なべて世はこともなし
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2001年12月22日(土) 今年一年ありがとうございました。

ええと、歯医者ネタの続きを書くつもりでしたが、思いっきり時間切れです。今すぐ空港に行かねばならない状況です。行き先は...お分かりでしょうから書きません。歯医者ネタに関しては年明けに書きますね。あ、年明けの最初の更新はこちらの時間で1/2の夜を予定しています。

ということで、今年一年、アイルランド真実紀行に遊びに来ていただいてありがとうございました。心から感謝しています。来る年も、いろいろおばかなことをしでかしますのでまた遊びに来てください。

本当にありがとうございました...とか書いてて乗り遅れたらどうしようもないな。

では。




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2001年12月20日(木) 夜のアイラックセンターに響き渡る魂の叫び

最後のクリスマスショッピングに行ってきました。「時間との戦い」でした。


会社を定時の4時30分きっかりに出て、そのままバスに飛び乗って街へ。まず向かったのは、銀行。人生最後となる「ドイツマルクの両替」に行ったわけ。銀行のおねえさん、ひとこと…


「ドイツマルクはないわ。空港の両替所でのみ扱ってるわ」


…そう、ユーロ統合はこんなところでも着々と進んでいました。


で、そののち、Henry StreetをJavis Shopping Centreに向けて突進。まあ、さすがに上野のアメ横並みとまでは行きませんが、そりゃもうすごい人ごみでして。で、当局公認の露天商が軒を出しているので、通りがますます狭く、イライラが増す。


で、Pennys(安物衣料品店)などの売場は惨澹たる状況。商品の棚は乱れ放題、商品は床にまで散らばり、例えばスリッパのコーナーには後家になった(イヤな言葉ですな)スリッパが棚の下に散乱。で、棚にはふつうのサイズのスリッパは残っておらず、バカの大足用のスリッパのみが残っている。…退散。


で、予約をしてあった美容室に行き、髪を切ってもらい一息ついた後、さらに買物。


この日は、多くの店が午後9時まで営業していた。通常、ダブリンの店は午後6時に閉店。木曜日だけは(なぜ木曜日かは突っ込まないように)「夜間営業」で、午後8時まで。で、今日に限っては、クリスマス前だからかさらに一時間延長して午後9時まで。ちなみに郊外の一部のスーパーは「終夜営業」をしている。…午前3時に親子連れの買物客…なんて考えると結構不気味。


で、走り回っているうちに、時間は午後9時になろうとしている。Irac centreのDunnes Store(普段こんなところには行かないのだがいよいよネタが尽きた)の1階でレジに並んでいると、一瞬店の照明が半分になる。…ああ、もう閉店なんだなと思う。言われてみると、レジの列もアイリッシュの若いおねえさんふたりで2台のレジを開けているだけなのに、そんなに長くない。お客の波がひいてきているのが分かる。


次の瞬間、アナウンスが入る。


「お客様にご案内申し上げます。当店は本日午後10時まで営業いたしております」


次の瞬間、レジのふたりのおねえさんが同時にフロア中に響き渡る大声で


「じゅうじいぃぃぃぃぃぃぃ?」


(ちなみに英語では「てえぇぇぇぇぇん?」


と叫び、ふたりで、


「今、アナウンスで10時って言った?」
「言った」
「私、もう13時間も働いてるわ」
「会社は私たちを殺す気よ」



…お前ら、口はいいから手を動かせ。こらぁ!

あまりにウケたので、自分の番が来た時、思わずいらんことを口走ってしまいました。


「私はねえ、毎日朝9時から夜最低9時まで働いてたよ。文句言わない」(事実)


…ただ、よくよく考えてみると、自分の拘束時間を知らずに働いてるなんて、…私も昔そうだったから同じか。ただ、少なくとも、店の営業時間は知ってたぞ。


…なんだかんだでクリスマスショッピング、無事終了致しました。




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2001年12月18日(火) ドロボー?!冬の夜にセキュリティアラームが鳴り響く…

セコム、してますか?


…別に私はナガシマさんの回し者じゃあありません。


うちにはセコムではないですが、同じようなシステムがあります。要するに、怪しい侵入者なんかがあった時に警報が鳴りしかるべきところ(警察)に通報されるあのシステム。…と言っても別にうちがとくに裕福だからというわけではありません(…事実はご存知の通りむしろ逆でして)。ダブリンのおそらくいよいよスラム街のような場所を除いておそらくほとんどすべての家についているのではないでしょうか。


ただ、誤作動も多く、どこかで


ウィーヨンウィーヨンウィーヨン


けたたましいサイレンが鳴っていても


「うるせえなあ」


くらいにしか思わず、あまり犯罪抑止効果に役立っていないのではないかと思われるのもまた事実です。だって、誤作動なのか、本当にドロボーが入っているかなんて見分けがつきませんからね。


