ゆりゆり日記
ただ知ること
過去にあつめたカケラで出来る絵は
その瞬間瞬間ごと
いつも完璧だということ
そうして明日を未来を生きていく

2013年02月28日(木) 再婚の理由

離婚からの期間が
長くなればなるほど
再婚から遠ざかる
とはよく言われるが

近々再婚する同僚が
家が一番好きなので
その同じ場所で
新しい家庭を
築くのは無理
ってな話しをしていた

これが独りなら
また違うだろうが
子どもと自分との
生活ペースや
空間が出来上がり過ぎて
そこに誰かを
迎え入れる気がしない
のはよおく解る

それは
年を追うごとに酷くなり
友人を招くのも嫌で
気を遣い過ぎて
どうやって居たらいいのか
全く落ち着かない
ってとこで
お互い共感したのだが

彼女の場合
もうひとり子供が欲しい
という強力な理由があり
だからこそ
結婚に踏み切った
そうでなければ
結婚は考えなかったそう

今の空間を捨てて
新たな家族を作る
その労力は
現実的なあれこれより
内面的な構築のし直し
の方が大変だろうけれど

以前よりもっと
居心地のいい
家になるように
頑張って欲しい



2013年02月27日(水) 離婚の方法

休みを取って
領収書の整理をしていたら
友人から電話

あの件はどうなった
って話しで
離婚した彼女が
本国でも離婚できるように
何かいい方法はないか
調べていたのだ

もっと
ずっと昔に
離婚した友人のときは
なんてコトなかったが
今や日本人と
フィリピン人との離婚は
とてもややこしい

もちろん日本では
離婚届を出せば
それでオワリなのだけど
そのままの連絡が
母国に行くワケではなく
そちらも綺麗にしようとすれば
裁判を申し立てなければならない

お金と時間を掛けて
本人が何度も出頭しても
これで確実
という方法はなく
弁護士次第
だったりするらしい

そのままにしておくと
いずれはビザの問題や
再婚も出来ない
ってワケで
あれこれ調べていくうち
ちょっと有力な情報を得た

それが信頼できるかどうか
未知数の部分もあるけれど
彼女がより幸せになるために
何とかしてあげたい



2013年02月26日(火) 飛んだ日

昨日のこと
施設の一階で
沢山の利用者や職員と
ワイワイしていたら

屋根から雪が
どさどさ落ちてきた
と思ったら
人間も降ってきて
なんだなんだと大騒ぎ

っていうか実際は
降った本人が
痛い痛いと
大騒ぎしてたんだけど
その割には結構
怪我もないんじゃ
と噂した通りになって

鍵を開けて
窓からの脱出劇は
イメージのようには
上手く飛べなかったようで
残念極まりないのだけど

独りにしておいた
施設の責任もあり
これから常に
監視下に置かれる
という
自らの首を絞める
結果になった

もうとうに
うちの施設では無理
なんだけど
親が匙を投げない限りは
また同じような日々に
付き合うしかないワケで

これからヤツは
どうして行くんだろう
施設的には
金網でも張り巡らせたら
監獄っぽくて面白いけどな



2013年02月22日(金) 編みの達人

満を持して
サンプル片手に
新しい利用者さんに
裂き編みの説明

とりあえずは
細編みでいいからと
大きさを指定して
傍を離れ
みんなの内職やら
一時預かりのドタバタの
合間にふと気づき

そうだ
編んでみてどうだった
と言いながら
出来上がったのを見て
いやーもう
驚いたのなんのって

あまりにも
美しく揃った編み目
わたしが編んだのとは
雲泥の差で
同じ材料を使って
どうしてこんなに違うのか

自作のベストを
着ていたので
これは期待できるかも
とか思ったのが
失礼な程のクオリティ

はー
こんな得難い展開
自分の頭の中だけでは
どう考えたって
行き着くワケもなく

久々に
天の采配
ってカンジがして
他の面倒なあれこれが
全部吹っ飛ぶような
爽快感に包まれたのだった



