ゆりゆり日記
こうのとりの郷豊岡より
そこで出会うすべてのひとと
日々の想いの種が
なににつながりどこへ行くのか
未来へ続く今の日記

2007年01月30日(火) 家が好き

家にいるときの一日って
どうしてこんなに早いんでしょ

取り掛かるのが遅いのがよくないと
まだ霧の立ち込めるうちに
朝の空気を味わいながら
しばし散歩をし
さあてのつもりだったのだけど

難物の着物の途中で
またテンションが落ち
気がついたら居眠りをしていた
ようやく終わって
次は立湧模様の錦紗の袷
こっちはらくらく〜と思ったら
もう夕飯のお米を研ぐ時間

外で仕事をするみたいに
9時5時が理想なのに
キチンとできた試しがない
でも乗ってくるのは
むしろ夕飯後だったりするので
そうギチギチに考えることもないか

家が好き

それはもうホントに間違いないですええ



2007年01月29日(月) ミシン縫いの着物

着物フリマで買うときに
木綿ですかと聞いたら
何か混じっていると言われた
500円の着物
単でヘリンボーンみたいな
ちょっと着物っぽくない生地だった

解いているうちに
麻が混じっているのが判ったのが
ちょっとラッキーの気分だったが
これがかつて解いた中でも
いちばんの難物で
ともかく縫い目に
リッパーの先が入りやしない

要所はミシン縫いで
しかもその針目がミリもない位細かくて
ふっくらした生地の中に
すっかり埋もれている
厚物じゃあるまいし
ここまでする必要がどこにあるのか
だいいち洗い張りができないじゃないか
格闘するうちに腹が立ってくる

苦労して少しずつ丁寧に解いたのに
縫い目がきつすぎて
その痕がくっきり残ってしまい
折角使おうと思っていた耳端までを
幅一杯に使うのは到底無理と判断
なので
とうとう自分的にご法度だった
布を引っ張りばりばりと裂く方法に切り替えた

けれどそれでも
短く切れた糸はすんなりとは抜けず
裏糸を細かく切りつつ
力を入れてひっぱるを繰り返し
すっかり肩が凝り凝り終わる気配がない
まるでリメイクを
拒否しているようにも思えてくる

いつも着物を解くときは
縫い手の個性なんかが分かって
それはそれでしみじみ嬉しいもの
ミシン縫いはそれだけで
ちょっとがっかりなんだけど
これって一体
誰がどんな考えで縫ったんだか

いくら機械を使っても
ふっくらした生地を壊さないというのが
最低限の愛情だろうと思う
なんかもうあんまり悔しいので
耳端の細い幅を
甘さを抑えたフリルなんかに使いたい
待ってろよの気分が
ふつふつと煮えたぎる

ああ
やっぱり
怒りがわたしのエネルギーなのか



2007年01月26日(金) 薩摩ボタンの服

以前からブックマークしていた
薩摩ボタンのサイトに久々訪問したら
ショップページに商品がアップされていた

それがちょっとオドロキの価格で
まあ手描きだし
この時代の唯一職人だし
と思ってはみるが
以前オークションで手に入れた
本物6個セットを
かるーく上回る値段だった

うーむ

あれが手元にきてから
ボタンとして作られたものなら
使ってあげてナンボと考えていた
けれどボタンとして縫い付けてしまうと
洗濯する度に
はずしては縫うをしなければならず
実用的ではない

復刻版のカフスボタンを見ていて
ふとひらめいた
あんな風に
裏に細長のボタンをつけたら
取り外しは簡単
そのためには
ボタンホール同士が重なるような
服を作ればいいのだ

でも勿体ないから
つける薩摩ボタンはひとつ
小さな金襴で縁取られた桜が
ブローチみたいに
胸元で輝く服だ
見てみたいぞそれは絶対

今のボタンでさえ2万円前後
復刻版ボタンはひとつ2300円
それで作ったカフスボタンは
二個で2万8千円
さあどうよ
本当ならコレクションものの薩摩ボタンを
脇役に使うというこの贅沢

ひょっとしたら
粋ってそういうことじゃないだろうか
なんて思いつつ
誰も実現しないだろうアイデアに
ひとりコーフンしているバカタレなわたし
問題は
それに相応しい主役なんだけどさ