で、話は今日のこと。会社から疲れ果ててうちに帰ってきた私。どうやら誰もまだ帰ってきていないらしい。いつものようにドアーを開けると…


ウィーヨンウィーヨンウィーヨン


そりゃあもう、耳をつんざくばかりの大音量でセキュリティアラームが鳴り響きます。


…またやったか。


実は数ヶ月前、うちの同居人(ひでかすではありません)が自分の部屋の窓を開けたままセキュリティアラームをセットして外出し、結果、アラームが発報して、ついには警察が見回りに来るという騒動があったのです。結局£50(7000円)を払い、しかも大家に大目玉を食らうというトホホな事態になりました。…また、同じことが起こったのかと瞬時に思いました。


ウワサのセコム何はともあれ、このけたたましいアラームを止めないと近所迷惑です。玄関脇にあるシステムのコントロールパネルのテンキーに暗証番号を入れ、とりあえずけたたましく鳴るアラームを止めます。


で、このアラームさん、結構な優れモノで、ボタンを押すとどこが問題か教えてくれます。…ボタンを押すと


「システムエラー。リビングルームウィンドウ。トラブル15:25…」


リビングルームの窓?


リビングルームに入ろうとすると電話が鳴ります。…このくそ忙しい時に…
と思い出ると…


相手:「警備会社です。家は大丈夫ですか?」


…おっどろいた。ちゃんと私が帰ってきたのが分かって、電話をかけてきたんだ。ま、アラームを止めたことで家人が帰ってきたことがわかるんだろうけど、それにしてもこのシステム、所詮は気休め程度にしか思ってなかったけど、思ってた以上に優秀だぞ。


私:「それを今確認してるんですよ!…見たとこ大丈夫そうですが…」
警備会社:「そうですか。念のためパスワードをお願いできますか?」



パスワード!んなもん覚えとらんわい!


パスワードはあらかじめうちと警備会社との間で決められたもので、要はドロボーが家人になりすますようなまねを防ぐためのものだと思う。


問題は、私、パスワードを覚えておらず、慌てて頭をフル回転させて思い出そうとするが思い出せない。何とか思い出して


私:「インドネシア!」
警備会社:「惜しい、国の名前には違いないけど、インドネシアじゃないね」



あたふた。何とかパスワードを思い出し、


私:「ウルグアイ!」
警備会社:「その通り。なにごともなかったならそれでよし」



…うん、何事もなかったとは思う。でも、家をチェックする間もなく電話をかけてきて、しかも極秘のパスワードにヒントを与えてどうするんだ?(作者注:うちのパスワードはもちろん別です。さすがにここに書いたりしませんよ。)


で、改めてリビングルームに行ってみると、窓はしっかり閉まっており、特に問題は見られない。で、家中見回したが、相変わらず汚いものの、ドロボーさんが入ったような形跡は見られない。


再び電話が鳴る。


私:「もしもし」
相手:「大家の姉だけど、いったいどうなってるの?」
私:「知らんがな。こっちが知りたいわな」
相手:「だいたいこの前も…」



…お説教開始。なんで私が怒られなきゃいけないんだ。…理不尽な怒りに震えつつも、ダブリンでは泣く子と大家には勝てません(大家の姉も含めて)。お説教に預かりましたとさ。この警備会社、ご丁寧に、大家にまで電話をしたらしい。


結局、なぜアラームが鳴ったかは全くのナゾ。道路に面した窓なら、誰かが叩いたとかそんな可能性も否定できなくはないけど、問題の窓は、2メートルはあろうかという塀を乗り越えた中庭に面した窓。多分、猫が体当たりしたくらいではアラームは作動しないと思うのだが…。


拝啓ドロボー様

うちには盗むものはありません。左隣りには大きな犬が住んでいます。ドロボーなら、右隣りの家でどうぞ。




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2001年12月17日(月) 目が点!本場のアイルランドのパブでのとんでもないビールの飲み方とは?

会社帰りに「ちょっと一杯」に行ってきました。何かの歌なら「…いつの間にやら朝帰り」となるとこですが、何せ月曜日のお話。午後5時過ぎにパブに行き、9時には自宅に帰ってました。


行ったパブはClontarfのYachtというパブ。昔、この界隈に住んでいたこと、会社から程近いパブということもあり、結構お世話になる機会が多いです。


align="right">で、ここのバーに行くと、珍しくMaisel's Weisseというドイツの瓶ビール(右の写真) があったので、それを注文。Erdingerみたいな少し重めのビール。


で、このテのビールには写真のような感じの特殊な形のグラス(写真は下に出てきます)でないといけないらしい。どうしてかとか聞かないように。知ったかぶりしてるだけなんだから。…マジメな話、ふつうのパイントグラスに注ぐと、泡が天井まで届くのではないかというくらい(大げさ)立ってしまうのだ。


で、このビールを注文して出てきたのがハーフパイントグラス


へ?


