夕べ 二階から雄叫びがして 次いで お母さん来て と呼ばれた
咄嗟に ゴキブリとかヘビとか いろんなものが頭に浮かび 何か持っていく必要あるか と聞くと わからない って言うので まあそんなに緊急でもないか と上がってみた
すると 居たのはヤモリ くるんとした眼と ぺたっとした手先が可愛く しっかりと壁に張り付いて じいっとしていた
きっと 電気のスイッチを入れて そのすぐ傍にいたから 驚いたのだろう もう何年も前に 一度目撃したことがあったけど ヤツはすっかり忘れていた
同じ個体かどうか 確認のしようもないが 冬は隙間などで 冬眠するらしいから ひょっとしたら何年も この家に居ついているのかも
害虫を食べてくれるので 家を守るところから ヤモリと言われるらしい 無知で殺生しないように 起きて来なかったもう一人にも 話しとかなきゃいけないな
ツバメの雛は 全部で五羽だった 時には巣の縁に 乗っていたりするので 巣立ちはきっとそう遠くない
もうみんな つやつやのオトナの羽で 顔もぷっくりと丸く 巣からはみ出しそうに太って むちゃくちゃカワイイ
そんなになっても 夜は必ず 番いの一羽が 一緒に寝に入り 玄関を開けると しっかり眼を開いて こちらを注視している
大きな蜂や トンボの死骸があったりして 何度か驚かされたが よくここまで大きくなった 後は無事に 飛び立つのを待つばかり
何もしていないけど 少しだけ 自然を豊かにする お手伝いができたような ふくふくとした気分をいただいて 命が育つって やっぱり素敵だと思うこの頃
いよいよ不快指数は すごいと思われ 全く用をなさない 古い換気扇の台所は 扇風機を回しても そろそろ耐え難い
それでもまだ 冷蔵庫が新しくなって 熱気がないだけましだけど 廊下の戸を開けただけで 随分涼しいので 今年も網戸戦線の 火蓋が切って落とされた
エアコンを使うようになれば 必須のリスガード用網戸だが もうすっかり 潜り抜けが得意になってしまって 未だいい方策が見つからないまま とりあえず下の方に 座布団とラグを立てかけてみた
んで 朝からちくちくやっていたのだが 午後になって 妙に静かなので 奥で寝たかなと安心していたら 廊下側から網戸の下をぐりぐり もうとっくに出て行って 戻るところだった
一瞬これから出ようとしていると 勘違いして大騒ぎしたら ぴゅーっと廊下を逆戻り 呼びながら追いかけると 玄関の外で声がして 来客ならドアを開けられない とヒヤヒヤ
結局わたしより先に 何食わぬ様子で戻っていたが 背中には埃だか くもの巣だかがついていて いったいどこを冒険したんだか
はー 何かいい方法を考えなくちゃ でもどうしたもんか
昨日の夕空は 素晴らしかった 陽に照らされた 薔薇色の雲が いくつもの筋になっていた
その南の空も素敵だったが 東の方向の 陽に染まった入道雲と 抜けるブルーのコントラストは この世のものとは 思えない位に美しかった
そして今日は 朝から 沢山の笑顔が テレビに映し出されて それを見ているだけで 幸せな気分になれる
同時に 少し前は 国賊扱いだった人達の 家族の気持ちを思って よかったねえ としみじみ
昨日は黒だったのが 今日からは白とか その逆もよくあることで そんなに簡単に 判断できるコトばかりなら 随分楽だろうと思うけど やっぱり人間って弱いから グレーゾーンのままではいられない
可能性を信じられるのは 愛があればこそ かもしれない それは特定の結果を望む というより 何があっても 理解しようとする 隣に居続けるスタンス
いじられ役を 暗くならずに受けるコが どんな気持ちでいたか 周囲が同調し あげく失われる命を思うと ただひといろの中で 染まらない強さを わたし達に下さいと願う
なんか ミシンのメンテを頼んでいたのに タイミングが合わず ズルズルしているうちに お直しの服なんて 預かったりしちゃって
それは よくトレンチとかにある 肩のボタン留めの部分を取る というものなのだが 単の裏の縫い代が 全部バイアスで包んであって 当の布を外すだけでも 道のりは遠かった