2013年02月21日(木) 驀進への予感

布玉を使って
いくつかモチーフを
試し編みしてみた

結果はやはり
あまりややこしいのは
苦労した程
素敵には見えず
簡単な編み方がいいよう

編み方に凝るなら
むしろ布を変えて
色合わせや
素材感を楽しむ方法を
工夫すべきと思えた

それでも
試した見かけは
リサイクル臭ぷんぷんで
どうなのどうなの
だったけれど
周囲の反応は
意外に悪くなかった

こうなれば
材料費はともかくタダ
それが何より素晴らしい
捨てようと袋に詰めた
着物地の中からも
救われるものが沢山

正直言って
布玉作りを始めてから
あんなに
毎日チェックしていた
古着物のサイトも
色褪せて見え

いつ何に使えるか
は判らないけれど
捨てるのも惜しくて
取って置いた着物たちが
続々材料に昇格

そもそも
リメイクを始めたきっかけが
裂き編みによって
より強固になり
その視点に立つと
着物が全く違う見え方をする

この不思議なパラドックスに
暫く夢中になるに違いない
そうして
わをんの

がひとしきり済んだら
いよいよ頭の中にある
全景に向かって
驀進するしかあるまい



2013年02月20日(水) 充電切れ

一日出勤しただけで
先週と同じ疲れが
ドッと戻り
連休の充電はあっけなく
失われたかのよう

なので
暫くサボっていた
サプリの力を借りて
何とか過ごしているが
日替わりでの
騒ぎと脱走劇に
いい加減飽き飽き

鍵を掛けて
閉じ込めるワケにも行かず
自由意思で来ているのだから
辞めてやる
の言葉どおり
お辞め下さったら
どんなに平和だろうか

オシゴト未満なのは
相変わらずだけれど
そういうコ達に
引きずられて
みんなが崩れては
どうしようもないので

行く先だけは
見失わないよう
毎日せっせと
布玉作りは欠かさず
いよいよになったらまた
温泉に入って頑張ろうっと



2013年02月18日(月) 手習い

図書館で
参考本を探そう
と思ったのに
何故か休館だったので
本屋に行ったが
わくわくするのがなかった

布玉も施設だし
とりあえず
古い古い編み掛けの
毛糸を解いて
以前買った本を見ながら
モチーフ編みの練習

っていうか
編み物なんて
いったいどんだけ振りだろ
以前売った
虹色ちびマフラーは
織りだったし
かぎ針に至っては
10代以来かも

説明の絵と首っ引きで
なんとなく
こま編みと長編みは
思い出したものの
モチーフの柄を産み出す
ほとんどが初めての経験

それでも何とか
ふたつのパターンを編んでみて
自分が座る
スペースだけでいいのと
手の中に納まる
小さな創作ってのが
すごく気に入った

ただし
材料が布になると
あまり複雑な編み方は
相応しくないかもで
今日からは
その辺を頭に入れつつ
試してみようっと



2013年02月17日(日) 最終形

裂き編みをしている
夢を見た

縫っている夢でさえ
そうそう見ないのに
余程気になっているのか
考えていたよりも
ずっと細い編み針で
済んでいたのだった

実際には
まだ編む段階まで行かず
二種類目の布を裂いている
それは錦紗なのだけど
最初の絹より
遥かに解れ糸が少なく
とても扱いやすい

服を縫った時のように
こうやって少しずつ
裂いた布の特性についても
経験値が上がって行き
編み始めればまた
別の実感が加わるに違いない

日が経つにつれ
その裂き編みが
リメイクの最終形だと思えて
自分の中で
重要な位置を
占めるようになった

独りでは
到底辿り着けなかったのに
施設に就職したことで
さまざまなリメイクアイテムの
最後のピースが
埋まるかもしれない

そのことは
静かにわたしを燃えさせ
ただ綺麗とかカワイイとかで
いろんな可能性を見た
モチーフ編みへの取っ掛かりを
遥かに超えるモチベーションに
なりつつあるのだった



