なべて世はこともなし
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2002年03月28日(木) 好きです。Boots。レジで見たすばらしい光景とは?

昨日と今日の朝に気がついたのですが、バスが全然混んでいない。いつも町まで立っているのに、昨日と今日はなぜかゆっくり座って通勤。なんでだろと考えたら答えはあっけなく簡単だった。イースター休暇が始まっているのです。


カレンダー通りの会社は、あすGood Friday土曜日、日曜日、Easter Mondayと4連休です。ええと、もっと正確を期していえば、あすGood Fridayは祭日ではないので、営業する会社もあるようですが、まあたいがいの会社は休みです。てなわけで、学生やスチャラカ会社員はうまく休みを組み合わせてどこかに行ってしまったようです。当然の帰結としてバスが空いているわけで。


今日も会社では、「Kilkennyに行く」という近場派から、「ローマの休日よん」という遠出派まで、まあいろんな話を聞きました。まあたいがいの人はどこかに行くようです。…私はというと、まあ、ご賢察の通り、ドイツに行ってきますたった4日。やたらと高いチケットを買っただけに4日は痛いです。これで前回みたいにフライトがキャンセルになったりした日にゃ目も当てられません。



話は突然変わりますが、私、Bootsのファンです。Bootsはイギリス系の薬局チェーン。店員が比較的優しいのがいい。


先日のお話。こちらも私がファンのJavis Shopping Centreの中にあるBootsでちょっとした買い物をしてレジに並んでいました。私の前のお姉ちゃん、年の頃17か18。ジャージこそ履いていないものの、両耳のどでか金ぴかピアスが品のなさをここぞとばかりに強調している。が、まあ、それがなければかわいかったと言ってもいいだろう。で、彼女の番が来た。彼女が買おうとしていたのは、コンドーム小パック(3個いり)二つ。レジのおねえさんはご親切にも、


レジ係:「ああ、これ、2つ買ったらひとつ無料よ」


とアドバイス。するとどでか金ぴかピアスねえちゃんは「ちょっと待ってて」といい、レジから約5メートル離れたコンドームのコーナーに走る。で、そこからとてつもない大声で、


姉ちゃん:「あれ、それ、『うすうす』だっけ?『エクストラプレジャー』だっけ?」


で、レジのお姉さんも負けず劣らずの大声で、


レジ係:「Durex社のならどれでもいいのよー」


Durex社というのはこっちのコンドームのトップブランド、つまり、Durexと聞けばまずたいがいの人はコンドームを思い浮かべるわけでして。これを、「恥知らず」というか「あっけらかん」というかはあなた次第です。


まあ、日本のように、生理用品や避妊具をわざわざ茶色の紙袋に入れて、それからさらにビニール袋に入れるというのもいかにもやりすぎという気がしますが。ちなみに私、まったく自慢になりませんが、大学時代に某ディスカウント店に勤務しておりまして、生理用品と衛生用品(含む避妊具)が私の担当だったので、生理用品には詳しいです(まったく威張れた話じゃないなあ)。ロリエのツインパックが茶色の紙袋のサイズとまったく同じで、レジで袋に入れるのに苦労したことをふと思い出しました。はい、どうでもいいことです。


閑話休題。話は今日に飛びます。Javis Shopping Centreの中にあるBootsに今日も行きました。おとといも行ったのですが、お買い得商品のコーナーに「リステリン(歯磨き後に使うあの辛い液体)2個で7ユーロ」というのを見つけたものの、棚はむなしく空で、今日行けばあるかなと思ったのですが、やはり空。仕入れが会ったかどうか疑わしいですがまあ文句を言っても仕方がないので、そこから数百メートル離れた別のBootsの支店に行ってみました。すると、リステリンはお買い得コーナーではなく、通常のコーナーに通常の売価(ひとつ5.32ユーロ)で売られていました。


上にも書いた通り、私は学生時代そっち方面の店でバイトをしていたので、このテのネタには詳しいです。そこで私は考えた。


Bootはチェーン店である。かつPOSレジ(バーコードを使うレジ)を使っている。

売価は本部が決めて、各支店のレジの売価は本部のコンピューターにて管理されている

つまり、この支店でも、書いてはいないものの、値段は二つで7ユーロである。



マニアックかつ実にせこい仮説ですが、ビンボーな私には切実な問題です。そこで私はリステリン二つをレジに持っていってみた。


スキャン。ピッ。5.32ユーロ。

スキャン。ピッ。5.32ユーロ。マルチセーブ2つで7ユーロ。



やったー!仮説は正しかった!レジのお姉さん、「あれ?」という顔をしている。そんなお姉さんの横目に私は「あと二つ持ってくるね」と言い、計4つ買ってきました。きょとんとしたレジのお姉さんに簡単に事情を説明すると(←するなよ)お姉さん、


「私もリステリン使ってるから今日買って帰るわ。これは確かにお買い得だわ」


とひとこと。はい。得しました。


次回更新はこちら時間の月曜日の夜になります。ネタは既にありますのでぜひ遊びに来てくださいませ。では。




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2002年03月27日(水) コミュニケーショントレーニング。図らずも気がついた恐怖の事実とは?

毎日会社ではトレーニングが続いていますが、今日のトレーニングは一風変わったものでした。「コミュニケーションスキルトレーニング」要するに電話応対術。


いろいろ面白いことをしたのですが、その中でも際立って面白かったのは、「じゃあ実際に電話をかけてみましょう」という企画。このトレーナー(センセイ)も考えることが飛びぬけており、なんと「あなたのかけたい会社にお客のふりをして電話をかけて、電話の応対に点数をつけよう」というもの。考えてみたら単なるいたずら電話なのですが、楽しませていただきました。


で、他には3人一組でカードに書かれた言葉を分類するゲーム。「カスタマーサービスにおいて次のことは『とても重要』か『重要』か『あまり重要でない』か『不要』か分類しなさい」という命題のもと、「ファイナンシャルタイムズ(日本でいえば日経新聞)を読む」「英語の文法に詳しい」なんて書かれた150枚のカードを上にかいた4つのカテゴリーに分類するゲーム。この後採点があったのだが、私はさすがは日本人。隣で23x3を縦書きで一生懸命解いているスペイン人を横目に暗算でどんどん得点の集計を進める。


まあ、前にも書いた通りこいつら暗算が全然出来ない。「へっ、俺は賢いんだぜ」という優越感に浸っていた私(←治療が必要)に悲劇はすぐに訪れました。


次のゲームは、二人一組で読み上げられた文章をオウム返しにするゲーム。例えば、「失敗は必ずしも失敗ではなく、それを生かすことによって、失敗は成功の第一歩となると先人は語った」なんて文章を相手が読み上げて、それを私が繰り返すわけ。


これが全然出来なかった。どうしても文章が覚えられないのだ。確かに英語だったから難しいということもある。それよりも何よりも自分の記憶力が目に見えて落ちてしまっているのだ。これはショックだった。周りの人間がどんどん次のレベルに行くのに対して、私は文章がいっこうに覚えられない。


そんな私が昨日読み終わった本はダニエルキースの「アルジャーノンに花束を」35歳にして幼児の知能しか持たない男が手術によって天才に生まれ変わる話。彼、手術によって急激に得た知能を急激に失ってしまうのだが、ちょうどそんな気分。私というからだが生まれてはじめて退化していることに気がついて本気でショックでした。


ところで、私の8週間続くはずのトレーニングは明日で中断。会社があまりに忙しすぎて猫の手も借りたい状況になってしまったのです。まあ、旧海軍が、兵隊が足りなくなって訓練中の何もできない子供を戦場に連れていって何も教え込まないまま「やれ」と言っているようなもの。玉砕をすることは火を見るより明らかです。まあ、やれって言われりゃやりますけど。この先いったいどうなるんだろ。




