「いつもにこにこ・みけんにしわなし」
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自転車で遊びに行ってしまったモックンを探しに、 ママチャリの後ろと前に、ミーとマルをのせて、 公園まで行く。
おや。 どーした。 しょぼくれてるじゃないか、シューちゃん。
「・・・・・ゲームボーイのカセット、なくした・・。」
あらー。
がっくしのシューちゃん。 「もう、ぼく、めっちゃ、タラリ〜ン♪」
「はなからぎゅーにゅ〜〜♪」
声を揃えて母子3人で、そのあとを間髪いれずにつなぐ。
目が点のシューちゃん。 小声でもう一回言ってみる。 「タラリ〜ン♪」
「はにゃから、にゅーにゅ〜〜〜♪」 マルが即反応。
「なんじゃそれ。」 「何ゆーてんのシューちゃん、常識やん!」
優等生のシューちゃん、気の毒にケムにまかれる。
「モックン知らん?」 「知らん。」 「おばちゃん、めっちゃ、タラリ〜ン♪」 振られたシューちゃん、 「は、はなからぎゅーにゅー・・・・。」
「OK!」
なにがOKなんだか・・・。
へなちょこのおかーちゃんが、 こっそり台所でちっちゃくなって泣いてたら、 マルに見つかった。
「?」 ・・・・・・ 「なにしとんのぉー?」 ・・・・・・ 「おかーちゃんっ?」 ・・・・・・
実力行使。 おかーちゃんの両手をつかんで、顔からひっぺがし、 のぞきこんでみたら・・・・・
泣いてる!
「う。うわぁああああぁああ〜ん!」 マルが泣き出した。
「なんで、マル泣いてるの?」 ぐじゅぐじゅのままきいたら、
「おがーちゃんがぁ、ないてるもぉおん! おんおんおんうわああああん!」
いっしょに泣いてくれる人が、こんなところに。 こんな小さい人が、痛みを半分にしてくれる。
もう泣かないよ。 マルありがと。
スイミングの帰り道、車の中でケンカをし始めたモックンとミー。 運転に集中できない。
いや、それだけではなくて、 今日は母がちょっとダークサイドの人だったからいけなかった。 キレてしまった。
「うるサァイッ!」 「だって!モックンが!」 「違うやんか!ミーが!」
ぷちーん!
「・・・・・・・降りてくれ。」 「え?」 「車。今ここで降りてくれ。」
ぴたっと、お互いをののしる声が止まる。
「いやぁやぁ!」
「おかーちゃんもいやや。 仲良くでけへんのやったら、離れて暮らした方がいい。 おかーちゃんは、ケンカする兄妹を見たくはない。 ケンカして仲良くでけへん兄妹が家にいるのはいやや。 だから、今ここで車を降りて、 うちには帰ってこんといてくれ。」
「いーやぁやあぁあっ!」 兄と妹、絶叫。
無言の母、そのままクリーニングを出しに店の前に車を停める。 「ホラ、出て。」
「いやっ!」 「家に帰るの?」 「帰るー!」
クリーニングを出して、車に戻って、無言のまま、うちに向かう。 うちに着いて車を停めるが、母は気持ちが切り替えられない。 子供たちを降ろしてやる手伝いもせずに、うちの中に入る。
母が無表情で、何も言わない。 いつものように、「ごめんなさいして、仲直りしなさい!」とか 「ミーが悪い!」とか、「モックン、意地悪なこというな!」とか、言わない。
ただ、黙っている。 でも、怒っている。
兄妹は、自分達で手を貸しあって車を降りた。
お友達が遊びに来る。 お友達のママも遊びに来る。
それでもおかーちゃんの機嫌は治らない。
どうしよう。 モックンは、ゲームをしてるお友達の横で、宿題をし始めた。 ミーは、おもちゃを片づけ始めた。 マルは、知らん顔で遊んでる。
「どうしたん?」 お友達ママが、おかーちゃんに尋ねる。 「私、この子達に、ケンカするんなら、家を出て行け!って言ったのよ。 でも、出てかないの。 だから、私が出て行くことにしようと思って。」 低い声で腹の底から言い放つおかーちゃん。
凍りつく、モックンと、ミー。
そのとき、マルがイスから滑り落ちた。 「ぎゃーん!おがーちゃーん!だっこ!だっこ!だっこー!」
ちきしょ。 本気で家出しかけたのに、 挫折しちまったぜ。 ちぃっ。
マルをお昼寝させようと、 日当たりのいい場所に毛布を敷く。
「ぶんちゃんのお布団〜♪」と、ご機嫌のマル。 「ねんねしようねー。」 「おかーちゃん、これ読んでよう!」 ハイハイ、読んだげるよー。
長いな、この絵本。 ふわあ、あくびでてくるなぁ。
・・ねむ。
ひやあ!寝てたー!
あ、あれ?マルは?
「あ、おかーちゃん、おきたー? ぽく、もーふかけといたのよー。」
マルの大事なウサギちゃんの毛布が私のおしりにかかってる。
「ありがとう。おかーちゃん、寝てたー。」 「もぉっ!おかーちゃんたらぁ!あいちゅたべゆ?」
なんて、ご親切な! マル!かわいいおかーたんのマル! ぎゅううううう。
あ。 ていうか、あなた、アイス食べたでしょ。 ゴミ見ればわかりますよ! ちょっと!マルッ!!待てぇい!
今月の初めに泥をこねて作った陶芸。 今日はうわぐすりをかけに行くことになった。
先生が素焼きしておいてくれた作品が目の前に並ぶ。
マルのアンパンマンのお皿。 モックンのふたつき湯のみ。 そして、ミーの不思議ちゃん人形。
先生が、「子供らは好きに色をぬらしてやったらええ。」 とおっしゃって、専用の絵の具を溶いてくださる。
マルのアンパンマンのお皿は、マルの横で私が塗ることに。 マルはおやつを食べながら監督。 「おっぺたは、あか!」 ハイハイ、ほっぺたは赤ですね。
モックンは、外側が茶色で、内側が緑にしたいのだそう。 「ふ〜ん。」 聞いていた先生、いきなり青磁色の釉薬にドボン!と モックンの湯のみをつける。 さすが、AB型。 ヒトの話を聞いてくださいよ、先生。 そうじゃなくて、 葉っぱの緑色だって言ってますよ。 「そうか?こっちのほうがええやろー!」 まさにAB型。 O型の奥さんのうまいフォローが入って、 上から塗りなおすモックン。 几帳面に塗りのこしのないようはじから少しずつ塗っていく。
さ、ミーはどうする? わァ、豪快。 不思議ちゃん人形を片手でわしづかみにして、筆でがしがし色を塗り始めた。 このへこんだとこは、黄色。 で、こっちの突き出たとこは、赤 こっちの丸いとこは、黒 後ろは緑で、横のとこは青! カラフル〜!