いったい 全部で何本の ミシン目を解いただろう 肩のあたりだけ 縫い代を寝かせての 留めのステッチもあって 白地に白の細糸が見分け難く 生地を傷つけないように やたら神経を遣った
でも すごいわ工業製品 普通なら バイアスの長さが足りない時 まずはそちらを繋げてから のはずなのに 断ち切りの端をそのままに ねじって重ねて 力技のミシン縫い
それは 丁寧とは言えない方法だけど 効率がいいには違いない 時間の短縮に加え 布の分量も最小限 だから きちんとしようと思っても 同じ方法でするしかなかった
で 麻にウレタンも入った 収縮性のある生地のせいか 他の箇所のステッチも 微妙に皺だったりして なんか いつも過剰にこだわって 綺麗に仕上げようとしてるのが なんだったのってカンジで
なまじ作ったりしちゃうと そういうトコに着目するが わたし着る人 になると 細部よりも 着てすっきり見えるとか そういう方が大事になるんだろう
形はイマドキの パターンがいくつも分かれて 縦ラインを強調したもの 戦闘服から始まったという洋服の ある意味極みのように どこかロボットっぽい
これはこれで素敵だし こういう服を好む人が 多いのもよく解る でもやっぱり わたしは少数派でいいや なんて確認した次第
夕べは遅くまで 枇杷の皮剥きと 種取りに勤しんで 少し甘さ控えめの シロップ煮を作った
実は キビ砂糖がなくなったので 今朝買いに行って 足して煮なおすつもりだったが 少ない位が正解 つるんと柔らかい実に 酸味と甘みが 自然に凝縮されていた
手間だった割には あっという間に食べてしまいそうで もっと採ってもよかった と思ったりするが まだこれから 取った種を使って お酒を仕込む作業がある
なんかすごいらしいよ種パワー 花粉症にアレルギー 粘膜系の荒れ 内臓疾患とかガンとか 調べてみると 民間薬の王様的な効果 これは是非 試してみなければなるまい
でも 梅酒を何度か仕込んで つくづく思ったが わたしってどうも 甘い焼酎系が身体に合わない なので ここは一発 大好きなジンでどうかと
漬けた後の種を使った 杏仁豆腐も 美味しいらしい そんな風に 全てをいただけるのが またすごくいいじゃない
ここんとこ やたら食べたかった蕗を もう日が暮れそうな時間に 採りに行った
予測してたクセに やっぱり蚊が沢山いて ちょっと怯んだが わんさか雑草が生えている 斜面に片足を踏ん張って ばきばき収穫
んで採りながら 川の反対側に見える オレンジ色が すごく気になったので そっちにも自転車を回した
そこは 上の道路からは窺えない 釣り人だけが入るような場所で 石段を降りきってから 目的の木が見えるまで ちょっとドキドキ
膨らんだ緑のカーブを 少し行ったその先に あったよやっぱり 枇杷びわビワ あまりにもたわわ過ぎて 眼を疑った
完熟で落ちたのもあったが 別に特に 鳥に突かれたカンジもなく 付いた花が 全部実になったかのように 密集して小振りのも デカいのもありで
コーフンしながらも あっという間に 持ってた袋が ずっしりと重くなり ドロボーでもしたみたいに 急いで帰ったら 大きなステンのボウルが 一杯になる程あった
んで結局 食べたかった蕗は イメージ通りには 美味しくできなくて その大量の枇杷を シロップ煮にしようと算段 調べると種も 活用法があるらしい
あそこに木があったのを どうしてこれまで 気が付かなかったんだろうな しかも考えてみたら もう何年も 枇杷を口にしていない
試しに食べてみると 売っているのとは違って 酸味が強く 野生の力に溢れている これを丸ごと閉じ込めて みんなで食べられるようにしよう うーん楽しみだ
藍染木綿に 藍染の麻を合わせたら その繋がりで 以前縫った 同じ麻の羽織物を リメイクし直す気になった
一度サイトにも載せて 今はトップ画像になっている シンプルな二幅に ぐるぐるステッチを施した 古い古い麻生地
それは羽織ると 素敵なニュアンスなのだけど わたしが着るとしたら 二の腕が出ないように 袖が欲しいと思い ついでに前身頃の丈も延ばした