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2002年03月25日(月) 感謝。サイト設立1周年

本日3/26当「アイルランド真実紀行」はサイト設立1周年を迎えました(パチパチパチパチ)というわけで、半年間、散々「続きはまだか」と怒られつつ放っておいたあの話を書きました。


ただねえ、ここにリンクを貼っても面白くないので、新規に設置した「裏ページ」に更新しました。裏ページはどこかって?まあ探してくださいませ(そうじゃなきゃ裏ページにならない)。え?ヒント?しょうがないなあ。私のホームページが置かれているサーバーがどこかを考えれば、たぶん裏ページのアドレスまではそう遠くないと思います。まあ、たまにはこういう遊び心もあっていいよね。とりあえず、裏ページ探しに行く前に、下の投票ボタンを押してってください。作者が喜びます。


裏ページ見つけた方は、掲示板にて報告を。ただし、アドレスをばらしちゃだめよ(笑)。


最後になりましたが、ありきたりですが、皆さんの応援のおかげで一年間続けてこれました。最初は何も分からず始めたこのサイトですが、ここまで続いたのは皆様のおかげです。本当にありがとうございます。これからもよろしくお願いします。




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2002年03月24日(日) ビールを14杯も飲めば、そりゃまあヨッパーになるでしょう...というお話

Ice Ageという映画を見に行きました。あまり乗り気ではなかったのですが、同居人のひでかすが「これを見逃す手はない」としつこく勧めるので、まあ、そこまで言うのならというわけで、日曜の午後のSavoyに行った。生まれてはじめて映画館が完全に満員…という体験をする。最後の最後に入ったのであまりよくない席で見る。周りを見渡すとガキばっか。そんな中でひでかすとひでかすの彼女はげたげた笑っていた。まあ、確かに面白かったけど、あまりコンピュータグラフィックで作った映画って好きじゃあないなあ。


で、映画の後、Eden Quayにある某パブ(41番のバス停の前にある…名前を書いても良さそうだが、何せ何とかQsとかいう名前だったようなとうる覚え)行き、3人で夕飯を食べる。夕飯、はっきり言って量が少ない。パブの中は客は10人もいないのではないかというくらい少ない。


ひでかすの彼女は文句をだらだら言う。で、私が2杯目のビールを頼むべくバーに行くと、バーで立って飲んでいたオヤジが私を見つけて、


「コンニチワ」


と言ってくる。ヨッパーのオヤジなのは火を見るより明らかだが、まあ、見なりもきれいだし、パブで会うおっさんはみんなヨッパーなので(当たり前だわな)私は応じることにした。何より、「ニーハオ」とほざかなかったところがいい。ちなみに私は「ニーハオ」と言われることが何より嫌い。


私:「おお、よく『ニーハオ』って言わなかったねえ。言ってたら完全にシカトだったよ
ヨッパー:「もちろんわかるさ」



そんなことを言っていると、バーマンも話し掛けてきたので、私の関心はバーマンに。お金を払っているうちにヨッパーのオヤジは私の視界から消える。で、私がビール3つを持って自分の席に戻るとヨッパーのオヤジは私の席にちょこんと座っている。で、ひでかすとひでかすの彼女と話している。なかなか抜け目のないオヤジだ。


で、聞けばこのオヤジ、なんかの懸賞でW杯日本観戦チケット(ホテル・交通費込み)を当てて、日本に行くらしい。ああいう懸賞って、当たるやつがいるんだねえ。で、日本語を勉強始めたらしい。そんな彼の操れる言葉は「コンニチワ」「サヨナラ」だけ。んなもん、勉強しなくてもみんな知ってるぞ。私は「日本に行った時に一番大事なフレーズだよ」と前置きした上で、


私:「はい。言える?『ビールをください』
ヨッパー:「びーらいだい?」



…このオヤジにはたぶん語学を習得する素地がないと即座に分かる。


私:「何杯飲んだの?今日は?」(←お前はおまわりか)
ヨッパー:「だいたい14杯



…ホントかウソかは知らんが、私が14杯飲んだら多分死ぬな。なんでもゲーリックフットボールの試合があってその試合の前から飲み続けているのだそうな。そんな彼、私たちのテーブルに居座って帰ろうとしない。で、彼のお相手を1時間近くしたのだが、そんな彼の金言。


「サッカーのサポーターは試合が終わったらケンカするけど、ゲーリックフットボールのサポーターは試合が終わったら仲良く飲むよ」


へえ。で、彼が帰るというので私は『日本でいちばん大事なフレーズ』覚えてる?」と聞いた。すると彼は


ヨッパー:「Give me a pint!」


やはり彼には語学のセンスがない。こういうアイリッシュが大挙して間もなくあなたの町を訪れます。お近くにお住まいの方はご注意くださいませ。




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2002年03月23日(土) やはり濃かった。第二回オフ会報告

本日アイルランド真実紀行設立1周年を記念して…というのがいちおうの理由だったのですが、そんなことは誰も気にするわけでなく、第二回のオフ会を開催いたしました。読者様にその恋人、さらに常連様にひでかす…私を含めて計9名。まあ、私の予想通り濃い人ばかりでしたねえ。


まずはDame Stのスパニッシュレストラン(イタリアンレストランという説もあり私にはよく分からない)へ。私が定刻より5分くらい遅れていくと、すでにほとんどの人は到着、お互い初対面のくせにすでに話が盛り上がっている(…手間のかからん人たちだ)。で、私より遅れて数人が参加して、一部はスペイン名物のパエリア(ピラフの中に肉も魚も貝もみんな入っていると思ってくれい)を頼み、一部はパスタなどを思い思いに頼む。


ワインをボトル4本空け(まあ、9人もいれば当然か)デザートまでしっかり食ったところでWicklow Stにあるパブへ。土曜日の夜だというのに空いている。で、ここでいろいろな濃い話を伺った。


ある方(あえて名前は書きませんが…)ホストファミリーで一緒に住んでいたスペイン人のカルロスに溺愛。スペインに帰ってしまった彼の話を誰も聞いちゃいないのにヨッパーのように繰り返す。挙げ句に、パブでギネスを抱えたまま寝る(困った人だ)。


ある方は中国で知り合ったアイリッシュの彼と一緒に参加。中国でのよもやま話を聞く。その方の説によると、日本で言うストーカー行為も中国では「熱烈なる愛の表現」と社会的に認知されるんだそうな。詳しく書いていいのか許可をもらっていないので書けないけど恐い話でした。


ある方は某ツーリストインフォメーションでお仕事中。先日来たアメリカ人観光客は「ダブリンにはうまいコーヒー屋はないのか?スタバはないのか?ロンドンにはたくさんあったぞ。ここは仮にも首都だろう?」とクレーム。なんとなく想像がつく。


ほかにもまあ、すごい方ばかりでして。いまふっと気がついたのだけど、私ほとんど自分の話をしていません。完全に聞き役でした。ま、楽しかったのでいいですが。


今回の成功に気をよくした私は第3回オフ会を「カルロスののろけ話を聞く会」として4月の終わり頃企画いたしますので今回参加されなかった方も含め、多数の参加をお待ち致しております。参加してくださった方、本当にありがとうございました。




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2002年03月22日(金) だれも読みたくない単なる愚痴だったりする。

か、か、金がない…。

確かに後1週間で給料日ですが、給料日を待たずして完全にオケラになってしまいました。だいたい給料日前という最悪のタイミングにクレジットカードの利用明細を送ってくるのはやめて欲しい。しかも給料の半分以上の額の請求を平気な顔でするのはやめて欲しい(まあ自分が使ったんだけどさあ)。

何だかんだ言っても、私は貧乏です。新しい服を買うわけでも、高価な家電製品を買うわけでもないのに毎月給料日前には私の給料はどこかに完全に消えてしまいます。私の給料は、この国の同い年の人に比べればきわめて平均的な額をもらっています。なのに、暮らしはいっこうに楽にならない。じっと手を見たところでどうにもならない。はあ。

