なべて世はこともなし
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2007年05月29日(火) 日本旅行記(4):青い空と青い海を求めて沖縄へ(1)

沖縄!おきなわ!!OKINAWA!!!


青い海!(「美ら海」っていうんですか?)そして、青空の広がる南国の島!カタカナ英語で言えばトロピカルアイランド!Q州・沖縄と一つのエリアとされる場所に20年も住みながら、行ったことのない島。行く前から心躍ります(心が躍りすぎて不必要に!マークが並んでいますが気にしないで)。


というわけで、結婚式も終わり、ゴールデンウィークもそろそろ終盤という5月5日に向かったは羽田空港。ゴールデンウィークのユーターンラッシュが始まったんじゃないかと思いつつ羽田に行ってみると…





空いてます。実に、空いてます。そっかー、ユーターンラッシュってのは地方から都市部なんだなあ。などと思いつつ搭乗ゲートへ。





見えてきました。テクノジャンボ。やっぱりヒコーキというものを思い浮かべると真っ先にうかんでくるのがこのジャンボ…ってくらい有名(…だと少なくとも私は思う)。なんか福岡=羽田線などでは結構乗りなれているこのジャンボも、沖縄に行くとなると輝いているように見えるから不思議です。


そして、搭乗ゲートに行ってみると、おーい、本当にここでいいのか…というくらい人がいない。乗ってみると…やっぱり人がいない。


今回は、きっと眺めがいいだろうという理由で2階席を事前に指定(←気がついてない方。この文には突っ込みどころがありますよ)。だいたい2階席はビジネスクラスという設定が多い中で、2階席が普通席というのは珍しく、かつ、ありがたい。で、その2階席と言えば…





80人だかが乗りそうな席に座っているのは私たちを入れて10名もいない。ちなみに左に写りこんでいるのは私の指です。こんなミスを犯したのは写ルンです以外では初めてです。


そんなわけで、離陸後ほどなくしてスッチーさんが私たちの席にやってきた。


スッチーさん:「お飲み物は何になさいますか?」


…あ、なるほど。これだけの人数じゃあカートを持ってくる価値はないやね。ビールを飲みたかったのだが、このあとレンタカーを借りなければいけなかったのでじっと我慢。お茶にする。





その後もたとえこのすかすか状態でもかいがいしく献身的に働くすっちーさん、ほとんど私たちの席専属のスッチーさんとなり、お茶のおかわりだ、キャンディだ、アイスクリームだ(これは有料だった)、新聞だといろいろ持ってきてくれる。


この異常なまでの親切さとこの機内のすかすかさが気になって仕方ないアホな私は1階席まで探検に行くことにした。


2階席の最後方、つまり階段のある位置にはギャレー(台所)もある。つまり1階席に行くときはこのギャレーの前を通り過ぎなければいけないわけ。通り過ぎようとすると私たち専属のスッチーさんがさっそく


スッチーさん:「お客様、お手洗いでしたら、最前方にございます!」
私:「いえ、ちょっと散歩に行きたいだけですから」



と、逃げるように1階席へ(って、別に悪いことをしてるわけじゃないんだけど)。


1階席の惨状…じゃなかった、すかすかぶりは想像を絶するものだった。階段から、トイレまでの十数列は完全に空。一列10人だかが座れる席が十数列にわたりすっからかん。こりゃ、この500人以上乗れるジャンボ機に50人も乗ってないという空前絶後のすかすかぶりだぞ。まさに文字通りの全日


つまり、今話題のプロペラ機Q400でも間に合う数の客をジャンボ機で運んでいるわけ。こんな珍しいことはめったにないから、一番後ろまで見に行こうと決めたのだが、中央のトイレの前に差し掛かった瞬間、スッチーさんが私の前に立ちふさがり


スッチーさん:「お手洗いですね。こちらへどうぞ」


ご丁寧にトイレのドアーを開けてくれた。


小心者の私はそのまま用事もないトイレに入りましたよ。


全日空さん親切すぎ…と、意味もなく手を洗いながら考える私。海外に長く住んでいる日本人が日本に帰るときに日系の航空会社を避ける人がいる…って気持ちがわかる気がした。それがいいっていう人も多いだろうけど、過度の親切も考えもんだわ。ともあれ、すかすかのジャンボの機内を最後まで歩こうという私の夢は潰えたのでした。