2007年01月24日(水) うちのコ自慢

調子に乗って
今日は二着

ゴミ箱を脇に置いて
鼻をかみながら
糸くずを捨てながら着物を解いていると
まるでポップコーンマシーンのように
突然ゴミ箱の中身がぽこぽこ上下し始め
ひどくビックリする

しばらくすると
鼻の頭に糸くずをつけて
リス様が現れ
今度は着物の中に突入し
出ては入るを繰り返す
なんか最近はトンネル系行動に
ハマっているご様子

既にバッグの底をボロボロにされ
どうも鼻の頭が赤いと思ったら
巾着の中の小さなブラシで擦れたらしい
禁じ手なのは承知だが
自然の成り行きで
もうすっかり放し飼い状態

なので
解いた着物はさっさと
お仕事の部屋へ
そりゃあ穴開きのだってあるけれど
ヤツの仕事への集中力が
着物へ向いたらと思うと油断できない

そういやキクも小さい頃
買ったばかりのジャケットのインナーを
齧ってボロボロにしてくれたっけ
放っておいたわたしが悪いのに
叱られてしばらくしゅんとなって
二度とそんなイタズラはしなかった

今キクがいたら
きっとうまく共存してくれたろうな
写真の前にあげてあるキク用のお水を
いつもペロペロ舐めているリス
わたしが出す指先には
優しい甘噛みで留めてくれるから
親バカにもついそんな事を思ってしまう



2007年01月23日(火) パンドラの箱

昨日と今日と
ゆっくり丁寧に
一着ずつ着物を解いた

丸紋模様のある
深緑のモールみたいな生地の道行と
黒地に立湧花柄の可愛い袷

道行の方は
緞子や繻子など
質のいい絹をパイピングして
クラシックなジャケットがイメージ
袷は思いの他穴が多いので
生地を縦横に組み合わせて
チュニック分が取れるかどうか

解きながら
こうやって構想を膨らませているときが
いちばんお気楽でいられる
いざ作るときは
ウンウン苦しんで
お披露目は緊張感のある楽しみ

営業もいいけど
また
オークションのスリルを味わってみたい
展示会よりもサイトよりも
遥かに反応が多くて
見てくれる人の目的もシンプルな
あの場所で
シビアな評価に晒されてみたい

そう思うことで
ようやく
縫いへのエネルギーが
少しずつ充電されていく

全ては自ら仕掛けなければ
何も始まらないし
どう仕掛けるかも完全に自由
それがどれだけ嬉しいか
なのにあの売り場で
どれだけフタをしてきたか

商売として成り立たせるための
細かな計算や戦略以前に
この感覚こそがわたしにとっての真実だ
囚われているように感じたら
また別の方法を試せばいい

さて
明日は何を解こうか



2007年01月22日(月) 二股の清算

本格的な風邪症状で
ダメダメの日々
ちょっと長すぎ

こうなると
この経過が
なくてはならないものに思え
どんだけチャージが必要なんだろと
自虐的な楽しみすら感じる

今年は営業に行きたい
そう思ったら
レンアイの初めみたいに
胸がキュンとして
すぐにでも名刺振りかざして
走り出したくなった

その前に
去年のまとめをしなきゃ
営業するためのモノだって沢山なきゃ
駒はいくつも戻って
一回休み
しかもまだ
他の盤のゲームが終わっちゃいない

前のオトコときちんと切れなきゃ
ダメってことかしら



2007年01月19日(金) 同じ道

もう跡形もなくなってしまった
旧豊岡病院の場所を
横目に見ながら坂道を上るとき
ここで
いったい何人が亡くなったのだろうと
いつも思ってしまう

ずうっと以前
住んでいた街の病院には
敷地の中に小さな祠があって
いつもその前を無意識に通っていたが
今考えると
そういう人たちの
魂沈めのためだったのかもしれない

坂道と堤防の下の更地は
なんだかすり鉢の底みたいで
いくつもの重機が荒々しく動いているのが
墓を暴いているようにも見える
遺すにしても
新しい施設をつくるにしても
ここは難しい場所だと思えてしまう

