なべて世はこともなし
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2002年06月30日(日) 前略Seanさん...

どうも、はじめまして。くされアイルランド人のショーンと申します。
私は日本に4年間住んでいて、とても楽しかったです。もちろん、好き
じゃない部分(ATMが24時間じゃないこと、夜の電車が酒臭いこと、
サービス過剰なこと)もあったけど、基本的に日本や日本人が大好き
です。

このサイトを訪れる日本の方はアイルランドでの生活に不満があるということがよくわかりました。しかし、ひとつの大きな疑問があります。アイルランドがこんなに嫌いだったら、どうして未だにアイルランドにいるんですか?「アイルランドの真実を伝えるため」とか「日本人にアイルランドがこんなにひどい国を教えるため」もういいんだけど、ちょっと偽善的すぎるではないでしょうか?まず自分の幸せが第一だと思うので、幸せになれるところに行ったほうがいいのではないでしょうか?どの国でもいいところとわるいところはあるはずだけど、本当にアイルランドに何もひとつのいいところが見つからないというんだったら、ほかの国に移ることを考えたほういいんじゃないでしょうか?

最後に「真実」というのは人によって違うので、なんであなたがアイルランドにいる真実を見つけてほしいです。

以上、くされアイルランド人からの投稿でした。




ショーンさんはじめまして。掲示板への書き込みありがとうございます。少し長くなりそうですし、少しまじめに返信する必要があると思い投稿を日記にて返信します。ご了承ください。


ショーンさんはこのサイトを「アイルランドに対する悪意ある『偽善的な』サイト」と取られたようです。確かに、私の書き方は乱暴ですし、そういうふうに取られても文句は言えないかもしれません。


基本的に私のこのサイトの方針は「是々非々」です。これは過去の掲示板に何度も書いています。いいことがあればいいこととして書きますし、逆に悪いことがあれば悪いこととして書く。そういうふうにして一年ほどこの日記を続けてきました。が、「アイルランドに何ひとつのいいところが見つからない」とは書いていません。いいことはいいこととして書いてきたつもりです。


まず何よりも指摘しておきたいことは、私はアイルランド人に対し、悪意、もっと言えば憎悪の念を持ってこの日記を書いてはいません。もしそう感じられる文章があったのならば、アイルランド人の私に対する悪意に対する反応と取られて結構です。私は悪意ある人間には悪意を持って接しますが、そうでない人間には決して悪意を持って接しないようにしています。ちなみにショーンさんはご自分を「くされアイルランド人」と書かれていましたが、私は日記の上でその言葉を使ったことは一度もないはずです。くされバス会社、くされ銀行などとは書いた記憶はありますが、「くされアイルランド人」とは一度も書いていません。この点からぜひショーンさんに理解していただきたいことがあります。私は決して、アイルランド人を憎んだり嫌ったりはしていないことです。


私のこのサイトの目的は、「日本人にアイルランドがこんなにひどい国を教えるため」とは思っていません。ただ、アイルランド関係のサイトが数多くある中で、私の知る限りではただのひとつも、アイルランドの生活者からの視線から切り取ったものがないという意味で、ひとつのアイルランドの側面を伝えられればと思っているというのは事実です。が、それは「アイルランドがいかにひどい国か」を伝えるということと同義ではないということを理解してほしいと思います。


ここで考えて欲しいのは、私たちは果たしてどのくらい幸せかということです。自分の生活が何不自由なく、毎日が本当に充実しており、素晴らしい家族や友人に囲まれ、悩みがひとつもない…という人が果たしてこの地球上にどのくらいいるでしょうか。私が考える限り、何かの宗教で洗脳でもされていない限り、そのような人はほとんどいないと思います。たいがい、やりたくない仕事をして、つまらないお金のことにくよくよしたり、自分の将来に不安を持ったり、そんな感じでそれぞれが多くの悩みや不満を抱えながら生きているのではないかと思います。私だってそうです。


これは私がアイルランドから出ても同じことです。仮に日本に行ったとしても、アイルランドではなかった別のストレスや不満がきっと出てきます。世界中のどこに行ったって同じです。「地上の楽園」などはきっと存在しないものだと思います。あえて一つ違いを上げれば、日本で起こる不満は、きっと日本人の目線から見て驚きに値しない当たり前のことで、あえてウェブに載せても目新しくない…ということになるかもしれません。


現在私はアイルランドに住んでいます。ここが私の生活の舞台です。その中で起こることのほとんどはいやな話、辛い話ばかりです。一日のうちに100のことが起こるとするとそのうちの90、あるいは95はきっといやなことではないかと思います。ただそれは「アイルランドにいるから」ではなく、「生きているから」だと私は考えます。そのいやなことの質が外国に住んでいるので日本のそれと違う。そこを読者の方が面白おかしく読んでいただけるのであれば私はこのサイトは成功だと信じています。


上にも書きましたが、ネット上にはたくさんの日本人がアイルランドに対するサイトを持っています。そのサイトのほとんどすべてはアイルランドへの旅行記です。人間、旅行だとかそういう日常から離れると、きっと一日のうちに起こることの100のうち90か95はいいこと、新鮮な驚きに変えられると思います。そういう新鮮な驚きを写真で紹介することに私は何の異議も唱えませんし、いいことだと思います。


しかし、私がいつもこの日記で書いているとおり、「観光することと生活することは違う」というのはこの点が言いたくてのことです。住むことによっていろんな不満や問題が出てくる。この問題は、何度も書きますがアイルランドのに住んでいようと日本に住んでいようとスワジランドに住んでいようと質の違いはあれ同じことです。ショーンさん、あなたが日本にいらっしゃったときどうでしたか?最初の数週間は楽しかったけれども、だんだん自分の日本での「滞在」「生活」に変わってくるに連れて、いやなことやつまらないことが増えてきたのではないでしょうか?


もっと書けば、ショーンさんも人には言いたくないような本当にいやな体験を日本でされたのではないかと思います。例を挙げれば人種差別などがそれにあたります。「ガイジン」というだけで不必要に警戒されたりしたことはありませんか?


私はそういう本当にいやなことはこの日記には書いていません。町中でひどいことを言われて掴みかかったこともありますし、10代の子供に石を投げられてケンカしたこともあります。ショーンさん、なぜ私がそういう本当にいやな体験をなぜ書いていないのか分かっていただけますか?それを日記のネタにして「これだからアイルランド人は…」という書き方をしなかったのはなぜだか分かっていただけますか?


もう一度だけ繰り返し書きます。このサイトの目的は「日本人にアイルランドがこんなにひどい国を教えるため」では決してありません。もしそういう側面を感じられたとすれば、他の「観光客」の視点のアイルランド関係のサイトに反旗を翻して「アイルランドも決して地上の楽園ではなく住んでみるとこういうところだよ」と言いたいだけのことです。むろん、アイルランド人のショーンさんが何も知らずに読まれたら確かに不愉快になる表現も多いとは思います。その点に関してはお詫びをするしかありません。


が、すこし大げさな言い方を許してもらえば、私のこのサイトでの表現ははある意味で「アイルランドに対する逆説的な愛情」と取ってもらえれば嬉しいです。これは私が言ったのではありません。とあるサイトの管理者の方が、私のサイトの紹介をするときに使われた表現です。この言葉、私は大変にありがたく思いました。ちゃんと私の言いたいことを偏見なしに読み取ってくださった方がいらっしゃることを発見したからです。


最後に、ご存知の通り、電子メールやウェブサイトなどコンピューターの上では言葉がどうしても悪意を持って取られる傾向があるようです。もし、ショーンさんがダブリン近郊にお住まいなら、一度パブにでも行きませんか?こんな日記上ではなくたぶんショーンさんが納得していただけるようなお話ができる…そう信じています。今後、ショーンさんがこのサイトの常連さんになってくれ、アイルランド人としての意見を聞かせていただければ私は本当に嬉しく思います。そういう意味でこれからもよろしくお願いします。


2002年6月30日
Snigel@アイルランド真実紀行管理人




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2002年06月29日(土) アイルランドへ車を輸入するのは損か得か?(その4)

(4)で、車を取りに行く


そろそろ車がやって来る…という頃、海運業者から手紙がやってきました。


「X月X日に車が来ます。引き取りに来てください」


…場所も何も書いてない。


で、私はその日になれば車を引き取りに行けるものだと信じていましたが、そうは行きませんでした。と言うのも、保険のほかにも通関や、車検などいくつかの関門を突破しなくてはいけなかったのです。


関税。これがアイルランドに車を輸入する際の大きな問題点の一つになります。「車のアイルランドでの中古車市場での実勢価格に対し一律21%」の関税がかかります。私は関税対策として、日本から


「領収書

この車 四万円だったけんね

XX自動車販売」



という領収書を用意しました。4万円の21%なら70ユーロくらい…なんて話はうまく行かず、私の90年代前半の古い4ドア車(パワステ・パワーウィンドウ・オートロック・エアコン等フル装備)ですら1200ユーロの関税を取られました。まあこれもいい加減アイルランドのこと、どうやって値段を決めているかなんてテキトーそのものだと思うのですが。


そのほかに港の保管業者への謝礼などがかかりました。で、私が丸投げした業者さんが全部やってくれたので、私は1週間後に港に車を取りに行っただけ。簡単でした。


で、この業者さんにも300ユーロほどの代行料を払ったのですが、私は本当に面倒な作業の一切をやってくれたので、払った価値はあったと思います。で、この業者さんに、「またこの輸入代行を仕事としてやりたいか」と聞いたら、「手間ばかりかかってかねにならないので絶対にいやだ」とのこと。業者さんの名前の公表は控えさせていただきます。


ひとつのヒントとして、ペーパーワークだけを50ユーロ程度で代行してくれるらしい日本的にいえば代書屋さんがBus Alas(中央バスステーション)から半径100メートル以内にあります。ここに頼めばお金がいくらかセーブできるでしょうが、港、本当にどこに何があるか分かりません。噂では自分でやろうとすると担当者を探したりなんだかんだで丸一日かかるとか。