なお、全日空さんの名誉のために書き添えますが、帰りの那覇発の便は完全に満員(スッチーさん談)だったそうです。もっと言えば、この便が出たわずか5分後に臨時便で777を飛ばしてたくらいだから、帰りの便の混み具合は容易に想像できます。





それから20分も空港周辺をトンビよろしくぐーるぐる旋回してようやく那覇空港に到着。読者さんから「5月5日の沖縄は必ず雨だよ」と言われていたので覚悟はしていたが、沖縄の空はどよよーんとした曇天。そして空港ビルを出たとたんにむわっと感じるもさもさーっとした湿気だらけの空気。気温は25度前後ながら、蒸し暑さへの耐性が7年だかのアイルランドでの生活で完全になくなってしまった私にはつらい。


ちゅうかさ、蒸し暑いのはまだいい。が、私は聞きたい。


沖縄の青い海と、青い空は一体どこに行ったら見られますか。


シャトルバスに乗り向かったのは某レンタカー会社のオフィス。割引のきく他社でもよかったのだが、この大手のレンタカー会社を選んだ理由は、ホームページ上に「国際免許でも貸し出しをしますよ」と明記してあったから。そう。日本の免許などとうの昔に失効してしまっている私、日本で車を運転するときは国際免許証を使っているわけ。沖縄まで来て、「日本の免許がないと車は貸せません」とか言われたらヒサンなので、ホームページ上で問題ないと書いてあったこの会社を選択した次第。


それで、ネット上で予約をしたのは2ヶ月も前だったのに、すでにマーチやヴィッツといった小型の乗用車は出払っており、申し込めたのは、大型車か軽自動車。大型車を借りるほど金のない私は軽自動車を選択。


レンタカーの営業所で、果たして大丈夫だろうかと一抹の不安を持ちつつ国際免許を見せると、係りの人は別段驚いた様子もなく手続きをしてくれる。で、軽自動車が出払っていたのかサービスかはわからないが、借りたのは1200ccのスズキのスイフト。これは軽ではなく立派な小型の乗用車。日本では当たり前なのかもしれないが、アイルランドではほとんど見ないナビもちゃんとついている。


で、ナビをセットして最初に向かったは首里城。…とことん基本に忠実な選択といえる。


首里城の基本を知りたい人はWikipediaで調べてもらうとして、ナビさんの正確な指示で迷うことなく首里城周辺に到着。首里城周りの観光客狙いの駐車場への呼び込みを無視しつつ(それにしても「レンタカー優先駐車場」とは言うに事欠いて何言ってんだかと思った)、県営の駐車場へ。


ゴールデンウィーク真っ只中で鬼のように混んでいることを予想したが、その実、ここでもがらがらーすかすかー。どうやら、私が行くところは人が避けるらしい(まあ、もう午後も3時を過ぎて、雨模様だったから、誰も首里城なんかに行きたがらなかったのかもしれないが)。


話はそれるが、ここで、トラブル発生。車を件の県営駐車場に停めたはいいが、キーが抜けない。スズキの車にはじめて乗ったので、何か特別なキーの抜き方があるかと思い、エンジンキー周りをああでもないこうでもないと触るが、どうあっても抜けない。10分後に諦めて、電話で友人に助けを求めると、オートマのギアをガチャガチャやってみるといいよとのこと。言われたとおりやると…抜けた。これが何だったのか未だに解らない。





ほんで、雨の中歩き出すと、ほら来ましたよ。観光客向けの記念撮影をさせようと着物を着たお姉さん数人組が。「んなもんいらん」と蹴散らしつつ、お姉さんたちのいる右側を避けて左側から撮った写真がこれ。よく見ると、着物のお姉さん達に捕まった被害者親子連れさんが、クイズ100人に聞きましたでハワイ旅行が当たったかのような花飾りを首から下げてますな。


あ、これ、2000円札の門じゃん。


…と、撮りながら気がついた(それくらいの予習をして行けよ)。


話は更にそれるが、Mausiの持ってきたお札、なぜか2000円札が大量。数日前の新聞報道によると、発行された2000円札の約8割が日銀の倉庫で眠っているらしいが、実は残りの1割は海外の銀行かどっかで眠ってるんじゃないかという気がしてくる。


もっと話をそらすと、わが愛しの世間知らずのMausiさん。2週間日本にいるのに持参した日本円はなんとたったの5万円。で、そのうちの3万円が2000円札だったというオチつき。5万円など結婚式のご祝儀でそのほとんどは飛んでしまうわ!(しかも2000円札など結婚式のご祝儀にできるかい!)ま、かくして、その数倍の金額を私が散財したことはご想像に難くないかと。