へ?



目が点になったが、文句を言っても始まらないと思い、そのハーフパイントグラスをもらってすごすご退散。


で、しばらくしておなかが空いてきたので、みんなでディナーを頼む。この時のウェイトレスさん、古きよきアイルランド人の生き残りで陽気で親切なおばちゃん。


「へえ、あなた日本人?このパブにも日本人が勤めていてねえ…。」


…と話し出したら最後止まらない。


で、彼女がディナーを持ってきた時に、ビールがなくなっていたので、空き瓶を指しながら、


「悪いけど、このビールもう1本ちょうだい」


と言う。数分後、彼女は持ってきてくれました。Erdingerを(それは違うビールだろ!右の写真参照)まあ、彼女親切だし、Erdingerも好きなので、ま、いっかと思うと、彼女は凶器攻撃を仕掛けてきたのでした。


そこにあったもの。正直言って私は絶句しました。


再びハーフパイントグラス。


…これはさっきももらったものだからまあ驚かない。で、そのハープパイントグラスの中には、がなみなみと入れてありました。


…アイルランドではビールに氷を入れて飲むようです。おい、誰が「アイルランドはビールの国だ」なんて言った?


ここまで書いて思い出したんですが、確か、タイとかどこかでは、ビールに氷を入れて飲む国があるんですよね。誰か海外旅行経験豊富な方、教えてくれい。


で、この時のディナーテーブルで話題になったこと。世間に疎い私は全く知らなかったのだが、何でも来年から就労許可証の発給条件がより厳格になるらしい。要するに、ワークパーミションがおりずらくなるらしい。


確かに、今までの条件が簡単すぎて、それこそ申請さえすれば発給されるような状態だったから、そっちの方がおかしかったと言えなくもない。今後、語学学校経由で就職をしようと思っている人などを中心に、おそらく今まで以上に就職は難しくなるというお話。確かにバブルが弾けたアイルランド、今後聞く話はこんな感じの暗い話ばかりなんだろなと思う。


…まあ、アイルランドの政府の決定なんて、どこかいい加減だから、これが末端(私たち)にどれだけ影響してくるかは蓋を開けてみないことには分かりませんが…。




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2001年12月16日(日) 散々クリスマスショッピング…今度はクレジットカードの詐欺を疑われる

再び町に買物に行ってきました。クリスマスショッピング、ほぼ終わったのですが、まだカンペキじゃあありません。あとは、木曜日に最後のあがきをしなくてはと思っています。


さて、某カタログショッピングの店に行き(こちらにご在住の方はどこのことかお分かりでしょうが)、結構高額な買物をしたんです。んで、レジの長い列に耐えわたしの番がやってきました。レジの髪の根元が真っ黒のニセ金髪の頭の悪そうなおねえさんにクレジットカードを渡し、おねえさんはレシートにサインをしろと言ってくる。さささとサインをしたのだが、おねえさんが、私のクレジットカードの裏のサインとレシートのサインを見比べて動きが止まってしまった。


おねえさん:「悪いけど、他にクレジットカードある?」


ちなみに私のクレジットカード、使い過ぎで(…)裏面のサインが擦り切れてしまっている。で、サインがよく見えない。だからだろうと思い、別のクレジットカードを渡すと、今度はそれと私のサインを見比べて固まっている。


おねえさん:「これ、あなたのサインじゃないわ」


…紛れもなく私のサインですって。


しょうがないから妥協案として、


私:「じゃあ、もう一回サインすればいいでしょ」


と言い、紙の余白にもう一回サイン。今度は少しゆっくり目に書いて、クレジットカードのサインに近づけようと少し努力する。


おねえさん:「これ、本当にあなたのサイン?」


…なんですか。あんたはこのカードを私がどこかで拾ってきたとでもほざくんですか。言っておきますが、このカード、れっきとした私のもので、アイルランド国内では信用の高い銀行の発行で、ついでに言うと支払状況だって「優良顧客」と呼ばれていい状況だぞ。


おねえさん:「あなた、写真付のIDある?」


仕方ないから、私は国際学生証を見せた。するとおねえさんは、ようやくサインを受け取ってくれた。


よかったよかった…ということなのだろうが、ただ、一言だけ言わせてくれ。


その学生証はニセモノだ。


本物のクレジットカードの証明をするために、ニセモノの学生証で証明。これほど矛盾した話はないような…。

他方ひでかす。彼も物好きな彼女にクリスマスプレゼントを買わねばならず…。一日足を棒にして歩いた挙げ句に何も見つからず、ネタの尽きた彼はAmazon.co.ukで買物してました。…何を考えてんだか。




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2001年12月15日(土) 突撃!クリスマスショッピング。買う気はあるのに買わせてくれない店とは?

