ゆりゆり日記
ただ知ること
過去にあつめたカケラで出来る絵は
その瞬間瞬間ごと
いつも完璧だということ
そうして明日を未来を生きていく

2010年03月29日(月) 長すぎる夢

先週の土曜以来の休日

ゴミ出しに起きて二度寝
こんなに寝たのは
久しく記憶にないぐらいで
夢もてんこ盛りだった

子ども時代を過ごした
今とは違う実家にいて
いつ帰るんだっけと
飛行機のチケットを探し
もう明日じゃんと焦る

また
シーンは変わって
そこでも飛行機
途中で乗り継ぎがあるのを
間に合うだろうかと
一生懸命シュミレーション

他にもいろいろ
最後は京都の団子屋で
別々の人が連れた
柴犬二匹と一緒だったが
起きると
ただ時間に追われて
忙しい印象だけが残り
どんより疲れた

はー

そろそろ
布に向かうべきなんだろう
眼に見えて
残るものがなくて
ただ自分を消耗するほど
虚しい時間の使い方はない

イメージはたっぷり
後は実際の布が
どこに連れて行ってくれるかだ



2010年03月28日(日) 映し身

昨日
あんなことを書いたばかりで
今日はまた
朝から怒り心頭

ったく
一回ちゃんと
医者に診てもらった方が
とか思うのだけど
でも
そういう輩がいるお陰で
刺激に満ちている
ってのは事実で

これが
しごくまともだったら
面白さは半減するだろう
単純に仕事内容だけでも
今までのどの職場よりも
楽しいのだけど
感情の波が加わることで
さらに飽きずに居られる

うーん
もっとも
それも程度問題だけど
ある意味
困ったちゃんが
巻き起こす迷惑事件が
ガス抜きになっているのは事実

どんな常識も
当たり前も通用しない
だからこそ
自分の中のそれを
日々確認することができる

あそっか
むしろ平凡な場所では
逆に自分が
異端分子になる要素アリで
だからこそ
誰かに肩代わりしてもらうのか

しょせん
体温と同じようなぬるま湯では
満足できないのだ



2010年03月27日(土) 男達へ

おんなってコワイ
オトコってバカすぎ

まあ
そんなコトを
日々感じつつ
微妙な問題に
知恵を絞る今日この頃
ええ

バカな男が
如何に手玉に取られようが
どうでもいいコトだけど
世の中
真っ当にやっている人間が
無碍にされていい道理はない

ってワケで戦うわたし

こんなコトに
エネルギー傾ける
必要がどこにあるか
それよりも
はや捨てて次の方が
どんなに自分のためになるか

そう思いつつ
でも運命の流れは
まだそっちには行っていない
だから踏ん張るしかない

はー
せめて男達よ
女の表と裏を
判るぐらいに
賢くなってくれ
最後にケツ拭くのは
自分なのだから

その時に
女に責任押し付けても
笑われるのは
あんたなんなんだからさ



2010年03月25日(木) 服を描く

今月はやたら長い
そしてなんだか苦しい
オーダーの売り上げも
焼け石に水って感じ

それさえ除けば
これから始まる
新たな製作期間に向けて
胸がときめき
カインの画集を
飽きずに眺めては
イメージが湧くのを待つ

描いたような服が縫いたい

例えばフレーム画のように
脇役であるのに
それだけでも美しい
補われるのを待ちながら
既に完成されている服を

ここのところ
洋服なりの形に寄っていたので
再び布幅を生かした
直線に立ち返りたい気もして
そう考えると
パターンへの希求が
今一度リセットされる

技術は必要だが
技巧に走ってはいけない
いつだって
布それ自体の
素晴らしさが
先にあるのだから



2010年03月24日(水) 殺し文句

ようやく出来上がった
オーダー品をお渡しした

ノーカラーノーボタンで
前後に縦ダーツだけを入れた
極めてシンプルな
リバーシブルジャケット
ぐるりを全て
手縫いの星留めにしたので
両面の紬の良さのみが
際立つ仕上がりとなった