で、これで終わったと思うのは甘い。まだ、「道路税」(Road Tax)なるものを払いに行かねばなりません。これ、年間で車の大きさによりけりですが、乗用車なら200-300ユーロ程度かかります。ここには、輸入したときの証明書と保険の証明書などが必要です。まあ、これ自体保険の事務所に行けばいいだけのことで簡単です。これが終わった時点で完全に終了。


さて。ここで、私がしたことが本当に損だったか得だったか考えてみたいと思います。


船賃(日本国内での移動を含む)15万円
アイルランドでの諸費用おおよそ500ユーロ
税金(関税)1200ユーロ。



ざっと計算して、車両本体以外のところで3000ユーロ近くかかっていることになります。で、私の輸入したのと同じ年式の同じ車、たぶんアイルランドでも同じくらいの値段で買えます。そういう意味ではまさに骨折り損です。


が、車の程度(走行距離や管理状態・整備状態など)は日本からの輸入車の方がはるかにマシです。洗車が趣味とかいう人間がいるのは私の知る限りでは日本とドイツくらいです。で、一番最初に書いた通り、こちらの中古車は酷使され相当な長い距離乗っています。日本からの輸入車は走行距離がはるかに少ないので、「業者がメーターを戻している」という噂がまことしやかに流れる始末。


さらに、エアコンというのは(たぶんそれほど必要ないからでしょうけど)あまりついていないようです。と、車の質、さらには今後かかるであろう修理などのメンテナンスの費用を考えると、私は日本から車を輸入する方が得だと思うのですが。


自分の車だったら関税なども免除されるようですし、たぶん私よりももっとうまく立ち回ることも可能だと思います。車を輸入する予定のある方、頑張ってもっとやすい方法を探し出してくださいませ。最後になりましたが、この話、私の知りうる範囲でできるだけ正確に書きましたが、間違いなどがあっても責任は負えませんのであしからず。メールや掲示板でご指摘頂ければ随時訂正いたします。




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2002年06月28日(金) 1/3がいなくなった...

うちの会社…と言っても私が社長というわけではなく、私がヒラ社員として勤めるというだけの話ですが…ともあれ、うちの会社、カッコ良くいえばとってもマルチナショナルな会社です。悪く言えばガイジン混成部隊。何でも屋。で、前の会社もそうだったのですが、こういうガイジン混成部隊の会社はこの時期になるとひとつ大問題が起こるのです。


人がばたばた辞めてゆく


なんとなく想像がつくと思うのですが、アイルランドくんだりまで来て働いているガイジンというのは、若い人間が圧倒的に多いです。数年の海外での経験を経て、スペインだかオランダだか自分の国に帰っていく…というわけ。特に、ヨーロッパでは、数年の社会経験を積んでから改めて学生になるといううらやましい人もたくさんおりまして。かくして、私は(認めたくないものの)27ですが、この年齢だと前の会社ではすでに年上の部類でした。


で、こうなると今の時期が会社にとって非常に危険な時期なのです。1年とか2年とかの期間働いて、結構使えるようになってきた人間が上のような理由で、年寄りが夏場に暑さに耐えられずばたばた逝くように(番組進行上不適当な発言があったことをお詫びいたします)、結構多くの人間が会社を辞めてしまうのだ。


かくして、うちの会社のうちの部。他はともあれうちの部は半分以上がガイジンという部なのだが、ここの人員20数名のうちなんと10人近くがこの1ヶ月のうちに辞めてしまった。考えてみると1/3がいなくなってしまったという計算になる。


当然の帰結として、業務進行にも多大な影響が出てくる。毎日100あった仕事を30人で手分けをして何とか処理していたところ、20人になると当然、処理し終わらない仕事が出てくる。その終わらない仕事15もそれが毎日毎週積み重なるとえらいことになるわけで。実際、えらいことになってます。私も主任さんから与えられた仕事をまじめに片づけようとすると、インターネットで遊んでいる暇などなくなってしまい…。


来週(つまり来月初め)より7人だかの新人がやってくるそうだが、新人が2年勤めていた人と同じ量の仕事をできるはずもなく。しかも、誰かが新人のトレーニングをしなければいけない。…来週から会社はさらにすごいことになりそうです。土曜出勤で残業代を稼いでやろうと画策する私は多分転んでもただでは起きないしたたかな人間なんだろうなあ。


あ、ただいまさらに社員を募集しておりますが、日本人は募集されておりませんのであしからず。


で、悲しいことには、私と同時に入社したドイツ人の女の子、「仕事が肌に合わない」ということで本日づけで辞めてしまいました。7人のうちの最初の戦線離脱。いつも急かされているようなストレスに耐えきれなかったとのこと。…うーん、ストレスねえ。


そういえば会社の同僚の多くも同じような文句を言っている。「負担が大きい」とか「息をつく暇がない」とか。ちなみに私にとってこのコンピュータの前に座る仕事はまったく肌に合っておりません。はっきり言えば嫌いです。がストレスはまったく感じません。外資の会社とはいえアイルランドにある会社、私に言わせればのんびりしていることこの上ないです。必ず定時で帰れるし、上司に怒鳴られることもないし、陰湿ないびりなどがあるわけでもなし。やはりこの辺の感覚は、日本人とヨーロッパ人ではだいぶ違うなあと感じます。




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2002年06月26日(水) 宅配ピザと薬局に見るアイリッシュのいい加減さ

二日も日記をサボってしまい申し訳ありません。Snigel死亡説が流れる前に更新です。


数日前のこと。うちの住人のうち唯一の女性のくせしてずぼらな住人が友人を連れてうちに帰ってきた。で、夕飯を作るかと思いきやおもむろにケータイを取りだし、アメリカのインディアンの名前を冠した某ピザ屋に宅配ピザの注文。よくもまあ、こんなジャンクフードばっかり食ってて太らないもんだと思う。


ともあれ、ほどなくピザはやってきた。ところがすでにピザは冷めている(なんちゅうアバウトさ)。で、彼女はピザをチンするのだが、チンし終わりいざ食べる段になってピザに異変を発見。



これ、なんだか分かります?調理の段階でピザの下に敷いてあった金属ともプラスチックともつかない物体。言うまでもなくこんなもんまで一緒に配達するのはおかしいわけで。(二つ頼んだうちのひとつはまともだった。)


…ああ、いい加減アイリッシュ。やはりピザ屋もいい加減


もっと言えば、この金属ともプラスチックとも着かない物体ごとチンする彼女のアバウトさ。(彼女はアイリッシュじゃなかったりするのだが)


いい加減で思い出した。本日会社の帰りにBlanchardstown Shopping Centreに買い物に行った。ちなみに車がなければこんな郊外の大型ショッピングセンターに会社帰りになんて絶対に行けない。まあそれはともかく、行っては見たものの、毎度のことながら欲しいなあと思うものは全くなく、しょうがないからいつもの通りBoots(日本からはもう撤退したのかイギリスの大手の薬ドラッグストア)に行ってトイレタリーを買って帰ることにした。


すると、洗顔フォームとリステリンが安売りしていたので買うことに。特に洗顔フォームは「一つ買うともう一つ無料」…つまり実質半額セール中でして。これはおトク。


というわけで、リステリンと洗顔フォームを持ってレジに並ぶ。遅くまで営業している木曜日の夕方のせいかレジはかなり混んでいる。待つこと数分私の番に。


いつも疑問に思うのだが、こちらのレジ係には「まとめ買い」という発想がないように思われる。コンビニだろうと量販店だろうとレジ係の経験のある方なら肯いていただけると思うが、例えば、同じ商品を二つ買うとき、ひとつをスキャンして、あとは、「リピート」ボタンを押して同じ商品を二度スキャンしない。これ、当たり前ですよね。3つ以上あるときは、スキャンする前に「3x」とキーを打ってからスキャンする。これで同じ商品を3度スキャンする手間が省けます。


ところが、こちらのレジ係はそれをしない。一度、何の商品だったか、同じ商品を10個以上まとめ買いしたときに、レジ係(なぜかじいさん)がなかなかスキャンできない商品を何度も何度もスキャンされたとき(所用時間数分)、私の精神はまさに崩壊寸前(発狂寸前)になった。


ともあれ、今日も洗顔フォームを4つ買ったのだが、レジには長蛇の列ができているにも拘らず、係は椅子に座ったまま、同じ商品をアホのように4回スキャンして、


「36ユーロですぅ」


ハナからアイリッシュを信用していない私、頭の中ですばやく暗算。違うだろ。全部で25ユーロか26ユーロじゃないとおかしいじゃあないか。


「確認したいんですけど、これ、一つ買ったらひとつ無料って書いてあったと思うんですが」


というと、レジ係はあからさまにめんどくさそうにレジに備え付けの係員呼び出しボタンを押す。


係員が現れるまでに1分。で、その係員がとろとろ歩きながら店の反対端にある洗顔フォーム売場までいく。その間レジ係は所在なさげにボーっとしている。私は私でレジの後ろに並んでいる人からの目線が痛い。なんだか私が駄々をこねて他の人に迷惑をかけているような錯覚に陥る。


ようやくやってきた係、ひとこと。

「うん、これ、一つ買ったらもう一つ無料だわ」


レジ係はめんどくさそうに今度は取消のため同じ商品を何度もスキャンしはじめ…。(謝罪の言葉など期待する方が間違ってます)洗顔フォーム一つ買うだけで本当に疲れるいい加減な困った国です。アイルランドは。



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2002年06月23日(日) アイルランドへ車を輸入するのは損か得か?(その3)

このシリーズも3回目に突入しまして、私、飽きてきました(←こらこら)。ましてや読者の皆様は…と思うのですが、まあ、明日あたり中休みするかもしれないので今日のところはもうしばらくおつきあいくださいませ。たったひとりくらいこのネタを楽しみにしてくださっている方がいることを願っております。


