本当の評価はお客様がする - 2002年11月30日(土) 店の本当の評価は誰がする?当然の事ながら食べに来るお客様がすることになる。いくら自分で自信があると言ったとこころでお客様に評価させれなければ売上は伸びないのだから商売自体を存続させられなくなってしまうことになる。こういう状態になっているお店を結構見るのだが、そういう店に限って本質を見極めていないから一番大切なところに気が付かず、結局は原因を他に求めてしまい衰退の一途を辿ってしまうことになる。 売上が伸びないのは自分自身のせいじゃなく、この味をわからない客が悪いのだとなってしまう。こういう経営者はこの先もう見込みはないのだが、もう助からない訳ではなくその道は僅かに残されているのである。それを気付こうと努力出来るかどうか、又は例え気付いたとしても改めることが出来るかどうかが問題である。 今日もとあるお店をリサーチしたのだが課題は山ほどあるな・・・という第一印象でこれを立て直すのはかなり厳しいことと思った。しかし、本人が商売の本質を理解し一から改めてやる気になることが出来れば道はまだ残されている。しっかりと出来ているところもあるのだから、ほんのちょっと脇道に反れているだけかもしれないし、上手く導いていけば大きく化ける可能性だって秘めている。 結局は調理技術と商売は別物だという認識を持ち、それぞれの違いを理解出来たうえで両立を計っている店が成功者として世間から評価され認められている。まづは大きく異なるその違いを理解出来るかどうかが第1歩となるのかもしれないね。 - 金かかってんな〜 - 2002年11月29日(金) 今日の昼メシ食いに入った和食屋さんのことであるが、多店舗展開している企業が経営している直営店だ。規模にして100坪以上はあるであろうか、いろいろなコーナーを作りながらだだっ広い空間を上手くまとめあげて演出していた。壁一面が大谷石貼りで、木や金物などもふんだんに使い、椅子もかなり高いものであったから相当施工費はかかっているであろう。 厨房も外に向けてのオープンキッチンでしっかりとした作りになっているし、総工費で1億5千万はいっているであろう・・・ ふ〜・・・凄いな〜!でも、つくってみたいな〜こういう店も。 でも、蕎麦屋さんじゃここまでの規模は難しいし、これだけの投資出来るところは企業体じゃなければそうはないであろう。デザイナーとしては一度でいいから手掛けてみたいかな?これだけ広くて、これだけ投資できれば凄い面白い空間がつくれるんだろうな・・・。 しかし、対企業との業務はどうも生に合わないし、気が進まないからやっぱり無理なのかもしれないね。まあ、将来の夢として取って置こうかな。 - 大磯のお店 - 2002年11月28日(木) 今日は午後からのびのびになっていた大磯のお店のプレゼンを行った。集中してプランをまとめる時間が採れず、ここまで延ばしていたのだがもうリミットとなり昨日一気にプランをまとめあげての提出であった。 大磯の松並木と苗字の一文字の竹・・・という訳でもないのだが、松と竹をふんだんに使い野趣溢れる中にデザイナーとしてのスパイスを入れ込んだイメージに仕上げてみた。9坪という限られたスペースであるが、エントランススペースはかなり広いのでそこに遊び心とゆとりを表現し、ファサードはかなり贅沢で大胆なつくりになっている。 大勢のグループ客はあまり意識せず、一人二人という小人数がパラパらと入って来て静かに蕎麦を食べてもらえるような感じの店になるのかな?自宅内の敷地には製粉所と低温倉庫を儲け本格的な自家製粉のスタイルをとる。肴や料理、酒も極限られたものだけにし、出来る限り蕎麦に集中しての商売をしていけるように考えている。 12月中旬に着工し、正月を挟んで1月下旬の引渡し、2月初旬のオープンの予定である。また、面白いお店が出来そうである・・・すご〜く楽しみだな。 - なにやってんだよ! - 2002年11月27日(水) 久し振りに南蒲田のお店に行って来た。ご主人とは先日リニュアールオープンした矢口のお店で会っているのだが、店に顔を出すのは2ヶ月振りくらいかな?売り上げも微増ながら伸びて来ていますとのことを聞いていたので楽しみにして行ってみたら、う〜ん・・・なにやってんだろうな?ってな感じであった。 かき揚げと焼き味噌をオーダーしたのだが、焼き味噌を一口食べたら肉の味がする?えっ?なんでだろう・・・?ひょっとして中に入っているそばの実を炒る際に鴨焼いたフライパンを使っているのかなと思い聞いてみると同じものを使っているとのこと。鴨にしか使っていないんだから肉の味移っちゃうよ。そんなこと料理人ならわかるだろう!肉の味する焼き味噌なんて初めて食ったよ。かき揚げも酷かったな・・・折角近所のお店のご主人が指導して下さったのにまだこんなレベルなの?一時期割合良かったのに、なんで元に戻ってしまうんだろう? 暖簾は裏返し、メニューブック見たら夏の限定メニューがまだ入っていたのには参ったな・・・一体今何月だよ!蕎麦も旨くなかったよ!おぼんはきちんと拭いていないから水垢が残って白くなっているし、チェックが何にも出来ていないじゃん、これじゃ!何見て仕事してんのかな?客の目線で仕事していない証拠だよ。 ご主人が出て来たので話を聞いたけど、いろいろ指摘したら何て言ったと思う?