お客様は
縮緬細工の先生で
わたしなんかよりずっと
細かい仕事がお上手だし
古い着物地にも造詣が深く
沢山触れている大先輩

絶対に
ご自分で縫われた方が
いいと思うのに
あなたに縫ってもらいたいの
という言葉が
どんな愛の囁きよりも
素敵に響いた

仮縫いで大きすぎた肩幅も
いい感じに補正できて
とても気に入っていただけた
そして
またぜひお願いしたい

再びの殺し文句に
飛び跳ねたいぐらいだった



2010年03月23日(火) 新たな展示へ

さいきん
先の事を考え
就職ってもんを
真剣に検討していた

するなら
ここ数年がリミット
主な理由は
子供達に負担を掛けないで
老後を過ごしたい
ってコトだったんだけど

安定収入を得て
ちゃんとパターンの勉強がしたい
ってのもある
今のままでは
早晩涸れる時が来そうで
一生リメイクを続けるためにも
やっぱり必要と思うのだ

今よりもっと
使える時間が少なくなっても
全てが手に入るワケではないなら
何を優先するか
ってコトを
繰り返し考えていた

でも
そうしたら
展示会の話しがやってきた
それで先日のショップでの
フラストレーションを
払拭したくなった

あたしはこの場所
とかで寸断された空間じゃなく
きちんと全体を意識して
プロデュースした中で
ゆっくりリメイク服を見てもらいたい

ワガママな生き方をもう少し
とりあえず10月まで
頑張ってみよう



2010年03月20日(土) 錆びた鋏

探し物をしていたら
この家の
壊れた古い桐箪笥の上に
箱があって
古い裁縫道具が出てきた

実はそんな風に
未だ全てを
発掘し切れていないのだが
絹用の針や糸と
錆びた裁ち鋏がふたつ
ひとつには握りの部分に
細かいレリーフが施されていた

それと一緒に
壊れた眼鏡
きっと縫い物をするときだけ
掛けたのだろう
と思って透かして見ると
向こう側はぼんやりで
どうも老眼ではないらしい

もうひとつの箱の中は
小さなポーチなどが入れられ
がま口からは
折りたたんだ50銭紙幣
昭和二十年とあった

年代から察するに
わたしが越す少し前に亡くなった
この家のお母さんではなくて
きっとそのご主人を産み育てた
お母さんのものだと思う

それはどういうワケで
取って置かれたお札なのか
本人が亡くなったあと
誰も気付かず
とうにその頃の価値は
失われてしまった

せめて
錆びた鋏を磨いて
その美しさを
蘇らせてみたい



2010年03月18日(木) おひとり様

初めてのお店で
初めてのお料理とワイン

カウンターばかりの
いちばん奥にひとつだけ
小さなお座敷があって
ゆったりと寛げる
ステキな空間に
友人と久々差し向かい

夕べのその集まりの目的だった
就職を祝う相手は
研修時間が延長になって
結局来られなかったけど
そんなコトにも関係なく
気がつけばいつの間にか
日付けが変わっていた

お料理は
特別絶対ココ
って程じゃなかったけど
他所では味わえないものイロイロ
そのスペースと
途中で上がってしまった
キレイな店員さんは
ぜひもう一度ってカンジで

実はソコ
女ひとりで飲める店
と言うので
紹介してもらったのだけど
カウンターは
男性二人連ればかりで賑やかで
そこに並んでひとりは
ちょっと勇気が要るかも

そもそも
喫茶店だろうが
独りで入る女性は
あまりいない土地柄なので
まだまだ
開拓の余地がありそうだ



2010年03月17日(水) 独り暮らし

独り暮らしを始めたら
いいギターなんて
買えなくなるな

突然そんなコトを
ムスコが言った
だからそれ以前に
買っておきたい
ってワケなのだろう

いったいいつ
そういう時が来るのか
ヤツの白地図の中には
着々と線が引かれているようで
その言葉を聞いたとたん
わたしは勝手にウキウキ

いいよなー
そうやって子供達が
わたしの元を離れたら
こちらも独り暮らしだ
ああ
その言葉は
なんて魅力的に響くのだろう

独りでイイコト
具体的に掲げようと思ったけど
あまりにあり過ぎて
なら今はどうなのと
ちょっと反省するので控えるが

もう本当に
わたしの人生に
絶対その時を下さいと
切に願うのだった



2010年03月16日(火) リフォーム事情

バイト先の先輩と
洋服のお直しの話しになり
お店によっては
肩幅の丈詰めを
してくれないという

イマドキ
わざわざお直しに出してまで
ひとつの服を
大切に着ようという人も
そういないとは思うけど
ちょうど仮縫いのあと
肩幅を補正する必要があったので
既製品を直しに出すとしたら
価格はどれ位か
試しにネットで調べてみた

