a fish called datsu -だつという名の魚-
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2004年01月25日(日) 戦争と結婚観

 小倉千加子の『結婚の条件』を読んだ。休み休み読もうと思ったが、アッという間に全部読了してしまった。読んですぐは色んな感想が頭に浮かんだけど、読んで5時間ぐらいした今では何だか印象が薄れたような気がする。昔はこういう社会心理学を勉強したくて、これ系の本を沢山読んでたんだがなあ。それ故にこういったネタをどっかで読んだなあと思うのかも知れないけど。

 この本は雑誌や芸能人の事例を使って、少子化や晩婚化がよく分からない人にも大体分かり易く書いてある。倉田真由美の女性うけと男性うけの間での板挟みの話とか、面白い女性がなぜ受けないかなど、よく見ているなあと思った。

 しかし、「娘の結婚は父親と国で決まる」という章は本の中で最も凄味を感じた。父のトラウマが娘の教育や男性観・結婚観に強い影響を与えるという内容なのだが、それは先の戦争で悲惨な思いをした父の世代が金と土地しか信じられなくなり、娘たちを並の男と結婚するのは損だとたき付けて来たということなのだ。

 少子化は東アジア、南欧、東欧で進んでいるわけだが、特に第二次大戦で負けた枢軸国(日・独・伊三国同盟)が最も進んでいるという。戦争に負けたことで貧しくなった分、父たちの世代はお金に対する執着が強くなったらしい。そして娘にたくさんの投資をした分、『損をするような「交換」』を怖れるようになった。

 文中で、40代の主婦のカウンセリングで、父への憎悪が激しいというケースの場合、父が昭和8年から12年の生まれに集中していたらしい。父もほぼ同世代だが、「誰に育ててもらってると思ってるんだ」とか、「誰のお陰で大学まで出してもらったと思ってるんだ」とよく言う。昔はそれで傷ついていたが、そういう啖呵をものすごい恩着せがましいと思うのも確かだ。

 父に子どもたちへの愛情がないわけではないのだろうが、遊んでやることより、家庭を疎かにしてまで稼いだ金を使うことが愛情表現みたいな考え方はあの世代の父親の共通認識だと、この本を読んでよく分かったよ。ひざを打つって、まさにこの事だ。


2004年01月10日(土) 「大阪テレビ放送」とは何か**

 最近、放送史に興味が出てきて、ネットで色んなサイトを見ている。その中でも、もの凄く印象に残ったのが「大阪テレビ放送」研究会(tp://www.owarai.to/otv/)だ。ここのことを知ったときは、本当に鳥肌が立った。
 大阪テレビ(以下OTV)というのは1956年開局のテレビ局なのだが、朝日放送(ABC)と、新日本放送(NJB・現 MBS 毎日放送)が2局とも放送免許が降りなかったので合同で設立した会社だった。先鋭的な番組内容、画期的な撮影などといったセンスがある局だったらしい。しかし1年半くらいでABCに吸収され、社員もABCとMBSに別れてしまった。実質的には会社は消えた。
 OTVは元社員達も高齢化し、資料もほとんどなくなってしまったらしい。同研究会はOTVの資料や証言を集め、社史の編纂に真剣に取り組んでいるらしい。完成の暁には、ぜひとも拝見したい。

 大阪のABCとMBSといえば、1975年3月30日に腸捻転といわれるテレビネット局の改変をした。NET 日本教育テレビ(現テレビ朝日)-MBS→TBS-MBSになり、TBS-ABC→NET-ABCになったのだ。私は大学時代その話を聞いてえらく驚いた事があるが、その話についてはgood!sun(tp://good-sun.hp.infoseek.co.jp/b-top.html)の放送コラムがかなり読み応えがあって感心した。腸捻転についてのコラムはぜひ完成させていただきたい。

 余談だが、ABCの旧ロゴはかなり怖い。夜中思い出したら、うなされそうだ。

 谷夫妻について書こうと思ってたが、何だか、期を逃したような気がするよ。ナンシー関はもっと長生きすればこの大イベントを目の当たりに出来たのに。残念だが、しかたないか。

後日談(2004/01/14付)
 どうしてこんなに谷夫妻が話題になるのかというと、誰もが心の中に谷亮子を飼っているからのような気がする。

後日談(2005/12/29付)
 本文中のgood!sunのサイトが消滅しているので、替わりにRADIOFLY 大阪テレビ放送 へのリンクを置いておきますね。
つttp://radiofly.to/wiki/?%C2%E7%BA%E5%A5%C6%A5%EC%A5%D3%CA%FC%C1%F7


2004年01月01日(木) ことよろ

 有料のタロット占いサイトで見たら、恋愛運のカードが死に神でプチ凹んだ。これ以上どうやって悪くなれゆうねん。
 昨年度は自分が日記に書いていいのかと悩んだこともあったけど、物を書き続ける限り、筆禍は避けられないですな。出来るだけそれを少なくしようと思うけど。とまれ今年もよろしく。飲み食いしながら書いてますが、シードルとハバネロ様が旨いわ。


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