ゆりゆり日記
こうのとりの郷豊岡より
そこで出会うすべてのひとと
日々の想いの種が
なににつながりどこへ行くのか
未来へ続く今の日記

2009年10月30日(金) 朱い宝石

スーパーに行くと
生の筋子が安くて
ほー
と見ているうち
イクラにできたら
美味しそうと思い立った

確かぬるま湯で解すとか
誰か言っていたような
わかんないけど
ネットで調べればいいや
ってコトで
初めての試みに
わくわくしながら買ってみた

んで
いくつものレシピを比較すると
どうやらお湯を使うと
薄皮が硬くなることが解り
かといって網でぽろぽろは
初心者にはコワイので
水を使ってみることに

そして真水もまた
皮を硬くするというので
たまに送ってもらう
大好きな北海道のイクラの
極薄の皮を思い浮かべながら
冷水に塩を溶かし
その中で粒をほぐしてみた

慣れないと大変らしいのだが
そんなコトもなく
柔らかな粒は
ちゃんとそのままの形を保ち
ぴかぴか光る朱い宝石を
丁寧に一粒も逃すまいと
指先の感覚に集中するのは
すごくすごく楽しくて

んでそれを
何度か塩水を取替えながら
ザルとボウルを行ったり来たり
ちょっと甘めがいいかと
醤油とお酒とみりんの煮きりに
漬けて冷蔵庫に入れた

さてさて
食べごろまでしばし
これで美味しかったら
高いのを送ってもらわなくても
沢山作って小分けして
冷凍しておけば
しばらくは楽しめるじゃん

うーん
またひとつ
自由になったきぶん



2009年10月29日(木) やりたいコト

閉店間際になって
ふらっとやって来る
高校生がいる

もう少し時間があれば
ゆっくり商品を触れるのに
いつもそう思うのだけど
どうやら塾帰りの
僅かな時間をぬって
寄っているらしい

バンドをやっているけど
ここしばらく
文化祭やテストで
練習ができていない
バンド仲間と
なんだかごちゃごちゃしてて
と少し前話していた

僕は音楽をやりたいのに
友達のためにやってるって

けれどそう言う本人も
家ではギターを弾くのに
バンドでは他にいるからと
ドラムを担当し
好きな曲は我慢して
別の曲を練習する

透徹しているようで
実はそうじゃなく
だからこそ塾に通い
競うための勉強をするのだ
それで
何かのパスポートが手に入ると
信じているのかは知らないが

本当に音楽をやりたかったら
ひとりでもできるじゃん
そういう穿ったことは言わない
あれもこれもの中で
大切なものを手探りしている
そういう時期にいるのだろうから

でも
本当にやりたいコは
独りでもやっている
それもまた真実なのだ



2009年10月28日(水) R.I.P.