今日は(…って実はこの日記、ホントは月曜日に書いてるんだけどさ)午前中は会社でマジメに仕事して(土曜出勤)、そののち、町に突撃をしました。理由…今日こそはクリスマスショッピングを終わらせる!


もう怒涛の勢いで買いました。「あ、これいいな」と少しでも思ったら、もう躊躇なしに買いました。本屋に行きSt Stephens Green Shopping Centreに行き、Argosに行き、買いまくりました。来月分のクレジットカードの支払いに恐怖感を覚えましたが、とりあえず、無視。


で、まあ、当然のようにいろいろあったわけですが、最近自分の電気屋店員体験記(あくまでフィクションですが)をこのホムペに載せているので、Javis Shopping centreの某イギリス系大手家電販売店に行った時も、どうしても店員の態度なんかが気になって見てしまうわけです。


ちなみに推理ですが、この店、私が勤めていた店によーく状況が似ています。まず、私がインチキと信じて疑わない、「インチキ保険」この店でもやっています。前にとても安いラジカセを買った時も、しつこいくらいに保険を勧められました。よく覚えていないのですが、掛け金が冗談じゃないというくらい高かったので「いらない」と言い続けたのにしつこいしつこい。


で、これはエッセイ「スキャナがない!」にも書いた通り、店員の知識の無さは唖然とするばかり。何も知らないでお客と受け答えしてるのがあからさまに分かります。そのくせ、日本と違ってカタログを置いていないので、自分で研究することもできません。一体この国の人間はどうやってよい商品を選んでいるのかナゾです。


それでいて、どうも個人別の売上ノルマあるいはそれに近いものがあるらしく、必ず、「レジで私の名前を言ってね」と言います。レジでも「担当は誰でしたか?」と聞かれます。


んで、今日の来店の理由は、デジカメのメモリー用のカードを買うため。小物なので万引きが多いのか、ガラスケース(ちなみに某店では「Gケース」といいます。何でも略したがる日本人)の中に入ってます。値段は…書いてない(ため息)。


で、店員はみんな忙しそう。5分くらいぼーっと待っていると、役職クラスと思われる人が私の前を走り抜けようとします。


私:「悪いけど、終わったらいい?」


するとその人立ち止まって


係:「なに?」
私:「このメモリースティックの値段…」
係:「あ、今高いよ。そっちがXXポンドであっちがXXポンド。クリスマス後に安くなるからおいで」



と言って走り去ってしまいました。


…売る気なし。


どこの国のバカな店員が、自分の店の商品をつかまえて「高い」とかほざくのか。よく言えば「正直」なんでしょうけど…。で、私はクリスマスのドイツに行くのでクリスマス前にメモリーカードが欲しいんですけどねえ。たかがメモリーカードを買うのにこんなに苦労をする国って何なんだろう…とまたため息が出てしまうのでした。




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2001年12月14日(金) ユーロが町にやってきた。固まるバーマンに知らない郵便局員…とっても不安なユーロ流通開始

今日からユーロが流通を始めました。…と言っても、まだ、ユーロの現金での取引はできません。「ユーロお試しパック」なる£5(6.35ユーロ)相当額のコインが市中の銀行・郵便局なんかで交換できるようになったのです。ま、あたらしもの好きはどこの国にもいるもので、GPO(アイルランド一大きな郵便局)の前なんかにも行列ができて、多くの人が新たなコインを手にしたようです。


で…私もその中のひとりです。


仕事中にラジオで「今日からユーロが流通開始。銀行や郵便局でゲットできます」と盛んに宣伝していたので、ついと仕事上がりに通り道にあるMarinoの郵便局に行ってみた。クリスマス前の金曜日の午後ということもあってか、郵便局は結構混んでいる。


で10分ほど待って私の番がやってきた。厚い防弾ガラスの向こうにいるのは、年の頃60を超えたと思われるばあちゃん。


私:「ユーロのコインが欲しいんですけど」
ばあさん:「はぁ?」
私:「今日からユーロの流通が始まったんでしょ?ユーロのコインないの?」
ばあさん:「ユーロ?そんなもんは郵便局じゃ扱ってないねえ



…このばあさんにユーロのことを説明しているうちに1/1のユーロの流通が始まってしまいそうだったので、「もういい」と退散。ユーロが本当に1/1から問題なく流通が始まるかどうか本気で不安になってきた。


で、ダメもとで近所の簡易郵便局に行ってみたら…何のことはない、ユーロはちゃんとあった。で、右の写真が、ユーロのコインたちです。参考までに日本のコインと今アイルランドで使われているコインも並べてみました。


アイルランドのプントに比べてコインは格段に小さくなり、そのおかげでなんとなくコインが安っぽく見えます。大きさとしては日本のコインとほぼ同じです。で、種類が多く、かつ、デザインがそれぞれ似ているので、慣れるまでに戸惑いそうな印象も受けます。ついでに言うと、キンピカなので、中からチョコレートでも出てきそうな印象も受けます。