力を入れて自転車を漕いで
ようやくてっぺんの橋に差し掛かると
遠くの山々の辺りが
少しだけ白く明るくなっている
以前いっちゃんの教室から見た
虹の掛かった山だ

詰めていた息が
そこでほおっと開放される

6年同じ道
でもいつか
そこに何があったかなんて
覚えている人もいなくなる



2007年01月17日(水) わをんの名刺

買ったままになっていた
駄菓子屋さんのケースに
溜まったハギレを詰めてみた

検めてみると
まだ生地の違いも判らなかった頃の
化繊のシミありや
黄ばんだ木綿の胴裏なんかがあって
かなり悩みながら
思い切って捨てる選別もした

それらは適当に袋に入っていたのだけれど
その間じゅうリスがまとわりついて
何かと思ったら
出て来る出て来る隠し餌
既に変色したヒマワリの種の中身は
箪笥に仕舞っていたような臭いで
お前も諦めが肝心と掃除機で吸い込んだ

そうして
ハギレの中から
小さな一片を切り取って名刺作製
昨年春に初めて作ったぶんは
あっという間に配り終えたのに
売り場の忙しさにかまけて
すっかりお留守になっていたわをんのこと

差し出すときの
嬉しい気持ちをまた味わいたい
この一枚一枚とともに
わたしのやりたいことが
どこまでも広がって行きますように



2007年01月16日(火) 自分に還る

ドキドキしている

この地に来て最初
新しく作り出すヨロコビに溢れていたころ

数年前
着物を素材にと決めて
あれもこれもできると
可能性がどんどん広がったころ

新しい海に漕ぎ出す前のような

ジェットコースターが
ゆっくり最初の坂を登るときのような

かつて感じたことのある
あのワクワクするキモチ

この先に何が待っているか解らない
不安とプレッシャーがセットになって
でもそれは
決してマイナスへの錘じゃなくて
却ってわたしを冒険へと駆り立てる

今度こそと思う

自分だけが知っている
どこにもない新しい種を
今度こそ大切に育てよう

すぐにでも駆け出してしまいそうな
逸る気持ちを存分に味わって
けれど
ひとつひとつを注意深く
かたちにすることをあせらずに

それでも失われない熱を
からだの奥底から呼び起こそう

この感覚
これこそがわたし自身なんだきっと
大好きな
大好きなわたしが
ようやく孵った



2007年01月15日(月) 濃い仕事

つかの間の晴れに
用事をまとめて済ませ
ゆっくり本屋に寄った

天然
自然
ナチュラル
素材
心地いい

そんなキーワードの
同じような雑誌が沢山並んで
読者の部屋も
ちょっとした雑貨屋さんのように
ホーローやガラスや
白ペンキやリネンで飾られている

手芸屋さんに寄った

リネンの生地がたくさんあって
自分で簡単に作れる
ポーチやがま口キットも豊富
少し前まで見なかった
リネンのテープや
木綿のトーションも並んでいた

そういう雰囲気はわたしも好きだが
もういい加減食傷ぎみで
しかも寒い冬には見たくない
今の気分は
深い色合いの
こっくりとした手仕事だ

モン族の古布ジャケットとバッグを買った
いくつもの古い民族衣装の端布を
繋ぎ合せて作ったそれらは
ゆったりとした時間の流れと
山々に抱かれて生活する人々の
息づかいを感じさせてくれる

古い着物の生地で
そんな仕事ができたらと思う

泣いたり笑ったり傷付け合ったり
泥臭く生々しい人間の総てを
おおらかに包み込んでくれるような
好きという言葉で表現するには軽すぎる
絡め取られてしまうような
いくつもの手仕事の集まりを

それはただ
もっと濃く生きたいという
気持ちのあらわれなのかもしれないが



2007年01月13日(土) 立てる商品の法則

熱が下がってからというもの
なあんか気持ち悪くて
お腹が空くという感覚がない
もちろんお酒も飲みたくなく
それだけでも不健康な気がしてしまう

お陰で
いつもとテンションの違う日々
ちょっと大人しく
冷静に過ごしている訳なのだが
それは意外と悪くない
特にこの頃
売り場後の展開を真剣に考える

限られた括りの商品を
いくつも見ていると
立っていける商品と
そうでないものの違いというのは
明らかに存在していて
その条件の中から
あの場所だからこそ求められることを
引き算したとき
どこでも通用する大切なポイントが残る

とはいえ
世の中に溢れる
様々なカテゴリーの商品の中から
ひとつの括りのものを
選んでもらうという
初動のための法則は
また別のことになるのだが
これから
どう表現して行くかを自分に問う