「売り上げが伸びてきたので少し天狗になっていました」だってさ!この程度の売り上げで天狗になっているくらいじゃ、正直言ってこの先もう見込みはないね。今の倍くらい売っているんだたら少しは許せるけど、今の数字で満足するのか?返す言葉が出なかったよ。 折角手打ちに切り替え、店もメニューも、考え方も一新して頑張ってきたのになんてザマだよ、これは!閉店間際に入って来た4人組の酔っ払いは仕方がないよ。そういう客だって入ってくるんだから・・・。でも、テーブルを見てびっくり!ウイスキーの水割り飲んでるよ・・・。メニューに入れたのって聞いたら持込だって・・・???なにそれ?目先の数字追いかけるばっかりにこんなことさせて、蕎麦屋じゃないのかあんた店は?スナックに変えたのか? いままで散々言ってきたことが何一つ理解出来ていなかったのかな?今日の出来事が全てを物語っているよ。だから、あんな訳のわからないヤラセ番組に出て喜んでいるんだよ。反省してますってこの間言ったろう?その言葉本当かよ?なんでメニューブックにその番組に登場したお笑い芸人のサインが大切そうに入ってんだよ。 こんなことばっかりやっていてどうすんだよ?借金抱えて家族がいて、守んなきゃいけないものいっぱいあるんじゃないの?こんなことで守っていけるの?俺にはそうは到底思えないよな。本当に良くしようとか、頑張ろうっていう姿見せてくれよ。いつもその場だけハイハイ聞いてさ、何も変わっていないじゃんか!聞く耳持たないんだったら勝手にしろよ。 こんなにがっかりしたことは独立以来初めてだよ。本当に情けないやら悔しいやら・・・。こんな商売するんだったらポッチーランドじゃなく、近所の工務店さんにでもやってもらえば良かったじゃん。手打ち教室通っているときにあの目は何処行った?俺、頑張るよ!って言ったあの時の心は何処行った?蕎麦にしても早めにもう一遍きちんと見てもらった方がいいよって言って、じゃあ教室に連絡入れますって言ってから何ヶ月経ったよ。 何度も何度も同じことの繰り返し・・・もう、嫌になっちゃったよ!ホントにもう知らないよ。本当の最後通告になるかもしれないよ。性根入れて頑張れよ!男だろ!周りの人がどれだけ心配してると思ってるんだよ。みんなあんたのことを心配してるんだよ。その気持ちわかんなきゃ・・・ 暫くおいてもう一度だけ店見に行きます。何一つ改善されていなかったり、他に変なことやっていたら本物の最後通告です。奈落の底に落ちても私は知りません。好きにして下さい・・・もう、誰もあなたのことを助けてはくれなくなりますよ・・・。 - 前橋のお店 - 2002年11月26日(火) 今日は前橋市の郊外で新規開業される方との正式契約を行った。自宅の敷地に店舗を新築しご夫婦二人で基本的に昼のみの営業形態を採る予定であるが、場合によっては夜は予約制のコース仕立てか、やったとしても八時位までになると思う。現在は知人の店舗などで研修中で、年明けからは昨年手掛けた箕郷町のお店でも少しお世話になる予定である。ある程度実践的な部分を経験された方が本番も楽になり、こちらから提案することもより深く理解して頂けるのではないかとも思う。 打合せが終わり建築場所を眺めながら段々とイメージが湧いてきた。既存の若干洋風の塀に手を加えて和のテイストを入れ込み、全体的には古えの中に感じるモダンな空間で寛ぐひととき・・・ってな雰囲気の店になるのかな?こんな早い段階からイメージが浮かんでくることは珍しいのだが、5月末のオープニングを考えるとゆっくりもしていられない。来週の打合せまでにもう少し具体的なコンセプトをまとめ上げて、全体的なことをまとめてから詳細設計に入りたいと思う。 建築と内装の施工は箕郷町のお店でお世話になった建築業者さんにお願いしてみようかと思っているが、全くのゼロからの業者さんよりも安心出来るし、何より一生懸命に工事をしてくださったことが大きく心に中に残っているので、自信を持って薦めることが出来た。前回は不慣れなこともあり、やり直しして貰ったところなども幾つかあったが、きちんと対応してくださり満足いくものが出来あがった。個々の職人さんもしっかりとしているし、社長の経営理念が細部まで行き届いている証拠なのではとも思った。 開業されるご夫妻もしっかりと商売に関しての捉え方も出来ているので、焦らずじっくりとお客様を増やしていけるような店づくりにしていこうと思う。目を閉じるとどんどんイメージが湧いてくる・・・。そして「いらしゃいませ」というご夫妻の楽しそうな声も聞こえてきそうだ・・・。 - ちょっぴり緊張! - 2002年11月25日(月) 今日は夕方から「月刊食堂」(柴田書店)の取材が先日リニュアールオープンした矢口のお店であった。デザイナーと手掛けたお店の紹介企画で、12月20日の発売とのこと。何で緊張したかというと、普通の取材だったら既に何十回とこなしているので問題はないが、今回は顔写真付とのことでライターの方と話している光景を撮影するので、これまでとは何となく勝手が違う。 反射板当ててストロボ焚いてモデルの撮影みたいだね。こんなに照らされてどこかが反射しちゃうんじゃないだろうか?(どこかはご想像におまかせします)とか考えちゃったり、緊張感からカメラマンに向かってVサインでも噛まそうかと思ったけど、目がマジだったのでやめちゃった・・・。