んで、こんなバカな写真を撮っているとひでかすが帰ってきた。バカなひでかすもやはりユーロのコインを持っていた。で、彼の方がもっとバカで、帰り道にパブで一杯引っかけてきたんだそうな。その時に、意地悪でバーマンにユーロのコインを支払いに渡してみたらしい。


…ユーロを見たバーマンは見事に固まってしまったそうな。


本当にユーロは問題なく流通を始めるんでしょうか。すごくギモンです。




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2001年12月13日(木) 新説?アメリカ人の方がヨーロッパ人より物分かりがいい?

時代に乗り遅れていることこの上ないのですが、いまさら映画「ハリーポッター」を見てきました。


…目が輝きっぱなしでした。


いいですよね。冒険ものというか子供向け映画の王道を行ってます。私にとってこのテの映画の黄金律は「日常の中から非日常が生まれてくるのではないかと期待を持たせることができるかどうか」です。


…これじゃまるでどこかの売れない評論家のようで訳がわかんないですね。ええと、例えばドラえもん。ご存知の通り、のび太はドジでマヌケなやつ。子供時代、そこに自分を投影した人も多いはず。で、そんなドジでマヌケなのび太の机の引き出しからいきなりタイムマシンに乗ってドラえもんが出てくるわけです。つまり、日常のありふれた風景の中から非日常が始まるわけです。


ハリーポッターにしてもそう。ほとんど虐待に近いような扱いを受けていた少年が実はとんでもない魔法使いだったという設定。ドラえもんなら、「もしこの引き出しからドラえもんが出てきたらすごいだろうなあ」というありえない期待を持たせ、ハリーポッターなら、「もしボクが魔法使いだったら」というありえないことを想像させて夢を見させてくれる…そんな映画でした。ま、そんな夢を見るには既にトシを取りすぎているんですが(それでこんな評論家口調になっている)。もし機会があれば是非見て欲しいと思います。


で、話はがらっと変わります。なぜか私のまわりには航空会社に勤めている人間が結構います。ご存知の通り、アイルランドには世界のいろいろな会社のコールセンターが集中しており、航空会社もその例外ではないのです。で、某航空会社で働く女性と最近話をする機会があったのですが、あの同時テロの時の話をポツリポツリと教えてくれました。


ご存知の通り、9/11のテロの後、数日間に渡ってアメリカ国内のすべての空港・空路が閉鎖され、アメリカに向かっていた飛行機はカナダなどにダイバート(目的地以外の空港に着陸)させられ、お客が足止めをくらうという事態となりました。で、当然、各航空会社の電話も「いつになったら飛べるのか!」「今うちのダンナはどこにいるの!」なんて問い合わせが続き、電話が一時鳴りっぱなしになったそうな。


その騒動は「当事者」となったアメリカンやユナイテッド以外の航空会社以外の会社でも当然あり、社員総出で電話対応をした会社も多かったらしい。それでもお客の側からすると電話はつながらないし、つながっても実際にオペレーターと話ができるまで数時間かかったとかいう日まであったらしい。


で、当然お客も怒っている人、半ば諦めている人、図々しい人、いろいろだったそうですが、話を聞いた彼女の説によると、「ヨーロッパ人よりアメリカ人の方がはるかに物分かりがいい」らしい。


例えば…


お客:「いったいいつになったらヒコーキが飛ぶんだ!娘がカナダで足止めを食らっているんだ」
オペレーター:「申し訳ございません。ただいま、アメリカ航空局から民間機の飛行は一切禁止されておりまして、今後の状況はどうなるかまったく分かりかねます」



ま、オペレーターの返事はきわめてまっとうなもの。彼女だっていつヒコーキが飛ぶかなんて分からない。で、彼女の説によるとアメリカ人は、


アメリカ人:「そうだよね。仕方ないよね。早く飛ぶようになればいいね」


と結局諦めるそうな。


ところが、彼女が電話を取ったヨーロッパ人はそうはいかない。ひどいのになると…


ヨーロッパ人:「そんなことはニュースを見て分かったおる。こんな非常事態だ。軍用機を飛ばして娘を連れてこい!」


これにはさすがの彼女もキレたそうな。


オペレーター:「そうなりますと、XX国の空軍の管轄になりますので、そちらの方とお話いただけますか」


…そりゃそうだ。一航空会社が軍用機を飛ばすかどうかの決定権を持つ訳がない。


そうかと思うとこんな人もいたそうな。


オペレーター:「おはようございます。XX航空カスタマーサービス部のXXです」
客:「…」
オペレーター:「おはようございます。XX航空カスタマーサービス部のXXです」
客:「…」
オペレーター:「もしもしー?」