…というわけで、今日は単なる愚痴でした。明日はオフ会なので、いろんなネタを仕入れてきます。




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2002年03月20日(水) アホアイリッシュの小話3つ

確かに前の会社でサボり癖がついてしまったという事実は否定しませんが、それを引き算に入れても、今の会社は本気で忙しいです。日ごろから忙しいのに、今週の月曜日は祭日。アイルランドがPaddy’s Dayだと浮かれているうちにも世間は確実に動いており、3連休ボケの私たちを休みボケから引き戻すのに十分すぎる量の仕事が私たちを待ち受けていたのです。


基本的に私の一日は、午前中はトレーニング。私のほか新人7人と一緒に仕事に必要な知識の講義を受けて、午後はOJT(On Job Training=まあ、実習生といったところか)。本来なら先輩社員から手取り足取り仕事を教わるはずだが、とにかく忙しいので「これやっといて!」言われ、訳の分からずやっているというのが実状。


まあ、そんな訳で、午後5時の終業時間になると身も心もくたくた。なのに、バス来ない…。くされAlan Martin Coach社は(あーあーあー、名前晒しちゃったよ)最近遅れてばかり。今日も人がドイツ語のコースがある日を狙ったかのように25分も遅れる。で、遅れただけならともかく、一番前の席に座った私に


「どの道を行けばいいのかねえ」


と聞くのは止めてくれ。このAMC社にはある意味敬意を表する。どうやったら毎回道を知らない別の運転手を連れてくることが出来るんだ?本当にアホアイリッシュの会社だと思う。


あ、アホアイリッシュと言えば。先週末、地元のパブに飲みに行ったんだけど、その時カウンターで隣に座っていたいかにも地元のお姉ちゃん二人に私は何を血迷ったのか話しかけた。


おねえさん:"Where do you come from? Are you Chinese?"
私:"No, I come from Tokyo" (←ホントはQ州だけど、説明するのがめんどい)
おねえさん:"Ah, Tokyo. Capital of China"



…おねえさんの頭にビールをぶっかけなかった私は忍耐強かったと言っていいだろう。


で、この話をベルリン出身のうちの住人の女の子にしたら、こんな話をしてくれた。


彼女、両親に小包を出すために郵便局に行ったんだそうな。で、宛先を


Herr Martin von Kassel
15 Bahnof Str
51624 Berlin



(注:言うまでもなく架空の住所と名前)と書いて窓口に持っていったら窓口のおねえさんは「ちょっと待ってね」と言って、窓口の隣のおじさんに小声で


おねえさん:「ねえ、ベルリンってどこ?」


と、真顔で聞いたらしい。そのドイツ人の彼女は、「ヨーロッパ史を少しでも習ったら、ベルリンを知らないなんてことはあり得ない」と怒っていた。そりゃそうだわな。




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2002年03月19日(火) ケータイ復活!そこに隠された本人も予測していなかったとんでもないオチとは?

<作者謹告>諸般の都合上、今日の日記はフィクション…とします。

行きつけのパブでケータイが無くなったのが、およそ10日前のお話。それからいろいろくまなく探してみたものの、見つからない。パブに問い合わせをしたけども見つからない。「うーん、困ったなあ」と思っていたところふと思い出したことがある。


ん?確か保険をかけてたんじゃかかったっけ?


調べてみたら、ああ、やっぱり保険をかけてある!で、約款によると、


「全損、修理不能、盗難の際は25ポンドで新品交換します」


というわけで、会社の帰りにBus Aras(セントラルバスステーション)の脇にある警察に盗難証明を取りに行った。


アイルランドは本当に困った国。日本の常識じゃ考えられないが、警察の窓口に行列が出来ている。それだけ治安が悪いということなのか。待つこと十数分、私の番がやってきた。


私:「かくかくしかじかで近所のパブでケータイが盗まれたんだけど…」
警官(若い女性):「うーん、その場所はうちの所轄じゃないわ。Clontarfの警察に行ってもらわないと…」
私:「遠い…。ただ一枚盗難証明を書いてくれればいいんだけど…」
警官:「分かったわ。じゃあ、一枚書いてあげるわよ」



…アイルランド人のいい加減さが良い方に作用した典型的な例。おかげで、バスに乗ってClontarf組んだりまで行く手間が省けた。


それにしてもアイルランドでは「盗難証明」が実に簡単に取れます。推察だけど、たぶん盗難があまりに多いから、いちいち調べている暇がないのだと思う。というわけで、盗難証明を難なくゲット。


ところで「あんたのケータイは取られたんじゃあなくて、無くなったんじゃあないの?」とお思いの方もいらっしゃると思う。それはちょいとばかし間違っていると言わざるをえない。だって無くなったんなら、出てきて当然。出てこないということは誰かに盗まれたのだ。ゆえに私は「私のケータイは盗まれた」と胸を張って言えるのだ(ああいえば上祐状態)。


で、その盗難証明をもって、私がケータイを買った店へ。先週の金曜日のお話。


店員:「ほい。盗難証明を受け付けました。24時間以内に新しいケータイを渡せると思うから。明日電話して」


というわけで翌土曜日。店に電話をするもののつながらない。何度か電話をしたものの、結局連絡はつかず(いい加減アイルランド)、運悪くPaddy’s Dayを挟んでしまい、結局今日まで店に連絡ができなかった。


で、今日の朝。出かけるのがすっかり遅くなってしまい、半ばパニクりながらいつもとは別のジャケットを羽織ると、ん?ポケットに何か入っている…。


げええええええ!ケータイがこんなところにいいいいいぃぃぃぃぃぃ!!!!


そう、ケータイ、何のことはない、ジャケットに入れっぱなしだったのです。確かにジャケットのポケットを確認しました。が、ジャケットの外からまさぐっただけで、ポケットの中には手を突っ込まなかったのです。


うーん、このポケット結構深かったのねん(←ってそういう問題じゃあないだろ…)


で、店に電話をしたところ、

私:「あの。Sngielですが、あの盗難届けを取りさげ…」
店員:「ああもう新しいケータイは準備できてるよ。いつでも都合の良い時おいで。え?なんか言った?」
私:「いえ、別に…」



というわけで、私、新しいケータイをゲットいたしました。犯罪じゃあないかって?いえいえ、これは結果としてこうなっただけで、決してこうなることを狙ったわけじゃあないのです。(って、「わざとじゃなかったら何をしてもいいのか」という話になるんですが)


それにしても私は粗忽者です。大学時代も「さ、財布を落とした!!」と大騒ぎ。なぜか4つもあった銀行のカードや複数のクレジットカード、さらに免許証まで全部止め、府中の免許更新所まで行き、クレジットカードの再発行手数料も払った。で、数週間後何気にベッドの下を掃除していると


「なぜこんなところに財布が???」


…はい、一言で言って私はアホタレです。




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2002年03月18日(月) ♪思い出河へと身を投げて心はどこへも流れない

今週着る分のワイシャツのアイロンがけがたった今終わりました。今日はSt Patircks dayの振替休日でお休みだったので、今週は4枚。日本からもってきた「のりづけキーピング」の減りがやたらと早くなりました。どうしてこう言う便利なものをアイルランドでは売ってないんだろ?


