見慣れないお菓子が 事務所にあったので 誰のお土産か聞くと ひとりの名前が上がった
いったい誰と行ったの 本人の答えは パパと だったので 思わず 何処のパパさ と突っ込んだ
その後 露天風呂付きの 広い部屋に案内され サプライズで バースデーケーキと花束と プレゼントが用意されていた 一泊旅行の全貌を話してくれた
話している間 彼女の瞳は キラキラと輝いて 全く予想もしていなかった 驚きがリアルに伝わってきて 聞いているうちに なんだか涙が出てしまった
懸命に生きてきた 彼女の過去を 知っているだけに 人生って 辛いことばかりじゃない 時を迎えられたのが 本当に嬉しかった
大切にされて良かったね これからはもっともっと 幸せになってね そんな思いを込めて 熱いハグをしたのだった
会計ソフトとビルダーを 新しいパソコンで 使えるようにしなければ の懸案にようやく着手
まずソフトが何処にあるか 探すのに手間取り 何とか会計ソフトは バックアップしていた 22年度分までは 開けるようになった
肝心の昨年分は と言えば 未だ古いパソコンの中 なので 救出できるのかどうか ムスコ様頼み
もし出来なかったら 全部入力し直すのか 果たしてそれで 数字が合うのかどうか 考えるとオソロシイので やめておく
んで ビルダーの方は 修正プログラムまで入れたが 何故か開けず あちこちのサイトで 情報収集し 試してみるべきネタが いくつか見つかった
けれども 一度アンインストールしたので もう根気が続かず こういう時は 煮込み療法に限る ってワケで 小豆をコトコト
節分までに とか思ったんだけど また来週頑張るか 後はリクエストの バターチキンカレーでも 作ろうかな
年末の出店メンバーで しこたま飲んだので 昨日は久々の 二日酔い状態で仕事
参加は女性ばかり七人 独身既婚者 子供有り無しと 年齢も出身も違うので 会話の糸口ひとつから いろんな話しが展開
それぞれに 自分の価値観があって それに基づいて モノ作りをしているせいか 全く関係のない話題でも 掘り下げる観点が すごく面白い
いいなー 素敵だなー と まるでおっさん状態で 一気に出会った数の分だけ 分厚い書物が積まれた如く ひとに歴史ありを感じ
到底読み尽くせなく ペラペラと 立ち読みレベルだったが 沢山の共感と 刺激をもらった 楽しい夜だった
たまたま 家で使っていた毛布が オークションで億を超えた って話しを 他所のブログで読んだ
その毛布は ナバホインディアンのもの だそうで どれ位古いのか定かでないが 三世代に渡って 使われたのは確からしい
で 直ぐに思ったのは 自分のキリムは如何に ってコトだったのだが 友人から頂いた時点で 60年程が経過し ただ今65年 孫の代で何とかってトコか
もっとも高値が付くには コレクター人気が必須だし 古ければいい ってモンでもないのだが 先の毛布やキリムのように 生活の中に使われ続けて 経年残るモノにロマンを感じる
悲しいかな そういうファブリックは 我が大和民族にはない 使われている素材が 絹や麻や木綿となると 摩擦や湿気の影響を受け 時間とともに 損傷が激しくなる
着物や帯はもちろんのこと そのままの形で使用する 打敷の類でさえ 明治幕末がせいぜい かと言って 手に入れたとしても やはりコレクション になってしまうだろう
その点 動物の毛を使ったものは 長年の使用にも耐える そういう文化が この国で発達しなかったのは 緑の大地からの豊かな恵み があったせいだろうか
いつか壊れて 消えてゆく そんな中に自分もいて そんなモノを作っている 形を変えても残したい と言うことが せめてもの抵抗かもしれない
昨日はまた 捻れた感情に 付き合ったせいか どんよりと ヘンな疲れが残った
なので休日の今日は 何でもいいから 時間を掛けて煮込む 料理がしたくて 朝から骨付き鶏肉を ぐつぐつコトコト
かたい肉が ほろほろと 簡単に骨から外れる位に 柔らかくなる その過程に ひたすら灰汁を掬いながら じっくりと立ち合う
すると自然に 自分の内側も解れてきて 最後に美味しい と思える 完結を迎えることで やたら満たされる
これは一種の カウンセリングか 行動療法かもしれない 誰もに有効 とは言えないので ごく私的な 煮込み療法 とでもしておこうか
もっとも本当は 旨い酒を飲むため だけ だったりするんだけどね
一週間の仕上げは まいどお馴染みの レンアイ騒ぎだった
そのコが 誰かをターゲットに 好き 付き合いたい とか言い出すのは その時々別の目的が あったりするのだが