んな家庭の事情の暴露はどーでもいいとして。皆様、こちらが、首里城でございます。







見ての通り、誰がどう見ても日本じゃない。行ったことはないけど中国の影響をかなり色濃く受けているのではないだろうか。そんな中で内部の書院なんかは日本ふう。ま、つい最近再建されたものだから、どこまで昔に忠実なのかは大いに疑問の余地があるのだが。





そんなこんなで首里城見学を終えて、向かったのは3泊ほどお世話になるホテル。那覇空港や首里城が沖縄本島南部にあるのに対し、ホテルは中北部にある本部町。なんで、そんなとこにしたかは、行った先のホムペのトップページを見てくだされば解るはず。


こちら、そのホテルのホムペ


ご覧いただけましたでしょうか。私は、友人にこのホテルのホムペを紹介されて、この写真を見た瞬間に、他のホテルを探すことなくそのまま予約をしてしまいました。このどこまでも青い海辺の、白い砂浜に建つリバーサイドホテルならぬシーサイドホテル。これこそが私が勝手に思い浮かべる沖縄のリゾートです。日航だかなんだかのホテルに泊まれるような御身分では私はもちろんありませんが、そことはまた違う素晴らしい環境と言えると思う。



ところが。予約してから気になったので、グーグルマップで周辺の地図を見てみた。確かにホテル自体は海辺にあるが、そう遠くない場所に採石場らしき場所がででんと構えていて、もしかしたら、これ、かなりうるさいとか、埃っぽいんじゃないだろうかという不安を抱く。ま、予約をしてしまったんだし、行ってみれば解る。


沖縄の道を運転していて気がついたのだが、沖縄の道は二つの意味で異常。まず、制限速度が異常に低く設定されている。法定速度(60キロ)で走れる場所などほとんどない。Q州ならば60キロ、アイルランドならば100キロで走れそうなところに、堂々と50キロ制限の標識が掲げられている。





こんなまっすぐで気分のいい道にも制限速度50キロの表示。


さらに、もしかするとこれらの事実はつながっているのかもしれないが、沖縄に到着したその日、信号待ちなどでの発進時にどんなに気をつけてアクセルを踏んでもタイヤが空回りをするのだ。そりゃ路面は雨で濡れていてお世辞にもいい状況とは言えないまでもこれはひどい。タイヤがよっぽど減っているのかと思い確認したが、レンタカー屋さん疑って悪かった。タイヤはまだまだ新品といっても通用するくらいのもの。


この件はどーしても気になったので、レンタカーを返す時に何気なく聞いてみた。レンタカー会社の係りの兄ちゃんいわく


係:「沖縄の道路の舗装は本土のそれと違って滑りやすいんですよ」


詳しく聞いたところによると、沖縄の道路舗装はコーラルリーフロックなる石灰岩が含まれていて、それがいけないらしい。路面がぬれるとコンディションが一気に悪化するそうな。こうなると、アイルランドのあのタイヤがすぐに減ってなくなる荒い路面の舗装も悪くないと思えてくるから不思議。


えらく長くなってきたので途中ながら続く。


2007年05月23日(水) 日本旅行記(3):理想の結婚式について考える。

結婚式。未婚の私は当然まだやったことがないのですが、自分の結婚式をイメージすると何かしら譲れないものがあるのではないかと思います。たとえば、式は絶対に白い壁の海辺の教会がいいとか(どこの夢見る少女やねん)、披露宴は気の置けない仲間内だけでひっそりやりたいとか人それぞれだと思います。私はと言えば…特にこれと言うのはないですが、強いて言えば、お金をかけずに気取らず、心温まる式…なんてかっこよすぎますか。そうですか。


ともあれ、5月3日の都内の恵比寿何とかプレイスにあるホテルで、私の親戚とその奥さんの結婚式が行われました。ダブリンにも支店がある高級ホテルチェーンでの結婚式。金持ちでもないのにこんな場所でやらなくてもいいのに…と傍目には思うのですが、どうも奥さんのほうに「譲れない結婚式」というのがあって、その「譲れない」の理想がかなり高そうな模様。まずは場所。「別に区民会館でもいいじゃん」という私の親類の側のダンナさんが言ったらしいのですが、その結果