ボタン留めを変えることで 二種類の着方ができるのを 変更してしまうのは 少し惜しかったし 足した分の布に またステッチをするのは 途方も無く時間が掛かるのだが
でもそれでも 二度と作りたくない位に 後悔のない仕事を込めておきたい こんなに古びて なお素敵な布には もう出合えないと解っているから
試着してみたら 襟から開いた胸のラインが 顔をしゅっと見せて デキる作家さんみたいな様相 あー こんな服を着てこそ リメイクやってますって 説得力が増すのだわ
折り返した襟に 再びステッチを足し ボタン留めのループを作ったとこで あんなにあった 青の刺し子糸を使い終えた
残りはさすがに ひと枷もいらないだろう また明日から暫く ぐるぐるの道は続く
秋の展示会を どこにするか で 以前から 気になっていた物件に 改めて注目してみた
気付いた時には既に 使われていなかった古家で 玄関辺りの間口も小さく いいカンジじゃね と思って 情報を集めてみたら どうやらその隣も一緒で かなり大きな建物だった
漆喰の塀に囲まれた 緑の庭もそこそこ広く しかも 持ち主は 個人ではなく 空家になって相当経つらしい
その 持ち主のトコで 可能性は薄いかな と思ったのだけど わたしからの話しを聞くと むしろ友人は 却って借り易いかも と言うのだ
そして 遠からぬ所で 繋がりがありそうな人物の 存在が浮上 ほえー そんなリンクがあったとは 全然知らなかった
例えゴーサインが出ても 建物の傷み具合とか 電気水道を開設できるのかとか いろんな問題はあるのだけど とりあえず動いてみた そのコトに対して 希望が潰えてないのがいい
きっと どこに決まるにしろ それなり納得の行く 落ち着き所になるだろうけど そこにどう導かれるかが 展示会を開く以前に 楽しみだったりする
いつだったろうか 小さな卵のカケラが 玄関先に落ちているのを 発見して回収
集めたのは四つで 半分位の大きさだから 少なくとも二羽は 孵っていると思っていたが その後全く気配がなく ダメだったのかもと 心配になっていた
ただし 親ツバメは ちゃんと夜は巣にいて 昼間も何度か 出たり入ったり 近くの電線に 番いとおぼしき姿も発見
そして今日 バイトから帰ると 朝にはなかった 小さな嘴の裏側が四つ 巣の縁に 並んで覗いて見えた
以前の巣よりも バケツ型で深いため 孵った雛が頭を出すには それなり育たないと 届かなかったのかもしれない
よく見ると まだ眼も開いていないし 頭のてっぺんには ぽやぽやの産毛 ちょっとしたコトで 壊れてしまいそうな位 小さく儚い
たまに眼が合った親鳥は なんだか初々しく 若く見えたから ひょっとしたら 初めての子育てだろうか
無事に孵って良かったね と 巣立ちまで頑張って と 今度眼が合ったら そう伝えよう
1996年製作の ハムレットを観た
原作は記憶の彼方で あらすじさえ ほとんど覚えていないのだが だからこそ セリフの省略がないという この映画を観る価値があった
父の亡霊に 叔父の計略を告げられ 仇を討ちたいと思いながらも 錯乱するハムレットの姿は 今で言えば 父親の視点をどうやって 自分の中に取り込み 自立して行くか の物語かもしれない
のほほんと育った王子様が 生臭い現実を知ったとき ただ亡き王の手足となって 目的を遂げるのではなく チャンスがありながら 相応しい時を待つ というのは そういう事ではないだろうか
母を取られた嫉妬は当初 息子としての自分と 父の視点が混在していたが やがて母に箴言する頃には それまでのハムレットではなくなった ある意味その場面は 象徴的な母殺しなのだと思う
母殺しができていないうちは 一人の女性を きちんと愛することもできない それもまた 自立へのひとつの手がかりとして 重要なエポックに違いない
それらの事は 取り返しのつかない 悲劇と引き換えでなければ 気付きようもないのだが これほど演劇的でないにしろ 似たようなことは 現代人の中にも映し出せる