で、今最近のマイブームのビューリーズのアールグレイティを飲みながら、こうして日記の更新をしている訳です。ちょっと前まではおフランス他大陸でしか売っていない「バニラティ」がブームだったのですが、ま、マイブームの移り変わりは早いので。ははは。


まあ、ここまで読まれてカンの良い方はもうお分かりですね。そう、別に取りたてて書くことはないんですよ。ただ、ここ数日日記の更新を休み気味だったので、ちゃんと今日の分を更新しておこうかと思っただけでして…(たぶん半分の人はこの瞬間に帰ってしまったな。ま、いいか)


現在聞いているCDはLeonard CohenのGreatest Hits。たぶんほとんどの人はご存じないだろうこのカナダ人のシンガー。私が愛するそして彼の代表曲の一つSo Long Marianneは1968年発表。で、10年ぶりくらいに最新のアルバム(Ten New Songs=まんまのタイトル)がつい最近発表された。ご賢察の通り、30年以上も歌っているわけだから結構なトシになっている。


で、彼の存在はアイルランドでも有名ではない。「ああ、名前くらいは知ってるけど…」という人がほとんど。それくらいマイナーな人をなぜ私が知っているのか。そこには実は懐かしい思い出話が隠されているのです(…半分の人が帰ってしまったのを見越して、実は秘蔵の思い出ネタを披露しようと思っています。よかったね。帰らなくて)


So Long Marianneと並んで数えられる彼の代表曲がSuzanne。今聞いているアルバムの最初の曲。


Suzanne takes you down
To her place near the river
You can hear the boats go by
You can spend the night beside her.
And you know that she’s half crazy
But that’s why you want to be there
And she feeds you tea and oranges
That come al the way from China.



これ以上書くとチョサッケン協会あたりから怒られそうな気がするので書かないけど、興味のある方はこちらからどうぞ。


なんとなく歌詞から想像がつくかもしれませんが、Leonard Cohenは本当に暗い歌詞を書きます。メロディも暗い曲が多いです。うーん、最も暗いさだまさしか中島みゆきの歌…と言えば近い…とも言えなくないかな。実は私、こういう暗い歌(そして歌詞に深い意味のある歌)が大好きでして。さだまさしや中島みゆきのラジオ番組を聞くと、彼らの歌からは想像できないくらい彼らが明るいことに驚かれた方も多いはず。私にもそういう二面性があるのかなあ…と自己分析したりする。


閑話休題。話は私の思い出話に戻る。話は1996年。つまり私が語学留学をしていた頃に戻る。当時私には好きな人がいた。彼女は当時17歳(「犯罪やんけ」とかいういらん突っ込みをする人はさようなら)。私は21歳(わ、若っ)。彼女はHeuston駅近くの川沿いのアパートにひとり暮らしてまして。そう。この曲、この当時のことを思い出させるのです。


実は彼女こそが私にLeonard Cohenを教えてくれた人でして。彼女の家に行くたびに、彼女はマランツのハイファイでLeonard CohenのCDをかけてくれた。で、その中でもSuzanneは当時のその状況そのままを再現したような曲なのです。


彼女には当時遠距離恋愛でつきあっている彼がいました。というわけで、私が「彼女の彼」になることは結局ありませんでした。私の中に当時、嫉妬があったことは否定できません。遠く離れたところに彼がいるおかげで、すぐとなりにいる私のことを見ることが出来ない、それでいて、私が毎日のように通うことを拒まない矛盾。


彼女の家にほぼ毎日通ったことは私の中で未だに強烈な思い出として残っています。Leonard Cohenの曲、とりわけSuzanneを聞くたびにそんな思い出が強烈に蘇ってきます。Liver Liffeyと川向こうのギネスの工場。彼女のさっぱりとしたワインレッドのカーペットの敷かれたリビングルーム。紺のソファーとその脇の暖炉。目を閉じるとそのひとつひとつが未だに瞼に浮かんできます。


ちなみに。私の今の彼女MausiはLeonard Cohenを知ってはいるもののまったく好きではありません。そう、だからこそ、Leonard Cohenを聞いても「思い出は思い出」と割り切った感情で聞くことが出来るのです。どんなに彼女のことを好きだったとしても、今となってはただの思い出以上の何者でもありません。ちょっとアールグレイティの後に飲みはじめたウォッカが効いてきたかな…と思いつつ、今日の日記は終わるのでした。




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2002年03月17日(日) アイルランドの永住権。やはり政府の公式サイトも人々同様いい加減だった...というお話

本日はアイルランド最大の休日St Patrick’s dayでございます。昨日から、花火だコンサートだパレードだといろいろなイベントが目白押しのようです。というわけで、私は…


家でじっとしてます


何せ今日の天気は寒い上雨。風も強いというアイルランドの典型的な天気。こんな天気の中パレードを見に行くほど私は酔狂じゃあございません。最も仮に天気が良かったとしても行かなかったでしょうが。金もないし、人ごみ苦手だし(←昔は平気だったのに…)。


その代わりといっちゃあ何ですが、掲示板の常連うにさんとちょっと地元のパブに行ってきました。うにさんのテンションの高さに圧倒されました。


で、話は上とは全く関係なく完全にぶっ飛んでしまうのですが、最近こんな質問が作者の元に寄せられました。


「アイルランドで市民権を得ることは出来ますか?」


「ふむ。いいところに気がついたねえ」…などとセンセイ口調はやめまして。実はこれ、私の素朴な疑問でもあるわけです。私自身の名誉のために書いておきますが、私、アイルランドの市民権など申請するつもりなど毛頭ございません。が、長く住めばそういう話も確かに出てくるかと。


実はこの答えには、私の身近では二通りの見解があり、どちらが正しいか確認していません。その説とは


(1)5年説
(2)9年説



実はどちらの説もアイルランド政府の公式ページが論拠になっています。このページを見ると確かにどっちとも取れるあいまいな表現になっていることが分かります。


(公式ページより転載)*Naturalisation
An applicant for a certificate of naturalisation has to fulfil certain statutory conditions including having a total of five years residence in the State in the nine year period preceding the date of the application, the last year being a period of continuous residence. (An absence of a few weeks on holidays or business would not be regarded as a break in residence for this purpose).

The Minister for Justice, Equality and Law Reform has power to dispense with the conditions in whole or in part, in certain circumstances that are defined by law, e.g. if the applicant is of Irish descent (although having a distant Irish antecedant would not normally in itself be sufficent where a person is not resident in Ireland or does not have a significant connection with Ireland) or has Irish associations or is a refugee or a stateless person.



私は個人的には文面を素直にとって、「9年間のうち5年住んでいれば申請できる」と理解したのですが、なぜか私の周りには「5年説」を取る人間の方が多いのです。ただし、実際にアイルランドの永住権を取った人間が実際にはいないので、私には本当のところがどちらかが判断がつきません。


確かに5年だと、私ですらもうすぐ申請の要件を満たすことになります(繰り返しますが、私はアイルランドに骨を埋めるつもりなどまったくございません)。で、私の身近にも、私と同じくらいの期間、アイルランドに物好きにも住んでいる連中がいまして、この件は彼らにとってちょっとした関心ごとになっているわけです。うーん、誰かご存知の方いらっしゃいませんか。


ついでといってはなんですが、労働許可証の申請のページにもアクセスしてみました。労働許可証の新規の申請はかなり難しくなったようです。まあ、今までが簡単すぎたのかもしれませんが。たとえば今まではなかった、「申請時にはFAS(アイルランド版職安)の『EU内でだれも適する人が見つからなかった』という手紙を添付する」ことが義務づけられたようです。


さらに申請の時にかかる手数料も一気に3倍近くになったようです。(年間125ポンドから400ユーロへ)これこそがユーロ便乗値上げの最たるものだと思うのですがねえ。政府が音頭を取って便乗値上げしてどうしようというのだ?


ちょっと真顔になるのですが、読者さんからの報告で、今まで日本人としては聞いたことのなかった就労許可証が拒絶されるケースが出てきたようです。しかも更新時に。何とかするようなことをメールに書いておられたので、何とかなることを祈る限りですが、どうも今までのようにはいかないようです。もしアイルランドで就職活動をしようという方がいらっしゃった場合、この点もしっかり調査をされておかないと、あとで大変なことになるかもしれません。どうも就職状況は去年までの晴れから一気に雨になった感がぬぐえません。


ところでさあアイルランド政府さん、私はこの日記をワードで作成しているのですが、上のようにあなたのサイトの文面をコピーしたら、この短い文章で2ヵ所もスペルチェックに引っかかりましたよ。公式の文章なんだから、もうちょっと何とかならないもんですか?ちなみに間違っているスペルには作者が愛を込めて、色をつけておきました。


PS オフ会参加者の皆様。詳細メールを送信しました。プライバシー保護のためにBBCで送信しているので、ジャンクメール扱いになっているかも知れません。ご自分のメールアカウントごご確認ください。不着の方は作者までご連絡を。




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2002年03月15日(金) バスの車内での壮絶な椅子取りゲーム。敗者の取った反則技とは?