(3)白昼堂々のぼったくり。アイルランドの自動車保険。


車の輸出、私がしたことは、車の抹消謄本を業者さんに送っただけ。業者さんが全部やってくれたようです。


で、車が届くまで最低6週間かかるということで、私はしばらく車のことを忘れて毎日3時間かけてバスで通勤をしておりました。


車を輸出してかれこれ1ヶ月経とうかという頃。日本の業者さんからメールが来まして、アイルランドでの輸入の作業を代行してくれる業者さんを紹介してくれました。これまたパキスタン人。で、彼にいくらかの代行料を払ってこちらも丸投げ。自分でやれ!というお怒りの声も聞こえてきそうですが、毎日8時間勤務して、3時間通勤した日にゃ、そんなことをやってる暇などなくなるわけで。


私の性格、昔と比べてかなり変わりました。高校生のころは、ウォークマン一つ買うのに秋葉原を一日かけてまわるような粘着な性格をしていましたが、今ではこのように全部丸投げ。いいのか悪いのかはひとことでは判断できないですが。


で、その業者さんと会い、費用等で同意。私は一方で保険を探さねばならないことになりました。


保険。言うまでもなく、自動車保険です。アイルランドでは日本のように「自賠責」「任意」のような分類はなく、日本の感覚でいえば、(矛盾した表現ですが)「強制」「任意保険」に入るという感じでしょうか。アイルランドは何やら物騒にも事故が多いらしく、保険も他のヨーロッパ各国に比べて割高らしいです。


実はこの保険探しがこの車の輸入探しの中でいちばん難儀な仕事でした。まあ、唯一人に任せず自分でやった仕事だからかもしれませんが。


あちこちの保険会社に掛け金を聞いてまわりました。が、まともに取り合ってくれるところはほとんどありません。というのも、アイルランドで、「過去に保険に入ったことがなく」かつ、「年齢が若い」(若いんだってば!)というのは保険屋に一番嫌われるパターンなのです。その上に「車が古い」という三重苦。


アイルランドには日本的には考えられない種類の保険があります。"Provisional Licence"これ、要するに、「仮免許」この仮免許、学科試験(ペーパー試験)に受かればすぐにもらえます。で、これをもらうと、誰かが横に乗っていれば何と本免許なしで公道を走れるのです。もしだれも教官として乗っていなくて警察に捕まった場合、若干の罰金を払うのみ。つまり、学科試験のみで公道を運転できるという…恐怖のシステム。語学留学予定の皆様、道路横断時はくれぐれもご注意を。


こんな走る凶器に公道を走らせるというのは誰がどう考えても無謀です。で、公道を走る以上保険に加入しなければなりません。この"Provisional Licence"のみで走る通称Lドライバー(Learning Driver)に対する保険はまさにぼったくり状態です。


例えば私の同僚に、ダンナと揃って二人ともLドライバーで、夫婦で一年落ちのDaewooの小型車(私ならんなもん絶対買わない)を買ったというカップルがいます。で、車自体は8000ユーロ。で、この保険、夫婦合わせていくらだと思いますか。電話帳に載っている文字通りすべての保険会社に電話をかけ、一番安かったのは何と二人で年間5000ユーロ。何故かその1社のみ格安で、あとは7000ユーロだったとか。


うちのマネージャーは性格が悪いので

「そんだけ保険料を払うなら毎日会社までタクシーで来ればいいのに」

とまで言ってましたが、これは核心をついてます。毎月400ユーロも保険に消えてゆき、さらにほぼ同額の車のローンにその倍額以上の家賃…。どうやって生活をしていくのか不思議でなりませんが。


閑話休題。とにかく、アイルランドの保険がいかに高いかお分かりいただけたかと思います。で、私は大きな壁にぶつかりました。


日本で自動車保険に加入していたことがない。

学生時代、東京に住み(八王子も行政区分上東京です)、原チャは持っていたものの車などという贅沢なものとはまったく無縁な生活をしていた私。車の保険になんか入っているわけがありません。これが問題になりました。「過去に保険に入っていた実績がない」と言うことは保険屋にしてみればリスクが読めないということです。と言うことは当然べらぼうに高い保険料が請求されるわけで。


そこで私は考えました。保険屋から「無事故証明」がもらえないなら警察から「無違反証明」をもらってはどうかと。…とか書くと、いかにも自分が頭が良くていい発想をしていると言わんばかりですが、実はこのネタ、某日本大使間の職員の方から頂きました。その大使間職員氏いわく、「無違反証明」「無事故証明」にはならないとのこと。そりゃそうだ。例えば駐車場で隣の車にぶつけて保険を請求しても、免許証には傷はつかないが、保険は請求できる。が、まあ、いいかげんなアイリッシュのこと。試してみる価値はあるかと。


というわけで、某東京都公安委員会などに問い合わせをしましたが、結果はNG。というのも、私は何を血迷ったか、99年にアイルランドの免許証に切り替えをしており、日本の免許証ははるか昔に失効してしまっているのです。免許証が失効している人に無違反証明は出せないとのこと。まあ、よく考えたら、原チャでつかまりまくってたから(何故か白バイは原チャを目の敵にしますからね)どっちに転んでも無理だったでしょうが。もっとよく考えたら原チャで車にダイブしたこともあったやね。


ともあれ、一般論としてアイルランドの保険は次のような法則が成り立ちます。


古い車よりも新しい車の方が保険料が安い。
大きい車よりも小さい車の方が保険料が安い。
若い人よりも年配の人の方が保険料が安い。



つまり、アイルランドでは、中年で新車の日産のマーチに乗っている人がいちばん保険料が安いということになります。逆に、一番保険料が高いのは、Lドライバーで、古いトヨタのランドクルーザーに乗っている若い兄ちゃん…ということになります。はい。


もし日本にお住まいでアイルランド車に乗ろうという方、以上のような理由で日本からの英訳された無事故証明をお忘れなく。これがあるないで保険料は極端に変わります。


さて、私ですが、あまり詳しくは書けませんが、アイルランド人のいい加減さを利用して、かなりいい条件で保険に加入できました。それでも年間1600ユーロ。


次回は、いよいよ、車がダブリンにやってくるお話です。








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2002年06月22日(土) アイルランドへ車を輸入するのは損か得か?(その2)

昨日は日記をお休みしてしまい申し訳ありませんでした。実は、車関係のことで終日悪戦苦闘していたのです。この話はこのシリーズものの後の方に出てくることになろうかと思います。


で、おとといは、なぜアイルランドで車を買うのではなく、日本から輸入しようと思ったいきさつについて書きました。で、まあ、「ルノーのラグナ!」とかいう寝言は、現実がだんだん見えてくるにつけ諦めざるをえなくなったわけで。で、どうせ私が金を借りれる範囲の金額ではろくな車は買えないのだから、


「ローンという名の借金は避けよう」


と決めました。


ローンだとか、クレジットカードだとか呼び名は変われど所詮は借金です。数日前に読んだ新聞の記事によると、イギリス人の20台男性は平均900ポンド(17万円程度)の借金がクレジットカードにあるんだそうな。たぶんアイルランド人も同じだと思う。私も結構シャレにならない金額のクレジットカードの請求書が毎月届くが、意地でも翌月一括払いで処理している。まあ、というわけで、借金はしたくないと思ったわけ。「男は借金をしてこそ一人前」という諺には私は真っ向から異議を唱えます。


借金をしないとなると当然車もどうでもよくなるわけで。「動けばいいや」ああ、ルノーのラグナの夢はどこへやら。何時の間にか、「車は動けばよい」というところまで夢はしぼんでしまいました。


(2)どの車にする?


車選びを知人に依頼する一方で、車を運んでくれそうな業者さんをインターネットで探しはじめました。ここで問題。


運送業者はアイルランドの会社がいいかそれとも日本の業者がいいか。


日本の業者さんに頼むと、日本国内ではしっかりやってくれそうですが、いざこちらについたときにどうなるかが謎。逆にアイルランドの業者だと日本国内での手続きがどうなるかが分からない。まあ、とりあえずというわけで、日本・アイルランド双方の業者に片っ端からメールを書く。


結果は惨澹たるものでした。日本の業者は結構誠意ある返事が来たのですが、アイルランドの業者については一社を除いてなしのつぶて。その返事が来た一社も、「日本からの車の輸入は難しいよ」と言うだけ。んなことはいわれんでもわかっとるわい。アイルランドには日本から車を輸入している業者が数多くあり、ここに頼むこともできそうですが、…この話ものちほど。


そんな中で千葉に住む業者さんがかなり親身になって相談に乗ってくれる。実はこの方パキスタン人。で、アイルランドにも車を売りに来るそうな。で、何度かメールのやりとりをしているうちに、この方がダブリンに来るということになり会うことになった。


このいきさつは過去の日記に書いた通り。この時に、どんな車を輸入すべきかの親身な助言をいただいた。もし数年後にその車を売り払う予定があるなら以下の点に注意すべきだそうな。逆に言えば、スクラップにしてしまうつもりなら以下の点はどうでもいいかも。


マニュアル車かオートマ車か。アイルランドは他のヨーロッパの各国同様マニュアル車が主流です。オートマ車なんて一部の高級車と何故かバスくらいです。 ゆえに、売るときもマニュアル車の方が有利。ただし、日本のオートマ車の評判は壊れないと評判なので、もしオートマの方がいいならそれはそれでいいかと思います。


次に車種。あとで出てくる保険の話なんかは一切無視して、売ることだけで考えると大きい方がいいです。トヨタのルシーダだとか、日産のセレナだとか7-8人乗りのワンボックスなど。はたまた三菱のパジェロだとか、トヨタのRav4のような、車高の高い車も後で売るときにいい値段になる。数年乗っても、これらの車は持ってきたときくらいの値段で売れるそうな。