今回は 最近やたら何やら職員と 秘密を共有している風の ある人が許せなく 自分もソレが知りたい ってのが根っこにあった
コクられた方は そんなコトとは思わず みんなの前だったせいもあり 照れて浮ついて 仕事も手に付かなくなった
休憩時間に話がしたい というので ターゲットになった方には 二人きりにはならないように と戒めて 少しだけ漏れ聞いた内容は 案の定
ぐるぐると ややこしい言い回しで 好きなのだから 何でも話してくれるべき 的なコトをしつこく迫っていたが 言われた方は貝になっていた
自分の策が通じなかったので それから間もなく 前のあの人は好きだけど 今のあの人は嫌い となった いやいやさっき好きって 言ったばかりやん
あまりにも稚拙だけれど 好き の中身は 人によって全く違う 自分の恋愛観だけをもとに その意味を受け取ってしまうと 振り回されて終わる
もっとも 違う恋愛観を 擦り合わせて行くのが お付き合いの過程 なんだろうけど それはなかなかに 高等なことなのだ
どうして生まれてきたのか やたら重い話しを ひとりの利用者が 他の職員相手にしていた
結婚して パートナーが居るワケでもなく 子供が居るワケでもなく 私は死んだらそれっきり 何も残るモノがない
それに対して 相方も子供も居る 職員の言葉は なんだか弱くて 納得できないのか 同じトーンの話しが 暫く続いていた
離れて聞きながら 三世代家族で 賑やかに過ごしているはずの 家庭の中で その人の存在が 歓迎されていないのが 透けて見える気がした
どんな境遇であれ 生まれてきた意味を 見いだすのは その人次第だろう と思うけれど 独りで自己肯定するのは 難しいのかもしれない
せめて あなたが居てくれて嬉しい というメッセージを 何らかの機会に 何らかのかたちで 伝えられたら と思うのだけれど
常日頃 利用者に話しているような 大切なコトを 自分の子ども達には 何も伝えずに来た って思いがあり
昨夜珍しく早かった 下のコ相手に そんなことを言うと でもちゃんと育った と自画自賛
ほとんど放置だったのにね の言葉には ウン お母さんの教育が良かった の言葉には 血だな で結論付けた
けれども いろんな所を見たい と思うようになったのは 一緒に野草を採りに行った その経験が原点 になっているらしい
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檻から出て 一日少しの運動時間 だったリスが いつか放し飼いに なってしまったように
そのコが 在りたいように在らせる これはいつも望んでいた ひとりで勝手に育ってきた かのような成長の仕方 に近いのではないか
子どもは成りたいかたちを 自らの中に持って産まれて来る シュタイナーの言っていたことが 今更のように 重く響くのだった
どうしたら 不安がなくなりますか と利用者のひとりが聞く
その不安の意味は いろいろと含みがあって 自分の行動に自信が持てない のと ほとんど同義語と言っていい
なので 毎日毎日 目の前の仕事に集中して ひとつずつ出来ることを増やす 昨日より今日そして明日と それが積み重なれば 不安は段々に消えるよ
ってな内容を もう少し解り易く 或いは角度を変えて 時には違う質問に対しても しつこく刷り込みのように 何度も繰り返してあげる
わたしの話しを聞くと 涙が出そうになる と必ずそのコは言う どこまで理解できているか は怪しいのだけれど 感情で受け止めたことは 何かしら残るだろうと思う
貰った工賃を渡したら お母さんが泣いてました
そういう母を見て きっとさらに 心が動かされ 自分が積み重ねる行動と 伴う結果のパイプが 強く太くなって行くだろう
本当は 不安が消えることは ないかもしれないけれど ほとんど感じない位に 小さくすることは きっと出来るはずだから
いろいろやろう と思っていた 土日の連休は 着物を一本解いただけで ゆっくりしてしまった
子ども達も一緒に 友人とお蕎麦を食べに行き その後の買い物で 直前に話題にしていた 知人にバッタリ遭遇
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どこか恥ずかしく そして 誇らしくもあり ほとんど放置だったクセに 自分の格闘が 全部詰まっているようで
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単に昼食をお鍋にする ってダケなのだけど 何かイベントがあると必ず テンションが上がり過ぎ 不安定になって 他人に絡み出すヤツが 落ち着いたと思ったら脱走