よく聞いて見ると、電話の向こうからはかすかに寝息が聞こえる。…そう、お客は待ちくたびれて電話を持ったまま眠ってしまったらしい。この日は最悪の日で、電話の待ち時間は数時間に及んでいたんだそうな。


…いずれにせよ、こんなことは二度と起こって欲しくないですね。




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2001年12月12日(水) 知らないうちに損をしてるかもしれない…コンピュータは万全じゃありませんよというお話。

私の仕事は基本的にゼニ勘定なんですが(ただし、コンピューター上だけで実際のお金は見ない)、それにしても世の中には(あるいは日本には)バカのつく正直な人が多いと驚かされます。


状況をそのまま書くわけにはいかないので、ちょっと脚色した例でお話します。


あなたは郵便箱に投函されたカタログショッピングを見ていて、とってもステキなジャケットを見つけました。お値段も手ごろ。さっそく注文。なかなか迅速な通販会社でそのジャケットは4日後にはあなたの元に届きました。で、あなたは2週間後に、商品に同封されていた銀行振込用紙を持って支払いに行きます。で、消費税込10290円を払い込みました。


で、季節は流れて一年後。突然


「督促状」


なるものが届きます。読めば、1年前に頼んだジャケットの代金が未払いだそうな。督促状には「法的手段」だとかいう脅し文句が並んでいます。何せ一年前の話、領収書なんて取ってませんし、あなたの記憶自体もあやふやです。


さて、あなたならどうします?


この話はかなり脚色してますが、実は私が今やっている仕事の中でごくわずかながら、これに似たケースが発生しています。


ちなみに私の対応は、


「ふざけんな!」


と抗議の電話をします。間違っても払いません。


ところが、世の中の人は(日本人の多くは)そう思わない人が多いらしく、おかしいなと思いつつも、問い合わせもなにもせずに払ってしまうのです。私はこの事実に素朴に驚いています。


こうなる背景には、「コンピュータは間違いを起こさない」と信じていることが原因の一つではないかと思います。


確かにコンピュータは計算間違いをしません。ただし、それはコンピュータのプログラマーが間違いなくプログラムを作った場合。さらに、コンピュータを使う人が、正しくコンピュータを使って初めて、「間違いがない」ということになります。というわけで、結局のところ、「コンピュータは間違いを起こす」ということになります。


まれのまれの事態とはいえ、たまにクレジットカードに2回課金してしまうケースなどもないわけではありません。私が勤めている会社は悪徳業者じゃありませんから、もちろん返金するわけですが、それにしても、課金された事実に気がつかない人が多いことが私には信じられません。


お金を裏から扱うものからのひとこと。


「コンピュータは間違える。疑ってかかりましょう」

案外知らないうちに損をしているかもしれませんよ。




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2001年12月11日(火) 時給1400円に魂を売った悲しい男の物語(その3)

何だかんだで某大手カメラショップに勤めて数週間が経過。片道一時間の通勤・家畜のような扱いにも人間は順応度があるもので慣れていきました。で、慣れるにしたがって、今まで見えなかったものが見えてきます。


まず驚いたのが、 店員同士の中が驚くほど険悪なこと。今まで勤めていた店は、「みんなで仲良くやっていこうね」という和気あいあい、悪く言えば馴れ合いの雰囲気があったのですが、その雰囲気がありません。 むしろ店員同士は敵同士です。その理由はすぐに分かりました。


「個人別売上用紙」


なるものがあり、これが店員同士の中を険悪なものにしているのです。個人別売上用紙…読んで字のごとく店員ひとりひとりが一日に何を売ったか、これを閉店後の終礼のあと上司に提出します。仮に売上が悪くても、給料に響いたり、クビになったりはしないのですが、それでも自分の立場は悪くなります。ゆえに、「お客を取った取らない」などの騒ぎになるわけです。


こんなことがありました。


客:「すいませーん、これ、28000円になりますか?」
私:(わざとらしく)「え?それは困ったなあ。(何だかんだで)じゃあ、特別ですよ」



というわけで商談成立。で、しばらくして先輩社員が、


先輩:「おまえ、ちょっと裏に来い!」


なんて言ってきます。人気のない非常階段に行くと


先輩:「お前!さっきの客は俺の客だ!俺が案内してたんだよ」


なんて怒鳴ってきます。私はお客さんに呼ばれたから答えただけなのですがそんな理由はここでは通用しません。売上は取り上げられてしまいました。ちなみに、全く同じ状況で、流血沙汰になった販売員もいました。


この事件以来、「やばいな」と思った時は、最初からカメラを売った時に作る「保証書」「店控え」をこっそり他の人に渡すことにしました。これを渡すことで、「さっきの売上はあなたのものですよ」という意思表示をするわけです。