おたまじゃくしちゃんも口を赤で塗って 全体を黄色に塗った。
はふーん。 満足。 「でーきた!」
異彩を放ってるなあ。いいなぁ。 焼き上がりが楽しみー。
やっぱりミーのが一番楽しみ。
モックンが、積み木でお城を作った。 シンメトリーで、色の配置もいい感じ。 久々の大作だ。
「おかーちゃん、どう?」 「おー、すごいやん。これ、壊れる前にビデオにとっといたろなー。」
絶対壊れるもん。
それを見て、ミーもレゴでおうちを作り始めた。 こちらも大作。
あー。 あぶない。 マルが危険人物指定。
指名手配の2歳児を遠ざけるべく、アンパンマン・ビデオ・ターイム!
「マ、マルはこっちで、アンパン見ようねー。」 「うん!!ぶんちゃんはアンパンマン!」 遊びにきていたサーちゃんとふたりで仲良く並んで、 危険地帯からの引き離しに成功。 ところが、バイキンマンが、町を壊してくシーンでマル大ハッスル!
アンパンマン「やめるんだー!バイキンマン!」 バイキンマン「うるさーい!」 マル 「ゆるしゃーい!!」
ガシャーン! ドシャーン!
「おかーちゃーん!!」 「うわあ〜〜〜〜ん!!」
見事にこっぱみじんのお城。 ミーの作りかけのブロックも蹴っ飛ばされて、ばらばら。
「うわあああああん!!」 「うわあああああああああん!」
兄と姉が、座り込んだままオンオン泣き出してしまった。
モックンもミーもこういう時、泣いてるだけで手を出さない。 マルは、と言えば、さすがにしまった!っと思ったようで、 Tシャツのすそをカジカジ噛み始めた。おへそ丸出しで。
「マル、ごめんなさいは?」 「・・・っややもん・・!」 「マルが壊したんでしょ!」 「ややもん!」 「あやまらなきゃだめ!」 「・・・おめんあさいっ!ぷんっ!」
な〜ん〜だ〜〜〜〜! その態度はァ〜〜〜〜!!
「モックン、ミーちゃん!、こいつ、おしおきしてやれ!」
へ?と顔を上げる兄と姉。
「こいつ、壊しといて悪いと思ってない! それにあんたたち、泣いてるだけじゃあかん! して欲しくないことは、アカン!ってちゃんと言わな! されて腹が立ったら、怒っていい! 怒れ!」
涙をふいて立ち上がる兄と姉。
「一発づつ、殴ってよし!」 おかーちゃんの許可が出た!
危険を察して逃げるマル。 「きゃ〜〜〜〜〜〜!」 「まてぇ!」
モックンゲンコツ! ゴチーン☆!
「ぎゃーーーーん!」
立ち止まってるひまはないぞ、マル!
「壊すなーァ!!」 ミーが、平手を構えて走ってきた。
「きゃ〜〜〜〜〜〜!」
ミー・チョーップ!! ばちこーん!
「ぎゃーーーーーーん!」
「おがーちゃ〜ん!!」 「な?マル。誰かが大事にしてるもの壊したら、おしおきされんのよー。わかった?」 「あがった〜!うひーん!」
おしおきも、たまには必要さ。
庭に、食べ残したパンの耳とかをちぎってまいとくと スズメや、ヒヨドリや、ムクドリが来る。
たくさん集まってきて、カラスまで来たりする。
モックン、捕獲を試みた。
「おかーちゃん!仕掛け作るから、タコ糸ちょうだい!」
エサをまいて、その上に直径80センチほどの プラスチック製の丸いプランターを、 かぶさるように向きを工夫して、棒でささえる。 棒にタコ糸をくくりつけて、 エモノが入ったら、うちの中からヒモを引っ張る作戦。
そーっと、糸の端を持ち窓際に座って、 カーテンの陰から、真剣な顔で、張り込み。
「おかーちゃん、ミーのお迎えに行ってくるけど、行く?」 「行かない!!」 「お留守番しててくれる?」 「うん、スズメ捕まえとくから!」
自転車で保育園から帰ってきた。 「ただいまー!」 「シーーーーッ!!スズメが逃げる!」
あ、はい、ごめんなさい。
「つかまえられそう?」 「うー、下に、はいるんやけどな、ヒモをピンと引っ張らないと、棒が倒れへんねん。」 「なるほどー。」
ミーもマルも興味津々。・・・・・・・だったが、 待ってても、ちーっとも捕まえられないので、 飽きて公園に遊びに行くと言い出した。
モックンをひとり残して公園で遊んでいると、 退屈になったのか、彼もやってきた。
友達が「おーい!モックン!」と声をかけたら、 「おーい!、今うちでスズメ捕まえられるよー!」と捕獲メイトを勧誘していた。
「ふ〜ん?????」て、言われてたけど。
2001年05月24日(木) |
親が子供の分を食べちゃう給食参観 |
小学校に給食を食べに行く。
そう。給食参観。
本日の小学校給食メニュー。
さわらのマヨネーズ焼き ツナとキャベツの酢の物 ごはん ふりかけ 牛乳。
ちなみにミーの保育園の本日の給食メニュー。
ごはん(ふりかけつき) フランス風サラダコロッケ ちくわの煮付け キャベツ 豚肉とピーマンの味噌炒め フルーツ
そして、今日私がひげ君とモックンとマル用に作ったお弁当。
焼き肉とたまねぎの甘辛焼きどんぶり ポテトサラダ ほうれん草とベーコンのソテー タコさんウインナ ミニコロッケ プチゼリー
一勝(小学校に)一敗(保育園に)って感じ。
「おかーちゃん、ほーくは、ほーくとちゃうんやで!」
突然ミーが言う。 なんのことだい?
「だから、ほーくは、ほーくとちがうのっ!」
??? ほーくって、なんだい?