2013年02月16日(土) 温泉の楽しみ

待ち遠しかった休日

昨夜は
温泉に行こうか
と考え始めたら
なかなか眠れず
今朝もバカみたいに
早起きしちった


家のコトを
テキトーに済ませ
敢えてバスに乗って
雪が舞う景色を見ながら
移動感覚を楽しむことしばし

観光客に混じって
独りで歩くのも嬉しく
ちょい遠いお風呂まで行って
何度もお湯に浸かって
指先の皮膚が
ふにゃふにゃになるまで

こんなに
ゆっくり入ったのは
本当に久しぶり
出ると雪がすごかったけど
身体はいつまでもほかほか
顔はつるつるピカピカ

近いんだから
もっと来なきゃダメだな
と思っては
また遠のくんだけど
入ったことのないお風呂を
ひとつずつ攻めて行こう
と目標を決めてみる

今日は
お腹が空いてなかったので
今度はぜひ
何か美味しい肴で
昼酒を飲んで帰ろうっと



2013年02月15日(金) チョコで解ける

お正月の
ゆったり気分は遠く
まだまだ続く
冬の感覚に
むーんとして

仕事では
あっちからこっちから
名前を呼ばれて
それぞれにとっては
大事なハナシに
耳を傾けつつ

手元の布玉に
集中していると
眼を離せないコが
教えたのと
全く違うコトを始め
思わず声を上げる

そのいくつもの方向に
神経を遣う繰り返しに
やたら疲れて
何度か挟まる
私出来るでしょアピールには
判ったから黙ってやって
と言いたい気持ち山々で

いやー
ダメだ
擦り切れ感いっぱい
休まなきゃ
充電しなきゃ
静かに自分を確かめなきゃ

と思っていた所へ
愛の詰まったチョコが届いて
ほわんと内側が解ける
この絶妙のタイミング
わたしも
愛のひとでいたいよ



2013年02月13日(水) 必然なこと

編み物のために
安い毛糸を買い込もうと
あちこち見て歩いた

けれども
小さな枷の玉が
10個20個となると
そこそこの材料費で
見ているうちに
キモチが萎えてしまった

念のため
ネットでも調べてみて
買うならこれか
ってとこまで
当たりを付けて
しばし考える

材料を買う前に
試してみるべきではないか
と思ったのが
裂き布を使うこと
いらない着物が出る中で
これまでも検討しないでは
なかったのだが

手間が掛かる割に
出来上がりは
リサイクルの域を出ず
ましてや自分が手掛ける
時間もないと
頭の中から追い出していた

けれど
やっぱりいつかは
やらなきゃいけないコト
のような気がして
今なら出来る
ような気がして
早速布枷作り

その工程の
どこを誰なら可能か
利用者の能力を
考えつつ
絡まる細い絹糸と
格闘しながら

果たして
使えるモノになるだろうか
疑心暗鬼の気持ちを抑え
ただこれが必然なのだ
とだけ言い聞かせる



2013年02月10日(日) 申告の楽しみ

週末気分を味わいたくて
深夜に飲食したら
開腹手術の夢を見た

麻酔が掛かっている
はずなのに
局部だけだったのか
医者の話し声が聞こえ
患部のイメージが
おどろおどろしくて
目覚めはサイアク

それでつい
二度寝して
今度は狭い車内で
いろんな種類の蜂と
格闘する夢を
上塗りしてしまった

はあ
アラームを掛けない
折角の休日の朝
もっと
ふんわりゆるゆると
素敵な夢を見たいのに

日常が
余程荒れているのか
嫌な幕開けだったけれど
懸案の申告データは
無事にムスコ様の手によって
救出された

ひとりが
扶養から外れただけで
ちょっとした
お小遣い程度の額が
税金で引かれた昨年分

果たして
確定申告で
どんな数字になるのか
出来れば全部
取り戻したいところ

こうなったら今年は
それを楽しみに
少し早めに
取り掛かろうかな



2013年02月08日(金) 新しいワールド

新しい利用者が
就労で入って来るかも
となって
頭を悩ませる

二階に上がって
みんなと一緒には無理