ネット上のオンライマガジンでは経験したけど、全国誌のカラーは初めてだから嬉しさ半面、恥ずかしさ半面というところかな。 手掛けたお店もそうだけど、ポッチーランド自体を取材されたり、記事を執筆したりと段々に露出が多くなってきているのは喜ばしいことで、これからの仕事の励みにもなるので媒体は選びつつも取材等には出来る限り応じていきたいと思う。 - 料金設定・・・こんなのあり? - 2002年11月24日(日) 今日は鎌倉へ毎月恒例のお参りへ行って来た。秋の行楽シーズンと連休ということもありもの凄い人出であった。ふと駐車場の料金表を見ると1時間800円也!わ〜高い!平日はもっと安かったし、年末年始は30分で1000円くらい取っていたかもしれない。シーズンや曜日で料金設定を変えているのだが、混雑している時に沢山取るというのは如何にも凄い商魂だね。そういえばJRやホテルなんかもそうだ。繁盛期と閑散期では特急料金が違うし、ホテルは週末にぐ〜んと高くなるよな。 儲けられるときにここぞとばかりにぶん取ろうってな感じなのかな。みんなが利用しようとする時に客の足元見て料金設定を変えるなんて・・・。うちもそうしようかな?急ぎの仕事や休日出勤は割増とか・・・?大丈夫ですよ、そんなことは絶対にしませんからね。 こういう発想を逆に考えてみたらどうなんだろうか?商売によってはかえって売上が伸びたりすることもあるんじゃないのかな?何でもかんでも右にならえじゃなく逆転の発想なんかも必要じゃないのかな。うちの商売だっていろいろな面に於いて逆転の発想をしているんだけどね・・・。だからお蔭様で仕事が途切れず忙しく働かせて頂いているのです。飲食店も同じだと思うけどね。でも、大切なのはそういうことに気が付いて実行出来るかどうかだけどさ・・・ - 違いは・・・ - 2002年11月23日(土) リニュアールを考えている方から電話を頂いた。私が手掛けたお店を結構見ているらしく、とある店の住所を教えて欲しいということだったが、いろいろと話しをしているとこれまでは見に行っただけで終わっているという状況だった。何故、話しを聞こうとしないのか?忙しい時間帯ならいざ知らず、そうじゃなかったらどんどん経営者の方の話しを聞いて欲しい。うちに連絡があってから見学に行く場合は必ず名乗って話しを聞いて欲しいとお願いをしている。 何故なら状態だけを見ても店の本質はわからないし、店づくりに於いて大切な裏に隠されている部分を知ることが出来ないからである。それを知らずしてリニュアールの成功など在り得ないし、ポッチーランドの仕事も理解出来ないからだ。それが何かがわからなければ見に行った意味もなくなるというもの。それを知って初めて他社との違いも理解出来るし、その違いをわかって頂かなければこちらとしても先へは進めない。 最近は普通の内装業者や設計屋と思っている方からの依頼は少なくはなったが、何とかポッチーランドのコンセプトをもっともっと広く理解して頂ける機会をつくりたいとも思っている。その中で本当にいいものをつくりあげていきたいと思える方とのみ仕事をしていきたいと考えている。こういうご時勢に仕事を選ぶというのはどうなのか?と思われている方もいるであろうが、何のために独立したのか?何のために店づくりをしているのか?何のためにこんなに大変な思いをしてまで信念を貫き通そうと思っているのか? それは自ら選んだ仕事であり、道であり、生き様なのだから・・・ - 残りの1割なんだけどな・・・ - 2002年11月22日(金) とある業者さんが「おそばやさんの9割は○○○だからこれでいい云々」というようなことを言っていたが、手掛けているお店の殆どは残りの1割に属する形態を採っている。あくまでも蕎麦屋であるが、商売に関する考え方やオペレーションは残りの1割に属する形態である。 だから9割の店が全てと考える方からは批判的な意見も出てくるし、そういうところとしか取引がない業者とは商品に対しての価値観も違ってくる。蕎麦しかない手打ちそば店に平気でサバの味噌煮を売り込んで来たり、見た目にどうかんがえても不釣合いなチカチカ点滅する大きな看板を売り込んで来たり、形態を理解できないでただ商品を売り込むことだけを考えているからこういう1割の店からは相手にされない。単なる便利屋さんとして捉えられてしまうことになる。 売る側のレベルが低いということも蕎麦業界全体の衰退に起因しているところもあると思うし、本物の提案型の商売をしているところなんて極一部でしかないのが現状だ。企画提案型を謳っていながら単に商品を売るためだけというようなところも多い。店づくりにしても同じで、提案とは言えない提案もどきのところもあり、そういうところとバッティングすることは殆どなくなってきたということは、依頼者側がハッキリと識別できてきたことになるし、その違いがより明確化されてきたことにも通じる。 話は戻るが、9割が属する形態か1割の形態か・・・?9割の方がいいと思いがちだが、実際には1割の店こそが飲食店として受け入れていただけて、生き残っていけるのだと思っている。わかり易く言うと蕎麦屋の枠だけで考えるのではなく、飲食業としてサービス業として考えていかなければならないということで、蕎麦屋の世界だけの考え方では飲食業として捉えた場合には多くの無理があるということだ。 - 新進気鋭のデザイナーの取材(顔写真付き) - 2002年11月21日(木) とある出版社からの連絡で、デザイナーによる店舗プロデュースの特集があるそうで、ポッチーランドと共に手掛けたお店を紹介させて欲しいとの依頼があった。デザイナーとして取り上げて頂きカラーの見開きで紹介されるのだが、お店は迷わず出来立てホヤホヤの矢口のお店にさせて貰った。カウンターはメチャクチャ格好いいし、飲食店全般として捉えた中でも充分に通用するデザインだから楽しみだね。 蕎麦の特集としてではない、飲食店全般の特集の中で取り上げて頂けるのは非常にうれしいことだし、しかも顔写真付らしい・・・。ネット上のオンラインマガジンの取材の時に顔写真付というのはあったが、全国誌のカラー特集だからちょっと緊張しちゃうね。大御所ではない、新進気鋭の人達を8名紹介するらしいが、その中に入れただけでもうれしいことだし、これから仕事の励みにもなるかな。 お店のご主人の了解もとったが、出来あがったばかりの自分のお店がカラーで掲載されるということに緊張しているらしい。お店にとっても大きな励みになるだろうし、これからのやり甲斐も生まれてくるであろう。来週月曜日の定休日に取材と撮影があり、発売は来年1月とのこと。当日は何着て行こうかな?やっぱスーツかな?でも、普段着で行こ〜っと! - 矢口のお店 3日目 - 2002年11月20日(水) 今日は夜だけの立ち合いにして貰った。昼はある程度基本はできているので大丈夫であろうという判断でそのようにした。客層も段々変わってきているし、アイドルタイムの対策として、当初から予定していた3種類の膳物を出そうと思う。ピークを外せばしっかりとしたオペレーションで提供できると思うし、そういう商品を求めている客層が必ず眠っているはず。駅近くの和食屋は1時半過ぎて入ると嫌な顔をされるが、こういう時間帯にしか食事がとれない人や、混雑しているピーク時は嫌だという人は結構多いと思う。その辺を狙ってのメニューである。 夜は食事だけのお客様も多く来店数は多いものの客単価は下がった為、売上的にはそれほどでもなかった。極力手を出さないようにと思っていたが、どうしても混雑するとホールが廻らなくなってしまい、お客様にご迷惑を掛けてしまうことになるので、最低限度に押さえての手助けをさせて貰った。若いスタッフなのでお酒の知識も少ないし、いろいろ複雑化したオペレーションで提供しているのでやはりもう少し時間が掛かるかもしれない。 かと言って、ず〜っと付いている訳にもいかないし、明日はお休みなので金曜の夜に様子を見に行き、土曜日は知人と行って客としてオペレーションをチェックしようと思っている。そうやって徐々に離れて、今度は自分達だけで考え、悩み、成長していって欲しい。勿論、暫くは定期的にチェックには行かなければならないであろうが・・・。 - 矢口のお店 2日目 - 2002年11月19日(火) 昼は割りと穏やかな感じだった。初日に来たサラリーマンのグループ客はかなり減り、少数の方が多くなりオペレーション上は楽にこなすことができた。これまでは大人数のグループが一気に入って来て、それをいかに早く捌くかという営業形態であったが、これからはしっかりと確実にいい仕事をこなしていくということが大前提となる。そのためのリニュアールであり業態変更なのである。一人や二人のサラリーマンやご夫婦やカップルも多く見受けられたが、こういう人達を狙っていくことが今回の主目的である。昼のピークだけの商売からその時間以降に眠っている沢山の層を狙う店づくりということであり、更にその辺のことを意識してやって欲しいと思う。 夜は昨日に引き続き大盛況であったが、手を出さずにチェックだけに専念することはできなかった。まだまだ、こちらが手を出し指示を出さないとホールが廻らない状況であり、昼に関しては作業上のことは心配していないが、夜に関しては週末も来なければならないかもしれない。ドリンクサービスが複雑なのでそれを理解し覚えるまでにはもう少し時間が掛かるであろう。かと言っていつまでも立ち会う訳にもいかないし、失敗やクレームをある程度承知の上で明日は極力手を出さないようにしていくつもりだ。 作業上のことがきちんとできるようになったら、次のステップはよりしっかりとしたサービスを心掛けるということに目を向けなければならない。昼にしても作業としてはできているが、細かい気配りなどはまだまだ多くのことを改めていかなければならない。ずっと同じやり方でやってきたのだから変えるというのは難しいことであるし時間も掛かるであろう。逆に夜はこれまでと全く異なる形態となるのである程度無の状態から入って来れるので慣れて理解ができれば何とかなるかもしれない。昼はこれまでのことをベースにして変えていくので切り替えが結構難しいいかも知れない。ただ、力のあるスタッフなのでうまく理解して頂ければ考えているより早くこちらが目指すスタイルに持っていけるのではないかと思う。 いろいろなやり方や考え方がある中で、何故こうしようとしているのか?何故こうしなければならないのか?というのはまだまだ完全に理解して頂いている訳ではなく、時間を掛けて徐々にでもいいからわかって頂きたいと思うし、そうなる日が必ずいつかやってくるはずである。いや、やってこなければならないのである。細かいところまでいろいろうるさいことも言ってきたし、これからも言わなければならない。