あなたと出逢った奇跡

そんな歌は多くて
そう言われてしまうと
なんか
ぽろぽろと
大事なものが
零れてしまうような

それは
すごく上手くは聞こえるのに
何も伝わらない歌い手の声
と同じで
使っている言葉の
字面の意味ですら
はっきりとは響いてこない

むしろ
奇跡とはまるで反対の
当然という言葉を使いながら
過去と現在とを
丁寧に映していくとき
その当然は
くっきりと
奇跡らしさを浮き彫りにする

こんな詩を他に知らない

かつて痛みを感じた自分も
今より小さい世界で
満たされていたことも
全て受け容れてなお
今あることに謙虚でいる
それは
今ないとしても
また当然のことだから

畏れを歌にしたら
きっとこうだろう
そう思いながら
何度も聴いては
そこに宇宙を見る
バンプの新曲はすごい



2009年10月27日(火) リメイクロード

昨日は迷った末
リメイク服をひとつ
自分用に下ろした

もともとの補修跡が
結構多かったので
サイトに出すにしても
その画像をいくつ撮れば
とか思ったら
自分で着てしまえの気分に

すごくシンプルなかたちで
型紙もいらず
誰にでも縫えるので
いつか
リメイク講座とかができたら
使えそうなアイテム

それで着てみて
やっぱりいいなーこのかたち
ってワケで
迷って放置の生地を
再び取り出して思案
でもやっぱり
どこをどう取ってもダメで

別生地を合わせて
足りない分を補おうと
いろいろ探してみたが
黒では面白くなく
またいつかの出合いを
待つことに

気を取り直して
ジャケットの裏地用に
古い羽織を解いた
その裏地がこれまた
素敵な有栖川模様で
何に使おうかワクワク
だったのだけれど
解いているうちに裂けた

でも折角だから
いい所に芯地を貼って
力の掛からない
何かのどこかに使いたい
裏地予定の表地は
他に男物の柄襦袢も候補にして
どちらにするかは
洗ってみてからの決定


宿題ばかりが増え
かくも長い
リメイクロードなのだった



2009年10月26日(月) 素敵な廃校

昨年も行った
古民家でのギャラリー
今年は少し規模が広がり
地域を上げてのイベントだった

最終日だったせいか
ギャラリーの商品は少なかったが
離れた小学校の方に
地元野菜や手打ち蕎麦があり
教室には陶芸作品が並んでいた

何がよかったかって
その廃校になった校舎の
いいカンジに擦れた
ペンキの窓枠とか壁
鉄のパイプにワイヤーの物掛けとか
んもうどこをどう撮っても
商品が映えそうな佇まい

年月を経て
自然に朽ちた味わいは得がたく
ちょっと失礼して
持っていたリメイクバッグを
置いたり掛けたり
絵になる様を確認してきた

もともとの木の床に
艶のある白いペンキが塗られて
それが周囲とミスマッチだったのが
唯一残念な点なのだけど
市にお願いしたら
借りられるだろうとは
地元の人のお話

いや
だからって
何か企画があるワケじゃないけど
古い日本家屋よりは
断然タイプで
あんなスペースが
もっと近くにあったら
無理やりにでも
何かぶち上げたくなっちゃうな



2009年10月24日(土) ギタークラブ

ムスコがお店に来たので
アンプラグドばかりを集めた
往年の名曲集を渡し
ギターを試弾してもらった

本人は初見だが
わたしはよおく知っているので
なんだか不思議なライブ感覚
んで途中で
オリジナルの演奏画像を探し
おさらいをして再びトライ

入荷以来
誰も触っていないのも
この機会にと試してもらう
そして
品番を検索して
使われている木材などを調べ
音の違いを確認する

親がミュージシャンで
並みいる名器が
生まれながらに揃っている
という特異なパターンは別にして
これはなかなか
得がたい環境ではないか

片っ端からそんなことをして
あげく
この店サイコーだな
のオコトバを頂戴した
そりゃそうだろう
でもわたしにとっても
知識と現物が結びつき
接客に生かすことができるのだ

お陰で
いつもは長いフルの午後が
あっという間に過ぎた
お店の扉に鍵を掛けると
これから満ちる三日月が
右肩越しに光っていた



2009年10月23日(金) リスのいる森

なんだか腰が硬い
こんなであと二日
乗り切れるかしら

俄然元気百倍なのは
冬を前に餌を集めるリス様で
実家近くの公園で
姪っ子と拾ってきた団栗が
やたらブーム
栗よりも欲しがるって
いったいなんなんだ

ひとしきり齧ってポイなので
そんなに美味しいとは思えない
勝手な想像だけど
野趣っていうか
自然そのままの香りに
遺伝子が反応してるのかも

やたら纏わり付くこの季節に
ぐりぐり鼻をこすりつけて
わたしはやつの匂いを嗅ぐ
どっちかってーと無臭なんだけど
つやつやの毛並みを感じたくて
はむはむしてみたり

わたしにとっていつの間にか
こいつが自然そのもので
しゃかしゃかと高い所を
動き回っているのを見ると
気分はまるで森のなか
清浄な空気と朝靄に
包まれている気さえする