奥さん:「そこでやりたいなら誰かほかの人とやってください」


とにべなく断られたそうな。


まあ、それに対し、「そんなわがままは許さん!」と亭主関白を決めるのもいいでしょうし、「ならそれでいいよ」と妥協するのも正しいでしょう。私なら妥協しますね。一般論として、女性は男性より結婚式に対する思い入れが強いと思われるので(根拠なき推論)、下手に妥協を重ねた結婚式なんかをしたら、死ぬまで文句を言われそうです。


ともあれ、奥さんが夢見ていた結婚式(披露宴)が始まりました。


まずは新郎新婦入場。


ここで私には譲れないことがあります…ちゅうか自分的には「常識」だと思うのですが。すなわち…


結婚式の入場の曲はワーグナーだかメンデルスゾーンの結婚行進曲に決まっている。


世の中にはドライアイスの中をゴンドラで下りてくるような恥ずかしい人もいるようですが、それでもそのときの曲ってのは結婚行進曲に決まっています(…と、少なくとも私は今日までそう思っている)。ところが、新郎新婦の入場です!と司会者が言ったとたんに流れてきた曲は、私の常識の範疇から大きく逸脱した曲だった。


…ん?この曲知ってるぞ。なんだっけ?とイントロが流れている間に考えた。曲が始まるまで思い出せなかった。その曲は


岡村孝子のフォーエバーロマンス


J-POPかい!


そういえば、中学生だか高校生のころ、一時期岡村孝子が好きだったころがあった。その時に、今にして思えばこの背中が痒くなるような曲が好きだったころがあった。だけど、この曲を自分の結婚式に使おうなんて、こと、自分の結婚式の入場の曲に使おうなんて夢にも思わなかったなあ。


そこから始まった結婚式。もういちいちは書かないけど、いろいろ型破りでして。新郎新婦はそのままウエディングケーキに直行。そして入刀。乾杯の前に。乾杯は乾杯で、私もよく知っている某都議会議員さんが、「私は政治家です。『乾杯』は『完敗』なので、合図は『おめでとう』にします」とか言い出すし(これは「なるほど」と思った)。いい結婚式だった。だけど、かなり型破りだったことは間違いない。


で、うちのMausiに結婚式の感想を聞いてみた。


「私、日本式の結婚式はやりたくない」


ほう?そりゃまたなんで?


「だってお嫁さんが、お色直しだ何だって、会場にいない。この(コースの)料理が食べられない!」


…そうですか。自分の一世一代の大イベント結婚式も食欲で片付けてしまうわけですか。


そういえば、岡村孝子のフォーエバーロマンスを聞いていたころ、新井素子の自伝的といわれる小説「結婚物語」を読んだことを思い出した。記憶が正しければ、その中でも奥さんが、「新婦が食べられるのはメロンだけ」と嘆いていたな。


かくして、結婚式が終わった数日後にこの疑問を奥さんにぶつけてみた。


「ああ、それ?メインコースの料理は後でルームサービスしてもらってしっかりいただきました」


とのこと。


なるほど。ちゃんと無駄なくできているのですね。と感心をしました。


はい。翌日はいよいよ沖縄へ。続く。


2007年05月20日(日) 日本旅行記(2):東京(川崎)の隠れた名所?

自信を持って言いますが、私の彼女Mausi(仮名)はフツーじゃありません。その事実は、次の一行をもって簡単に証明することができます。


理由:「私の彼女だから」


私のような非モテ系変人についてこようというその根性が信じられない。その奇特ぶりに感謝しつつも、やはり彼女はヘンだと思うわけです。


東京に着いた翌日、私は彼女にどこに行きたいか聞きました。さあ、もしあなたが初めて日本を、そして東京を訪れたとして、行きたいと思うところはどこですか(正確には彼女は以前にも東京に滞在しているのだが)。ガイドブックを指さす彼女の指先にあった地名は…


上野公園


うん。誰が何と言おうと、あんたはただ者じゃない。なにせ、上野公園なら、地下鉄一本で行けるし、しかも、金もかからない。はいはいはい。喜んで上野公園にお連れしましょう。


というわけで、向かったのは地下鉄の駅。そこで私は人智を超越した案内を発見。


Upper length of sleeve of ground elevator
Transfer examination of tickets floor





ハァ?