なんでそんなことまでと思っていることも沢山あるはず。でも、そう思うことの殆どは店側の都合で考えていることだから。私がうるさく言うことの殆どは客側の目線で捉えていることで、それを理解できるかできないかが成功するかどうかの分岐点ということである。成功している店の殆どはそれをある程度理解した中で頑張っているし、従来の蕎麦屋が衰退してきたのは店側の勝手な思い込みや、都合で物事を考え、お客様不在の運営をしてきたツケなのである。 また、それぞれのことに優先順位を付けているとういうことも理解して頂かなければならない。幾つかの問題点があったとしてもこれは変えなければならない、これはそのままでもそれほど問題にはならない・・・。こういう基準の中でいろいろな物事を全体的な視点と、そのものだけを捉えて考えたものとのバランスを計り最終的なカタチをつくり上げているのである。私は常にそういう考え方で店づくりを捉えている。ここまでいろいろなことを考えて店づくりをしているところは他にはないと思っているし、できるはずがないとも思っている。何故なら、一番手間がかかり面倒くさいところをメインに店づくりを考えているからである。それだけにこちらの言っていることや考え方が理解できない方とは今後も仕事をするつもりは毛頭ないし、ポッチーランドとしてのスタンスは変えることもないであろう。 何だかんだ言っても店は客が入ってなんぼである。お客様が店に期待をしてそれを裏切らないことをすればいいだけのことなのだが、店側の都合から客側の都合への切り替えの必要性や必然性を理解できた店がこれから先、生き残っていくことができるのである。 - 矢口のお店 オープン - 2002年11月18日(月) 今日、矢口のお店が無事オープニングを迎えることができた。開店と同時に大勢のお客様が来店し、活気に満ち溢れた初日であった。中には少々怒られたお客様もいらしたが、初日としては大きなミスは少なかったのではないかと思う。全てのお客様に受け入れられる訳はないので、当然ながら違和感を感じる方もいる。しかし、そういう方にも合わせての店づくりとなると完全な大衆路線になってしまうことになり、何のための業態変更かわからなくなってしまう。 以前からの固定客にしても同じで、全てを残しながらのリニュアールなど在り得ないし、何処かで線引きをしていかなければならないことになる。その辺の決断をしたうえでスタートしているのだが、更にその辺のことをより理解できるまでにはもう少し時間が掛かるのではないかと思う。 感心したことはスタッフが揃っているという点だ。特に昼のベテランスタッフは 経験豊富なだけあって動きがテキパキしているので、これまでと変更したオペレーションを覚えればかなりのことまでできるようになるのではないだろうか。お店にとってこの方々は貴重な財産であると思う。 夜にはご主人の同級生でもある大岡山のさか本さんの社長が手伝いに来られ、また違った感じの店づくりというものも見ていただけたのではないかと思う。ご夫妻でいろいろと勉強をさせて頂いたお店でもあり、さか本さんの現在の姿と同じように社長自身が大きな存在にも感じた。 - 最終チェック - 2002年11月17日(日) 矢口のお店の最終チェックとメニューの確認を行った。料理の修業をさせて頂いたお店のご夫妻も来られた中、緊張の表情で試作していたが明日はもっと緊張することであろう。殆どの人が足を止めてメニューや店内などを食い入るように見つめており関心の高さを感じた。 課題は山のようにあるのだが、これを全て解決してからではいつのオープンになるか分からない。何処の場合も同じでこのラインなら大丈夫という基準を持ち、そこでの判断を下すようにしているのだが、これまでの永年の経験に委ねることとして見守っていきたいと思う。 - 矢口のお店 トレーニング2日目 - 2002年11月16日(土) 今日は土曜日ということもあって、昼間のお客様も殆どの方々がアルコールをオーダーしていた。ということは必然的に料理類も同じように出ることになる。だからオペレーション的には夜のものと同じで、より複雑な作業が出てくるが何とかこなすことができた。但し、伝票は夜用のものを使わないと順番の確認ができなくなってしまい、お客様に不快感を与えかねないことになるので検討しなければならないであろう。 夜は昨日ほどのもたつきは感じられなかったものの、ドリンクサービスでパニックになってしまう。実際にはこれにレジワークの作業が加わるし、今日みたいに団体客ばかりではなくなり一人や二人という小人数がバラバラにやって来てバラバラにオーダーが入ることになる。こういう状況になった時どれだけ冷静にかつ客観的に判断を下し、指示ができるかがポイントとなるであろう。 一般のお客様には店の形態としてはおおむね好評だったのではと思うが、同業者の方々はただ言葉が出ない・・・という感じであった。たぶん別世界のものに見えたのかな?蕎麦屋の原点に戻しただけなのにね・・・ - 矢口のお店 トレーニング初日 - 2002年11月15日(金) 今日はお客様をお招きしての実践トレーニングである。昼・夜で約60名ほどお招きして好きなものをオーダーし、実際の営業と同じスタイルでトレーニングをした。昼は一気にお客様が来られ大部お待たせする結果となってしまったが、幾つかの課題があるもののそれほど心配はないであろう。 