人間って贅沢だな
こんな風にして
何重にも
自分が人間であることや
生きていることを確認し
だからって何ってワケじゃなく
心を遊ばせているんだから



2009年10月21日(水) 服のワンシーン

夕飯を食べて
それで気が済んだのか
突然思い立ち
嵐がやってきたかのように
新しい型紙を作った夕べ

それは懸案の
真綿入りジャケットのため
だったのだけど
ちょっとスリムなかたちで
真綿を入れられるかどうか
悩みながらの就寝

するとメールがきていて
以前わをんで販売した服を
とある場所へ着て行ったら
お店の人やら観光客に
いろいろと聞かれたとのこと

きっとそれは着ていた人の
開かれた雰囲気のせいと思う
でもそれでも
自分が縫った服が
生き生きとしてあるシーンが
眼に浮かぶようで嬉しい

布のままで置いては
こんな思いは
いつまで経っても訪れない
迷うより
縫い始めてから
浮かぶこともあるだろう

とりあえず
真綿なしのバージョンのつもりで
進んでみようかな
最初から決まっていたみたいに
出来上がることを祈って



2009年10月20日(火) 究極の料理

久々の休みに
縫い予定をしていたが
だらーんと弛緩しすぎて
手に付かない

でも
図書館で
ちょっと面白い本を見つけた
禅寺の料理について
ウンチクがらみだが
コラム風で読みやすい
写真が一切ないとこも好み

精進料理によく使われる
材料の記述を眼にしていると
もともと好きなものばかり
けれど子ども達は食べないので
出番はかなり少なくなっている

湯葉や高野豆腐
蓮根に牛蒡に大根
白和えや胡麻和え
煮物の出汁は
昆布や干し椎茸のみで
鰹節は使わない

日頃は
いかに調味しすぎているか
そんなコトも反省し
究極の料理とも言えるそれらの
エッセンスだけでも
拝借したいと思う

一滴の水をも無駄にしない所作や
旬を旬として楽しむことや
素材を余すところなく使う知恵
補う写真がなくても
その記述は十分に美しく
匂いまで漂ってきそうだ

刺激を受けて
今夜はじっくり
好きなものを入れて
煮物を作ろうと思う



2009年10月18日(日) 義務と権利

伊丹の事件が悲しい

喧嘩が強い
その言葉で対立したふたりは
学校で評価されないスケールでの
アイデンティティを探している
という点において
多くの他の中学生と
そう違いはなかったのだと思う

ただ
まだお気楽でいられる中二と
すぐ先に進路が決定する中三では
同じ言葉が
大きく違う意味を持つ

学校側は事前に諍いを知って
指導もしていたと言うが
偏った価値観でしか
生徒を教育できない場所で
このふたりに届く指導なんて
できるワケがない

もうとっくに世の中は
あらゆる価値観が交錯して
何かに拠ることでの安定なんて
幻想でしかなくなっているのに
何十年も変わらない教育現場に
義務教育という名の下に
親は子供を託さなくてはならない

何事もなく卒業させる
なんて思っているとしたら
それは管理する側の詭弁でしかない
ひとりひとりが生きるには
もはや集団での教育なんて
リスクばかりが多すぎる

わたし達には
義務の前に権利がある
もっと子供達の
多様性を育てる教育を選べる権利
まともな教育を受けさせる権利
だがしかし
悲しいかなこの国には
あまりにも選択肢がなさすぎる



2009年10月17日(土) 障りのある中古品

今日のバイトでは
ちょっと思い切って
ずうっと放置したままの
中古楽器のカバーを開けて
中の様子を見てみた
引き取って持ち込まれた時から
なんだか嫌な感じがして
しばらく触れずにいたのだ

同じように
埃にまみれて汚れ
隙間には髪の毛があったりでも
そんな風に感じたことはなく
いったい何故なのかは解らないが
数ヶ月経って
既に嫌な感じはなくなり
ようやく触れるようになっていた

これがリメイク用の着物なら
自分で選択し
嫌なのは避けることができるが
バイトとなるとそうも行かず
どうしたもんかと弱ったが
触れないということは
障りがある
ということなのかもしれなかった