「ツパゲッティー食べるときのほーくさっ!」 「あ、フォークかあ。」 「そう、ホーク!ホークはな、ホークとちがうんやで!」
・・・・・? 「どんなふうにちがうの?」
「ほォッ!」 力いっぱい叫ぶミー。 「"ほォ"がちがうんさっ!」
あ。 はいはい、なるほど。 「ほ」と、「ふぉ」だな。
今日、保育園で「ほ」のつく言葉の言葉あつめをしたのだそうだ。 そこで、 「ほうちょう!」 「ほうき!」 「ほうれんそう!」 「ほん!」 と出て、 「ほーく!」 と出たときに、 先生が黒板に書いて違うのよーと説明したらしい。
ミーは、言葉が舌っ足らずなひとだ。 最近では、ずいぶんうまく発音できるようになってきたけれど、 「とけい」は「ちょちぇい」で、 「せんぷうき」は、「つぇんぷーき」で、 「どーなっつ」は、「とーなっつ」で、 「まかろに」は、「まかろり」なひとだ。
そんなミーにこの違いがうまく発音できようか。
「ミー、"ほ"と"ふぉ"は違うの、わかる?」 「うん!」 「ほ」 「ほ!」 「ふぉ」 「ほ!」
あははは、やっぱりできないー! 「ふぉ」 「ほ!」 「ミー、"ふぉ"は、"ふ"に小さい"ぉ"をつけるの。ふ、お、ふ、お。ふお。ふお。ふぉ。」 「ふお?」 「うん。フォーク。」
力んだミー。 鼻の穴から 息を、んふーっと出して、 「んフーく!」
なんでしょう、それ。
おかーちゃん、涙出るほど笑ってしまいました。すまん。
まだモックンの帰ってくる前に先生が到着した。 初家庭訪問だ。
先生と話をしてる間にも、 ご近所のお友達があーそぼ、とやってくる。
「近所にお友達が多いんですね。」 「ハイ、いつもこんな感じです。」
「学校での様子はどうですか?」 「落ち着いてますねー。本が好きなようですね。」 「そうですねぇ、この人は虫が好きなもんですから、 捕まえてきた虫が何かを調べたい一心で 図鑑を読んで、ひらがなもカタカナも覚えましたからねぇ。」 「虫ですか。」 「むしとり博士と、保育園では呼ばれていました。」
モックン、自分のことを言ってるな?とちょっと気になる。 二階で読むつもりだったマンガを持って 先生の側のソファに座る。 広げたマンガは、「ママはポヨポヨザウルスがお好き」。 ・・・・育児マンガだよ、それ・・。
母が指差して、 「へんでしょー。」 先生、 「いえいえ、そんな(笑)」 「保育園でもね、保母さんに、保母生活で初めてのタイプのコって、 担任する先生みんなに言われてたんですよ。」 「えっ、そうなんですか?」
モックンには、子供らしからぬおかしさがある。 妙に落ち着いていて、核心を衝くし、 誰も気がつかないようなところばかり気がついて、 肝心のものをよく見落としている。 お友達と遊ぶのも好きだが、 自分ひとりの時間も大切にしている。 本や、むしとりは彼の大事なひとりの時間だ。 だから、一人ぼっちを怖がらない。 保育園に入った3歳頃からこうだったから、 モックンを子ども扱いしようとした大人は、意外なところで足をすくわれる。 母親だって、うかうか母親ヅラしてられないんだもん。こいつ。
「そうなんですか?」って。先生。 そうですよ。毎日みりゃわかるでしょー、このヒトの不思議っぷりが。
ベテランの先生なのに、 ちゃんと子供のこと見えてるのかなあ?って ちょっと不安になる。 カリキュラムこなすのでいっぱいいっぱいなのかなあ?
「私のキャリアはこの子が上限ですから、初めてのことばかりです。 ですから先生、学校のことはいろいろ教えてください。 でも、先生、この子のことは何でも聞いてくださいね。」 「あっ、はい。わかりましたー。」
たよんないなーせんせー。
お見送りしながらそう思っていたら、 モックンがぼそっと、 「せんせーかわっとるやろ。」
・・・・・・・・・・・・・・・。
・・うん。・・・・・・・・・・。
マルがおお〜〜〜〜ん!と泣いている。
大きな口をあけて、涙を流して、 おお〜ん!ぎゃお〜ん!と泣いている。
「どしたのー?」 「うわわわああああああんんん!おがーちゃーん!」 泣きながら両腕を伸ばしたまま走ってきて抱きつくマル。
「どしたの。」 抱っこして、顔をのぞきこむ。 「あおーん!あうー!」 抱っこしても泣きやまない。
「あ!」 突然おかーちゃんがマルのお口の中に何かを見つけた。 「こんなとこに泣き虫がおる!」
思わず泣き声の止まるマル。
「くちあけてみ。」
ああ〜んと口をあける。
「むむむむ?・・・・・あむぅっ!」
のぞきこんでたおかーちゃんがいきなり、 大きなお口をあけて、マルの口を、ぱくっ! マルの口から何かをくわえこんだ!
まん丸目のマル。
ほっぺたのふくらんだおかーちゃんは、 「ぷっ!」っと、何かを吐き出した。
「ほら、泣き虫とったったー。」
ぴたりと泣きやんだマル。 もう一度大きな口を開けてみせる。
「もう、いないよ。」と言ったら、 ひざから飛び降りて、ブランコに走っていってしまった。
「うわ〜ん!」 あら。今度はサーちゃんが。 泣きながら、口をあけて私のところにやってきた。
はいはい、泣き虫、ぱっくん。
モックンの誕生日に、 新しい自転車を買ってあげると約束していたので 今日は、自転車を買いに行く。
一番近いホームセンターに行こう。 1キロほどだし、通学で慣れた道だし、 帰りは乗って帰らせよう。
今まで乗っていたのは、無印の子供自転車。16インチ。 サドルもハンドルも高さを上げたけど、 もう、20インチ位の自転車でないとだめかなぁ?
モックンはマウンテンバイクが欲しい。 あるかなぁ、子供用。
あった。
マウンテンバイク(風)子供用自転車。 22インチと24インチがある。
22インチにまたがってみる。 おお。ちょっと大きめだけど、いいんじゃない?足とどくし。
モックン、即決。 「ぼく、これにする!」
オレンジとシルバーのマウンテンバイク。 19,800円
サァ、うちまで乗って帰ろう。
家まではひたすら歩道を走れば着く。 通学路だから、途中の交差点も信号のついてるのばっかりだし、 頑張れ!行け!モックン! これがおかーちゃんからの7歳の誕生日プレゼントだ。 一人で帰って来い!
「うん!僕一人で帰る!」
成長したなー。 あら。 ひげ君。 え?僕が一緒について帰ってやるの? いいよ! ひげ君!私のプレゼントの趣旨をわかってくれてなーい! 畳み掛けるようにモックンに、 「モックン、おとーちゃん、着いてったろな。」 「うん。」
あららー。 ま、いいか。
では、と、別れて、家で待っていると、 モックンが一人で帰ってきた。
「ただいまー!」 「おかえりー!」
「おとーちゃんは?」 「途中でな、先にいっていいよーって。後からくると思うよー。」
ふふふ。 モックン成長したなー。
わかったか?ひげ君!