夜はドリンクのオペレーションが複雑になるのでかなりバタバタしてしまった。ゆくゆくは更に複雑なオペレーションをこなしてもらわなければならないので、何とか早い段階で吸収してもらい、次なるステップに持っていきたいと思っている。 もたついても永年の勘や経験が自然と体を動かしている。今のオペレーションに慣れてしまえば問題はないだろう。しかし、永年しみついたものから変えられないという悪い部分も出て来ることなり、それを克服するのには意識改革というものが大前提となる。今まで良かったことが、今回はダメ・・・ということも多々ある。それを何故ダメなのか?ということをまず実践を持って理解して頂かなくてはならない。 - 群馬のお店 - 2002年11月14日(木) 今日は来年群馬・前橋で開業される方との打合せを行った。私が独立開業当事に手掛けたお店のご主人を知り合いということや、他のお店を見て興味を感じて頂いていたらしい。自宅の庭に別棟で店舗を新築し、ご夫婦二人でやっていきたいということであった。蕎麦に対する思いや商売に対しての姿勢で共感できることが多々あるので、業務としてお受けすることにした。今月26日に契約を交わし正式にスタートする。 その後、昨年手掛けた群馬・箕郷町のお店を向かった。早いもので16日で1周年を迎えるのだが、開業当事と変わらぬ姿勢でしっかりと仕事をされているという印象を感じた。残念ながら蕎麦は売れ切れということで食べることはできなかったが、これから群馬には頻繁に来ることとなるので、蕎麦は次の機会までお預けとなった。 女将さんからはオペレーションを含めて多彩に渡っての質問があり、本当に真剣に商売を捉えているんだと再認識させられた。無理が祟って体を壊さなければいいのだが・・・それが心配だ。ご主人もしっかりと自分のスタイルを持っており、1年経って認知度も増してきていると思うので来年が楽しみだとも言っておられた。 箕郷のお店と前橋のお店、サラリーマンからの転身で年齢的にも近いと思うので、互いに情報交換しながら切磋琢磨していければいいな・・・。 - 接客とおもてなし - 2002年11月13日(水) 今日は矢口のお店のホールスタッフを集めてオペレーションマニュアルの説明をした。昼と夜とではオペレーションが違うので、昼夜別々に時間をとって行った。今までのことをベースとしてまとめているのだが、幾つかはより複雑になっているものもあり、実戦でやってみなければ不安である・・・という表情がそれぞれににじみ出ていた。 中には面倒くさいこともいくつかあるが、それは店側の都合で物事を考えるのではなくお客様中心で考えて行かなければならないことを説明した。何故なら殆どの店はお客様不在の中で、自分達に都合だけ考えてオペレーションを築き上げている。しかし、お客様がいて、満足して頂いて始めてお店が成り立つということを理解しなければならない。 売上が落ちたと騒いでいるお店に限って自分本意の考えでやっているもので、そこには接客やおもてなしという言葉はなく、作業効率だけが大きく存在していることになる。これだけ厳しい時代になり消費者の目がよりシビアになってきた今、殆どのお店はまず足元をきちんと見直して生まれ変わっていかなければと思う気持ちがなければならない。 矢口のお店は明後日から2日間で100名以上のお客様をお招きしての実践トレーニングを行い、18日のグランドオープンを目指す。 - 四ッ谷のお店 - 2002年11月12日(火) 今日も1日ハードであった。朝から電話が続けて入り、対応に追われながら時計と睨めっこ。午前中は店づくりの講義をこなし、昼からは矢口のお店の備品を購入しにロフトとハンズへ行き、その後矢口のお店へ行って簡単な打ち合せと残工事の確認をした。それから四ッ谷のお店の契約の為に訪問。打合せをして現場調査や実測をし、近隣店舗の簡単なリサーチ。夜に再度矢口のお店に戻り、メニュー等の確認作業と打ち合せ。帰宅後は資料作成・・・。 で、四ッ谷のお店の話しになるのだが、企画・デザイン・プロデュースの契約を締結させて頂いた。今回引き受けようと思った第1の要因は、ご主人の人柄というかキャラクターである。この人と面白い店づくりをしてみたいな・・・そう思わせる方である。近隣には同業店が2軒ある中で、このお店をどう変えてプロデュースしていけるか?他の2軒にはない独自のスタイルを提案し、ポッチーランドとしてもこれまでにない感覚の店づくりをしてみたいとも思っている。 かなり厳しい予算の中でどこまでつくり込めるか?腕の見せどころでもある。3月初旬のオープンに向けて今日スタートを切った。 - どうしよう・・・ - 2002年11月11日(月) 髪の毛、切り過ぎたかな・・・? 思い切ってチャレンジしたんだけど、これ程短く切ったことは中学の時の5分刈り以来ない。しまったな・・・と言ったところで今更長くは出来ないし、店の人にその内のびるよって言われちゃうし・・・。まあ、切っちゃったもんはどうしようもないもんね。のびてくるのをひたすら待ち続けるしかない。 帽子買おうかな?でも、かぶりものは苦手だしな〜。仕事中はかぶれないし。外出なきゃいいんだ!って、毎日打合せとか入っているし、そういう訳にもいかないよな。まあ、しゃ〜ないってことだね、こりゃ。 - 大磯のお店・・・その後 - 2002年11月10日(日) やばいよ、どうしよう・・・ 今月末に着工予定の大磯のお店の図面が全く進んでいない。平面図すら出来ていない。ラフプランはまとめてあるが、それ以外は何も出来ていないのだから、今後の予定を考えたら着工を少し延ばすことも考えなければならないかもしれない。2月中にオープン予定だから多少の予定変更は何とかなるが、他の物件の予定もだいぶ固まってきたので、まだまだ余裕があるだなんて安堵してはいられない。 あ〜・・・厳しいな〜。 - ありゃま〜 - 2002年11月09日(土) 日米野球が始まった。初戦は我がジャイアンツ単独での戦いであったが、結果はまるで歯が立たないというか、プロとアマの違いくらいの差かな?向こうは選抜チームでジャイアンツは単独ということもあるだろうが、ここまでコテンパンにやられると言葉が出ない・・・。 松井大丈夫かな?なんて心配になったり一抹の不安を覚えるのであった。日本一のチームがこれかよ!なんて思われたら嫌だな〜。でも、これが実力なのかな?仕方がないのかな? - JRって? - 2002年11月08日(金) なにやってんだろうな?おまえらは! 線路で事故処理やっている、しかもJRが依頼してやっている人達を平気で撥ねていながら、たいしたことないことで20分も電車止めてさ〜・・・。気を遣うなら今日のことじゃなくって、大阪のあの事故だろうが!組合員がインタビューされていたが、電車が遅れると上から怒られるだって?だから救助中に発車して救急隊を轢いたのか?うちに事故責任はありませんだって?ふざけんじゃねえよ!救急隊を自分で呼んでおいてあれはねえだろうが!あれじゃあ、勝手に救助に来たので我々には与り知らぬことってことか?まだ官僚的な体質が残っているのか?おまえらにゃ! - もう居ないよ! - 2002年11月07日(木) ・・・ありがとうございました。・・・またお越し下さいませ。テンポが悪く間の抜けた感じでレジの女の子が如何にも言わされているという感じで、しかも蚊の鳴くような小さな声で言っている。お客様に対してきちんとお礼を言いましょう!ってなスローガンなのだろうか?言うことは言っているけど、その子がそう言っている時は客はもうレジを離れて袋詰めに入っている。 何とも間の抜けたみっともない光景だね。マネージャーらしき人もレジ周辺をうろついているが、この間抜けさを気にも止めていない。こういう事例を何度となくここに書いてきたが、あまりにもこういう間抜けな光景が多過ぎるね。一体、トップや責任者は何をどう考えているんだろうか?何も考えていないんだよね。この程度のことが理解できずにいるんだから、その企業のレベルはたかが知れている。だからレベルの低いスタッフしか集まって来なくなるのである。 学芸会のようなオペレーション、今日のような間抜けなオペレーション、こんなのが多いから普通にやれば他よりも際立って見えて来るのである。普通じゃないところがホントに多過ぎるね。 - 矢口のお店 引渡し - 2002年11月06日(水) 本日無事に矢口のお店の引渡しを終えた。約50日間の工期でつくった訳だが、35坪の全面改装でおまけにデザイナーの図面が超遅い・・・ごめんなさい。そういう中で施工業者さんの責任者のSさん、本当にいつもながら感謝の言葉しか浮かんできません。この方とは糀谷のお店の工事でで知り会い、3年で10数軒一緒に仕事をさせてもらっているが、毎度のことながら図面が遅く、仕様決定も直前になってからというワガママデザイナーに良くお付き合いして頂いていると思う。 この方がいなくなったらポッチーランドの店づくりはいろいろな面で支障をきたすことになる。地方の場合は無理であるが、近郊であれば出来る限りこの方の手に店づくりを委ねたいと思っている。予算的にもいつも無理ばかりで、しかも予算以上の内容のものをつくって頂いているのだから、本当に足を向けて寝られない。 幾つかの残工事はあるが、これからはメニューやオペレーションについての打合せや資料作成に集中しなければならない。ちょっと敷居が高い(毎度ながら)店づくりになったが、その中にある温かさや居心地の良さを感じてもらえる、庶民的でありながら少し贅沢を感じるというコンセプトの店かな。 18日(月)のグランドオープンに向けて残り12日間だ。頑張ろう! ・・・っとその前に、サブタイトルとロゴが決まっていないから看板や暖簾が制作出来ない。早く考えなくっちゃ!間に合わなくなってしまうよ。 - ・・・ふ〜・・・ - 2002年11月05日(火) かなりのパニック状態だ・・・ 何から手を付けていいのかわからない・・・ 平静を装っているが、結構頭の中は混同している・・・ 今やるべきことも沢山あるし、来春に向けてパニクリそうだ。 おでんなんか食っている暇はなかったんだよね・・・ホントは。 でも、なんとかなるのかな?なんとかしなけりゃいけないんだよな。 - 駅前支店だって?ホントかよ! - 2002年11月04日(月) とある銀行を利用している。以前は横浜駅前に支店があり便利だったが、今は遥か遠くへ引っ越してしまった。でも、名称は駅前支店!立地的には何処が駅前支店だよ!ってなくらいに駅から遠くなった。私鉄だったらひと駅分くらいの距離があるよ。だから、不便で仕方がない!