例えばA店では
女性用裏地付きジャケット
15ミリ以内で6090円
B店では3990円〜
これは恐らく裏地なしの値段
C店では裏地付きで4200円

肩幅と言っても
袖付けラインを修正して縮め
再び袖を付け直すのだから
ある程度は掛かるだろうけど
それにしても
お店によって随分と幅がある

そしてついでに
着物リフォームのお値段も
ジャケットで三万円ちょいが
当たり前の相場で
こちらは本当に天井知らず
よくある留袖からドレス
なんて言ったら
軽く10万円近い

もちろんその価格には
専門の教育を受けた技術なり
納得の理由があるのだろうけど
この不況の折
それだけ掛けてリフォームを
考えられる人は
本当に一握りに過ぎないだろう

翻って
独学リメイクのわをんは
果たして
如何程の価格が適正なのか
それもまた悩みどころではある



2010年03月15日(月) 初めてのオシゴト

下のコの卒業とともに
次のステップは
学校が始まる前の
バイト探し
夕べは求人情報を見ながら
久々の内職に励んでいた模様

ヤツには
高校の後の学費を
自分で貯める
という目標があるので
その為の皮算用に
余念がないのだ

卒業したその足で
どこに勤めても使えるようにと
自分名義の通帳を新たに作り
お金は全部自分で管理すると宣言
これまでの金銭感覚からすると
大丈夫なのかと思うが
それも自立の一歩だろう

そして今日
何故か突然の初出勤となった
友人の会社で
しかも兄貴の代わりの
ピンチヒッターってワケだけど
働く気分は如何なものか

学校を卒業して
働き始めたとき
それまでと同じように
時間に拘束されても
お給料が貰えることに
しごく感動した覚えがある

帰ってきた
ヤツの感想が楽しみだ



2010年03月11日(木) 仮縫い

オーダーをいただいた
お客様を連れて
着物アロハが並ぶ
夜はバーになるお店へ

昼間は開けておられないようで
前もって電話をしてからの訪問
夜は何度か訪れているが
昨年友人と久々に訪れて
ひと目でそれと分かる
着物地の服があって驚いたのだった

以前よりもずっと
数が増えたアロハを
布にこだわりのあるお客様と
あれこれ言いながら
端から拝見するのは
刺激に満ちていた

普段はここで縫っています
というママとも
リメイクならではの話を
交わせたし
途中でやってきた人は
わたしもお客様も既知の
古着物を商いされている方だった

それから
拙宅の狭い縫い部屋にご案内して
仮縫いのジャケットを試着してもらい
寸法と仕上げ方法を
詳しく打ち合わせ
少し修正の箇所はあるが
後はもう
最後まで縫い上げるのみ

あー
楽しかった
こんなに豊かな気分になれるなんて
やっぱり着物リメイクはたまんない



2010年03月10日(水) 白地図

如何に名声を得るか
とか
どれだけ稼げるか
なんて話しが
子どもの将来を巡って
先生の口から出るのを聞くと
なんだか暗澹たる気分になる

それが先の目標だとしたら
ずうっと手前で
どんな道を選んだらいいのか
今の時代の大人達が
示してあげられることって
何があるんだろうか

少なくとも
自分にとっての価値を
自分で見つけていくのが人生で
その結果が
名声やお金に繋がることも
あるかもしれないし
ないかもしれない

相変わらず青臭いわたしは
やっぱりそう思いたい


そのことと
実際の仕事や商売の上で
いかに稼ぐか
とか
名を上げるかは
また別の話だと思うのだ

全てはこれから

まっさらな地図に
線を引き始める子供達に
どんどん
自由な絵を描けと言いたい
既にある価値観なんて超えて
広がり続ける宇宙ほどの
おおきな未来図を



2010年03月07日(日) 但馬の女

限定ショップの
反省会&打ち上げ終了
そして
バイト先の
イベントも終了

はー
なんだかんだ
また忙しかったけど
新しい出会いが
いろいろとあったお陰で
気分はリフレッシュ

こてこての但馬人のことが
また少し解った気がした夕べ

目立つ事を控え
自己主張もしない
そういう但馬人気質がありながら
今回初めて
自分の作ったものを
誰かに買ってもらう経験をした
主婦の人達の
生真面目な姿勢が眩しかった