この日記を書くにあたって、この案内を十回以上読み返した。そして理解しようと努力した。そのうえであえて言いたい。


日本人の私にも意味がわかりません。もっと言えば、日本語ですら意味不明。


閑話休題。ゴールデンウィーク真っただ中の上野公園。どんなに混んでいますやらとある程度の覚悟をしていったのだが、その覚悟は肩透かしに終わる。なにやら上野動物園には長蛇の列があったりとか、私たちが訪れた国立博物館も特別展のダヴィンチ展は混み合っていたようだが、常設展はまったくがらがら。待つこともストレスを感じるとこもなく中で鑑賞。悲しいかな日本史に全く興味のない私、すべての展示の感想は「ふーん」以上でもそれ以下でもなかった。


で、翌日。また彼女にどこに行きたいか聞いてみると、ドイツ語のガイドブックに「隠れた名所!」という但し書きつきで書かれていた場所を指さす。


日本民家園。


…ってどこよそれ?


ドイツ語のガイドブックを一生懸命読んでみると、どうやらそれは小田急線の向ケ丘遊園駅にあるらしい。それにしてもドイツ語のガイドブック、小田急線をS-Bahnと書いてあったのには笑ったが。ともあれ、そりゃ東京に5年以上住んでいた私が見たことも聞いたこともない場所なんだから、「隠れた名所」には違いないような。


かくして、東京を地下鉄で横断し、小田急線に乗ることほぼ1時間。未だに降り立ったことのなかった向ケ丘遊園駅へ。そこからてくてく歩くこと15分…





なるほど。そんなもんが確かにあるわ。





結論から言うと、確かにここは面白かった。神奈川県内はおろか、東日本一帯から移築された古民家25軒がこの多摩丘陵の一角に移築されている。こんな感じで。





さらに、時間がなかったので行けなかったのだが、隣は岡本太郎美術館。ここ、一日潰せますよ。しかも、お金をかけずに。


蛇足ながら、この日本民家園を去る時に出口のガードマン氏、彼女に向って実にきれいな英語で


Thank you for visiting us.


と言われた。


こりゃガードマン氏はきっと「決まった」と心の中でほくそ笑んでるに違いない。で、彼女に言ってみた。


私:「今の人、きれいな英語を話してたね」
彼女:「え?誰か英語を話してたの?」



聞いちゃいねえ。


で、翌日は結婚式。続く。


2007年05月16日(水) 日本旅行記(1):これがSASのビジネスクラス

SAS、スカンジナビア航空ってロクな会社じゃないと乗るたびに思う。この会社、ビジネスクラスなどの金を払った人には優しいけど、エコノミークラスの客の扱いはゴミ以下…という印象を持っている。こと、ヨーロッパ内のフライトでその思いを強くする。


この会社、ヨーロッパ内では、ビジネスクラス、プレミアムエコノミークラス、エコノミークラスと、100人くらいしか乗れないような小さいヒコーキでも無理矢理3クラスのサービスを実施。たとえば100人乗りのヒコーキに70人の予約があったとする。で、そのうちの60人がエコノミークラスの客だったとすると、エコノミークラスの客をヒコーキの後ろから隙間なく詰め込んでゆく。


かくして、前方のビジネスやプレミアムエコノミー席には1列に一人とかしか乗ってないのに、エコノミークラスはまったく隙間なく客が乗っている状態になるというわけ。ビンボー人のエコノミーの客(わしのこと)に言わせると、「何で前のほうが空いてるのに、わしらは隙間なく狭い空間に押し込められているんだ!」と言いたくなるわけ。


確かに、金をたくさん払った客を大事にする、差別化するというのは正しいやり方だとは思う。だけど、ビンボー人の私に言わせると、ロクなもんじゃない。はい、称してビンボー人のひがみと言います。


ともあれ。4月の終わりのある日。コペンハーゲンから成田に向かうヒコーキのエコノミーエクストラ席に、マイルを使ってまんまとアップグレードに成功した私のキトクな彼女、Mausi(仮名)と私の姿がありました。エコノミークラスには若干の空席があっただけで結構混み合っていたものの、このエコノミーエクストラ席はほとんどガラガラ。


エコノミーエクストラ席の最前列を確保したので前は広く、しかも、後ろの席は偶然空席だったので、後ろに気を使う必要もない。これはいい感じだ。そう。ビンボー人どもは後ろの吹き溜まり席に固まっていればよい(と、マイルを使って下克上に成功したので、この日記の最初と立場が逆転しているので言うことも矛盾しまくっている)。