ただし!後から出てくる保険のことを考えるとこの辺はオススメできなくなります。まあ、後から詳しく書きます。また、未確認情報ながら、三菱のパジェロの後部の窓がないタイプは「建設現場用の車」という扱いになり、税金で優遇される…という噂を聞きましたが真偽のほどは未確認です。


その外としては、当たり障りのない日産のマーチだとか、トヨタのカローラ・カムリ、ホンダのシビックなどが選択肢に入ってきます。この辺ならばいろんな意味で無難です。


というわけで、もしわからなければ、中古車屋さんに行って、「発展途上国のバイヤーが買いに来るような車ありますか?」と聞いてみましょう。上に書いたことと同じことを言われるはずです。


で、このパキスタン人の業者さんに日本での書類のすべてを含めて代行を依頼することで同意。車も、古いもののよく走る上に書いた「当たり障りのない車」を発掘。こうして、日本からの車の輸入は一気に現実味を帯びたものになってきました。(続く)




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2002年06月21日(金) アイルランドへ車を輸入するのは損か得か?(その1)

私の生活に数日前に革命が起こりました。もう、あのくされAlan Martin coach社の来ないバスをイライラして待つことも、朝の雨の中鬱になってバス停まで歩くことも、Tesco(スーパーねん)から重い思いをして荷物を持って帰ることももはやありません。





が来たのです。はるばる日本から。こんな革命的な事態を日記のネタにしないテはありません。以前から車の輸入に関してはたまに質問のメールが来ていたりしたことですし、今日からたぶん5回くらいの予定でこの体験を連載いたします。投稿・メールと同時進行で行く予定ですのでご質問があったらなんなりと(…と書くとたいがい反応がないのだが…)。


(1)輸入を決意するまでのいきさつ


…に関しては実はもう過去の日記に書いてしまっていたりします。エッセイのコーナーに「買うぞ車!アホタレアイルランドの銀行に隠された罠とは?」というタイトルで転載しておりますのでお読みでない方はまずそちらをご参考くださいませ。


まあ、上のエッセイの内容を3行程度でまとめると、「アイルランドで車を買おうとローンの申込をしたのだが拒否されて、抗議したら急に百万円貸すよん。と言ってきて、怒り呆れた私は車を買う気をなくした」という内容です。そう、当時の私の頭の中には97年式くらいのルノーのラグナ…なんかいいなあ、なんてのがあったのです。


が、調べてみると、100万円じゃあラグナは買えないという事実が発覚。買えそうなのは99年式くらいの日産マーチとか下手をするとHyundaiだのDaewooだの韓国の車。「なんで日本人がアイルランドで韓国の車に乗らにゃあいかんのじゃあ!」というどことなくズレた怒りで結局半分諦めてしまったのです。


贅沢と言われればそれまでですが、どうしても1リットルクラスの3ドア車(マーチとか、トヨタのスターレットとかフォードのkaとか…乗っている方申し訳ありません)はいやだったのです。理由は乗っているときの安心感。


Mausiのフィアットのプント号でドイツのAutobahnを走っていると、どうしても追い越し車線に入るのが恐いのです。2車線しかない高速道路で前に上り坂のため70キロ程度で走っているトラックがいるとします。そんなときはさっと左側の追い越し車線から抜いてしまえばいいのですが、追い越し車線に割り込むには加速が必要。


が、どノーマルのプント号は上り坂ではトラック同様喘いでしまい、追い越し車線に無理矢理入ってブーイングを食らったことや、逆に追い越し車線に入り損ねてトラックの後ろにダイビングしかかりかなりきついブレーキをかけることになったことが数度。…とまあ、これらの経験もあって、エンジンは最低1.3か1.5リットルがほしいと思ったわけ。


話がずれかかってきてますが、要するに、銀行がバカだからお金は借りたくない、お金借りに借りて借金を背負っても、自分の欲しい車は買えない…というわけで、夢が半ば立ち消えになってしまったわけです。


で、それからしばらく忍の一字でくされAlan Martin coaches社のバスで片道1時間30分かけて通勤していたわけですが、花の都大東京に住んでいるならまだしも、首都とはいえくされ3流国アイルランドのダブリンごときで通勤に毎日3時間もかけるのはおかしい!しかもバスは来ない!というわけで、再び「車が欲しい」病が再発したわけです。


ここでアイルランドの中古車市場についてちょいと説明しておく必要があると思います。一言で言って高いです。年式が落ちても値段はなかなか落ちないというのが現実です。今ちょいとインターネットで検索をかけるとこんな感じです。


五十万円で買える車

1997年式日産マーチ3ドア走行63000マイル(100800キロ)
1996年式フォードフィエスタ3ドア走行70000マイル(112000キロ)


100万円で買える車

1996年式マツダ323F(日本名ファミリア)走行46000マイル(73600キロ)
2000年式フィアットプント(5ドア)走行28000マイル(44800キロ)


まあ、年式と走行距離だけで車の程度を見極めるなんてどだい無理ですが。それを承知でちょっと例を上げてみると上のような感じになります。なんだかぱっとしないですよね。そしてすぐに気がつくことは、アイルランドの中古車はやたらと走っている。整備をしっかりしているとかていねいに乗っているとかそういう要素も加味しなければいけないでしょうが、それでも50万円だして10万キロ超の日産マーチというのは頂けません。


で、車を買う場合、(1)業者さん(ディーラー)から買うのと(2)個人から買うという2種類が考えられます。確かに個人から買う方がはるかに安いのですが、素人では車のよさを見極めることは難しいですし、最悪の場合実は盗難車で当局に没収!なんて事態もあり得るそうです。ディーラーの場合、高い分きちんと保証をしてくれますし、盗難車なんてこともないでしょうから安心ですが、…高いです。


というわけで、「ならば日本から車を持ってきてみるか」というふうに心が傾いていったわけです。(続く)




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2002年06月20日(木) 裁判沙汰になったダブリンバス運転手ぶちキレ事件

アイルランドにお住まいの方はご存知かもしれませんが、ダブリンバスにキレた運転手がいるらしく、そのあまりのキレかたについには裁判沙汰になってしまったようです。以下は、写真の記事(Irish Independent 2002年6月12日3面に掲載)を作者の若干の推理を交えて再構成したものです。


City Centreに向かう27のバス(42Bの可能性もあるが新聞には書いていない)。終点まであと300メートルというところまで着いたのだが、渋滞で動けない。イラチな運転手はすぐにキレて、突如対向車線を逆走!そして、すぐ先の交差点を右折。ただし、この交差点は直進すべきで、右折すべきではない。つまりバスは本来のルートを外れてしまったわけ。


そのあまりの様に乗客の一部は恐れをなし運転手にバスから降ろすように言う。すると運転手は乱暴にバス停ではない場所に(バス路線じゃない道に入ったんだから当然バス停ではない場所になる)バスを止め、一部乗客は下車。降りた中にはEdenmoreに住むMcGurkさんちの6歳になる坊やがいた。で、バスの運転手は坊やのお母さんと10歳の娘さんが降りないうちにドアを閉めバスを急発進させる。(関係ないけど、この写真の母娘、同じ顔してると思うのは私だけ?)親子は離れ離れになってしまった。


慌てたのはこの親子。ひとり道(しかもダブリン一治安の悪いと言われるSummerhillのど真ん中)に取り残された6歳の坊やは泣き叫びながらバスを追いかけるわ、娘はバスのドアを蹴って開けようとするは、母は運転手に叫ぶわで大騒ぎ。坊やはバスの前に飛び出してまでバスを止めようとする。で、運転手は200メートルばかり進んだところで、これまた乱暴にバスを止めようやく家族は再び一緒になった。


で、この間、運転手は対向車線や一方通行を逆走するわの傍若無人ぶり。しかもバスは、終点以外の場所に行ってしまうというおまけつき。で、怒ったMcGurkさん親子は裁判を起こし、ダブリンの地裁は約40万円をダブリンバスが払うことで和解を勧告。…これがおおよその話の流れです。


で、この話を再構成するにあたり、地図を見ながらいろいろ考えたのですが、どうしても腑に落ちない点が数ヶ所あるのです。


まず、「一方通行を逆走した」というくだり。記事の通りにバスを運行したのなら、一方通行を逆走することはないと思われます。実はこのバスの運転手が使ったルートは、Talbot Streetが工事で通行止めになったりあるいは、以前ある特定のルートのバスが渋滞のときに非公認に使っていたルートなのです。


そして、「坊やがバスの前に走り出た」というくだり。この道、ダブリン一治安の悪いSummerhillのど真ん中を走るせいか、交通量は日中でもほぼ絶無です。つまり渋滞とは無縁の道でして。そんな道を暴走するバスより坊やの足の方が早いというのには論理的に無理があるのではないかと。


…というわけで、私は冷静に考えるとこの親子が話をやたらと大げさにしているような気がしてならないのです。まあ、だからと言って、決まった道以外のところを暴走した運転手に非がないとはとうてい言い得ないわけですが。ちなみにダブリンバスは会社として、なぜ運転手がキレたかはわからないとしているようです。


私は大胆に真実を推理します。以外と真実は単純でした。運転手は火急にトイレに行きたかったのです。それゆえ右折するために対向車線を100メートル程度逆走したり、本来行かない道に入ったのですが、実はそれは運転手は便意と戦っていただけで、決してキレたわけではないのです。運転手はClery’sの脇にある休憩所のトイレに一刻も早く行きたかっただけなのです。…こうするとすべての話が水を飲み下すかのように納得が出来ます。ま、単なる推理にすぎませんが。




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2002年06月19日(水) 再び別の角度から検証!アイルランド発展途上国説

私の使っているケータイ、世界30か国だかそれ以上だかの国で使える、GSMというやつです。…というか、ヨーロッパのケータイはみんなこれなんですが。日本のやれiモードだなんだに比べると5年は確実に遅れているという噂ですが。