判り易さ
選び易さ
それを支えるクオリティ

言ってみれば
ひとつの商品の
キャッチとボディコピーを考えるときのように
何が売りかをひねり出すのでなく
もう最初からそれがある
みたいな
そんな感じで

折角それがあるのに
盛り込みすぎて
何を伝えたいのか判らない
他所の商品の陥り易い欠点は
すごく明確に解るのだけれど
さて

書評家が本を書くにも似て



2007年01月10日(水) OSを替える

気になっていた申告を
ソフトでやろうと思ったら
このPCには対応していない事が判明

サイトをきちんとする準備に
デジカメを買い替えたり
いろいろやったつもりの去年末
今年になって
新しい画像処理ソフトを入れただけで
日記の変換すら遅くなっていた

以前から
ビルダーを立ち上げただけで
うんうん言っていたので
とうとう潮時がきたのかもしれない

日進月歩の機械の世界にあっては
いつまでも古いものにしがみつくワケに行かず
自分のしたいことを計りにかけ
溢れるくらいのモノと情報の中から
お財布と相談しながらの選択

PCはお任せだから有難いけれど
デジカメには迷いに迷い
いろんな人に
何を使っているのか聞き
選択の決め手を絞り込むまで
途方もなく時間が掛かった

けれどそのお陰で
どうやらやりたいことが
ストレスなくできそうとあって
表現以前の段階に手を取られていたこれまでが
まるで嘘みたいに思えるのだ

なんだか
チェンジすることどもは
一向に明けないわたしを
少しずつ先へ推し進めてくれるようで
ゆっくりそれに適応できるように
わたしのOSも変わって行くのだった



2007年01月09日(火) ケモノ道

ナンだか判らない
茶色のかたまりが
掃きだし窓から入ってきたので
脅したらぶっとい尻尾が出て行った

ほっとして
あれはイタチかと
床の上の足跡を見ながら
ネット画像を調べていたら
再び入って来ようとした
今度は眼が合った

朝の5時に
オオキナ叫び声を上げた

はー
恐らく
ご近所に轟き渡ったと思え
前にも同じ事があったような

っていうか
家の中入ってくる前に
ネズミ捕れっつーの
っていうか
手っ取り早く
隣のスナックの
トロ箱狙いだろうな

というわたしは
夕方まで熱で寝て寝て
寝すぎて寝られず
冴えた頭で
ちょいと調べものをしていた

こういうとき
必ず解決とは成らず
無知の闇が
さらに広がるのを感じるばかり
イタチのことは言えない
またちまちまと
いちから始めるしかないのだった

今日から新学期
学校で
教えてくれないことの
勉強の仕方は
どこで習ったらいいんだろう



2007年01月04日(木) 意識の箪笥

ギリギリと歯噛みするみたいに
どうしてもこうでなきゃ

ずうっと思っていたことども

それは
願いとか
望みとか
柔らかい言葉で始まり
いつしか呪縛のようになってしまう

そこに絡め取られている
ばかさ加減を意識しつつ
時には
焼けるような思いに焦がされ
またある時には
すうっと嘘のように沈まる

その繰り返しのなかで
思いの源であったはずの
いちばん大切なこと

くるくると入れ替わり
自分の欲の深さを知る

けれど
本当は順番がつけられないくらい
それら全てが大切なのかもしれない

現実が
まるでばらばらのことになっているのは
わたしの中で
いつもそれぞれに戸を立てて
小さな仕切りを作っているせいなのか

もっと巨きな
全体を包み込むことのできる何か
それを自分の中に見つけたい
どこにいても
何をしていても
矛盾なくいられるように



2007年01月03日(水) 初売り

謹賀新年

初売り大盛況御礼

暇かもな〜
なんて思っていたら
とんでもない賑わいで
お正月ボケもすっ飛んだ
締めの残務も一発で済んで
気持ちのいい幕開けとなった

ぐるりと
忙しい一年を経験して
新たな一日は
まるで当たり前の日常のように
自分の中に組み込まれていて
ひょっとしたらもう
売り場だけにウンウンしなくてもいい位
キャパが広がったのかも

なんて

ただ
カウントダウンを待つだけじゃなく
日常を超えることも一緒に
やっていけなきゃウソだろうと
気のせいかもしれないその感覚に乗じて
ふと思った年明け

また
同じテーマで出発


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