まずは雑巾でざっと拭き
次いでクリーニング液で拭き
細かい隙間を
綿棒と楊枝を使って磨くと
本当に粗悪な環境で
粗雑に扱われていたのが
よおく見て取れた

お店に置いて
時間が経過しただけで
何が変わったとも思えないが
前の持ち主やら
使っていた環境とかの
眼に見えない何かが
絡み付いていたのだろうか

大方を終え
懸案事項に掛かれたお陰で
気分はスッキリ爽やか
本当はもっと鈍感に
何が来てもおっけー
だったらいいのだけど
まあわたしも少しは
人間らしいってことで



2009年10月16日(金) ギャンブラー

とあるサイトで
クイズに答えて
商品券をげっとした

もっとも
一回チャレンジする毎に
利用料が掛かるので
ギャンブルと同じで
熱くなったら
損をするだろう仕組み

なんか
かつての血が騒ぎ
思わず突っ込みそうになったが
もうさんざそういうのは
味わい尽くしたので
いいトコ取りでやめた

降って湧いたような幸運は
それはそれで嬉しいけど
ちまちま地を這うような努力で
得たものの方が
もっとずっと嬉しい

ってワケで気が済んで
再び布を広げて思案

あーでも
またこれが
どこをどう取ったらいいか
クイズよりも難しく
頭がちくちく痛んで来る

こっちの世界はまだまだ
味わい足りないぐらい
先があるけど
価値が未知数という点で
ある意味
ギャンブルにも似ている



2009年10月14日(水) 胸の穴

以前の売り場で
お世話になった方へ
お線香を上げに伺った

亡くなってから数ヶ月
あえて日を置いたのは
直接訃報を聞いた訳ではないので
少し落ち着いた頃に
と思ったからだった

ようやく子供も自立して
これからふたりで
一緒の時間をもっと過ごせる
と思っていたのに
と涙する奥さんは
以前より痩せていた

眠れているのか聞くと
やはり薬を飲んでいて
それでも眠れない日があるとのこと
後ろに廻って背中に触れると
あまりに硬いのに驚き
しばしマッサージをさせてもらった

ひたすら忙しく
駆け抜けるような日々に
ある日突然倒れ
数日の入院だったそう
けれどもせめて
亡くなるまでのその数日
看病できてよかったと

いつまでも話は尽きなく
尽きない程に悲しみは大きく
年月が経てばまた
その悲しみは
さまざまに変化しつつ
心を乱すのだろうと思えた

主人の歳まで生きられればいい

それはきっと
あと数年のことだろう
空いた胸の穴は
一生埋まらないに違いないが
でもそれでも
生きて行って
そう願わずにはいられなかった



2009年10月12日(月) 個展の夢

なかなか終わらない
敷物洗濯だけど
大きく場所を占領する
それらをどけて
久々の解きモノ干し

でもなんか
もっと秋冬の
こっくりした生地が
あったはずなんだけど
と思って探したら
防虫剤を入れて
二階に上げたのを発見
すっかり忘れていた

そうそう
昨年は
小物なんか作るので
端っこを惜しみ使った
本当は服を縫いたい
とっておきの一群

はああ
これだよこれ

布を広げると
一気にぶわっと
イメージが押し寄せて
頭の中では
フォークロアな着物リメイクと
テーマまでが浮かぶ

いつかできたらいいな
そんな個展
それには
ジャンプ前に
低く屈むような
ひたすら地道な
長い時間が必要だけど



2009年10月10日(土) 真綿のジャケット

台風が去ったあと
空気の中に
金木犀の香りが混じり
秋の気分が盛り上がる

それにしても
急激に冷え込むようになって
前回の休日に
冬仕様に変えた敷物も
ひんやりと感じられ
はや暖房が必要かとも思う

縫いは一旦キリがついて
いくつか着物を解きながら
この秋冬こそ
ちゃんと外に出せるような
真綿入りのジャケットを
作りたいと考えている

もっとも
季節と追いかけっこはしない
イメージを半端なまま
来年に持ち越しても
そこにはまた
別のわたしがいるかもしれない

きちんとひとつずつに
完成を見ることは
それなりパワーが必要だけど
そうして完成させた事実がまた
何よりのパワーをくれるから



2009年10月07日(水) 備える