で、まあこれにもそこそこ使える機能がありまして。それはメッセージ機能。ま、昔のポケベルみたいなもの。去年の今ごろの日記に書いた記憶があるのですが、通常160字までという制約つきながら、GSMを使っているどこの国のケータイにも私の場合は13セントでメッセージが送れる。当然ドイツに住むMausi(いちおう新規の読者様のためにしつこく書いておくと=私の彼女<仮名>)にも送れるわけで。


が、数ヶ月前のある日を境に突然このメッセージが送れなくなってしまったのだ。メッセージを何度送ろうとしてもエラーメッセージが出る。


うーん。これは何かがおかしい。


が、私はVodafoneのカスタマーサービスに電話をするような愚は犯さなかった。なぜなら、


「え?メッセージがドイツに送れない?それは受ける側の問題だから、ドイツに聞いてちょうだい」


と言われるのが目に見えていたから。


が、数ヶ月経った今も直る気配がないし、いつも会社の電話を使っているのも問題(←こらこら)。最近、総務のマネージャーから私用電話についての警告も来たことだし、意を決してVodafoneのカスタマーサービスに電話してみることにした。


さて、ここでVodafoneをご存じない方のために解説。日本でも確かどこかの電話会社(どこかは記憶にない)を買収したような気がするこの会社、もともとはイギリスの会社で、アイルランドもEircelというケータイの会社が買収されてVodafoneになった。自称"The most advanced mobile network in the world"だそうな。あく国のケータイや電話会社を買収しまくっている。


で、自称「世界一のケータイ会社」のカスタマーサービス、確かに電話はすぐにつながった。


私:「かくかくしかじかで特定の番号にメッセージが送れないのですが」
おねえさん:「それは087(Vodafone)?それとも?」
私:「いえ、ドイツの番号なんですが…」
おねえさん:「それなら私にはわからないわ。ドイツに聞いて



…ああ、まさに予測通りの答え。よくもまあこの程度でカスタマーサービスを名乗るもんだ。まあ、予測通りの答えだったので、私は計画通り、


私:「でもねえ、ちょっと前まで送れてたの。それに、向こうからこっちには送れるの。もっと言えば私はあんたんとこの客なんだから、あんたが調べるべきでしょうが」
おねえさん:(露骨にうざそうな声で)「じゃあ、その番号を教えて。今ここから送ってみるから」
私: 「0049…」
おねえさん:「…送れないわねえ。私にはなぜだかわからないわ。ドイツに聞いてもらわないと。先方のカスタマーサービスに先方から電話してもらうしかないわねえ」



…本当に使えないやつ。


私:「わかった。あんたが何も分かってないことが分かった。じゃあ、そこのカスタマーサービスの番号教えて。電話するから」
おねえさん:「いや、先方が電話…」
私:「電話番号を教えてっていったの!」
おねえさん:「お待ちください」



待たされること数分。たぶん番号を調べながら同僚に私の悪口を言っていたに違いない。ともあれ、数分後ようやく番号が分かったらしい。


で、その電話番号に電話。すぐに誰かが電話に出る。


私: 「あのー、英語ですいません…が、そちらe-plus(プロバイダ名) のカスタマーサービスですか?」
おじさん:「e-plusには違いないけど、カスタマーサービスじゃないねえ。あなたどこからこの電話番号をゲットしたの?」
私:「ええ、まあ、あはは、大変恐縮ですが、カスタマーサービスの番号を教えてもらえますか?」



予測はしていたが、もらった番号はやはり内部用の電話番号だった。


で、今度こそカスタマーサービスに電話。


私:「英語ですいません。かくかくしかじかこういう訳でメッセージが送れないのですがなぜだか分かりますか?」


電話の向こうのお兄さんは、すごく感じの良さそうな人。…というか、客商売なのだからそれが当たり前なのだが、アイルランドにいるとその当たり前のことを忘れさせてくれる。


お兄さん:「アイルランド?電話番号を教えていただけますか?」
私:「00353-087…」
お兄さん:「実はですねえ、数ヶ月前に弊社はシステムをアップグレードしまして、旧式のシステムからはメッセージが送れなくなったのです。それで、そちらがお使いのシステムは旧式なので、メッセージが送れないのです。申し訳ないのですが、そちらのカスタマーサービスに言って、システムをアップグレードしてもらうように働きかけるしかないですねえ」



…って、きっと巨額の金がかかるシステムのアップグレードを、しがない客のひとりが言ったところでどうなるわけでもなく。


私:「要するに、ドイツの方が、アイルランドより1歩進んでいるというわけですね」
お兄さん:「まあ、そういうわけです」



と二人で爆笑。


で、この後調べてみたところ、Vodafoneのみならず、アイルランド第2のプロバイダ、O2でも同じ現象が起こることが判明。…つまり結論を書くと、アイルランドのシステムはドイツのそれよりはるかに遅れているわけです。で、ドイツのシステムは日本のそれより相当遅れており…。




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2002年06月18日(火) バスの中に閉じ込められる...毎日の通勤はとても刺激的

もう、本当にくされAlan Martin coaches社は人知を超越した素晴らしいバス会社です。よくもまあここまで新鮮なネタを連日提供してくれるものだと思います。


今朝のバスは7時15分の定刻に対し5分遅れで到着。5分はこの会社にとって遅れたうちには入らない。この時間のバスはお客も少ないので、バスも当然の帰結として小さ目(推定定員25名)のミニバスを運行。このミニバス、99年式(つまり3年落ち)という比較的新しいものにも拘らず、角がないくらいにあちこちぶつけているし、エンジン音はあからさまにメンテナンスが行き届いていない今にもエンストしそうな不健全な音。中はいつ掃除したんだかわからないくらい汚れ、禁煙のはずの床にはたばこの吸い殻が散乱し、あちこち穴があいているのだろう、ガムテープで目張りしている。…まあ、この辺は十年一日のごときいつもと同じ話。


で、バスが到着し、私がドアを開けようとすると…開かない。このバスは前方運転席側と助手席側に、普通の乗用車と変わらない外からだと手前に手動で開けるドアが着いている。つまり、自動じゃないので、普通の乗用車同様自分で開けねばならない。…開かない。推定ながらたぶんフレームにおよぶような事故を起こして車体が歪んでいるのではないかと思う。で、ドアが壊れんばかりの勢いで思い切り引っ張るとドアは開いた。


で、運転手がドアを閉めようとすると、今度は閉まらない。半ドアのような音がしてちゃんと閉まった感じがしない。で、バスはそれでも発車。


途中のバス停でも数人が乗り込む。で、バスはしばらく今にも止まりそうなエンジン音と主に何とか走っていたのだが、結構なスピードで走行中、突然助手席側のドアが勢いよく開く。…もし二輪車が並走していたら間違いなく死亡事故もの。慌ててバスの運転手は止まろうとするが、止まろうとする過程で開いたドアを思い切り街灯に激突させる。まあ、このバスなら凹みがひとつくらい増えても誰も気がつかないだろうけど。で、バスの運転手はこれまた壊れんばかりの勢いでドアを閉める。


バスは20分後無事に会社に到着。で、私はいの一番に降りようとバスのドアを開けようとするが


開かない


ドアノブはすかすかと空しい音を立てるだけ。開かない。運転手がイギリスの列車よろしく窓を開けて外からドアを開けようとするが、なんと窓を開けるハンドルは取れてなくなってしまっている。


で、運転手は運転席側のドアを開けようとするがこれまた開かない「事実は小説より奇なり」とはポーの名言。「事実は小説よりお笑い」アイルランドでの生活はこの一言ですべて言い表すことができる。ともあれ、私たちはバスの中に閉じ込められる。考えてみたら、これが事故かなんかでバスに火がついてたら私たちは間違いなく死んでるな。


で、どうなったと思います?幸いといえば幸いこのバスには後部に「非常口」があったので、そこから運転手が脱出し、外からドアを開けましたとさ。




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2002年06月17日(月) ちょっとこのおげれつ写真は反則だろう?アイルランドの夕刊紙より

下の写真。アイルランド一の夕刊紙(というかダブリン近辺でしか売っていないような気もするが何故かアイルランド一)Evening Heraldの一ページの1/3を占めた写真。Robby Keanがシュートを決めた瞬間をパブで喜ぶ人々。で、みんな手を上げてシュートが決まった瞬間を喜ぶ。まあ、これだけなら私もこの日記を使ってぐだぐだ言おうとは思わないわけで。


が、写真中央上部緑色の矢印がついたおっさんにはい注目ー。右手を上げてシュートが決まった瞬間を喜ぶのはいいが、ちょっと待った。おっさんの左手はどこ?探してみてください。



…アイルランドの男のすべてを写真一枚で表現した素晴らしい写真です。キャパキャパ賞(そんなもんあったっけ?)を進呈したいところ。


話はころっと変わりますが、私、ただいま花粉症に悩まされています。まさに今更ですが、目がかゆくて仕方がない。まあ、日本では死にそうな思いをしていたのでそれに比べればまさに屁でもないですが。実はこの花粉症、まずはドイツで気がつきました。で、アイルランドに戻ってくれば平気だろうと思いきや、目はしょぼしょぼしたまんま。つらい。


最後に(なんだか今日はまったく話に脈略がないですが)。読者さんからこんな質問を頂きました。


アイルランドの片田舎で伝説の指輪があるとTVでやっていたのですが、、、天使が象ってある指輪なのですが、聞いた事ありませんか?教えて下さい!!


たいがいの質問は私でも答えられるのですが、これに関してはちょいとお手上げ。ご存知の方は、メールまたは掲示板でご報告をお願いいたします。



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2002年06月16日(日) こら!British Midland!これで客が満足すると思うのか!