人間の欲望や野心など 暗部を捉えたとは よく評される作品だけれど 普遍的な心的成長の物語 とも取れるのは 意外な発見だった
いやー 昨日は暑かった 一日で腕が黒くなった
辞めたコの運転で あちこち走り 行ったことがない所だらけ って言うので わたしも忘れる位昔に 訪れた場所いくつかへご案内
噂で聞いていた 新しいパン屋さんも 探し当てて行き 川音を聞きながら 緑の中で食べたりした
なんか 若い女の子と一緒って すごく楽しい きっと彼女は 彼氏の助手席に座って 出かけたい位だろうに 申し訳ない
イケメンじゃなくていい 誠実な人紹介してください
心がけてはいるけれど まともな男子は 大抵売約済みだ 家つきババつきの 歳だけ喰ったぼっちゃんなら 石投げりゃ当たる位生息
なんで都会に居る時に 見つけておかなかったのか と思うけれど いやいや えにしってモンがあれば どこに居たって出会うはず
そう励ますしかないじゃない ってか 偉そうに 他人の心配してあげられる 立場でもないんだけど
久々の友人宅に訪問し 雨に濡れて あっちにもこっちにも 這い出したカタツムリを 眺めていた
随分伸びた 金木犀の幹にもいて やつらにとっては まるでサンクチュアリだな なんて思って見上げてふと 二階程の高さの細枝あたりに 明らかに不自然な 何かがあるのに気付いた
下からは 黒い小さな切り株のようで でも二階に上がってびっくり 丁度お椀を伏せたような形が 枝から下に向かっている これは絶対蜂の巣に違いない
ネットで調べると どうやらそれは コガタスズメバチの巣で まずは女王蜂が一匹で 途中までを作り やがて生まれた働きバチによって どんどん巣は大きくなるらしい
今ならまだ オオゴトにならずに撤去できる っていうか今しかないだろ ってコトで 壊れたよしずの中から何本かを選び とりあえずのゴキジェットを携え いざ
何度か友人が突っつくと ぶうんとデカイのが一匹 慌てて窓を閉め 飛んでる場所を確認し 再び隙間を開けてジェット噴射 どこかへいなくなった所で 巣を突き落とした
欠けて落ちた巣は 湿気を吸ったウエハースのように 脆いものだったが 中が構築されれば こんな簡単には済まされないはず いやードキドキしたけどやれやれ
確か数ヶ月前に 軒下に集まっていた脚長バチも 偶然訪問時に発見し 窓の隙間から手を伸ばして噴射 ぶんぶん飛び回るのを 大騒ぎで退治したのだが その時も相当スリリングだった
まるで エイリアンの巣に向かう シガニーウィーバーみたいだ なんて友人は言うけれど わたしだって本当は 怖いものはあるのだ えーと
昨日は 朝獲れだという 烏賊をもらった
小振りだったのだが 透きとおるようなそれを 皮は剥かずにそのまま 二杯はお刺身に 三杯は塩辛にした
小さな吸盤はもちろん 身もまったりと 口の中に絡みつくようで どんなに新鮮に見えるのを スーパーで買っても 全く別物だと判った
そして 夕べのうちに味見をして 薄かったので少し塩を足し 一日寝かせた塩辛が また何ともいいカンジで 夕飯が待ち遠しい
野菜なんかもそうだが 本当に野生そのままの 濃い味を知ってしまうと そこらで売っているのなんか 栄養の抜け殻かと思う
そうやって かつて食べた最高の食材が 少しずつ蓄積されるが 得難い経緯で手に入ったダケに 追いかけても 再び巡り合うのは難しかったりする
悲しいかな 舌の記憶は 年月を経ても まったく薄まらないのだ
知人の一周忌に お線香をあげに友人と
黙っての訪問だったので 奥さんは出かけていたが 家の人が掛けてくれた 電話の向こうの声は 涙まじりだった
きっと私達の存在が ご主人が元気だった頃と 相まってしまうのだろう それは少し 申し訳ないような 複雑な気持ちになる
以前はむしろ とても気が強く シッカリ者の印象だったので 本当は誰にもあるはずの 弱さや折れそうな心を 素直に晒してくれている ということかもしれない
本当にたまの訪問を 有難いと言ってくれて 却ってこちらが 恐縮してしまうのだが ふと振り返ると 自分が如何に 出会うこと全てに対し 尊大に流しているかと思う