前日の日記に続いて、「またか」とお怒りの方もいらっしゃるでしょうが、今日の日記も再びバスネタです。考えてみると、一日3時間、つまり一日の1/8をバスの中で過ごしているのですから、こうなるのも当たり前かと。寝てる時間を除けばおよそ一日の1/5をバスの中で過ごしているのです。ああ、何たる無駄。特に、この国にきちんと地下鉄なんぞがあれば、通勤時間は大方この半分になろうかというのに…。


私の通勤は、まず自宅近くのバス停からダブリンバスをつかまえるところから始まります。このバス、乗れればばんざいというバスで、朝の通勤時間のはしりの時間帯なのでいつも混んでます。乗れても立ち席。乗れなかったら、そこから500メートルくらいさらに離れた別のバス停まで走る羽目になります。


このバスでシティセンターまで着いたら、今度は会社がチャーターしたバスにそこから乗り込んで会社までの長い旅となります。で、今日の話はこの会社がチャーターしたバスの話。ここにもアイルランド人のいい加減さがあますことなく出てきています。


最初の1週間は本当に快適でした。会社は社員のことを慮ってかいつも最新の中尺ハイデッカー車(ちょっと全長の短い観光バス…といえば分かってもらえるかな)を投入。中は暖房が効き、そして、いつもビデオが流れているという素晴らしさ。こんなシアワセな通勤は長くは続きませんでした。


今週になって、まずは火曜日、いつもは定刻の10分前に現れるバスが現れません。定刻になっても来ません。10分経過。20分経過。私もバスがいつ来るかわからないのでその排気ガス溢れる表通りから離れることが出来ません。30分経過。そしてついに40分経過したところでようやくバスが到着。


運転手:「いやー、すまないねえ。他のバスが壊れちゃってねえ。このバスで子供たちの送迎をしなくてはならなくてねえ。やはり、どうしても学校に行く子供たちに優先権があるわけで…いや、悪かったねえ。それにしてももう一台の壊れたバス、運が良かったのは、道の真ん中で止まんなかったことかな。だってさあ…(以下略)」


というわけでくそ寒い中1時間近く(私は定刻の15分前にバス停に来ていた)待たされた私。雨が降ってたらこの運転手を殴ってたな。が、これはまだ序の口でして。


翌日。行きのバスは定刻通りに現れて、定刻通りに会社に到着。そこで昨日と同じ運転手の不吉な一言。


運転手:「今日の帰りのバスは車両運用の関係でこのバス(中尺ハイデッカー)ではなく、ミニバス2台となります」


帰り。またこの日もホントに寒かった。で、5時30分に出るはずのバスを捕まえるために5時20分にバス停に来てみると、バス来てない。5時30分。来ない。バス停の前にはバスを待つ人が30人以上。


午後6時。定刻より30分経過したところで定員20名のミニバスが到着。2台現れるはずのバスは1台だけ。


ま、みんなが我先争ってバスに乗ったことは言うまでもないかと。


で、壮絶な椅子取りゲームの結果、いつも動作がゆっくりのラテン系の女の子数名、それから、「僕は例えタイタニックの救助ボートでもでも席を譲るジェントルマンだけんね」という男が数名取り残される(私はしっかり座っている)。がその連中(推定15人)もまだ諦めない。なんと運転手の制止を振り切ってそのうちの約10名がバスに乗り込む(残りの5人は物理的にバスに乗れなかった)。


運転手:「ダメ!立席乗車は認めてない!」
客:「バス2台来るはずだったろう?もう一台のバスはどこだ?!」
運転手:「あと5分か10分もすれば来るから大丈夫」


この日記の読者さんなら「アイリッシュのいう大丈夫ほど大丈夫でないものはない」という法則をご存知のはず(←これを知っただけでもこの日記を読んだ価値があろうというもの)。まあ、アイルランドに住んでいればこの法則は自然に体に染み込むので、立っている女の子のひとりが、


客:「いつ来るのよ!はっきりさせてよ!」
運転手:「だれか、ケータイ貸して!」



…おまえ、ケータイだか無線ぐらい持っとけよ。


運転手は客から借りたケータイとともに消える。数分後戻ってくる。


運転手:「道が混んでてねえ。たぶんあと10分もすれば来るよ」


…何の答えにもなっていない。道が混んでたからお前も遅れたんだろ?このダブリンという発展途上国の首都では「道が混んでいた」がいかなる場合でも立派な言い訳になる。


結局立ち客は頑としてバスを降りず、次のバスが来るまでのおよそ20分間、私たちはぼーっと待つ羽目に。そう、椅子取りゲームの勝者は、敗者によって人質に取られたのでした。


それが昨日の話。そして今朝。


いつものバスがいつもの時間にきたものの、運転手がいつもと違う。私は一番前に乗ったのだが、気がつくと、まったくとんでもない方向に向かっている。


私:「ちょっとちょっとちょっと、いつも手前の交差点から左に曲がって旧道でお客を拾っていくんだよ」
運転手:「え、まっすぐって聞いてきたよ」
私:「だからー、XXの前で何人かいつも待っているってば」
運転手:「Shit!」



…というわけでバスはUターン。その後もバスの運転手はまったく道を知らず。実はこれ、通算3回目。どうして道を知らない人間が運転手になれるんだよ?


以上、アイルランドがいかにいい加減な国かを現す日常の出来事でした。




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2002年03月13日(水) 誰がためにバスは走る? 最新ダブリンバス事情

何度かこの日記にかいている通り、私は感心にもドイツ語のコースに週2回通っている。で、学校はO’Connell Bridgeより約2キロのところのPembroke Streetの近くにある。まあ、たかが2キロくらい歩けるのだが、仕事の後に授業開始に間に合うように学校に行こうとすると、どうしてもバスの方が早くなる。


というわけで、怠け者とは知りつつ、町から学校までたかが2キロの距離をバスで移動するわけだが、今日も(2度目)7Dという妙なバスに乗った。


だいたい7Dという系統番号が怪しい。Dは言うまでもなく7の枝番。AとかB、まあ、Cまでは聞いたことはあっても、Dというのは聞いたことがない。で、今調べたところ、このサービスは一日1本のみ。ますます怪しい。


で、このバスにO'Connell Bridgeより乗ったのだが、バス停には長蛇の列が出来ていたにも拘らず、このバスに乗ったのは私のみ。しかも、バスには誰も乗っていない。そう言えば前回乗った時も私以外に乗客はいなかった。夕方のラッシュ時、他のバスが100人近くの乗客を運んでいる中でこの私以外に乗客がいないという状況はあからさまに異常。で、一言多い私は運転手に言った。


私:「このバスはいつ乗っても空だねえ」
運転手:「ボクのせいじゃあないよ」



で、まあここから運転手と私の会話が弾みまして。次のバス停College Greenでは運転手が、


運転手:「誰か乗ってくれるかなあ。ああ、誰も乗ってくれない!」


と言う。確かに一見30人以上の客がバスを待っているのに、このバスはまさに「お呼びでない」状態。で、次のバス停Nassau Streetでは、一人の客が乗りそうな気配。


運転手:「ああ、見て見て。あそこに客がいる!!」
私:「良かったねえ」



…考えてみると異常な状況ですな。




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2002年03月12日(火) 買うぞ車!渡しに船のローンに隠されたアホタレアイルランドの銀行の罠とは?(その2)

3/6の日記でBank of Irelandからモーターローンのオファーが来て、それに申込んだという話をしました。で、その話の続きです。(ゆえに、3/6の日記をお読みでない方はまずはそちらをご覧くださいませ)


今日になってBank of Irelandから手紙が来た。


Dear Mr. Snigel

With regard to your resent loan application to Banking 365 I must inform you that, after careful consideration, we are unable to facilitate your application on this occasion.