ただいまドイツから帰ってきました。来週も早番(=8時出勤)なので朝の5時30分に起きなければいけません。日記の更新なんかしてないでさっさと寝ろ…という感じですが、一文にもならないこの日記の更新をしないと眠れないような気がする私。偉いんだかバカなんだか。


私かなりBritish Midlandに失望いたしました。というのも彼ら、なんと機内食を廃止しやがったんです。えーえーえー、そりゃただのサンドイッチでしたよ。でもねえ、例えただのサンドイッチでも機内食が出るかでないかで大きな違いが出ることは言うまでもないかと。


航空会社ウォッチングもホームページの大きな柱としていると今決めた当アイルランド真実紀行管理人としてはこの背景を追求する必要があると思い、ロンドン=ハノーバー間の機内で機内後部のギャレイ(台所)で一休みする一目でゲイと分かるスッチードさんに突撃インタビューを敢行いたしました。


私:「あのー、単なる好奇心でお伺いいたしますが、機内食は廃止されたんですか?」
スッチード:「うーん、申し訳ないんだけど先週から廃止されたんだよね。うちの会社のロンドン=マドリッドのような中距離線はコールドミールからサンドイッチになって、このロンドン=ハノーバー(あるいはロンドン=ダブリン)のような短距離線では食事は廃止されたんだよね」
私:「そうなんですか。やはり客としてはがっかりですよね」
スッチード:「だろうねえ。『お客様の声カード』あげるから書く?」
私:「そうですね。会社に手紙を書きますよ。でもこれってやはりRyanairとかEasy Jetのような格安航空界者が台頭してきたせいですか?」
スッチード:「会社の経営方針は分からないけど、たぶんそうだと思うよ。そう、Lufthansaも同時に機内食を廃止したんだよね。ちなみに航空運賃も去年に比べて大幅に下落しているらしいし」



そう、結局はRyanairを代表とする格安航空会社に押されて、British Midlandもついに機内食を廃止するに至ったらしい。ただ、もし純粋に運賃で比較するなら私は先日の日記でも書いた通り3倍の運賃を出してまでBritish Midlandに乗ろうとはしないわけで。やはり3倍の運賃を出すからには当然、それなりのサービスを期待するわけで。


気になったのでこんな質問もしてみました。


私:「ちなみにサンドイッチってみんな食べてます?もし誰も食べてないようならあまり意味はないかと思うんだけど」
スッチード:「うん、たいがいの人は食べてるねえ」



…British Midlandさん、やはり機内食は廃止するべきではないと思います。まあいいや、とりあえず疲れたので寝ます。




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2002年06月11日(火) 最初で最後?!アイルランドをホメる

会社帰り、バスに乗っていると急に雨が降り出したので近所のパブに定石通り緊急避難。


すんげえ人だかり。


火曜の夕方の地元のパブなんて人がいないというのが当たり前なのに、空席一つない状態で立って飲んでいる人も多数。良く見ると、みんな今日の昼間のテレビで見た人たちと同じ格好をしている。


祝 アイルランドチームW杯予選突破パーティー


というわけ。


みーんな本当に例外なく嬉しそうな顔をしておりまして。そんな中でカウンター席の一番端に座る私は中島みゆきの歌に出てくる悪女の趣。


♪メッキだらけのケバいサテンの隅っこは、雨宿りの女のための席ね

(Made in Tears)


まあ、私が男か女か、サテンかパブかの違いはあれど、お祭りムードのパブの中で、たったひとり朝買ったIrish Independent(新聞) を読んでいる姿は、十分浮いていたのではないかと。


で、まあ、ひとりでパブの片隅でつげ義春の世界にはまっているのもなんだし(…って中島みゆきの世界じゃなかったのかな)ケータイで徒歩5分のところにある家の同居人ひでかすに電話。


「地元のパブにいるからすぐ来い。ガチャ」


ひどいやつだと自分で思う。だって、雨が降っているからパブに避難したのに人を雨の中に呼び立てるというのは…。さすがに来ないかなと思ったら、5分後に彼はやってきた。本当にヒマ人だと友達がいのあるやつだと思った。


で、ひでかすはアイルランド人でもないくせに嬉しそうな顔をして、アイルランドが放ったシュートがいかにすごいものだったか実演を始める。


「この体勢から体をひねってすごいシュートを放ったんだよ。いやーすごかったー」


こんなことを人ごみの中でやっていたら目立ちそうなものだが、バウロンを持ち込んで叩いているやつ、セクシーの対極にあるへそを出して踊るおねえさん、そんな人ばかりの状況下では全く目立つはずもなく。


「カールズバーグ追加ねー」


ひでかすと私の分のカールズバーグを頼む。ひでかすはおごってやったにも拘らず「今日ボク1杯しか飲まないからね」とつれない。


しばらくすると私が2杯目のカールズバーグを飲み終わる。ひでかすは私のカールズバーグを頼もうと


「カールズバーグちょうだーい」


次の瞬間、目の前に2杯のカールズバーグが置かれていた。バーマンがわざとやったのか、それとも単なる勘違いなのかは不明。たぶんだけどよく行くバーでの話だから、シャレでわざとやったという可能性も排除できないわけで。まあ、バーマン良くやった!と私は言いたい。


しばらくしてカウンターのとなりの席に座っていた中年カップルと話しはじめ、サッカーの話から始まり、身の上話(彼はエアリンガスから早期退職したそうな)から、アイルランド人とガイジンの関係について熱く議論を始める。うるさいパブの中でのこと、しまいにゃ声が枯れてしまった。


一つ言えることは、久々にパブに行って楽しみました。見知らぬ人と気軽に話が出来るというのはアイリッシュパブのすごくいいとこだと思うのだが。そう、こういういい経験ばかりなら、アイルランドは人が素朴で優しいエメラルドアイランドだとかいうどうしようもない発言にも同意できるのだが…。


明日からドイツに行きますので、日記は日曜日までお休みです。あしからず。



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2002年06月10日(月) せっかく乗ったんだから今日もダブリンのタクシーをネタにしよう

日付は月曜日ですが、ネタ自体は昨日、日曜日のお話でございます。


昨日、日曜日といえば、テレビの瞬間視聴率が80%を越えた越えないというとんでもないことになったワールドカップの日本対ロシア戦。どうせどこの日記もそのことしか書いていないだろうなあと思いあえて無視。もっともその時間帯も仕事をきちっとしていたので、試合も見ていないし、オフサイドとかルールも分からない私のことだから下手なコメントをしてもばれるだけだし。まあ試合を見なかったこと自体十分非国民と呼ばれるにふさわしいかも。


話は脱線しますが、瞬間最大視聴率が80%を越えたということは、サンプル家庭の10人に8人はその頃テレビを見ていたということになるわけで。これってアイルランドではまずあり得ない事態だと思う。こっちの人間はテレビで観戦するにせパブかどこかに行ってみんなとビールを片手に観戦。自宅でひとりで見てもつまらない…と言うと思う。まあ確かにそうだと思う。みんなでああだこうだ言いながら見る方がより楽しいに決まっている。文化の違いってやつですね。


昨日うちにとある日本人の女の子が遊びに来る(注:不倫の関係だとか、いかがわしい関係ではありません…って誰もそう思わないか)。で、彼女がひとこと。


「ワールドカップ、日本でやってくれて本当によかった!」


彼女はダンナさんはアイリッシュサポーターに紛れて3試合すべてを現地で見るほどの熱狂的なファンだが、彼女自体は私までとはいかないまでも結構冷めた味方をしていたと思っていた。そんな彼女からこんな発言が飛び出すんだから、何があったのか突っ込まずにはいられない。彼女は、


「今まで道で子供たちに『ニーハオ』って言われるのが何よりも嫌いだったの」


うんうん。激しく同意。それ以上にむかつくことはない。が、それがどうしたの?


「だけどね、さっき子供たちが『コンニチハ』って言ったの。アイリッシュが『コンニチハ』を覚えてくれただけで、日本でワールドカップをやったかいがあるというものよ」


彼女の発言は核心をついている。アイリッシュの耳目が日本に向いたことで、アイルランドには中国人以外のアジア人がいるということに人々が気づいたのではないかと思うのだ。私だって、何だかんだ言っても日本が勝ったことは誇りに思う。昨日もタクシーに乗るなり


「勝ったねえ」


と言ってしまった。サッカーの「さ」の字にも興味がないくせに調子のいい男だと自分で思う。がそのタクシーの運転手さんは、ばりばりのイナカのアクセントを持つおっさんだったが(つまり言ってることの半分くらいしかわからなかった)彼の言うことを半分理解したところによると、何でも彼はタクシーの運転手以外にも少年サッカーのコーチという肩書きがあるらしい。しかも複数のチームを指導しているそうな。つまりサッカーに対する造詣が深い。その彼をして、


「いやー、日本の試合は素晴らしかった!あんだけずっと最初から最後まできびきび動いてスタミナが切れなかった。ベルギーの試合も今度の試合も勝って当然だったね。よくやったよ」


と絶賛。ふーん、どうやらいい試合だったのね(←見てないものですから)。調子がいいことは百も承知だが、日本が決勝トーナメントでも例え敗退してもいい試合をすれば私たち外国に住む日本人を含め日本人が日本人であることに胸を張れるというもの。という意味では日本チームを応援したい…でもルールが分かんないんだよね。まあ、勝てとはいわないからみんなに私が胸を張って「私は日本人だ!」と言える試合をしてくださいませ。




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2002年06月09日(日) せっかく乗ったんだからダブリンのタクシーをネタにしよう

昨日に続いて、休日出勤。今日も行き帰りタクシーのシャチョー出勤です。やめられません。


でタクシーの運転手さんと話をしていて、改めて気がつかされたことがあります。


アイルランドのタクシーの運転手はおしゃべり


前から知ってました。が、それが当たり前のことだと思っていたので、全然その不思議さに気がつかなかったのです。


ダブリンでタクシーに一人で乗るとき、たいがいの人は助手席に乗ります。まあ日本的な常識からすればすでにこの時点で「えっ」って感じですよね。日本で私が助手席に乗りたいといったら、きっとゲイか何かなのではないかと疑われるのがオチではないかと。