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こういう職員が居る施設なら わたしだって通いたい っていうか 好き 普段は現れない 奥底の熱さに やたら感動してしまった
事件の報告書を書きながら 自分の力の無さを 反省せざるを得なかったが その分こうして 助けてくれる仲間がいることが 何より有難い
ただそのことを 経験するための 顛末だったのかもしれない と思えるほど 印象深い一件となった
洗い張りばかり 三点を手に入れた
ひとつは よくある地絹に近い 深い緑の生地 こちらは綴じを解くと 穴ありシミありで あまりいい状態ではなかった
もうひとつは 先日手に入れた 本塩沢とよく似た生地 藍大島にあるような 100亀甲 青糸は本藍染めではないが 手織りでなかなかの品
そして真打 本麻で色糸が ランダムに格子になっている その生地の薄いことと言ったら 機械織りだけれど 上布と言ってもいい程
糊が効きすぎて ペタッとした感触に 一応化繊を疑い 燃やしてもみたが 間違いなく麻だった
いやいや 年明け一発目としては かなりの収穫 と言うか 持っている麻の中では 一番の極上品になった
どれも解く手間いらず 洗ってアイロン掛け するだけで ストックできるので その点も有難い
生地をストックはもちろん 縫ったものも 少しずつ溜めて行きたい 締切りがなくても それが出来るようになるのが 今年の目標かな
録画した 大本教の番組を 何度か睡眠学習しつつ 神がかりとは何か を考えていた
それは 私的な解釈では 通常の意識では アクセスできない領域から 情報を取り出すこと と思っているのだが
出口なおの場合は それがある時突然やってきて 何日間続いた と言うから 自在にはコントロールできない 類の状態だったのだろうか
となると ある種の精神的病と 非常に近い感じがするのだが オフとなった時に 何を考えどこを目指すのか 個人の自我に加え 周囲の支持によって 違いが出来るのだろうか
もちろん どこにアクセスするか にも依るだろう 時代の中での集団無意識が 望む所に嵌れば カリスマ的な影響力になる
ならば木村さんはどうなのか と思っていたら 久々にテレビに登場 この方のアクセス可能域は ごく個人的な部分だけに 限らないような気がするが
あまりにも 多様化した価値観のこの時代に 宗教でなく ひとりひとりに対応する 細かな未来を見る というところが 重要なのかもしれない
年明けから 爆弾を落とす と聞かされていた 施設での二大発表が ついに昨日あった
ひとりの職員の ご結婚&退職 もうひとりの ご懐妊 という内容だったが
もちろん職員は 皆知っていたものの 利用者は全員初耳で オメデタイ内容に拍手 とともに 驚きの声が多数上がった
ショックで 仕事にならない人は ゆっくりしていいよ と言ったが 予想どおりの二人以外は きちんと席に着いた
まさかわたしまで 辞めるんじゃないだろうか と心配してきたコには 結婚させていただきます と頭を下げたが ムリムリ と軽くいなされた
きっとこれから暫く 誰かがいなくなってしまう という事実は ボディーブローのように じわじわと効いてくる だろうけれど
今年の目標 を語らせた時に 一般就労を口にするコ が何人もいたように よりよい未来に向かって 足掻いていく中には 人との別れもある
当たり前のそのことを シュミレーションした上で それでも選ぶ意志を きちんと持って欲しい と思ったのだった
年明け 最初の仕事は まさかの大掃除から 年末は時間がないし 忘年会でどうせ汚れる という理由だったのだが
いきなり利用者と対面 のしんどさからは逃れられ 前回の大掃除はふたりで とても手が廻らなかった のを思えば 人数も格段に増えてお気楽
ちょうど昨日は お天気も良く 窓を開け放して 鈍った身体を 動かしているうち 気分もスッキリ爽やかに
今年はなんか いい年になりそう なんて 既に明けているダケに この感覚をそのまま 持続して行けそうな感じで
実際今日になっても 洗ってアイロン掛けした 着物地をパッキングしながら 他のも改めて 整理し直し出来たので 効果は絶大
そうそう 長らく放置の旧メルアドも ようやく復活 こんな調子で ずっと行けたらいいんだけどな
本塩沢 と謳われた着物を 手に入れていた
名前は聞いたことがあっても どんなものか 咄嗟に浮かばない そんな着物が まだまだあるのだが これもそのひとつ