駅周辺のCDコーナーはいつも行列だし、どうしても窓口に行かなければならない時は遠くまで歩かされた挙げ句、なんだよこの人だかりは?今日はお祭りかってくらいにごったがえしている始末。1時間待ちなんて当たり前田のクラッカーだよ。 合併で規模が大きくなったら、それだけ顧客が増えてるんだから窓口やCDコーナーもっと増やせよ!おまけにCDコーナーーで自分の金引き出すのになんで金かかんだよ!これは何処でも一緒だが、あんたらの給料高過ぎるからこうやって庶民の小金をすくい上げなきゃならなくなるんだよ。預金金利あんなにせこく下げまくっていながら、なんで手数料はそのままなんだよ。100万預けて金利たったの1000円か?10回CDから引き出したらパ〜じゃんか!振り込み手数料だったら3回くらいで飛んでっちゃうよ。 まったく腹が立つな!そんであんなに遠くへ移っておいて、なにが駅前支店だよ。この間なんか大雨の時にタクシーで行ったよ!前は地下道でつながっていて便利だったのにな〜!タクシー代返せ〜! - 差・・・ - 2002年11月03日(日) 成功するか否かの差ってほんのちょっとの違いなのでは・・・と思うことがある。いろいろな情報を手に入れようと思えば出来るし、または多くの情報が勝手にやってくることもある。それに気付くかどうか?これが重要だと思う。私も店づくりをする際に多くのことをクライアントにお話ししているが、全てを理解していただいているなんて思わないし、それは無理な話しだとも思っている。では、どこまで理解していただいているか、それが大きなバロメーターになっている。 即ち、与えられた情報に気付くこと、それを理解すること、そして実行できることが段階的にどの程度のレベルで推移してきているか?これまでは大抵の場合、私の思うところと現実的な部分は一致してきている。では、それを判断するのはどういうところからか?話しの中から大筋は掴めるし、表情や言動などからは顕著にわかる。置かれている状況は店によって全て異なるから、こちらの判断状況も変えていかなければならないのだが、誰にでも出来ることではないと思っている。だからスタッフを使わないようにしている理由の一つでもある。 スタッフを雇えばかなりの仕事量をこなすことが出来るはずだが、質が落ちてしまうのが怖い。これは本当に怖いことで、担当者の違いによって仕事のレベルが大きく変わる。これをクライアントの立場から見ればこれほど理不尽なものはないと思う。たまたま担当した人間のレベルが低く、出来あがったものも低レベル・・・しかし、お金は同じように掛かっている。これは悔やんでも悔やみきれないことのはず。サラリーマン時代に嫌というほど経験してきたことで、独立開業の大きな理由の一つにもなっている。 同じように情報を提供はするが、それにどう気付くか?これは個々の力量に大きく左右してしまうことにはなるのだが・・・ - テクスチャー - 2002年11月02日(土) 技法とでも言うのであろうか?表面の仕上げの感じや技術的な施工方法を考えて具体的に形にする。私がデザイナーとして手掛けるお店はあまり規格品を使わない。出来る限り手作りや手を加えた形で仕上げるようにしている。 床にしても規格品の左官材は存在するが、どうも仕上った表情が画一的で気に入らない。だから最近は左官業者さんからの提案で面白い仕上げ材を使うようにしている。今回は床だけでなく外壁にも面白いテクスチャーの仕上げ材を使うことにしている。何度もサンプルをつくり、入れる骨材を変えたり、色を変えたり、コテのならし具合を変えたりして決めていく。 今回はスポンジを加工して作ったものでやわらかい感じのラインを出し、それを後からコテで軽く押さえる。仕上ると何とも言えない表情が生まれてくる。全て手作業なのでラインの具合やコテの押さえ方にバラツキが出るのだが、それがいい感じの味わいとなり落ち着いた存在感が出てくる。これは左官業者さんからの提案であるが、常に新しいものや面白いものを探し求めていく楽しさもある。 何処にも存在しないオリジナルの外壁が出来あがるのであるが、色使いにしても見本帳から選んで色決めなどしないし、その都度オリジナルの色を塗装業者さんに調合してもらう。やっている方は大変な作業だと思うが、お店の方にとっては一世一代の大舞台となるのだから、こちらとしても力が入るし気合も入る。施工業者さんの中には面倒くさいから色なんか見本帳から選んでくださいなんて平気で言ってくるところもある。残念ながらこういうところとはいいものはつくれないかな? 矢口のお店もいよいよ大詰めだ。残り4日間でほぼ完成するが、凄い店が出来あがると思う。 - 上北沢のお店 - 2002年11月01日(金) 今晩は明日で開店一周年を迎える上北沢のお店に行って来た。取材の立会いなど以外で、客として行ったのは本当に久し振りであった。当時からいるホールスタッフも元気で働いていたし、若き店主も悩みながらも頑張っている姿を十分に感じられた。 真面目に仕事に取り組む姿勢はやがて大きく花を咲かせることと思うが、今はいろんなことに悩み苦しみ、もがいて大きくなっていって欲しい。大きな夢もあるみたいだし、それに向かっていくには今経験していることが大いに役立つことであろう。 頑張れ!蕎舞蔵! -
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