英語の部分を読むのがめんどいという方のために一言で言えば、「審査の結果お金は貸さないよーん」と言っているわけ。


やっぱりな。


…というのが私の正直な感想。だいたい、百万円近い金をぽんと貸してくれるほどBank of Irelandの気前がいいはずがない。だいたい前回の手紙すら話が出来すぎている。


というわけで、おちょくり半分で午後6時30分過ぎに家に帰るなりに、Bank of Irelandのテレフォンバンキングセンターに電話をしてみた。


私:「かくかくしかじかで、ローンの審査が通らなかったのだけどどうなってるの?」
係:「そうですね。今回はご期待に添えなかったということで」
私:「でもねえ、問題はねえ、先週『ローンの審査はすでに通ってます』という手紙が来てそれで私は申込んだわけよ。いったいどうなってるの?」
係:「そのような手紙を送ったという記録はこちらにはありませんが…」



…おまえなー、じゃあ、ここにあるこの手紙はなんなんだ?


係:「私どもが送った手紙は『当座貸越(オーバードラフト)』の手紙でして。ローンについての手紙は送っておりませんが」
私:「その手紙は去年の12月に受け取ったまったく別の手紙なの」
係:「しかし私どもはそのような手紙を送っておらず」



…と意味のない永劫回帰な堂々巡りの会話をすること5分か10分、私は…


私:「わかった。あんたが何も分かってないことが分かった。んじゃあ、誰にこの話をすればいいの?」


…私は明日、誰か私の支店の担当者か誰かに話をしたいと思って、こう聞いたのだが、電話の向こうのおねえさん


係:「いま、スーパーバイザーと代わります」


待つこと数分。賭けてもいいが係のおねえさんは


「…てなわけで、訳のわかんないことを言ってるのよ。適当にあしらってやってくんない?」


なんてスーパーバイザーに言っていたに違いない。


で、スーパーバイザーのブリジットというおねえさんが出てきて、言ったこと。私は我が耳を疑った。


スーパーバイザー:「申し訳ありません。その(ローンの審査が通ったという)手紙は間違いです」


今まで温和だった私もこの時点でキレた。


私:「明日まで待つから、ちゃんと調査をして解答しろ!」


…というわけで現在解答待ちです。言うまでもなく、文句を言ったところでこの決定が覆るとは思いません。ただ、プロのお仕事として、「その手紙は間違いでした」というのは通用しないのではないかと。いくらアイリッシュがいい加減とはいえ、ものにはいつも限度があるのです。まあ、この続きは逐一報告しますね。


…この日記を読んでもあなたはまだアイルランドに住みたいですか?




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2002年03月11日(月) 123、海へMarino...そんなさわやかな話ではないダブリンバス事情

話は先週の金曜日にさかのぼるのですが、この日、前の会社の連中が集って、某パブでお別れ会を催してくれました。で、いい加減に酔ったのはよかったけど、そのせいで、見事にケータイを忘れてきました(←処置なし)。


で、私は確実にテーブルの上に置き忘れたので、残った友人のうちの誰かが持って帰ってくれたのではないか…という淡い期待をかけたのですが、今日確認したところそのような虫のいい話はなく、最後の砦として、パブに帰りがけ行ってみることにした。


このパブの前にはたくさんのバスが走っているのだが、市南部から直接このパブへ行くバスは123番Marino行きのみ。123という番号といい、Marinoという地名といい、どことなく素敵なバスを想像するが、実際はど最悪級のバスルート。いつもMIDIバスで運行されているのでキャパシティが絶対的に足りなくいつも満員(それでもひところはミニバスで運行されていたのでだいぶマシになった)。で、ダブリンでも1-2を争うスラム街Summerhillのど真ん中を通過するというおまけつき。


で、時刻は午後8時30分。15分に一度来るはずのバスがやってきたのは私がバス停に着いてから25分後。かなり混んでいたがかなりの人が降りたので私は乗れた。バスの中では子供が泣いている。すると父親らしき男が


"I said shut up!"


ダブリン訛りの凄みの効いた声で言ったかと思うと、子供の頭をばちんと殴る。当然の帰結としてさらに火がついたかのように泣く子供。アイルランドの親の愛情を垣間見た気がした。


で、バスはO'connell streetへ。Easonの前のバス停には長蛇の列。当然全員乗れない。今度は運転手がダブリン訛りの凄みの効いた声で、


"Get off! Full! Full! Get off from the step!"


確かに中学一年生でも分かるような単純な英語を話していることは賞賛に値するかもしれない。が、客に対して使う言葉ではないことは議論の余地はないかと。


で、途中のバス停で待つ人々を思い切り無視しつつバスはSummerhillを抜ける。私がこのバスの沿線住人だったら、このエリアを夜ばか面をして歩く勇気はないから、当然いつ来るかわからない次のバスを待つんだろうなあ。…よかった、こんなとこに住んでなくて。


んで、123の終点のすぐ近所にあるパブ(地元の人ならどのパブか分かりますね)に行くが、


「そんなものは知らん」


の一言で終わり。完全に無駄足。


まあ、裏ワザを使って携帯を復活させよう。その裏ワザとは…続く。




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2002年03月10日(日) アイルランドでもやはり人は見掛けで判断されるのだろうか...というお話

先月までお世話になっていた会社と今の会社の違い、数え上げればきりがないのですが、今、来週着るワイシャツにアイロンをかけていて気がつきました。服装の違い。前の会社での服装は、「ジーンズだめ、Tシャツだめ、ランナー(スポーツシューズ)だめ」とまあ若干の規制はあったのですが実質は自由。いつもユニクロかどこかで仕入れてきたテキトーな服をテキトーに着て仕事をしていました。


で、今の会社はというと…スーツ着用です。まあ、多分、ネクタイさえしてりゃあ文句は言われないのでしょうが、何せみんながみんなぴしっとスーツで決めている中で私だけがテキトーなことをするわけにいかず、毎日スーツを着て仕事なぞしてます。考えてみりゃ、別に外部からのお客さんが来るわけでも、外回りをするわけでもないんだから別にどんな格好をしていても問題はないと思うのだが。よく見ると、女性社員はみんなテキトーな格好をしている。これはちょっと不平等で納得できないのだが。


んで、当然通勤もスーツでとなるわけで。で、帰り道に町で買い物をしたりするのですが、ひとつ発見をしました。


スーツを着ていると人々の私に対する扱いが違う


気のせいの可能性も否定しませんが、店などでの私への対応があからさまに違うような気がするのです。こういう言い方をすると語弊がありますが、テキトーな格好をしていると、なんとなく不法就労をしているビンボーガイジンに見えても、スーツを着ていると、なんとなくしっかりした仕事をしている賢い人間にでも見えるのでしょうか。それがいい事だとは思いませんが、やはりアイルランド人も人を見かけで判断をするような気がします。


アイルランドに住んでいていつも小さなストレスになることの一つに、「私が英語を話せないと決めてかかられる」ということがあります。ひどいのになると、列に並んでいて私の番になると露骨にいやな顔をしたりするのもいます。で、まあ、まだ1週間しか経っていないのではっきりとは言えませんが、スーツを着ていることで、プロフェッショナルな印象を相手に与え、そういうストレスになる状況が少なくなったような気がします。


考えてみると、街中を歩いているその多くはジャージを着て歩いているような国ですから、スーツで歩いている人間は日本のそれに比べたら絶対的に少数派です。というわけで、たかがスーツがちょっとしたステータスシンボルになる国なのかなあ…と思います。まあ、そういう訳で、いつも首を絞められた感覚のネクタイも、この国では決して悪くないかなあ…と思います。




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2002年03月09日(土) ひゃくきゅうじゅうろくまんさんぜんにひゃくごじゅうえん

\1,963,250


ひゃくきゅうじゅうろくまんさんぜんにひゃくごじゅうえん


…ですね。音を出して読めば。これが言えなくて私は赤っ恥をかいてしまいました。


私が今勤める会社に採用されたのは、世にも難しい日本語を話すから…に他ならないわけで。で、「訓練中」にも拘らず、日本のとあるところに電話をして、この値段を確認する羽目になった。


で、「急ぎ」ということだったので、何も考えずに電話。時差の関係でこれをやっているのは朝一番の話。先方、すぐに電話に出る。


相手:「XXの田中と申します」


私は先方が日本語を話すことですでにパニクってしまった。いえいえ、私だって日本語、ちゃんと話せます。だけどねえ、「丁寧語」とか「敬語」とかいうのものは最近全く会話の中では使ってないわけでして。


私:「あ、お、お忙しいとこ、恐れ入ります。私…」


ここまで言ったところで私は完全に凍ってしまった。


うちの会社って、日本語では何という名前なんだ?