生地はざらっとした 肌に添わない感触で 織りはそんなに密でない けれども何故か 袷に仕立ててあって 裾よけにはきちんと 正絹の錦紗が使ってある
なんだかその手触りが ひょっとして化繊か とも思わせ まずは燃焼実験をすると 燃えはしても ずぶずぶと直ぐに消える
何度か繰り返し 灰を指先で壊し 絣で織り出された 小さな柄の青色部分に 本藍が使われている ことも発見した
次いで ルーペで繊維を拡大すると くるくるとうねった 撚りの掛かった糸が 平織りされているのだが そのうねりの為に 隙間に微妙なランダムさ が生まれている
そこでようやく 本塩沢のウンチクを参照 なるほど袷にすることもあるが この繊維の感じは やはり単が相応しい 出所はともかく そういう名で呼んでも 間違いはないだろう
もちろん 初見で気に入ってはいるが こうして後から 釣書みたいなものを見ると 自分の審美眼が 保証されたみたいな感じになる
さあて どんなモノに変化するだろう メンズのシャツが一番か と思いながら 正月休みの仕上げの解き 充実した時間
年賀状について 出していない わたしが言うのもナンだが 長年思っていた事を 怒り新党でバッサリが 気持ち良かった
それはともかく 録画しておいた プロフェッショナル 仕事の流儀で 石工という仕事の中身を 初めて詳しく知った
まるで 木の中に ほとけの姿を見て 彫り出す仏師のように 石がどう成りたいか を見出す佐野さんの 精神性の高さ
もっともそれは あらゆる種類の石を コツコツと叩き続け 技術を磨いてきた 蓄積の上にあるのだが
一番の道具だと言う 長く分厚く 不格好なほど 左手よりも大きくなった 右手はあまりにも力強く 絵になりそうな程美しい
100年先を考えて 手間を惜しまない その仕事への姿勢は 強固な石が素材でなくても あらゆることに 共通する気がして
ひと筋に行けない わたしだけれど それも含めて 佐野さんのように そうでないと来られなかった と言える人生でありたい
早朝から ヤケに静か と思って外を見ると 既に結構な積雪
休みが続くと いや そうでなくても オシゴトに行きたくない 気持ちが高まるのに 雪がさらに説得力をくれる
っつっても仕方ないので そういうコトから 逃げるように ひたすら着物を解いて 七着目に突入
あ パソコンも サイトいじれるようにしなきゃ だし 申告もできるように なんだったが これまた苦手なので
寝逃げ って言葉があるように 解き逃げる 寝ていると実は どんよりした夢とか見て 全然楽じゃないが 解く時は無心になれる
昨年一年で 着物がドッと増え それは登らなければ イケナイ山のように 積り積もっている
冬籠りのなかで ひとつずつ解いていったら やがて 春が来たような 気分になれるかも
昨日は 何年ぶりかの 元旦に初詣 天気予報が外れ 青空に太陽が輝いて 空気も柔らかかった
今年のおみくじは と思ったら 数年前に引いたのと 同じ句が書かれていた その内容は 今の苦しみもいつか 消えて楽しい時が来る というようなもの
苦しみ なんてもんは 自分で作り出している ダケと判っていても まだあったのね と気付いたのは それから間もなくで
お正月飾りも清々しい 友人の会社で 何故か立ち飲み風に 飲み始めてしまい あれこれ話して行くうちに なんだか申し訳なくなり やたら謝っていた
それは ただわたしだけの 勝手なファンタジー に過ぎないが その意味を 共有してくれる誰か が居ることで 世界は少し変わる
もっともっと 選んだことに 強く太く向き合って 雄々しく生きて行きたい そんな風に思った 元旦の酔っ払いだった
慣れない と思いながら 2012 と打っていたのは いつ頃までだったろうか
気が付けば 7年周期説も ひとむかしの10年も過ぎ 干支括りの12年さえ ぐるりになる この地での生活
何をしても 何処に居ても がっぷり四つになる のは苦手なので いつも逃げ場を作ってきた けれど
それは 自分の限界や 欠点を見たくないから だったのかもしれない と 集団のなかで いろんな部分を晒してきて ようやく思う
仮の巣気分も12年 それはきっと この人生がつかの間でしかなく 体験すべきことをしたら いつでも飛び立てる の縮小版に違いないが
幻想を削ぎ落として 残って行くものは いつか見た未来の夢よりも ずっとくっきり鮮やかで そう来るか の驚きに満ちている
さて今年は どんな体験があるだろうか 初めまして2013
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