日が経つのが早すぎて
伝票に日付けを入れるのに
いちいち手を止めて
考えてしまう
もう10月っておい

台風被害に備えて
食料を多めに買い込んだり
カセットコンロ用のボンベや
ロウソクに水など
ひと通りの準備をした

詰まると雨漏りの原因になる
軒の上の排水穴は
上の子に頼んで
ゴミを取り除き
新たな網でフタをしてもらったので
とりあえず心配はいらない

もっとも大変なのは
一階のモノを上にあげることだけど
内水が止まってからの浸水なら
既に戦力になる子ども達とで
何とかなるだろうと思う

そうそう
以前浸水で止まった室外機も
様子を見ながら
必要なら何か重いもので
ゲタをはかせなくてはいけない

しょせん
想定外のコトが起きるのが
天災ってもんだけど
再び同じような状況になったら
どうしたらいいかが
こうして浮かぶだけでも
経験ってスゴイと思う

後は無事に過ごせることを
祈るのみだ



2009年10月05日(月) わくわく市その後

8日ぶりの休み
しかも
初めての定休日

代わりに出ている人がない
というのは
気兼ねなく
お休み気分に浸れて
すごくすごくイイ

それで久々に
友人に連絡を取ると
とうとう
移転先が決まったとのことで
急遽一緒に見に行った

まあ
最終的にはさもありなんの
わたしも何度かおじゃました
縁者所有の建物
そのワンフロアを仕切って
居住スペースを作って
新たなわくわく市となる模様

うちからは少し遠いが
自転車で行けない距離ではなく
近くには知人も住んでいるので
本人にとってはきっと
周辺の環境よりも
そういう人的な安心感が
何よりなのだろうと思ったりした

成り行きを聞けば
そこでしかない必然もあるから
迷いなく進めるのも
また何よりという気がして
とりあえずメデタシメデタシ

しかし
これまでなら
ヘタッていたような途中経過にも
随分と強く逞しくなったもんだと
ひたすら感心し
刺激を受けて帰ってきたのだった



2009年10月02日(金) 救いの手

ご近所で
お葬式が三連続
同じ隣保ではないが
その度に
お香典を集めにピンポン

今日もバイトが終わってから
と思っていたら
連絡がないと
区長にチクった人がいるらしく
解っているかどうか
確認の電話があった

いやもうまったく
ずっと家に居るならまだしも
知ったからっていつでも
すぐ集めに行けるワケもなく
本当に無理だって
噂話で知ったなら
それでいいじゃん
とか思うホントに

でも
集めたお香典は
いつも
一緒に隣保長をやっている
優しい民生委員の人が
代わりに
斎場へ持って行ってくれる

今日も
どうしようかなと思っていたら
バイト先の向かい側に姿が見え
挨拶しただけで
持って行くからと
先方から言ってくれた

ああ
有難い
思わず合掌
こういう人のお陰で
いつも救われている



2009年10月01日(木) 幸せのお手伝い

会議中に
お客さんがやってきて
急ぎ下りると
修理の依頼だった

とても人の良さそうな
誠実そうな老夫婦
随分前に買って
しばらくそのままだったのを
ようやく時間ができたので
また再開したいと奥さん

新しいのを買ってあげる
と主人が言うけれど
これがとっても良かったの
その言葉を聞いて
とりあえず見積もりを取って
改めて検討してもらうことに

なあんかしみじみ
いいなーと思った

ほんの少しのやり取りの中に
寄り添い歩いてきた
おふたりのこれまでさえが浮かび
こうして年齢を重ねても
ご主人はしっかり男性で
奥さんは素敵に女性なのだ

それを使う奥さんの横で
静かに微笑むご主人
という図が早くも浮かび
そのためにお手伝いできるとしたら
すごくシアワセなことだと思った

全ての仕事は
そういうとこに繋がっていくべき
なのだろうきっと


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ゆりすこ [MAIL] [吉祥堂]

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