で、売上は高ければ高い方がいいかというとそうではありません。売るものの「質」が問われてくるわけです。数週間に1回くらいのペースで「拡販商品」というもののリストが出ます。


これはお客の立場でもすぐに分かります。「おすすめ品」とか書いてあったり、やたらと目立つところに置いてあるやつがそうです。売りたい商品なんですから。なぜ売りたいのか。理由は簡単。メーカーから特に安く仕入れたなどの理由で利益が取れる商品だからです。ゆえに店員は少しくらいの無理な値引きをしてでもこのような商品を売ろうとします。


で、「拡販商品」にお客さんが興味を持ってくれない場合に店員が売ろうとするのは、「権力のある販売員が属している会社の商品」です。前にも書いた通り、私が働いていた店の約8割の店員は各メーカーからの派遣社員です。派遣社員の中でも、勤務年数が長かったりすると自然とその店での実力者になります。下手をすると、その店の正社員よりも影の力が強かったりします。そういう人に媚を売っておけば、売場内での立場もよくなりますし、慣れた販売員ですから、売るのも上手です。ですから自分のメーカーの商品を売ってくれることも期待できるわけです。


で、売上の商品以外でも「個人別売上用紙」の重要な要素がもう一つあります。それは「保険」。何か高額の商品を買った時にこんなことを聞かれた経験はないですか。

「全損・修理不能になった時なんかに一年間新品に交換できる保険を500円でお付けできますがお付けしますか?」

実は、これ、とんでもない詐欺まがい商法でして。一年以内にもし、修理不能になるほど壊れてしまった時、新品と交換する…これ自体ウソでもごまかしでもなくホントです。が、「修理不能」というのがミソでして。修理が可能だったら保証対象外なんです。一年という期間はご存知の通り、メーカーの保証の対象内です。ですから修理ができる場合は、メーカーの費用持ちで修理がされるわけです。こう説明した時点でもうすでにクレームものです。

「え、何かあったら新品に交換してくれるんじゃなかったの?」

…そうは言ってませんよ。ということになるわけです。

一番最悪の自体なのが、たとえばお客の不注意で落としてしまって修理。ただ全損ではなく修理可能な場合。

メーカー保証の適用範囲は、あくまで自然故障、つまり、落とした濡らしたなどお客の過失の場合は対象外です。困ったことには、たいがいの場合、修理可能なんです。つまり保証の対象外。これでいつも大モメします。お客は「何かあったら新品交換してくれるニュアンスだっただろ」といい、店員は「私はそんなこと言ってません」という堂々巡り。結局、説明をよく聞かずに契約したお客が悪いということになります。

なぜそこまでして保険を勧めたいからかといえば単純な話で保険の売上500円がまるまる純利益になるからです。まあ、体よく500円の寄付を強要しているわけです。そんな訳なんで、何個保険を付加価値としてつけたかも個人別売上用紙の重要な要素になるのです。




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2001年12月10日(月) 朝のラッシュアワーのバス停で考えた。アイルランドは本当に先進国なんだろうか。

自転車がまたパンクして、今修理に出しています。だいたい、路面が妙に荒いからいつもパンクするんだという気がする。で、自転車がないから今日はバスで出勤することにした。


結論:朝バスに乗ろうとした私がチンパンジーだった。


ちなみにうちから会社まではMalahide Roadの坂をかっ下るだけなので、朝の所要時間は10分程度。確かにトラック街道のトラックとバスの間を走るからキケンが危ないのだが、それでも1分1秒が貴重な朝の話、そんな悠長なことは言ってられない。


こぐべし。
こぐべし。
こぐべし。



と真剣にチャリをこぎつつ、いつも冷や汗をかいている。


で、話はチャリンコがない今日へ飛ぶ。


家から最寄りのバス停までは徒歩5分。が、朝のラッシュ時10分おきに運行されているバスはどうせ満員で乗れない。…もうすでにこの時点で、アイルランドが先進国かどうか疑わしい。


で、仕方ないから、そこからさらに5分歩いたところにある(つまりうちから歩いて10分)のところにあるバス停へ。ここは7路線ほどが乗り入れているから、バスはかなり頻繁に運行されている…はず。


バス来ない。


バス来ない。


10分経過。


バス来た。


満員で通過。


バス停に待つ10人くらいの人はうんざり顔。


次のバスは2台続けて来た。


が、前のバスはあからさまに満員。仕方ないから、後ろのバスの方へみんなぞろぞろ歩いていく。後ろのバスには空席はないが、10人くらいなんとか立てそうだ。


が、後ろのバスは、止まらずにそのまま行ってしまう。運転手は「前のバスに乗れ」というジェスチャー。


だから、前のバスは満員なんだってば。


バス来ない。


バス来ない。


またバスが2台続けて来た。


今度は前のバスにかろうじて乗れた。


…気がつけばバス停で20分も無駄に待っている。


ちなみにこの話、ダブリン市が力を入れて行っているQBC(Quority Bus Corridor)つまり、 「バス優先路」でのおはなし。ダブリンバスのホムペによると、より頻繁にバスを運行し、利用者への便宜を図っているバスルートのはず。が、実態は上に書いたようなトホホな状況。


