀にタダものじゃない!の無料ホームページをせっせせっせと覗いたりして。
こんなことやってる場合じゃない。制作しないと。
ホントに個展にこぎつけられるのか、不安がまた押し寄せる。

この類の調査はタダだと思っているクライアントがよくいるが、
制作の前の調査(リサーチとも言う)大事です。
時間かけて探すのよ。きちんとしたコンサルタント会社なら、
目玉が飛び出そうなほど費用がかかったりするが、
やはり専門家というのは価値があるんではないか。
そう思うと、About.com(All About Japan)の専門家の給料は安すぎる。

結局新しくレンタルするのは設定が面倒くさい。
規定がうるさい。
楽しそうなコミュニティの仲間に惹かれつつも、
等々時間をかけて探すのがアホくさくなった。

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夜中。再び絵の制作にとりかかる。鼻水が止まらないぜよ。

by HPY


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禁煙2日目         2001年06月02日(土)

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6/1 制作中

昨晩はまたネットで遊んでしまった。アホだなぁ。

今日こそマスキングを買うぞ!

その前にチビにおたふく風邪予防接種をさせなくては。
ホームドクターでもあるお医者さんはベテランで、
チビが「痛い!」の「い!」くらいで注射完了。
お見事。チビはぶーたれている。
でも、「ユザワヤへ行こう」と誘うと、すぐ泣きやんだ。
支払いは7000円もとられて目玉が飛び出そうになった。
保険がきかないということは恐ろしい。

相棒がチビとガオレンジャーとかブロックのスペースで
遊んでいる間に3Fの画材部へ。

by HPY


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制作再開         2001年06月01日(金)

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[制作中-5/31]

2日ぶりに制作再開。
描いているとなんとなくうきうきする。
大学時代、初めてテンペラ講習をやったときの様に、
ちょっとシアワセな気分。かなり危ういけど。

液状のマスキング液を近所の文房具屋さんに買いに行った。
けど、すげなく「ない」と言われてしまった。残念。
遠いけどユザワヤまで行くか。バイク(原付)に乗りたくなった。

4年振りに見たらすごい埃でしっかり錆びていた。
バイクに乗るには、カギ、免許証、自賠責保険、が必要なのだが、
全部無くして今ない。情けない。
でも、掃除してバイクに乗りたいなぁ。

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今日の作業。(夕方記す)

[Park]
砂場のトラックとか車のおもちゃを描く。
とりあえず黄色いものメインで。
主に影の色に気を使う。
油が乾かないうちに、テンペラ白で描く。
テンペラ白が乾いたら、塗りつぶさないように
面相で油の色を、順番に必要な所にだけ載せる。
赤茶系、青系、黄茶系と。

青系はなんだな、ターコイズブルーの色味が
意外と影に入ったら面白かったな。
まぁ、ちょんちょんと。

[Leaf]
油で塗ったバック地をやすりで磨く。
葉の部分にはフキサチーフ。
マスキングは……、なかったんだっけ。

[夜の喫茶店(女)]
後ろから攻める。
自動ドアに移っている店内を描いたら、
ちょっと昼の喫茶店になってしまったかも。
全体としての基調色を決めて、
そこに白、影色、遊び色を入れるのは簡単で面白い。
デッサンに近いなぁ。

[Link]
「お気に入りの作家さん」CGIのログを、
誤って消してしまった。がーん。

by HPY


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