で、いつも私も助手席に乗るのですが、助手席に乗った瞬間からもうどうにも止まらないおしゃべりが始まります。まあ私もかなりおしゃべりですからくだらないことをとりとめもなく話し続けます。


で、昨日の帰りのタクシーの中で「日本とアイルランドのタクシー比較」が始まったのです。自慢にまったくなりませんが、私は日本でタクシーの乗ったことなどほとんどありません。イナカでは車がありますし、東京では公共交通機関でたいがいこと足ります。まして東京のタクシーは高いと来たもんだ。


実は今調べてみました。(仕事に対する集中力は完全に切れています)東京でのタクシー運賃は、274メートルにつき90円増しだそうです(間違ってたらすいません)。てことはキロあたりの運賃は328.5円になります。ユーロにして、2.8ユーロ。


これに対し、ダブリンのタクシーは1/9マイルにつき15セント。つまりキロあたりの運賃は0.84ユーロ(98円)。まあ、お互い深夜料金だとか信号待ちのときの時間制の料金とはそういうものを一切無視した乱暴な比較ですが、東京のタクシー運賃はダブリンの3.3倍ということになります。てことは、自宅から会社まで24ユーロだから、この距離を東京で乗ったら80ユーロ(9300円)。うわ、東京では自分の稼ぎじゃ絶対乗れんわ(もっともこのタクシー代、会社が出してくれている訳ですが)。


で話は東京とダブリンのタクシーを運転手さんと徹底比較に戻ります。。まあすぐに気がつくところでは、東京のタクシーは自動ドアー(つっても運転手さんがレバーを引っ張ってんだけどさ)だとか、みんなクラウンだとか、その辺から始まり、乗客は必ず後ろに乗ることまで話が行ったところで運転手さんと私はふと気がついたのです。「ダブリンのタクシーの運転手さんはなんておしゃべりなんだろう」って。


考えてみたら異常な風景です。お客は運転手のとなりに乗り、運転手は止まらないくらいの勢いで話し続ける。まあ、日本にだって、おしゃべりな運転手さんはいます。が、ダブリンの運転手さんには足元も及ばない。「東京ではお客は後ろに乗るんだよ」と私が言ったら運転手さんは


「ええ?じゃあお客さんは何が楽しみでタクシーに乗るの?」


と来たもんだ。とても


「タクシーは移動手段でおしゃべりのためじゃあないでしょ?」


と言える状況ではなかった。


確かにタクシー運転手によるレイプ事件なんかも最近起こりましたが、私はダブリンのタクシーはぼったくることもなく安心して乗れると思います。




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2002年06月08日(土) チャチョー出勤の禁じられた味を知る

ふうっ。


本日土曜日。私Snigelは土曜出勤をしております。朝の8時から午後の7時までの11時間スーパーシフト。明日も同じ時間の仕事です。…なんて書くと、いかにもババクジを引いたかのように見えますが、私はいたってシアワセな気分で仕事をしております。会社は静かで誰からも邪魔されないから仕事がはかどるし、そう言う落ち着いた気分だからお茶もおいしいし…とかいうのはまあどうでもいい部類の理由でして。


そもそも朝の始まりがよかった。朝の8時までに出勤だったのに、家を出たのは7時30分。つまり、いつもと同じ時間。いつも、朝の7時30分に出て、ダブリンバスに揺られ町に出て、そこからくだんのくされAlan Martin Coache社のバスに乗り会社へ。くされAlan Martin Coaches社のバスが定刻どおりに来れば…という仮定の上で、このパターンだと所用時間は1時間30分。バスが遅れた日にはこれが2時間とかそれ以上になるわけで。


それに対して今日。約束どおりの時間にうちの前に現れたタクシーに乗り、土曜日の「渋滞ってどこの国の言葉?」といった趣の道を走ることわずか25分。タクシーはあっという間に会社に着いてしまった。何たる社長出勤。日ごろいかに私がくされバスの中で時間を無駄にしているかに気がついて唖然としてしまった。…


とまあ恐ろしく爽やかな気分で仕事をはじめまして、その気分が今も持続しているわけです。で、気がつけば今日やるべき分の仕事も終わりまして、息抜きに日記を書いてます。…ちゃんと働けって?あのー、言わせていただくと、前の会社ではホムペの更新・ネットサーフィンの息抜きに仕事をしてましたから私もこれでも進化したんです(威張れた問題か?)


で、さっきも書きましたが、明日も11時間働きます。が、行きも帰りもタクシーです。言い忘れてましたが、タクシー代は言うまでもなく会社持ちです(すばらしい)。で、しっかり割増給ももらいます。


で、ダメおしは、来週は、今週末働いた代わりに、水・木・金がお休みになります。つまり、土・日も入れると5連休。カンの鋭い方はもうお気づきでしょうが、その5連休を利用して私はドイツにいってきます。ほっほっほ(←すっかりゴキゲン)。


で、おとといの日記、たった数行しか更新してない超手抜きでしたが、実は日記の更新をサボって航空券の手配をしていたのです。いつもながらの高い航空券を買ったのですが、今日になって、私がツブレると宣言してしまったAer Lingus。Frankfurt行きの航空券が、何と120ユーロという破格の値段なことに気がつきました。そりゃ私のチケットは直行便のないHannover行きとはいえ、私の買ったチケットの1/3の値段というのは…。これってもしかして、「Aer Lingus店じまいセール」なんですかね?


あ、万が一Aer Lingusの関係者がこの日記をお読みの際は、非礼をお詫びをいたします。それから、「なんだか今日の日記は自慢ばっかじゃーん」とお怒りの方、あわせてお詫びいたします。…が、たまには文句を言わないシアワセな日があってもいいじゃあないか、とお許しを願う次第でございます。


最後に、実は今日のこのシフト、やり手がいなかったので私に急に白羽の矢が立ったのです。私が選ばれた理由:「もっともワールドカップに興味がなさそうだから」当たってます。




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2002年06月07日(金) こんなやり方で誰が払うんだボケッ!…資源ゴミ回収料

去年の8月からダブリンで他の国に遅れること10年あるいはそれ以上ながら「資源ゴミの回収」が始まりました。それ自体はすごくいいことです。はい。


写真の(以前の日記の使いまわし写真)緑色のごみ箱にリサイクルできそうなものをすべてぶち込んで月に一度回収に来るという、いいかげんなアイリッシュが考え出したいい加減な回収方法。まあこれがまたヌケてまして…。こういう回収方法をするもんだから、まずビンが回収できない(割れたら危ないとかそんな理由だと思う)。で、牛乳の紙パックなんかも回収対象外。要は、カンとか、新聞くらいしか回収するものがないわけで。


で、これに「週に2ポンド!」という触れ込みで、年間130ユーロ程度の回収料を取るらしい。こんな間抜けな回収方法だし、放置しておいたら、うちの住人の一人が私に


「ねえ、こんな手紙がどこからともなくでてきたんだけど…」

と渡された手紙。そこには…


督促状

何度も催促しているのにゴミの回収料を支払わんとは不届き千万。
あと10日以内に支払わなかったら訴えるけんね。

ダブリン県



と書いてあった。


私:「で、いつこの手紙を見つけたの?」
同居人:「今日だけど、手紙はだいぶ前に来てたらしい」



で、手紙の日付を探すが…日付が書いてない。封筒にも消印はない。「あと10日以内」っていつから10日以内やねん?この手紙が来たのは多分推定数ヶ月前と思われ、この手紙の通りなら私は今ごろ裁判所に行っているはずなのだが…。


で、よく見ると、前に来た「請求書」金額が全然違う。「延滞損害金」とかそういう次元ではなく、まったく違うのだ。で、しかも、いつからいつまでの請求かもわからない。…つまり、まともな督促状の体をなしていないわけ。


で、別の同居人がダブリン県に電話してみた。


電話の向こうのおばさん:「ああ、それは、去年の1月からの請求よ。で、あなたがたは去年と今年の2年分を払わなきゃいけないわけ。」
同居人:「回収は去年の秋から始まったと思うのですが」
おばさん:「でも請求は去年の1月からなの」



こらこらこら。なんで受けてもいないサービス8ヶ月分の請求をあんたは平気でするねん?


同居人:「でも回収は去年の秋からで」
おばさん:「でも請求は去年の1月からなの」
同居人:「でも回収は去年の秋からで」
おばさん:「でも請求は去年の1月からなの」




永劫回帰



同居人:「でも回収は去年の秋からで…文句があるならComplain Letterを書いてちょうだい。ああ、そうそう、あなたの顧客番号は何番?」


住所も名前も名乗ってるのにそれも分からんのかい!


結論。請求書の更なる放置が確定。あと3年くらい放っておいても何の問題もなさそうです。




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2002年06月06日(木) 再び管理放棄?!

こんばんは。Snigelです。ただいま会社より更新中です。...と言っても、勤務時間はとうの昔に終わっておりますので、おサボりではございません。本日は会社より直行で飲み会なので、たぶん自宅からの更新はできないので、今こうして更新をはじめたのですが...時間切れ!(はっはっはっ)というわけで超手抜きです。よってなかったら自宅から更新し直します。




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2002年06月05日(水) アイルランド=ドイツ戦実況中継

6/5本日アイルランド時間午後12時30分(日本時間午後8時30分) よりアイルランド対ドイツの試合が行われております。

ただいま午後12時20分。事務所からだれもいなくなってしまいました。唯一の例外はドイツ人の女の子。私と同様興味がないようです。あとは社員食堂に行ってしまいました。いったいお客様からの電話は誰が取るのでしょうか?