少し前の自分の
殻を破って
ブランド名から考えた
という話しを聞いて
それぞれの輝きが
とても素敵に思えて
やっぱ女性っていいなー
としみじみ

自分が主婦だった頃は
いつも何か探していたけれど
結局見つからないまま
うろうろしていたから
余計に彼女達が逞しく見え
無尽蔵の可能性を感じた

子供を育て
生活を大事にしながら
好きなコトを忘れず
時間の隙間を上手に使っている
自分が男だったら
こんな奥さんが欲しいぞ
なんてつい

誰かを羨ましがることもなく
尊大になることもなく
あくまで等身大
悪いけど今の所
但馬のオトコよりは遥かに
女性達の方が
ステキな気がする



2010年03月05日(金) 自立のために

近くでの申告相談は
今日が最終日

一年振りの作業は
いろいろと記憶が怪しく
進んでは戻りして
今朝の5時にひと段落
バイトから帰って清書して
一時間を切ったトコで
ようやく滑り込めた
ひゅう

ちょいと目算が甘かったが
丸々二日あれば
領収書の整理から始めても
余裕で終わる事が解った
っていうかそれは
商いが少ないからナンだけどさ
ちぇっ

今年の税理士さんは
ちょっとボーっとしたタイプで
書類をひとつ残したまま
ホッチキスで留めちゃうし
大丈夫なのかと思ったけど
今回一番聞きたかった
子どもの扶養が外れる条件について
教えてもらった

要するに
それぞれの扶養控除の範囲を超えて
稼ぐようになったらと言う
しごく当たり前のことだった
扶養控除が撤廃されたら
どうなるのか解らないが
例えばバイトで月10万稼いで
保険は自分で払うとなったら
やっぱり国保税はとんでもない

支え合いの国保税率は
とっくに破綻している
若い層の人口は
どんどん少なくなるのに
転ばぬ先の杖が重すぎる
国や自治体が何とかできないなら
自衛するしかないのだ

だったら
ともかく何でもいいから
個人事業を始めて
青色申告をする方がいい
そういうテクなら
わたしの限られた頭でも
血肉となった知恵で
教えてあげられる事が沢山ある

そーかー
ヤツらの本当の自立に向けて
これからが本番なんだ
ただどこかに勤めて稼いで
生活できればいい
ってモンじゃないよな
当たり前だけど



2010年03月02日(火) 軽やかに動く

またやってきた申告の頃

例年なら
何日もそれを思って
やらなきゃと
プレッシャーを感じながら
ズルズルだったのに
今年はサクッと始められた

こんな人じゃなかったのに
何かが違う
縫うのも同じように
入り込むまでの時間が
これまでみたいに
沢山いらなくなった

勿論それは
ソフトや型紙があるお陰だけど
何度かやっているうちに
手順をカラダが覚えて
どこで中断しても
躊躇なく次が続けられる

まずはこれだ
この感じが
本当に身に付いたら
過程が決まっていないものも
予めの不安とか
進んでからの億劫さとかが
邪魔することなくできそう

やっぱり
行動を妨げるものは
感情なのかもしれない
そもそもドライな人って
軽やかに動けるもんね
感情豊かで動きは軽く
ってのがいいな



2010年03月01日(月) ここでこそ

5万人の住民を
如何に取り込むか

TSUBOMI本舗の
新しい出会いを含めて
内輪の打ち上げをした夕べ
そんなキーワードが
頭の中に残った

たった二日間だからこそ
あんなに集客があったが
もし常設となったら
生活必需品でない
あったらいいかも
のものたちは
果たしてどれだけ売れるだろうか

都会なら
ごく狭い層に向けても成立するが
田舎では難しい
もっと広い範囲から人を呼べるような
そこでしかない何かか
または
地道に広げられるような仕掛け
が必要なのかもしれない

この地で生きていこうとする
若い世代の危機感みたいなものを
あの二日間に関わった
スタッフから感じて
いつでもどこへでも行けるような
ふわふわした自分を省みた

まだまだこの地で
できることがあるはず
ひょっとしたらそんな覚悟が
新しい10年期の
幕開けかもしれない


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