らしいので
他の職員にフォロー
してもらわなければならない
ってコトと
何をしてもらうかが問題

編み物が得意
と聞いて直ぐに
大量に出来上がってしまう
マフラーの類とかを
想像したのだが

とりあえず
パーツとしての
小さなモチーフを
作り溜めてもらおうか
と思い付いたら
なんかワクワクしてきた

パッチワークみたいに
それを繋げたら
大小いろんなものが作れるし
パーツごとに
染めてもいいし
ウールの毛糸なら
フェルト化もできる

着物リメイクと
同じ考え方の
シンプルな形なら
型紙を準備して
ポンチョやセーターも
ボタン付けの必要がある服も
ホールが無くたって大丈夫

それは
もし別の人生が可能なら
ひと筋に行ってもいい
かもしれない位
可能性に満ちていて
新しいワールドに心が踊る

もっとも
まずは自分がやってみなきゃ
なんだけど
錆びついた頭で
どこまで出来るか
がいちばん問題



2013年02月06日(水) 妄想のトキメキ

小さく畳んだ紙を
利用者から貰った

開くとそこには
わたしとそのコとで
とある人に
チョコレートをあげる
と言う内容が書かれていた

読んだとたんに
あん?
と思い
勝手にひとりで
あげたらいいじゃん
と言ったのだけど

どうやら
連れにされるワケじゃなく
彼女が渡す時に
フォローしてもらいたい
という意味だったらしい

そもそもは冗談で
周囲から冷やかされるレベル
から始まったのだが
大人しい彼女の中に
確りと恋心が育っているみたい

密かに関係機関に
結婚してもいいんだろうか
の相談をしていた情報も入り
そこまで真剣だったのか
と驚いてしまった

悲しいかな
今のところ
思いの高には
雲泥の差があるので
妄想が暴走している
としか言いようがないのだが

少しでも長く
そのトキメキを
楽しんで欲しいので
応援してあげよう
と思ったのだった



2013年02月04日(月) 撮る動機

キャパの写真
を題材にした番組を見た

そもそも
謎解き以前に
あの写真を見ても
完璧と謳われるのが
いったい何故なのか
全く判らなかったし
何も感じなかった

それはきっと
わたしがあまりに
シロウトだからだろう
けれど
彼に影響を受けた
似非カメラマンは
山ほどいるはずで

それらを
軽く笑い飛ばすような
戦場に彼を駆り立てた
ごく私的な希求と呪縛に
なんだか
ひどく納得させられた

犠牲心とか
平和を願う救世心とか
そんな美しい
漠然としたものだけで
命を落とすかもしれない
戦場へ赴いたのではなかった

そういう意味では
あの一枚が
招待状のように
彼を戦場へ招き
そこで死ぬことでしか
完結し得ない
整合性のある絵を見せた

報道と言う名のもとに
相変わらず
命を落とす人が居る
個々にどんな動機があったかは
計り知れないが
撮ることでしか
生きられなかった魂を
功罪にしてはいけない



2013年02月03日(日) 幸せのレベル

自分で色を塗った
鬼の面を
利用者それぞれに
装着してもらい
この時とばかりに
職員が豆を投げる

想像しただけで
楽しそうな豆まきだが
実際には
鬼も逆襲して
春めいた陽気のなか
汗だくになって終えた

これが
新しい年への
本当の節目になると
いいんだけれど
と思いつつ
職員経由でやってきた
古着物の話しが
宝物のように胸にあった

恐らくは
今70歳くらいの方の
さらに親の代のもの
と言うから
古さは申し分ないし
ほとんどが
しつけ付きのままらしい

聞いたとたんに
鳥肌が立ちまくり
その話しの直前に突然
幸せか
と利用者から聞かれて
イエス
と答えていたけど

あっけなく
その幸せレベルは
塗り替えられて
今がサイコー
になってしまった


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