午後12時30分。

ITが事務所にテレビを持ってきてくれました。...見ないつうの。

午後12時40分

ITが持ってきてくれたテレビが壊れました。さすがはアイルランドです。静かになりました。

午後12時55分

まったく電話が鳴りません。ドイツ人もテレビを見ていると思われます。
ドイツが1点先制したという噂。さすがドイツです。

午後1時25分

急に電話が鳴り続けて誰も出ません。一人でパニクってました。どうやら前半が終わったらしく何人かが事務所に戻ってきましたが、弁当袋を手に取るなりまた社員食堂に戻っていきました。

マネージャーが社員食堂からお客様用の電話番号にかけてきました。でひとこと、

「ちゃんと電話出てるかどうかか確認しようと思って」
そういうならちゃんとシフト組んでよー。

午後2時15分

どうやら試合は終了したらしい。ドイツ人ばかりが帰ってくる。何とアイルランドが土壇場で追いついたそうな。...と嬉しそうに報告するドイツ人連中。おまえらには愛国心がないんかい?

電話に泣かされた2時間。こんなことならおとなしく試合を見ていればよかったと後悔。マネージャーさーん、臨時ボーナスくださいね(泣)

午後3時30分

嬉しそうなアイリッシュの顔を見ているとだんだん腹が立ってきた。

「なんでオレだけがこんなに忙しい思いをしなきゃいけなかったんだよ!」

午後7時

帰宅。くされAlan Martin Coaches社のバスは現れず。AMC社に電話したところ運転手が「急に病気」になったんだそな。病名は言うまでもなく「サッカー病」怒る気力もない。

皆様のご報告をお待ち致しております。




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2002年06月04日(火) 危うく殺人を犯しそうになる...世の中何が起こるか分からないというお話

危うく殺人者になるところでした。


家の近くのバス停からいつものバスに乗り、いつもの時間にCity Centre着。で、いつものように、くされAlan Martin Coaches社のシャトルバス乗り場へと急いでいました。


一度でもアイルランド、あるいはイギリスに来られた方はご存知でしょうが、この国、歩行者用の信号などあってないようなものです。…誰も守っちゃいない。日本に行くたびにいつもアイルランドの感覚で信号無視をして周りから白い目で見られるのはもはや定番となりつつあります。まあそれは本題とは無関係でして、とにかく、アイルランドで歩行者は信号を守らないのです。


で、今朝も車と車の一瞬の間隙を衝いて、私は通りを小走りで横断。3歩目くらいで左後ろのかかとに何かが当たった感じがしました。次の瞬間「キャー」という悲鳴。後ろを見ると、


ハイヒール女性が通りのど真ん中でつまずいている!


で、それだけで話は済まず、そこに猛然と突っ込んでくる車!


車は女性の数センチ手前で止まった…となれば話はよりドラマチックなのですが、まあ1メートル前で止まりました。


とりあえず悪の心が「お前のせいじゃあない!」といいましたが、私は女性に手を差し伸べて、「大丈夫ですか」という。すると女性は大丈夫といいながら立ち上がる。そしてひざをなでる。黒のタイトなズボンをはいていたがたぶん擦りむいていたことと思う。で、「大丈夫」といいながら立ち去る女性。ただ、あからさまに左足を引きずって歩いていらした。


自分の住所と電話番号を教えるようなことはしませんでした。だって私よりかなり年上の女性だったんだもーん(無反省)。


タイトルにもある通り、これで車が彼女をはねでもしたら、多分私に法的な責任は来ないだろうけど、それでも激しい罪悪感を感じることは確実で。皆さん、信号無視をする時は左右だけでなく後ろにも気をつけましょう「信号無視はやめましょう」と書かないところが私の限界?)


正直に白状すると、実は通りで人をこけさせたのはこれが2回目。一度目は数年前、長身のスウェーデン人の友人二人とSouth George Street歩いていた時(傍から見るとまさに漫才コンビと言った趣)、私たちは「カンフーごっこ」をしながら歩いていた。…と書くと、私がどうしようもないアホタレのように思われるが…たぶんそれは事実。


ともあれ、スウェーデン人が、ジャッキーチェンの真似をして私を叩いてきたので私は大げさなリアクションでスウェーデン人を叩く真似をする。すると向こうからやって来たおばあさんがびっくりしてこけた。しかも車道に。…あれで車が来ていた日には、私は映画"Sleepers”のように刑務所送りになっていたことだろうと思う。


…というわけで、通りでふざけるのは危ないよ、とコドモ交通安全教室のようなおためごかしを書きつつ今日の日記は終わるのでした。




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2002年06月03日(月) なんとSnigel管理人、エアリンガス並みに日記作成スト!!

えー・・・こんなことがあってよいのでせうか?


なんと今日はワタクシ・4人の子供の母のウニが日記の更新をさせられるハメになりました。もちろん、師匠ことSnigel氏の怠慢のせいであります。

あ、そこのアナタ、「今日はあのクソウニが書いてるからつまんないわ。さっさと違うHPにとんじゃいましょー」なんて言わないでぇぇぇ。

ちなみに4人の子供というのは、言うまでもなくSnigelを含めこの家の住人のものたちであります。

んで、ワタクシはF**kin' Aer Lingusのパイロットのストのため、ダブリンからの便はライアンを含めどこの航空会社もフルブッキングなため、来週までこのクソ寒いアイルランドから暖かい南欧にいけないんですよ。んで、この家で掃除・洗濯・料理などなど家政婦なみに働いているというわけなんです。

ちなみに「風前の灯火とまで言われているAer Lingusのチケットを買ったお前が馬鹿じゃん」といわれそうですが、発行したのは某エアラインであってエアリンが発行したチケットではないのが唯一の救いといったとこでせうか・・・。

ああ、ほんとだったら今ごろゴージャスにプールで泳いでシェリー酒をかっくらっているといふのに・・・そう思うと涙で枕を濡らさずにいられないっす。

そうそう、話をもとに戻して・・・
いやあ大変ですよ、4人の子供の世話はっ。だってね、4人の子供たちのひとり・ひでかすが何故か日本からわざわざ仕入れてきたハリセンにて叩かれるはで、虐待されまくってるんですよ。まさに家庭内暴力に悩む母ですよ。ちょっぴり「巨人の星」にでてくる、ヒュウマのお姉ちゃんの気持ちが分かる今日このごろです。


そこでSnigelファンの皆様にご提言。
アイルランドに来たいという変わり者で、師匠の家にホームステイしたいという非常にマニアックで、なおかつセミプロ並みにギャグセンスがあり、Snigel師匠のハリセン攻撃を受けそうになっても白羽取りできる素晴らしい反射能力のある方がもし読者様の中にいらっしゃったら、ぜひぜひSnigel宛てに件名を

「地獄を見たい・・・」

にしてメールを出してやってください。





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2002年06月02日(日) こんなところにも。エアリンガスストの被害者発見!

金曜日。6ヶ月物好きにもダブリンに語学留学されたうにさんがアイルランドを去られるということで、ミニオフ会を開催しました。7名の参加者。掲示板の住人の方を始め参加を期待していた人が参加されずちょっと肩透かしを食らった気分ながら、楽しい時間を過ごしました。


それにしてもうにさん。パブに到着するなり


「ヒコーキがストでキャンセルになったー(素泣)」


そう、数日前の日記に書いたいよいよ潰れるエアリンガスのスト、こんなところにも被害者がいたのです。ずーっと楽しみにしていたアイルランド脱出がこんな形で足止めを食らうのですから、運が悪いというか、よほどアイルランドに愛されているのか。


で、まあこれだけなら言い方は悪いけれどこれだけならまさに「他人事」だったわけで。ところが、このエアリンガスのストはうにさんの次のひとことで私にまで火の粉が降りかかってきました。


「…というわけだから師匠(なぜかうにさんは私をこう呼ぶ)、師匠に家にしばらく泊めてー」


今階下に、やたらと文句の多い女性が一名おります。


で、数日前の日記にたいた通り、エアリンガス経営危機でほくほくしている会社がひとつ。言うまでもなくRyanair。この会社、好きじゃあないけれど、たまに広告には不覚にも笑ってしまう。まあ、この広告を見てくださいよ。





それにしてもなんちゅう会社なんでしょう。Ireland's National Airlineと言いきってしまってます。これって、「エアリンガスは潰れる」という確信から来るのだろうか。しかも、イラストは、飛べないエアリンガスのヒコーキの上をRyanairが駆け抜けていくという。ちょっと冗談が過ぎる気もしますが、それにしても思わず笑ってしまう広告です。



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2002年06月01日(土) 8億円の夢を追う欲張りどものお話

今晩のロト、ここ数週間ジャックポット(大当たり)が出ていないので、当たりは700万ユーロまで上がった。そこで私は考えた。


たくさんの人とまとめて買う

より高い確率で当たる




というわけで、会社の自分の課内にメールを出してみた。


「ロトを一緒に買いませんか。一口€2.5」


すると集まる集まる。あっという間に100ユーロを超す金が集まる。すると世の中には欲張りな人がいるもので


よりたくさんの人が参加する

自分の分け前が減る




というわけで、「じゃあ、私は倍の5ユーロ出す!」


と欲望丸出しの人も続出。同僚の本性を見てしまった。何だかんだで最終的には130ユーロまで金が集まった。「もしかしたら自分には金集めの才能があるのではないか」と真剣に思った。


で、130ユーロを持ってロトを売る店に。売場のおばさんに


「ロト130ユーロ分!」


と言ったら目を丸くされてしまった。そりゃそうだ。フツーは2.5ユーロなのに。


で、130ユーロ分、つまり104組の組み合わせを買った私。で、今日の夜抽選があった。


確率論はともあれ、104組も買ったならば、せめてマッチ4くらいは当たるべえと思った。…というか、全部ハズレだったら私の命のキケンが危ない。問うわけで祈るような気持ちで各ラインを丹念に調べたのだが、


大ハズレ。


…私は火曜日どうやって会社に行こうか悩んでいます。


幸いといえば幸い、今夜も誰もジャックポットを当てなかったので、水曜日にリトライしようと思っています。…ああ、アイルランド政府の思うつぼ。

追記:正しくはこの日、3人の人がジャックポットを当ててました。



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