おもちゃがちらかっている。
片づけなさーいって、あんなに言ったのに。 先週、「母の日のプレゼントにお片づけしてあげる」って言ったくせに。
やだな。掃除機もかけられないよ、この部屋。 よし。かたづけちゃおう。
・・・・とはいっても。 毎度、毎度、私が片づけてちゃいかんよな。
よおおし! 半透明ゴミ袋を持ってくる。 落ちてるものを片っ端から拾って、なんも考えずにどんどん入れる。 折り紙で作ったお人形も、ガッツイーグルも、レゴも おままごとの卵も、ビーズも、積み木も、ぬいぐるみも、 マンガのカバーも、風船も、カードも、トミカも、 みんな、みんな、みーんな、入れる。
たちまち3袋。
お部屋すっきり。
子供たちが気がついた。
「あああああっ!!!」 「ななにすんの!おかーちゃん!!」
「え〜?いらないみたいだから、捨てよーと思って〜。」 「いる!」 「捨てたらアカン!」 「だってー。先週"母の日のプレゼント"に お片づけしてくれるって言うから、 おかーちゃん一週間待ってたのに、このまんまなんだもん。 あー、そうかーいらないんだーっておもったわ〜。」
慌てて、ゴミ袋の中から、大事なおもちゃをあさるモックンとミー。 おかーちゃん本気だ! 早くしないとみんな捨てられるー!
10分できれいにかたづいた。
半透明ゴミ袋は、おもちゃ棚のよく見えるところに常に置いておくことに決定。 毎日寝る前にこの中に、落ちてたおもちゃを入れてやるのだ。 あわよくば、そのまま金曜日(燃えないゴミの日)に捨ててやる! がっはっはっはっはっは!!
ミーが、イチゴ狩りに行ってきた。 保育園のプチ遠足。
お迎えに行くと、 プラスチックのケースにぎっしり入ったイチゴを見せてくれて、 「早く食べよー!」
うふ。でもねぇ。 毎年、そのまま食べられそうなイチゴがひとつもないんだよねぇ。 ケースに詰めて、振りながら帰ってくるから、 下のほう、もうそのままイチゴジャムみたいになってるんだもん。 だから、毎年、このイチゴでイチゴジャムを作る。
イチゴを生で食べると思ってたのに、 おかーちゃん、お鍋出してきたよ?
不安なミー。 私のイチゴ。どうなるの?
「ジャムって、おなべでつくるの?」 「そうだよー。ここのお砂糖入れて、お水入れて、」 「これはなに?」 「ホワイトキュラソーって、いって、お酒だよ。」 「これでどうなるの?」 「あとは煮るだけ。」
ジャム! イチゴのジャム!
・・・・・ジャム・・・。 ジャムパン食べたい・・・・。
「・・おかーちゃん・・・・ジャムある?」 「今作ってるよ?」 「じゃなくてぇ、紫の。」 「ブルーベリージャム?あるよ?」 「・・・・・食パン焼いていい・・・・?」 「いいよ。」
ジャムを見たら、ジャムを食べたくなって、 ミー、トーストにブルーベリージャムを塗って、二枚も食べた。
「晩ご飯食べられないんじゃない?」 「うふふふん♪これが晩ご飯♪」
そして明日の朝ご飯は、イチゴジャムトーストですよ、お嬢さん。
レーが、サーちゃんの乗ってた自転車をこかした。
わざとじゃないんだけど、 急にハンドルつかんでひねれば、自転車はこける。 サーちゃんは親譲りの反射神経で、とっさに足を抜き、けがはなかった。
でも、私は叱った。ここが叱りどこだからだ!
「レー!危ないことしたらいかん!」
レー君はごめんなさいの言えない子だ。 悪いことをしたとわかってるときは、特にそう。 「ふんっ!」 横をむいて私の顔を見ない。
両耳をつかんで正面を向かせる。
「今アンタがしたん、悪いことやで!」 「ふんっ!」
・・・こいつ・・・・・(怒)。
「悪いこととちゃうと思ってんの?」 「ボク悪くないもんっ!こけたサーが悪いんやもんっ!」
・・こ。こいつー・・・・((怒))。
「ちがうよっ!あんたまちごうてるよ!こかしたあんたが悪いの!」 「・・ふんっ!!」
それでも、しまった!とは思ってるらしい。 涙を両目にためて、クチはへの字。 でも「ごめんなさい」は意地でも言えないから、 おかーちゃんの説教なんか聞きたくない。
「ちゃんと聞け!」 「ふんっ!」 白目をむいて、あくびのマネをするレー。
ガーッ!!!!このクソガキ!!!!
普通、ここで、ゴーン☆とゲンコが入ったりするわけだが、 もともと「危ないからやめなさい。」「わかりました、ごめんなさい。」 で、すむ話だし、殴るほどのことでもない。 だが、こいつ、アタマに来るぜ!この態度!
思いとどまって、握りこぶしを緩めて、 私が最後に言い放った言葉は、
「もう、おかーちゃん、レーとは遊ばんッ!」
だった・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・情けないぞ、私・・・・・・(笑い泣き)
モックンのお誕生日祝いにみんなでおやつパーティーをすることになった。
ミーのお誕生日にお菓子のくすだま割をして、 子供たちにオオウケだったので、今回もやろうというわけだ。 モックンも張り切ってるが、お友達も張り切っている。
誰に声をかけたのかモックンに尋ねたら、 通学団で一緒の同級生と、お隣りの2年生君。 じゃあ、その子の妹達も合わせて、7、8人になるかな。 ケーキ、もう一個作っといたほうがいいな。
昨日、うちにきたお友達からのリクエストで くすだまの中身のお菓子もちょっとデラックス。 「明日は、ボクが一番たくさんお菓子とるでな!」 って、レーにいわれちゃあ、おかーちゃんもちゃんと準備しとかなきゃな。
モックンが学校から帰ってきた。 「おかーちゃん!用意できとる?」 「できてるよー。」 「わはははは!今度のは、カエル!」 くすだまをカエルの形にしたのを見て、大笑いのモックン。
お隣りの2年生君が来る。
・・・・・同級生君たちがこない。
「レーと、シューちゃんは?」
ちょっと困った顔のモックン。
「・・・・・・あのな。今日はゲームするって、ゆいちゃんちに行った。」
え? あいつら、きのうから、いや、もっと前から、今日のおやつのことで 私にいろいろ言ってたぞ。 お母さん方も知ってるぞ。今日やるの。 なんだい?どういうことだい?