当たり前ですが、うちの会社、横文字のかっこいい名前がついてます。で、この名前を日本語に訳すべきかどうかで、私は完全に凍ってしまったのです。


例えば。うちの会社がSnigel International Bankという名前だったとします。で、これをカタカナでそのまま「スニーゲルインターナショナルバンク」なんて言うと、なんか違和感を感じませんか(私は感じた)。で、私は、「スニーゲル国際銀行」の方がいいか、それとも「スニーゲルインターナショナル銀行」がいいか、そんなことを一瞬悩んでしまったのです。


私:「わ、私、『スニーゲルインターナショナル銀行』のSnigelと申します。あの、XX担当の方はご在席でしょうか?」


もう、裸の大将並みのたどたどしさで、怪しさ充分。電話の向こうのお局OLと思われる女性、


相手:「失礼ですが、もう一度お名前頂けますか」
私:「『スニーゲル国際銀行』のSnigelで…と…申します」



…って、さっきと名前が違うじゃないか。相手の女性、あからさまに疑いつつも、電話をXX課に回してくれる。


相手:「お電話代わりました。XX課です。」
私:「『Snigelインターナショナルバンク』のXXと申します。XXの件がOOしたようなのでお電話差し上げました。で、伝票番号18286133のOOは…ひゃくきゅうまんろくせ…あれ、ひゃくまんきゅうせんろく、あれれ、じゅうきゅうさん、え?」



完全にバカ丸出し。どこのバカが、\1,963,250が言えなくなるんだ?相手の男性、思いっきりバカにした声で


相手:「ひゃくきゅうじゅうろくまんさんぜんにひゃくごじゅうえんですね」


あーあーあー。顔から火が出るとはこのことでい。それにしても、英語がうまいわけでなし、日本語がまともに話せない、こんな私は果たしてこの会社で勤まるのだろうか。思いっきり不安。


1週間働いて、この会社の状況がだいぶ掴めてきました。会社の規模は小さく70人程度。で、3/4付けで私を含めた6人が採用されました。で、私以外のすべての新入社員は女性。で、一番最初の新入社員のみのミーティングの時、向かいの席に座ったのはフランス人の女性。多分若い。薄い茶色のショートカットの髪に、薄くまつげにマスカラを塗った美しいブルーの目。面長でスレンダーな彼女は私のまさにど真ん中ストライク。(ああ、女性読者の方の、「これだから男は」という嘲笑が聞こえてくる。)


で、彼女の自己紹介。


「私はフランス北部のXXという町から来たクリスティーンです」


おっ、声もかわいい。こんな声で、耳に息がかかるくらいの距離で毎晩何か甘い言葉をささやいてくれるなら私は多分全財産を捧げてもいいなあ…なんて完全に白昼夢モードに入る。次の彼女の言葉まで。


「…で、私は最近彼と婚約しました」


まあ、世の中そんなもんですな。まあ、そんなよこしまなことを考える暇があったら、自分の彼女のことでも考えていた方がいいでしょう。少し自戒の念をこめつつ、今日の日記は終わるのでした。




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2002年03月07日(木) 敬謙なカソリックの国の喧喧な妊娠中絶事情

実に面倒くさいのですが書いておかねばならないネタがあります。はっきり言ってつまらないネタなのでお忙しい方は読み飛ばしてくださいませ。


実は昨日、3/6に国民投票が行われました。お題は「妊娠中絶」これがまた、涙が出るくらいややこしい話でして。一応知ってる限りで書きますが、間違っていたら掲示板かメールで優しく指摘してくださいませ。


まず、現在のところ、表向き「敬謙なカトリックの国」アイルランドでは、妊娠の中絶は御法度。どうしてもしたい人はイギリスへどうぞということなのだが、ここでややこしいことに、X-caseという例外があったりするのだ。


その例外とは1992年に最高裁が、「強姦をされ妊娠をした14歳の少女が中絶が認められないと聞き自殺をほのめかしたので、中絶を認めた」というもの。


で、いつも地元のパブで飲んでいるアハーン首相は何を血迷ったか(というか彼の政治スタンスに沿っただけなんだけど)このX-caseのような自体でも妊娠の中絶を違法とし、ついでに、妊娠中絶した女性や医師に厳罰を処そうという法案を提出。国民投票に。


で、3週間くらい前から、町じゅうに賛成派反対派それぞれのプラカードが立ち並び(日本と同じ)


Baby will die.
Protect woman and baby



なんてことを訴えていた。


で、マスコミは「可決されるか否決されるかわからない」という論評だったが、いざ蓋を開けてみると、賛成49.6%反対50.4%というまさに僅差で否決。ちなみに票数差は約1万票。世論が完全に割れていたことがはっきり分かった。


で、県別の賛成・反対の結果を新聞で見たのだが、ダブリンやコーク・リムリック・ウォーターフォードといった(比較的)都市部では反対が優勢、それ以外の否かでは完全に賛成が優勢でして。つまり、日本でよく「自民党はイナカの政党だ」なんて言われますが、その構図がアイルランドでもはっきりと見て取れたわけです。


私の個人的意見を一言だけ書かせてもらうと、妊娠中絶、いいことだとは決して思わないけど、やはりX-caseのように必要な場合もあると思うんだよね。こういうやり方は中絶を闇で行うように推奨しているだけのような気がする。とりあえず、否決されてよかったのでは、と思っております。


それからもう一つ、この国民投票の投票率はおよそ50%、つまり半分の有権者は投票を拒否してます。私が軽くリサーチした限りでは、私の周りの若いアイルランド人はおおむね投票に行ってません。「地方から来ているのでそっちで投票しなければならない。投票のためにわざわざイナカには帰れない」とかいう理由が多かった。私の推察ですが、投票に行かなかった「無関心派」まで考えると、多分この法案には反対する人の方が多いのではないかと思います。

参考資料(日本語のニュース)
毎日新聞
朝日新聞





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2002年03月06日(水) 買うぞ車!渡しに船のローンに隠されたアホタレアイルランドの銀行の罠とは?

9時出勤なのに6時30分には起きなければいけない毎日。今まで通勤がチャリンコで10分という超お手軽なものだっただけに、通勤時間片道1時間30分はなんともこたえる。最近人に会うたびに


「車を買う!」


と言ってまわっている。で、言っているうちにだんだん本気になってきた。そんな折りも折り、Bank of Irelandから手紙が届いた。また、給料の半分を持っていくクレジットカードの請求書か…と思い開けてみると…、


Dear Mr Snigel,
Being able to afford something is often matter of timing.



…何じゃあこりゃ…と思い読み進めるとその先に太字で


Because we have already approved a Motorloan for you.


…はあ。


Bank of Irelandの評判は私の周りではすこぶる悪いのだが、私にとってはまあ満足の行くサービスをしてくれている。デビットカードもクレジットカードも一発で取れたし、オーバードラフト(口座がマイナスになっても一時的にお金が引き出せる)だって無担保でやってくれる。で、まわに渡りに船の状態でこんな手紙が来たわけで。


で、Bank of Irelandのテレフォンバンキングセンターに電話をしてみた。


係:「ああ、そのオファーはもう終わりましたよ」


はあ?