エコノミーエクストラの席、シートはビジネスクラスと違ってフルフラット(ベッド)になったりはしない。だけど、席の間隔(シートピッチ)が広めなので、エコノミークラスとは疲れ方が比較にならないくらい違う。






で、私がいつもやるインチキは、離陸後落ち着いたら、シートの前にこうやってスーツケースを置くわけ。そう、即席の足置き。いくら短い足でもこうやって足を伸ばしていると疲れ方が全く違う(注:よい子は備え付けの枕を足枕にしてはいけません)。





ただし、エコノミーエクストラクラスの食事はエコノミークラスとほとんど変わらない。ビンボー人にはとことん冷たいSAS、なんとエコノミークラスでは食事の選択肢はない。スペシャルミールを事前注文していない限り、このチキンが選択の余地なく配られる。





が、エコノミーエクストラ席ではそのチキンまたは、この魚かの選択肢が出てくる。ちなみにその頃ビジネスクラスではコースミールが出ているわけですが。


ちなみにMausiはチキンを頼み、私は魚を頼む。が、お互いに「外した!」ということに気がつき交換。うん。二人で旅するっていいことだ。


ご参考までに、前回乗ったビジネスクラスでのミールをご紹介しますか。言わずもがなですが、往復で3−4000ユーロも払えない私、マイルを使ってのアップグレードです。




まずはウェルカムドリンク。シャンペン。ちなみに、エコノミーエクストラ席のウェルカムドリンクはオレンジジュース。エコノミー席は…なし。もっとちなみにシャンペンはエコノミー席では有料。エコノミーエクストラ席では無料。





こちら食事前のスナック。エコノミー席では小さなお菓子の袋。雲泥の差。





こちらスターター。このイクラとサーモンって、いかにもスカンジナビアの本領発揮という気がする。さっきから私の油臭い足が写りこんでますが気にしない方向で。





格好だけなのか、それとも本当なのか、ビジネスクラスにはシェフが乗ってます。





こちらメインコースのダック。正直に書きます。今まで食ったダックの中で一番うまかった。





参考までにこちら和食のチキン。一緒に飛んだ友人のをつまみ食いしたが、ダックに比べるとハズレ。





食後のデザートも優雅。甘党の私は「ケーキを二つよこせ」と要求(お前はコドモか)。ちなみに、エコノミークラスでは食後のアルコール(食前と最初のミールと一緒に出されるアルコール以外)は有料。セコいというかなんというか。





ビジネスクラスおよびプレミアムエコノミーではアイスも出ます。エコノミー席は…。




ビジネスクラス専用のセルフサービスカウンター。絶対にフラッシュを使いたくなかったのでぶれてますがご容赦を。とにもかくにも、そりゃ払っている金額のケタが違うよ。だけどさ、ここまで露骨に差別していいもんかね。


と、まあ、ビンボーには縁のないビジネスクラスをここで紹介したところで、続く。



2007年05月11日(金) ただいまQ州

ちょっと時間が空いたのでプチ更新。

元気にQ州にいます。明日東京に戻り、明後日はダブリンへ(劇鬱)。ただし、ヒコーキキャンセルのためコペンハーゲンに一泊というオマケつきですが。

いろいろネタはできました。沖縄でもいろいろしてきたし。火曜日以降更新しますのでよろしくです。


2007年05月01日(火) 日本ってのは安い!と一人で感動する

日本ってのは、安い!と一人で感心してます。もちろん最近のユーロ高が最大の理由なのですが。日本に着いて、まず空港内の両替所でユーロを両替。ダブリンのBOIで1ユーロ155円だったのに対し、成田では158円。確かにこの間にレートは1円くらいユーロ高に触れたけど、それでも成田の方が得。さらにBOIでは6ユーロほど手数料を取られるというおまけつき。もっと言えば、何回も銀行に電話したり、足を運んだり、駐車違反の切符を切られることもなし。


t>結論:両替は日本でという読者さんの意見は正しかった。


というわけで、次回からはおとなしく日本で両替します。


で、それから有料特急のスカイライナー。1,920円と聞くと高いが12ユーロと聞くと急に安くなる。そこから始まって、一事が万事、自販機のペットボトルのウーロン茶だって1ユーロしないし、東京の端から端まで電車に乗ったってたったの5ユーロ。逆に日本からアイルランドを訪れた人はきっと苦労してんだろうなと思いつつ、ひとりでにたにたしてます。


その他いろいろあるのですが、時間がないので今日はこれで退散。




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