そこにショータのお母さんから電話。 「ゴメーン!私、うっかりしてて、ショータを連れて買物にきてしまってん!許して!」 あららー。
同級生、全滅?
子供は、親の急所なので、 淋しそうにしてるモックンがかわいそうでたまらない。
モックンとの約束だけでなくて、 私との約束も破ってるやつらのことが、子供相手とはわかっていてもアタマにくる。
みけんにしわが寄りそうになるのをこらえて、考える。 このまましりつぼみで終わらせちゃおうか。 それとも、別のお友達に声かけなおそうか。
ん。そうだ。
ゆいちゃんに声かけさせよう。 ゆいちゃんは保育園から一緒の仲良しの女の子なのだけど、 今日は男の子ばかり誘っちゃたから誘いづらくなったモックン、 声かけてないはずだ。
そのゆいちゃんちにゲームをしに集まってる同級生君たちも、 ゆいちゃんがくれば来るかもしれない。
「モックン、おかーちゃん、今から、ミーとサーちゃんのお迎え行ってくるから、 その間に、ゆいちゃんたちを誘っておいで。」
ミーたちを連れて帰ってきて、しばらく待っていると、 モックン達が帰ってきた。
ゆいちゃんに、ゆいちゃんのおにーちゃん、一緒にいたお友達、 例の同級生君たち。
モックンも、お友達もはしゃいでる。
「おーい!おばちゃーん!おやつとケーキってほんとー?」 家の前の道から柵越しに声がする。
わぁ。 6年生くんたち。
誰が誰にどう声をかけたのか、 結局うちの中には15人の子供たち。 通学団男子の3分の2強。(アナタダレな子も含む。)
おやつのくすだま割をして、 取り合って、 ケーキも切り分けて、 大きい子達が残さず食べてくれて、 満足した子供たちはまた外に遊びに行った。 もちろんモックンもおにーちゃんたちについて夕方まで遊んでた。
「エ!今日ってモックン誕生日?おめでとー!!」 とお祝いしてくれた子供たち、ほんとにありがとう。
モックンの嬉しそうな顔で、 おばちゃん、同級生くん二人をシメずにすんだよ。ほほほ。
モックンの7歳のお誕生日。 でもスイミングがあるので、 友達と一緒におやつを食べる約束は明日にして、 今日は家族でささやかに。 大好きなフライドチキンで、おめでとう。
イチゴのケーキを作ったので、 お誕生日のろうそくを7本立てる。
「おたんじょうびおめでとー!」
ふーっとろうそくを消そうとしたら、 横からミーと、マルが、ふーふーふいてる。
「わっ!やめっ!ふいたらあかん!」 とミーを席におし戻す。 反対側から、マルがふーふーふーふーふー! 「あかん!」 また反対側からミーが、ふー!
「ぎゃっ!」
ろうそくみんな消えちゃった。 真っ暗。
ビデオを暗視モードに切り替えてみてみると ケーキの前で、泣いてるモックン。 得意げなミー。 ケーキに指をさそうとしてるマル。
わはははは!
はい、じゃ、もいっかいしよう! も一度火をつける。
ふーっ!
一度にみんな消えて、ご満足のモックン。 よかったね。
で、どんな7歳にしたいですか?
ケーキをほおばりながら張り切って答えた。 「虫をたくさん捕まえる7歳!」
さようでございますか・・・・・。 その「泣き虫」飼うのはやめてほしいんだけどなぁ。
2001年05月14日(月) |
オリジナル・アンパンマン |
電気を消して、布団にもぐりこむ。
「おかーちゃん、ご本読んでー!」 「じゃあ、今日はお話をしてあげようか。」 「なんのおはなし?」 「何のお話がいい?」 「んー、アンパンマン!」
マルのリクエストで、アンパンマンのお話の始まり、始まり。
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ある日、アンパンマンがいつものようにパトロールをしていると、 「えーん、えーん!」と泣き声が聞こえます。 アンパンマンが行ってみると、 泣いていたのはミーちゃんでした。
「どうしたの?」 「おなかがすいたの。」 「なんだ、じゃあボクの顔を食べるといいよ。」
アンパンマンは自分の顔をすこしちぎってくれました。 「おいしい。」 「よかった。」 「アンパンマン、私の妹のマルもおなかがすいてるの。」 「じゃあ、マルちゃんのところに行こう!」
アンパンマンとミーちゃんが、マルちゃんのところに行ってみると、 とってもおなかのすいたマルちゃんが、えんえん泣いていました。
「サ、これを食べてごらん?」 アンパンマンは、また顔をちぎってくれました。
「おいしい!」 まるちゃん、大喜びです。 「アンパンマン!もっとちょうだい!」 「じゃあ、一緒にパン工場に・・・・あぅ!」
マルちゃんは、アンパンマンのかおをつかんで はむはむ食べ始めました。
「マルちゃん!やめてくださぁい!ちからがでない〜。」
しばらくして、おなかいっぱいになった、マルちゃんが、 アンパンマンがいないのに気がつきました。
「あれ?アンパンマーン!」
「ここだよぉぅ。」
マルちゃんのおなかの中から、アンパンマンの声が聞こえましたとさ。おしまい。
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「サ、寝なさい。」
「寝らんないよオ!」
すまん、すまん。
今日は母の日だ。 ひげ君が、子供たちを連れて、前の花屋にお買物行った。
き、期待しちゃダメだ。 カーネーションの花束とか、 フラワーアレンジとか、 ああいう、きれいな、私の欲しそうなものを期待しちゃダメだ。
「ただいまー!」
「おかーちゃん、いつもありがとう!」 モックンから、コスモスの花の種。
「おかーちゃん!いつもありがとう!」 ミーから、ヒャクニチソウの花の種。
「おかーやん、ちゅれぜんと!」 マルから、ハニーバンタム(とうもろこし)の種。
そして、ひげ君から、カーネーションの、
種。
ね、ね。 ほら、ね?
