消えてゆく小さなこと


消 え て ゆ く 小 さ な こ と

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1904年06月30日(木)

白い陶器の人形は
少し伏目で少し横向き
哀しいかもしれないのでやめました


1904年06月29日(水)

待つ気持ちが薄らいできて
おだやかに流れる時間
ざわつくこともなくなった
あらぶることも落ちることもなくなった

取り戻した自分の時間は
なんとゆっくり動くのだろう


1904年06月28日(火)

他者を支えて存在するのでなく
甘えるのでも 阿る(オモネル)のでもない
hot でもなく sweet でもない

それは自立した pink
cool な pink
少し哀しい pink

さくら貝が好き


1904年06月27日(月)

ずるいことを嫌う人だった
ずるいことをできない人だった
家族を大事にする人だった
家族ををしっかり守ってくれた
だから誰よりも真っ直ぐに
神様に顔を向けて立っていると思う
私たちが行くまで待っていて
また一緒に暮らそう


1904年06月26日(日)

そのとき髪を切ったのは
自分の中の訣別

ゆっくりと変わってゆきたいから
今また髪を伸ばし始めようと思う


1904年06月25日(土)

言葉を残すなら 
さくら貝のように

波に寄せられ波に消され
流され砕けて なおさくら色 

褪せぬまま染まらぬまま
さくら色の想いだけ


1904年06月24日(金)

喧嘩だと思ったけれど
喧嘩ではないと言った
元気だと言った
嘘だったね
教えてくれてもよかったのに
言って貰えなかったことが
理由です


1904年06月23日(木)

春兆して薄暗い雨はかなしい
誰もいない家は寂しい
一人でいるとかなしい
部屋に何の音もなく
灯りもつけず黙って座っているだけ
窓の向こうの雨をぼんやり見ているだけ
ぬくもりのない部屋


1904年06月22日(水)

使いたい言葉 みんな使われているから
使いたい名前も 使われているから
動けませんね かわれない

みんな使いたい言葉は同じ
ためこんだ気持ちは同じ


1904年06月21日(火)

記念日に赤い猫のお酒 甘かった
忘れるほどに酔いたいけれど
どこか芯は醒めていて
何のお酒もほしくない
お酒が何の力になるだろう
忘れることが幸せだろうか
心の髄にしみわたる言葉をください
あなたの言葉を下さい
体裁を気にする言葉はいらない
迸る言葉をください


1904年06月20日(月)

ぱっちり開いた小さな桃色の梅に救われる
そこに何を見たのだろう
精一杯の古い景色なつかしいもの
肩の力のぬけた自分を見つける
さらりと自然体の言葉を見つける
梅一輪 
そこに春がある 
ぬくもりがある


1904年06月19日(日)

何度もこのミラクルに裏切られているのに
またしても春の兆しと春の色に惹かれて
失敗を繰り返す
胸に残る紅色


1904年06月18日(土)

張り上げて叫ぶ歌声でなく
おだやかに低く広がる声を スローな歌を 懐かしく思う
心の底にしみてくるもの 湧き出すもの
本や映画もメッセージはあるのだろうけれど
人から人へ気持ちが継がれてゆくのは 歌が優ると思う
伝えること伝わること 響くこと響きあうこと
輪になることこだますこと
よい歌を世に残す人たちをもっと讃えてほしい
世の中を変えることができるでしょうに


1904年06月17日(金)

何だか悲しい
人の気配がなくて寂れたところになった
もう人の声のしないところになった
以前は賑わっていたところだった
誰もいない 
かなしい


1904年06月16日(木)

春の宵の気配して
あたたかさが家々の間にたっぷりとしずんでいる
どの細道にも家と塀の隙間にも ぼんやりと
子どもの泣き声などこの世に無いかのように
静かであたたかな宵
野良ですら動かずにいる


1904年06月15日(水)

暖かさに誘われて 外で少し汗をかく仕事
ねぇやっとこの季節
何かを忘れるのにはこれが一番手っ取り早い季節
いろいろチェックしていろいろ運んで本番に備えて
雨になりませんように