時々こんな風に 気付いてはまた 当たり前のように忘れしまう 後悔だってきっと その先の未来を 塗り替えるために あるはずなのに
友人が ミシンを買う というのでミシン屋へ
それは職業用のジャノメ だったのだが さすがに見た目からして 質実剛健の感アリで アームホールの広さといい すごく使いやすそうだった
久々のミシン屋と あれこれ話をしているうち ふとそのシャツを見ると 何とも織りの素敵な紬で 黒蝶貝のボタンもさりげなく 分かる人には分かるお洒落っぷり
形はなんてことない 普通の半袖シャツだけど それで出かけたら 布好きの人とは 話しのきっかけにもなるし 営業にも繋がるだろう
やっぱそういう 矛盾のない在り方って大事だ わたしももっと 自分用を縫わなきゃと思うが とりあえず ズルズルタイミングを逃していた ミシンのメンテをお願いするにも 丁度いい訪問になった
ついでに お店の中古など眺め その下に置いてあった 椅子も付属なのかと聞くと 捨てるというので ちゃっかりいただいてきた
クラシックな ビロード生地が鋲留めしてある 古い木のシンプルなミシン椅子 すごいイイ感じで ラッキーだったな
牡羊座に 木星と天王星が入って それはわたしのネイタルの ICにめちゃ近く どうなのどうなののキブン
当然 反対側の土星は 天秤座の最初の方の MCに接近中 しかももうずっと ネイタルの月には 山羊座の冥王星が真っ向勝負
もともと グランドクロス持ちだから そこへもうひとつ クロスが来るワケで こうなると何が何だか 麻痺状態に近い
せめて思うのは 自分からやらかさないように ってコトだけど 牡羊座には金星水星もあるし 調子に乗ってしまいそうで怖い
こういう時は 創作活動の方で そこら辺を昇華するのが 一番平和なはずなので せいぜい心して 穏やかに過ごしたいぞ
以前なら 納期を聞いて慎重に 断ることもあった別仕事
もうすっかり 仕上がるまでの 目算ができるようになって 二つ返事で受けているうち 次第に本数が増えてきた
内容は インタビューを 原稿に起こすという まあ単純っちゃ単純なんだけど とにもかくにもの但馬弁 これがもう意外と大変なのだった
未だに ライブで会話していても 半分も聞き取れないことがあり なんつーか 口をきちんと開けないで センテンスの区切りもはっきりしない だらだらしゃべりに手を焼く
そういう言葉の使い方や 土地に特有の言い回しなどは 自分の立場を明確にせず 処世術として なあなあで生きて来た 気質とも密接に関係している
だから 他所の土地から来た人や 若い人達の話は ぐっと解りやすく 頭で考えることがあったとしても 敢えてぐだぐだと晒さずに 行動に移していることの 通りのよさが声にも表れる
少なくとも 話し手はいずれも 社会的に広げたい 何らかの試みを 具体的にしている人達ばかり なのに 中身は随分違うのだ
自分にとって 何が大切かを知っていて それに対して ストレートに行けているかどうか 声でしか出会わない人達の 魅力をそんな部分に感じる
リメイク服の注文に お客さんが見えるので 縫い部屋の片付け
なのにナゼか 浴室と洗面所の 掃除から始めてしまうという まあよくあるパターンの スイッチ入れたら 何もかもってカンジで お陰でスッキリさっぱり
そして 着物を5〜6着 拝見しながらの相談 ご自分で縫っては と提案してみたが とりあえずは一着 ご注文をいただくことになった
今回縫うのは 絣模様の麻 柄は小さめだが そのままでは野暮ったいかもで 一部に手持ちの無地を 利かせることも考えつつ
どんな形にするのかは 雲を掴むようだったけど 掛かっていた朱色のジャケットを 気に入って下さったので サイズを変更した同型と決まって ホッとした
解きはご自分でされるそうなので 後はそれを待つばかり うーん楽しみだ
諸事情で延び延びだった 歓迎会がようやく
本当なら 送 も一緒のはずだったが 社交辞令ってコトで 当たり前にすっ飛ばされ しかもこれまでに 誰も歓迎されてなかったが 三人の新入社員ってワケで