さっそく、花壇を掘り起こして 前から撒くつもりだった キュウリと、プチトマトの種と一緒に撒きました。
今日も今日とて、第二土曜で学校はお休み。 朝から子供たちがわらわらとわいて来る。
数えてみたら、11人いる。
にこやかに、「外で遊びなさ〜い」と追い出す。
女の子と、ちびさんは庭で遊び始める。 モックンは田んぼにザリガニを取りに行ってしまった。
ザリガニとどじょうを捕まえて帰ってきた モックンとお友達2人、ドロだらけだ。
うわあ。くつまでぐしょぐしょ。 お友達ふたりは、はじめてみる顔。 裏の美容室のお客さんの子供だ。
裏に声をかける。 「なぁ、見た?ドロだらけ。」 「見た見た!」 「洗ってもいい?」 「いいよ!」
親の許可が出たので、すっぽんぽんにして、風呂場にほりこむ。 足もドロドロ、腕もドロドロ、うなじにも泥がついてる。 せっけんでがしがし男の子3人を洗ってやる。
なぜか、マルもちゃっかり裸になって風呂場に入ってきたので、 こいつも洗う。
はじめて会った、友達のおかーさんに、 耳の裏まで洗われて、すっかり打ち解けてしまった、ふたり。 お母さんに連れて帰られるのがイヤでごねたので、 モックンがお土産に、どじょうとザリガニをやって、機嫌よく帰った。
二人減ったので、9人。
とおもったら、 また増えてた。
やっぱり、11人いる。
春の親子遠足は遊園地と決まっているミーの保育園。 今年は「長島スパーランド」だ。 バス12台に分乗して2時間走る。 車中で、先生のクイズや保護者の自己紹介をしてる間に着いてしまった。
2時まで自由行動だ。
母も、ミーも、マルまで、ちゃんとフリーパスなので、 園内の乗り物、乗り放題だ。
とはいっても、年齢制限に身長制限でなかなか乗れるものがない。 メリーゴーランドはOK。 さっそく走ってゆくミーとマル。
ミーはちゃんと列の後ろにお行儀よくついたが、 マルは列のすきまをぬって、ずんずん前に行ってしまう。
「マル!待って、ここに並んで!」
ちょうど、定員になって、 マルの目の前でおねーさんが無表情にゲートをガチャンと閉めた。
ゲートの柵をつかんで、うなだれ、ガクッとひざをつき、 「うお〜〜ん!」と泣き出す。
「マル、順番待ってたら、乗れるからね、待ってようね。」 「うひん、うひん、おんまさんのるー!」
回りだすメリーゴーランドを、ミーと一緒に柵にかじりついて見ているうちに 涙も止まって、お友達に手を振ったりしている。
木馬が止まって、出口ゲートが開いて、お客さん達が出て行く。
さ、乗ろう。
あれ?ミーはいるのに、マルは?
あ!、またささっと一番前まで行ってる!
「マル!こっちおいで!」 聞こえてないのか、聞こえない振りをしているのか、 ゲートの一番前でわくわくしながら待っている。 だってさっき、目の前でガチャンて閉じたんだもん、 今度は絶対乗るんだもん!って、気が満ち溢れている。
ゲートが開く。 マル、堂々と一番乗りをしようとするが、 またもやおねーさんに止められた。 だから、いくらフリーパスでも、ひとりじゃ乗れないんだよ。
おねーさんににらみをきかせているマルの手をひいて、 やっと、お馬さんに乗った。
おねーちゃんの遠足なのに、 やっぱりマルに振り回されて、たいへんだったー。
でも、ミー、楽しかったって。 よかった。
2001年05月10日(木) |
おともだちとやくそく |
帰ってきたモックンと、おやつを食べていたら、 うちの前に車が止まった。
?
あ。保育園、小学校と同じクラスのひー君だ。
へ?何?遊ぶの?・・・・。 約束したの?モックン? 「エー、今日はしてないけどー、きのうしたかなあ?」
あのー。あのですね、 きょうは、ちょっと、あの、あの、あの・・・。
「いいやろか〜?あそびたいっていうもんでー。」
あーダメだ、断れないや。 お母さん、自転車まで持参だ。
「じゃあ、すみませーん!よろしくー!」 とお母さん帰ってしまった。
結局、ご近所の子供たちも集まって、6時まで遊んだ。 うちに上がって遊んだり、公園に出かけていったり、違う誰かのおうちに上がったり。
ひー君のお母さんにしてみれば、悪気はないんだろうけど、 できれば電話で都合を聞いてからにして欲しかったなぁ。
ミーの遠足のおやつとおかずを 保育園のお迎えの帰りに一緒に買おうと思ってたのに、 いけなくなっちゃったよ。
ひー君が帰ってから、モックンと約束。
「学校のお友達と遊ぶ約束したときは、必ずおかーちゃんに報告すること。」 「約束しても遊べないときもあるから、お友達と約束するときに、 『おかーちゃんに聞いてみてからね』っていうこと。」
毎日、誰かが遊びに来るのは、慣れっこになっているけれど、 まだまだ、未熟者の母です。
2001年05月09日(水) |
「せんたっきがぁ!」 |
洗濯機がこわれて、洗面所が水浸し! 慌てて洗濯機を玄関にほりだすおとーちゃんと、 バケツと雑巾を持ってあたふたしているおかーちゃん。
「はいったらあかーん!」 と言われると、覗かなきゃ!
「おお!びちゃびちゃやー!・・うわ!」 汚い水を踏んで靴下がびちゃびちゃになったモックン。
「なになになに?うわ!びちゃびちゃやー!・・・うわ!」 同じく汚い水を踏んで靴下がびちゃびちゃになったミー。
「むん?びちゃびちゃやー・・・・・うわー!」 別に何も踏んでないが、同じように言ってみるマル。
おとーちゃんとおかーちゃんが玄関で洗濯機をひっくり返し始めた。 下を覗いて、 「ホースや!」 「あの裏技で、ペットボトルのビニールカバーで直すのやってみる?」 「何それ?はー!ドライヤーで、熱着させんのかぁ!やってみよ!」 と、大変楽しそうである。
「どれどれどれ?ホース破れとるー!」と、モックン。 「ほんまやー!ホース破れとるー!」と、ミー。 「やぶえとるー!」と、見もしないでぴょんぴょん跳ねながら興奮のマル。
ジャマ! トリオ・デ・ジャマーズ!