私:「昨日この手紙を受け取ったんですよ」
係:「手紙の日付いつになってます?」
私:「ん?『2002年2月』としか書いてない…」


…ああ、上で少しでも誉めた私がアホだった。いい加減アホタレ国家のアイルランド最大の銀行はやはりアホタレだった。なんで、昨日受け取った手紙の日付が2月なんだよ。私はちょっとおかしいと感じたので、食い下がってみた。すると係は白状した。


係:「今日はお客様と同じようにMotorloanの手紙をもらったという問い合わせが何軒かあって、困惑してるんですよ」


…困惑ってお前なあ、お前んとこはテキトーに内容のないダイレクトメールを出してお客を騙そうとしてるのか?そう言えば今日ラジオでコマーシャルもしてたよな。


で、何だかんだで食い下がってみたものの、結局、ローンの申込はできるが、審査が必要だとのこと。で、審査は24時間以内で終わるというので、試しに頼んでみることにした。


まあ、ここまでが今日の話。この後の話は今後逐一報告します。




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2002年03月05日(火) 何かが変わった。アイルランドのスーパーの大進歩とは?

3/4は私が新しい仕事を始めた日ですが、実はアイルランドの国全体でも「初めての」日でした。


買い物袋が有料になった日。


この日から、スーパーなどで買い物用のポリ袋を買うと、袋一枚につき15セント(およそ20円)が政府によって課せられるようになったのです。エッセイのコーナーにある、「地球環境を守るために資源を無駄にするスーパーのアイロニー」(とかいう感じのタイトルだったような気がする…)という小話にもあるとおり、アイルランドのスーパーでは恐ろしい数のポリ袋が無駄に捨てられていたのです。


んで、これが有料になったのが月曜日の話。で、今日、火曜日、Javis CentreにあるTescoに会社帰りに行ってきました。ちょっとした買い物をしてレジの方に向かうと


長蛇の列


火曜日の午後6時過ぎという、普段ならレジに人など並んでいないような時間に長蛇の列。正直なところ、私は最初この理由が全然分かりませんでした。で、列が進むにつれてレジの様子が見えてきたのですが、どうもこの買い物袋の有料化が、レジで思わぬ混乱を呼んでいるようでした。


レジで自分の順番になると、レジ係はまず、「買い物袋はいるの?」と聞き、はいと答えると、「いくつ?」で、いくつ買い物袋がいるかなんて、詰めてみないと分かりませんから、結局そこでいらん時間がかかるわけで。まあ、ユーロが導入された1/2にも混乱があったものの、すぐに慣れたのと同じように、この買い物袋有料化もすぐに慣れるといいのですが。まあ、今まで買い物袋をあれだけ無駄にしていたのですから、有料化でその無駄が減るならば私は反対をしません。というか、今後買い物袋を持参しても化け物のような目で見られなくなる分、嬉しいことのような気がします。




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2002年03月04日(月) Johnnie Fox'sパブにシーフードを食べに行く

つ、疲れたーーーーー。


当然のことですが、新しい会社、新しい人たち、新しいことがら、何もかもが新しい中で一日は、肉体的に疲れただけでなく、精神的にも疲れました。とはいえ、前の会社に比べてかなりやりがいのある仕事のようで、私はかなり期待をしています。ま、この話はぼちぼちしていきます。


忙しい週末を過ごしました。ちょういとばかし訳があって、車を借りたので、Wicklow Mountainの中にある、Johnnie Fox's というパブに行ってきました。このパブ、確かにダブリンバスでもたどり着くことはできるが、ほとんど便がないので実際は無理。ちなみに、数年前にアメリカ人の女性旅行者が、バスがないのでこのパブからヒッチハイクを試みて、そのまま失踪してしまったという恐い話もある。というわけで、まあ車がないとたどり着けないパブだったりする。


このパブ、Wicklow Mountainの半ばにあるのだが、このWicklow Mountain、山岳国家の日本から来た私に言わせるとただの丘。が、この丘も、アイルランドにしては実に高い山らしい。で、このパブの呼び込みは、「アイルランド一高い場所にあるパブ」


多分奇を衒ってのことなんだろうけど、この「アイルランド一高い場所にあるパブ」「おいしいシーフードを出すパブ」として実に有名でして…。そのため、観光客を含め、毎日たくさんの人がここを訪れる。


で、私は友人3人と土曜日の夜にこのJohnnie Fox'sパブへ。午後7時30分ごろついたのだが、かなり混んでいたものの、何とかテーブルが取れ、私はシーフードチャウダーとシーフードジャンバラヤを頂く。友人はシーフードサラダ、別の友人は生がきを含めたサラダを食べる。


で、ここでおいしい夕飯を食べながら、アイリッシュミュージックを聞いていると、ふと自分がダブリンで語学学校に行っていたことを思い出す。毎日のようにパブに行き、アイリッシュミュージックを聞きながらおいしビールを飲む。そんな生活をしている限り、アイルランドを嫌いになる積極的な理由は全く見当たらない。たぶん、それで私はアイルランドがいいとこだと思ったのだろう。いま、こうして住むようになると、全く違ったアイルランドの顔が見えてきたが、少なくとも、観光客、あるいはお気楽な学生としてならば、アイルランドは本当にすばらしいところだと思う。


で、数杯飲んで、11時過ぎに家路につく。あ、私の名誉のために言っておきますが、運転主たる私はずっとコーラを飲んでました。お酒は一滴も飲んでません。


で、「Jolly Foxパブは召しもおいしくていいところだよ」とならないところがこのホムペの特徴。今日になって、生がきを食べた友人の女の子からこんな電話がかかってきたのだ。


「生がきあたった。一日のた打ち回ってた」


…生がきには注意しましょうね。当たるとひどいことになるようです。まあ、彼女には悪いが、アイルランドで生がきを食べるというのは屋は理科なり勇気のある行動だったような気がする。合掌。


疲れ果ててて、掲示板のお返事まで書けそうにありません。なんとか明日書きます。同様に、メールのお返事もしばらくお待ち下さいませ。




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2002年03月01日(金) 痛すぎるアイルランドのケータイ配信ジョークを晒しあげ

最近、私のケータイの会社が英王手のVodafoneに買収されて、ついでに名前まで変わりました。これで少しはサービスがよくなるかなあと思っていた矢先に、


「テキストメッセージでジョークを毎日配信。1ヶ月無料お試し」


というキャンペーンを始めました。まあ、ジョークの配信自体は前からやっていたのを知っていたのですが、はした額とはいえそんなものに金を出すのはごめんだい…ということで無視してきたのですが、まあ、1ヶ月無料なら、無料期間内だけでも試す価値はあろうというもの。というわけで、登録をしたのですが、このジョークのつまらないことつまらないこと。あまりにつまらないので晒しあげとします。


"Waiter, why have you given me my dinner in a feedbag?” The head waiter says “You eat like a horse."


…全然オチてないんですけど。


"Doctor! Doctor! I keep thinking I’m a flog." "Alright, hop on the couch."


…痛い。痛すぎる。


In a Bucharest hotel lobby: The lift is being fixed for the next day. During that time we regret that you bill be unbearable.


…これは実話か?痛すぎるジョークの中で、これはまあ比較的まともな方だったような…。


結論:誰がこんなもんに金を払うんじゃあ?


迂闊だったのは、私、この寒いジョーク配信の登録配信解除の方法を知らないこと。まあ、1ヶ月経てば自動的に止まるんだろうけど、毎日午前11時前後に送られてくるこのジョークのおかげで、しばらくはお寒い日々を送れそうです。


だれだ?アイリッシュジョークは面白いとかいったやつは?それともこれはVodafoneというイギリスの会社が仕組んだ罠なのか?




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