何がどうって 程のモンじゃないけど なんかね やっぱり必要だわこういう機会 どっちかってーと 普段よりさらに 奥歯にモノが挟まった みたいな会話でさえ
煙幕を張りつつ でもそれでも 立場の違いで 日頃見えているものを 共感したり 改めて驚いたりで
そんな時間を持つと つかの間 みんなで気持ちを同じくして いい方向に向けて 進んで行けそうな 気さえする いやホントに
まあね キミは随分辛口だな って 今更気付いたのかって感じで 思ってるコトの ほんの少ししか言葉にしてない のだけどね
何だかんだ言って ぶりっ子に弱いオトコ なのは百も承知だが 眺めているダケで楽しいコを 放置したせいで ぐちゃぐちゃになったのも確かで
そろそろ真剣に オムツ替えてくれる人を 探したほうがいい って 余計なお世話だけどね いろんな意味で アク抜きさせてもらった夜
仲良く 手を取りながら 歩いている老夫婦を見ては わたしにはもう ああいう瞬間が訪れないんだ と思って寂しくなる とはバツイチ知人の言葉
また別のバツイチ女性は 再婚した友人が 40歳で再び出産した と言い 少し前は羨ましげだったのに 男ってどうよ と
その言葉の裏には もう今さら 誰かと生活するのはコリゴリ という気持ちがあり たまのデイトや旅行で充分 ってワケなのだ
先のシングルも だからってこれから 誰かと添いたい とは思っていなくて 暮らしはいらないけど スパイスとなるような 相手は欲しい点では同じ
いやーまったく シングル歴三年を過ぎると 独り上手になるとは聞くが 周囲のサンプルは なんだか 同じような価値観に どんどん傾いていくのだ
枯れてはいないのだけど 理想は尊敬できる男 だったりするので ただ若いってだけで ちやほやされた女子時代より もう本当に可能性は狭まる
だって 子供を独りで育てることに さんざ格闘して 仕事も頑張ってきた女たちが 尊敬できる相手って言ったら そりゃハードルも上がるだろうよ と 遠い眼で思ってみる
スッキリした と思ってからがなかなか やっぱり いつものパターンの風邪
なので 根を詰める作業は 続かないのだけど それでもぼちぼち ステッチを再開 ともかく時間が掛かるのだ
まだ 半分にも達していないので 手を動かしながらつい このステッチの変遷形 を考えたり 次の布を浮かべたり
こういうコトは 時間が余る程ある時に やればいいのに と思ったりするけど そんな時が この先の人生で いつ訪れるか知れず
ただ 現実に 押し出して行く それができれば どんなものであっても 机上のままよりは ずうっと力がある
何かを 叩き台にするより される方がいい そして 自分の中で潰すより まずは形にしてしまうこと
そしたらきっと 頭で考えていたのとは 別の次が見えたりするから
昨日ほとんど一日 寝ていたお陰で 風邪はスッキリしてきた
夢もてんこ盛りだったが その中で カフェか何かをする というのがあって 決めたお店の名前が karakure
何故か判らないが からくれないに という言葉ばかりが 頭の中で連呼し からくれからくれ コレだってワケで
それで からくれームブリュレ とか からくれームフロマージュ とかをメニューに入れよう そうだそうだ なんて嬉々としていたのだが
起きてから あまりにヘタクソで ちょっとガッカリし また脈絡なく そうだ 神社行かなきゃ と思ったのが もうワケ判らない
起きて調べたら 唐紅って色のコトだった よく考えりゃ解りそうなんだけど 夢の中では語感だけで 業平の歌の他の部分も 全く浮かんで来なかった
それは別に 今の不穏な情勢があって 出てきたワケじゃないだろうし ひょっとしてだから神社なのか とも思ったのだけど 色のトーンは お稲荷さんの朱色とは ちょっと違うみたい
けれども 繁盛するようにと 無意識にはあっただろうし 同じく無意識に それっぽい音を 引っ張り出したのかもしれない
夢のぶっ飛び加減は 理屈が省略されているダケに 判じものみたいで面白い
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