「ぼくにもペットボトルちょうだあい!」 「ミーの分!」 「ぶんちゃんのとった〜!」
「ああ!ホース切ってる!」 「そのホース、ちょうだい!」 「ちょうだい!ちょうだい!」
「うわあ!ドライヤーがつきっぱなしや!」 「あれって、なにしとんの??」 「なにしとんの?なにしとんの!」
「♪ぼくんちのせんたくき〜こわれちゃったぁ〜♪(オリジナルソング)」 「こわれちゃった〜♪(コーラス)」 「こわれた!こわれた!(合いの手)」
・・・・・・ねぇ。
ちょっと置いときましょう、アナタ。 そうだね、オマエ。
洗濯機君、またあした。
今日も雨降りなので、保育園に行きたくないミー。 自分からは、お休みしたいと言い出さないが、 もう目が訴えている。
今日はミーのために頼んだCDが届く日だなぁ。 ・・・・・・・・・。
「・・・・・お休みする?」 「うん! て、ことで、お休みに。
CDをミーとマルと一緒にとりに行く。
子供の歌の2枚組みCD。 「カッパなにさま」や、「たこやきなんぼマンボ」や、 「ダンゴ3兄弟」や、「虫歯建設株式会社」が、入ってる。
ミーは、こういうCDにあわせて、オリジナルの振り付けで踊るのが大好きな人だ。
でもジーッとみてるといけないらしい。恥ずかしいので。 ぜんぜん見なくてもいけないらしい。ちゃんと褒めどこをおさえてやらないと。
DISC1を、踊り通して、はっと気がついた。 カーテン開けてると、外から踊ってるの丸見えや!
ただでさえ雨の日で暗いのに、リビングのカーテンを閉められて、暗〜い。 暗い中でDISC2スタート! 暗い部屋で、はぁはぁ言いながら踊りつづけるミーちゃん。
ちょっとアングラ入ってます。
夕飯を食べてお風呂に入る前に、 モックンとミーが、丸いカーペットの上で相撲を取り始めた。
「はっけよーい、のこったー!」 とふたりで叫びながらぶつかりあいっこ。
体の大きさが違うから、 すぐにカーペットの外に押し出されたり、 吊り出されたり、うっちゃられたりするミー。
「しょや!」 マルが、突然服を脱ぎ始めた。 「おつもうたん、はっぽぽん!」(訳:おすもうさんは、すっぽんぽん!)
「わぁ!脱がな!」 「脱がなアカン!」
わはわは笑いながら、すっぽんぽんになる、モックンとミー。
「ああっ!お相撲さんはフンドシ!」 モックンが気がついた。 洗面所からタオルを持ってくる。
「こうかな?こう?どう?・・おかーちゃん!フンドシ!!」 タオルをもって裸3兄妹が、フンドシを締めてくれとやってきた。
フンドシねぇ。 こうかな?こんな感じでどうかな? タオルを二本使って後ろでぎゅうと縛り上げ、 なんとなくフンドシ姿の3人。
「フンドシー!やったー!」 取り組みを始めようとするモックンにおかーちゃんが待った。
「待て。まげもせないかん。」
髪を上でちょろんとくくってやる。 「ミ、ミーも!!」 「ぶんちゃんもぉ!!」
3人ともタオルフンドシにちょんまげだ。
「はーーーっけよおおい、のぉこったぁ!」 「きゃー!」 「うひゃひゃひゃひゃ!」 「ぶんちゃんも、のこったー!」 「わひゃひゃひゃひゃ!!」
遊んでるうちにお風呂が沸いたので、フンドシをはずしてお風呂に入る。
「なぁ、おかーちゃん、またフンドシしてな!」
いいよ。でもな、ほんとはそれ、「マワシ」っていうんだぞ。
連休最後の日。 今日はどこにも行くまいと決めていたのに、ボウリングのお誘いが。
子供たちボウリング初めてである。 おおはしゃぎでボウリング場に。
ミー用に15センチの貸し靴を貸してもらう。 15センチ!ちっちゃ!
モックンとミーにもちゃんと順番とボールをとってやる。 一番軽い6オンスのボールでも、ふたりには重すぎる。
レー君家族チームと隣り合わせのレーンで投げ始めた。
モックン、片手でボールを振り子のように振って、 「っほぅうえっ!」 とレーンに放り出した。 自分が飛んでいきそうである。
へろへろへろ〜・・・・・っとボールが進んでゆく。 がつん!うふふふ、ガーターレスにしておいて正解。 がつん! ボールはガーターにあたってはねかえりながらゆるゆるとピンを目指す。
コテン、パタン、パタン。
おお!当たった〜。
モックン大喜び。
次はミー。 ボールを片手でなんて、とても持ち上げられない。 両方の腕で、しっかり胸に抱え込み、レーンのぎりぎりのところで、 ゴン☆!と転がした。
これまた一段とスロー。
・・・・・・・・・あ。 止まった。
「すいませ〜ん!」従業員さんにボールを取ってきてもらって、もう一度。
今度は4本倒れた。
もちろん黙ってない、マル。 「ぼくも〜!!」(←最近自分の事をぼく呼ばわりするようになった。)
マルに一人で持たせたら、足の上にボール落としそうで怖いよう。 一緒に持っててやって、レーンの手前で、 「せーのっ!」とお手伝い。
スローボールで、2本倒した。
2ゲーム目はミーはもう飽きてしまって、しないことになった。 マルはとっくに横のゲームコーナーでF1レーサーになっておられる。
2ゲーム目になって、ボールの投げ方がなんとなくうまくなってきたモックン。 なんとスペアを二度も取る! (いや、ガータレスなんだけどね。)
初めてのボウリングで、モックンの最高スコアは、91だった。
2001年05月05日(土) |
遊びに行っちゃった。 |
朝からレーママのところに遊びに行く!と張り切っているマル。
ささっと朝ご飯を食べて、ささっと着替えて モックンや、ミーと一緒にレー君ちにお邪魔する。 子供たちが機嫌よく遊び始めたので、 母、お言葉に甘えて預けて帰る。
帰ってきたご機嫌のマルの左手には、 消えないマジックでアンパンマンの腕時計が描いてあった。
伊勢のおじーちゃんとおばーちゃんのところに遊びに行く。 焼き肉を一緒に食べようというわけだ。
焼き肉を食べ終わっておじーちゃんの家で一休み。
モックン今日はゲームボーイカラーとポケモンクリスタルを持ってきている。 カッちゃんとさっそく対戦だ。
カッちゃんのポケモン歴は赤、青、緑の頃からだから、 当然のごとくモックンはかなわない。 炎には、水、このポケモンに効く技はこれ、と、 攻略法が頭に入っている。
モックンがやられた後、横で見ていた、ヒゲ君が黙っているわけはなかった。 「カッちゃん!ぼくと勝負しよ!」