1904年06月14日(火)

目の醒める青もダークな灰色も
落ち着きすぎたブラウンも
楽しくなさげなベージュも
ハイすぎるピンクもエメラルドも
みんな不要と やっと決めたから
揺らがないうちに急ぎましょう


1904年06月13日(月)

誕生日って 幾つになってオメデトウ っていうより
生まれた日の生まれた時のことへ思いをはせる方が 
気持ちがあたたまるんじゃないかと思うのです
自分では覚えていないこと
でもいつからか何度も聞いていること
親の喜びを思い出すことは親をありがたく思えること
誕生日ってそういう日なんじゃないかと思うのです
周りがお祝いするけれど
本当は自分が生まれたときのことを考えてみる日
自分の原点に立ち返る日
そこから明日への気持ちが決まると思う
いろんな意味で オメデトウ


1904年06月12日(日)

貴女に最後のアクセスをした
いろんなもの捨てたんですね
貴女の強さを思い出した
今でもやっぱり強いです
妙に不思議なカンカクでした
私の周りにはないものです
何だろう その強さにわたしは疲れてしまうのかもしれない
美しく生きようとする人は強いのでしょうね
求めるものは強さなのでしょうね
家族にも強いのでしょうね

もう行くことはないだろうから外しました


1904年06月11日(土)

感謝は愛とは違うと考えたけれど
感謝も尊敬も無いならば
あたたかな愛には育たない
大きくなっていかない
そういうことなんですね

繋いだ手のように
離れることのないように
しっかり基盤となるものなんですね


1904年06月10日(金)

ブラウンもグリーンも卒業したい
晴れやかに若草色へ桜色へ
春霞の淡紫へ

場の空気って何だろう
読めないから 入れないでいる


1904年06月09日(木)

嘆き場と言う場所は
それが楽しい人だけで集まればいいと思う
誘う必要は無いと思う
楽しかった皆の場所をそう変えてゆくなら
それはそれで構わないけれど
離れる自由もあるはずと思う


1904年06月08日(水)

あなたの中の何かに対して
わたしの中に冷ややかなものがある
それを消そうとして親身に話を聞くけれど
聞くほどに離れてゆく気持ち


1904年06月07日(火)

どうしても人を分類してしまう
直感的に篩(フル)ってしまう
ガードしてしまう

ひとの心を惹く人か
ひとの目を引きたい人なのか


1904年06月06日(月)

ずっと大切にしていたもの
知らぬ間にイシコロになって
捨ててしまったタカラバコ
でも捨ててしまえば empty だった
今度はイシコロも大切にするから
そう決めたのだから
ずっとだいじにします しています


1904年06月05日(日)

どうして話が通じないのかと思ってた
学歴も社会的地位もある人なのに
なぜ分からないのだろうと思ってた
この人馬鹿じゃないかと思ったりしてた

やっと飲み込めました
聡明さって相手の話を聞き取って
頭の中で組み立てる作業だと思う
イメージしてゆく作業だと思う
想像力に欠ける人だから話が通じません


1904年06月04日(土)

夢あるもの を目指してると思ってた
役立つもの に変わったのですね
周りの声に動かされて

私の夢は消えました 
期待とともに


1904年06月03日(金)

貴方がそこへ置いたもの
恋文ですかそれとも難解な暗号ですか
あのひとを待っているのでしょう ?


1904年06月02日(木)

今年のその梅は何だかおとなしい
勢いよく香る日が少ないような気がする
冬が何度も戻って 縮かんでいるのかしら
それともその木はもう古木に入るのかしら
梅林にいってみようかな
いっぱいの香りにつつまれたい


1904年06月01日(水)

苦しかった時 支えてくれてありがとう ・・ って
感謝は愛でしょうか
間違えていませんか
一生間違えているならいいけれど
大丈夫ですか
ドレスを着てから気づくのでは遅いのよ




天窓より          


−ともすれば消えそうになる自分を見失わぬよう−       

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− ささやかに −          

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日付は通し番号として記しています         


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