中学生相手に真剣だ。 カッちゃんももちろん手を抜かない。 勝負は、カッちゃん側が残り3体となったところで、、 ヒゲ君のオーダイル(HP100)1匹だけとなった。
「行けー!オーダイルー!」 「オーダイル出すの?じゃ、これは引っ込めて・・・、ワンリキー(HP60)にしよっと。」 「あっ!ずるい!」 「ずるくないよ!」 「うわー、負けるー!」 「へっへっへっへっへっへっへ!!」 「あー!負けたー!」
バランスよくチームを組んだカッちゃんの頭脳戦勝ち。
勝負がおわったので、帰りましょう。 ささ、用意しなさい、子供たち。 かばんを持つ子供たち。 ひげ君はゲームボーイを手に、カッちゃんからイーブイをもらってご機嫌だ。
そうね、ここは母として言っておかなくちゃ。
「カッちゃん、『しんちゃん(ひげ君)』と遊んでやってくれてありがとう! ホラ、しんちゃんもちゃんとお礼言いなさいよ!」
「ありがとーカッちゃん、また遊んでなー。」
お義母さんが笑いながら、「たいへんですねぇ。大きいお子さんで。」
おほほ、ほーんとに。 ・・・・・・・はぁ。
茶人のヤスにぃとヒデコちゃまに誘われて、 陶芸体験教室に行くことになった。
粘土遊びは、ミーの得意分野。
先生に切り分けてもらった土をこねて、集中するミー。
モックンの作ってる湯のみを見て、 おかーちゃんがマルのリクエストに応えて作ってるアンパンマンのお皿を見て、 お皿のような、コップのような、不思議ーな物を 作ったり壊したりしている。
何を作るのかなぁと隣りに座って手を出さずに見ている。
手のひらで丸く丸めた土に、ぎゅうっとひねって、シッポをつけた。 竹串で目と口を描いて、ふん!と鼻息。 「なに、それ。」 「おたまじゃくし!」 「おおー、いいねぇー。」
気をよくしたミー、なんだか台のような物を作る。 ただの台じゃなくて、きのウロみたいに、 片側がぽっかり開いている。 そのまわりに丸いのや、長いので飾りがついて とーっても複雑なかたち。 その上にさっきのおたまじゃくしを、ぎゅうと押し付けてくっつけた。
「できた。」
うわぁ! いい!
なんていうか、これ、ミーの精一杯が詰まってて、すてき!
窯の先生も、「おー、いいねぇ。」ってほめてくださった。 ついでに、 「こういう作品を『いい』ってほめられるお母さんもいいねぇ。」 ってほめてくださった。
お皿やコップや「ちゃんとしたもの」をつくらないと、いらいらして怒る親が多いのだそうで。
親バカだよなぁって思うのだけれど、 ミーの作った不思議人形は、あったかくて、かわいらしくて、おちゃめだった。
先生の奥さん曰く、 「この子、ストレスのない子ね。」
すっかり、はまったミー。 うちに帰ってからも、 小麦粘土で、謎の作品作りに取り組んでいた。
行け、ミー。 この道は君に向いている。
小学校まで片道40分近くかけて歩いていくモックン。 はじめの頃は重いランドセルがつらそうだった。
ところが、最近いたってご機嫌。
春だから。 春は虫の季節だから。 通学路は両側が田んぼだから。
もう、毎日おみやげを持って嬉々として帰ってくる。
今日のおみやげは、「タイコウチ」 タガメとよく似た水生昆虫。 でかい前足でエモノをつかんで、チュウチュウ中身を吸う、ちょっとトリッキーな彼。
「見て!ぼく、つかまえたん!!」 「うはあ、ほんまにおるんやなぁ。タイコウチ。」 「みずたまりにおったんさァ〜♪」
モックン用に玄関脇には虫かごと飼育ケースが置いてある。
「どれに入れよかな。」 「うーん。この、かえるの卵の入ってたケースは、今、空?」 「うん、おたまじゃくしになったから、こっちのバケツに移してある。」 「じゃ、これの水替えて、と、タイコウチは、水から上がるとこもいるんやな?」 「いる!」 「じゃあ、このでっかい石もいれて・・・これでどうや。」 「いい感じ!」
さっそくタイコウチを整えてやったケースに入れる。
「エサはどうするの?」
モックンはまかせとけ!という顔をして言った。 「おたまじゃくしをやろう!」
え。 あの。
それ、一月かけてお育てになったんじゃぁ・・・。
「うん!とりあえずは一匹だけやろう!」
大きいのはもったいないからと小さめのおたまじゃくしを、 タイコウチのケースに入れるモックン。 「おかあちゃん!おたまじゃくし、吸われて干からびんのかなぁ?」
「おたまちゃん、エサになっちゃったなぁ。」 「だって、食べな死ぬやん?」
すげえなぁ。 子供ってダイレクト。 そうさ!生きるってそういうことさ!
お風呂から上がって、パジャマに着替える。
モックンとミーは、まだもう少し洗うとか言って出てこないので、 マルだけ連れてリビングに。
シャツとオムツと、パジャマが置いてある。
ホカホカのマル、パジャマをつかんで、仁王立ちで宣言。 「自分で!」
え?ひとりで着るの? 「むん!」
シャツをかぶる。 頭から出ずに顔から出る。 あごとおでこが首の穴に引っかかる。 「むむむむむ〜!」 ・・・むりやり出た。
ズボンをはく。 右に両方入れたりしていたが、 何とか、はけて、上まで引っ張りあげられた。 前だけ。 後ろはお尻に引っかかってあがってこない。
上着を着る。 うまく袖を通して、ちゃんと着られた。 へぇえ。 じょうずだなぁ。
感心しながら前のボタンを留めてやろうとしたら、 「ダメ!」 と手を叩かれた。
あ、そう。 ボタンも自分でするの? できるかなー。
一番上だけ留めてあげるね。
右手でボタンをつまみ、 左手でボタン穴をひっぱり、 両目を真ん中に寄せながら真剣だ。
ここ。これが、ホラ、こう押し込んで、ホラ、ボタン君のお顔が出たよ。 引っ張り出してあげて。
小さい手がボタンをボタン穴から引っ張り出す。
できたー。できたねぇ。 「ふん。」 口、とんがりまくり。
もう一個。チャレンジ。 「ぬー。ぬー。ぬー!・・・れきない!」 がんばれ、もうちょい。 ほれ、ここに顔が出てるよ。
「むん!」
やったー! ひとりでボタンかけられたねー!
大喜びのマルと母。 帰ってきたばかりの父に得意げに見せる。 「とーたん!こえ!」 「見てー、マルひとりでボタンしたのよー!」
父@ひげ君は、 「マル、よかったねー!、いいからきゃおちゃん、なんか着なさい!」 と言ってました。
へーくしょい!・・・はい。
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