結局事務所に着いたのは自宅を出た45分後。…歩いた方が早かった。


だいたいなぜダブリンには地下鉄や鉄道がないのか。確かに鉄道はあるにはあるが、それはDARTと呼ばれるダブリン湾に沿って走る使えない鉄道。汚いのはこの際おいておいても、昼間15分に1本じゃ使えない。で、ダブリンの渋滞はひどくなるばかり。ようやくダブリン市が重い腰を上げて作り始めたのが、LUASとか言う路面電車。パリの地下鉄に遅れること100年。ようやく作り始めた新規の鉄道が路面電車と言うのはなんの冗談なんだろうかと真剣に思う。


ここまでお読みになって、まだアイルランドが先進国だとお思いの方はいらっしゃいますか?




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2001年12月09日(日) 日曜日の溢れる人ごみの中で考えた。アイルランドは本当に先進国なんだろうか?

アイルランドって果たして先進国なんでしょうか。


日曜日にずっと待ちをさまよっていて、ホントに疑問に思いました。「今日こそはクリスマスプレゼントを買うぞ」と、財布の中に50ポンド札を忍ばせ、無論それだけじゃ足りないから、クレジットカードにデビットカードのフルメンバーを財布の中に入れ、財布の口をいつもより100分の一くらいに緩くして向かった町。


…なのに、気がつけば、買ったのはTescoで、食器洗い機用の洗剤とちょっとした食料品だけ。


だいたい購入意欲をそそられる店やモノが全くないのだ。O'connell StreetのClery's、 Abbey StreetのArnots、Javis Shopping centreのDebenhams、考えてみたらGrafton StreetのBrown Thomas以外のすべてのデパートに行ったのに、なのに、「これ」というものに出会えない。これいいなと思うものが全くない。これでアイルランドを先進国だという人の方がどうかしている。


で、世間様は一体何をかっているのだろうかと思い、日曜日だというのにどこから湧いてきたのだかというアイルランド人の皆様を少し観察してみた。すると、持っている買い物袋は


Pennys (イギリスでいうとこのPrimark)
Roches Store
Tesco
Argos
Dunnes Store
Pounds City(日本で言うとこの100円ショップ)



…おいおい、何のことはない、安売り店の袋ばかりじゃないか。あんたら一体クリスマスプレゼントには何を買うの?道行く人を観察したおかげで、ますます訳が分からなくなった。


それにしても、みんな頭が悪いというか、どうしようもないシステムというか…。いま、町は土日を中心に年で一番繁盛をしている。どの店を覗いてもレジの前には行列ができ、町行く人は両手に買い物袋を抱えている。だけど、値段としては全然安くないのよ。普段通り「当店平常価格」で売り、それで物が売れていくこの怪。


で、みんな知っている。クリスマスの後には、年最大のセールがあることを。ほとんどすべての商品が2割3割引、下手をすると半額かそれ以下になることも。なのに、みんな「クリスマスプレゼントを買う」と言って、安くもない値段でレジの長蛇の列に耐え、抱えきれない買い物袋と作りすぎた子供を抱えて町を歩いている。


私はここで、「イエスキリストは実は1/10に生まれた説」


というのを立ち上げたい。ホントのクリスマスは1/10なのだ。だから、12/25以降のセールで安くなった商品をクリスマスプレゼントにすればいい。おなじ100ポンド使うなら、130ポンドの価値がある物を買うのが賢い消費者というもの。


…なんて言いつつ、結局何かクリスマスまでに買わざるを得ないんだろうなあ。


なにか、クリスマスプレゼントにいいアイディアをお持ちの方は教えてください。




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2001年12月07日(金) 投稿募集のお知らせと、珍しくだらだらと書いてます(「いつも」言うな!)

信じていただけるかどうか…ダブリンは今日は暑いです。調べたところ気温は14度だそうです。湿度も高いので実際はもっと暖かく感じます。


さて、病院ネタに関しては、掲示板等で反響があり喜んでおります。掲示板に投稿された方や・メールを頂いた方の投稿を「エッセイのページ」に載せさせていただきたいなどと思っております。そこで…






投稿募集



あなたはまだいい!私はアイルランド(外国の)病院でこんなひどい目に遭った!


アイルランドや海外の病院で、こんな目に遭った、こんなことがあった等、あなたの経験をこのホムペに投稿してみませんか。基本的に投稿された原稿はそのまま掲載させていただきますが、批判的な内容で個人(団体)を特定できる場合などは、若干内容を変更させていただくことがあります。また、投稿された方の個人名(ハンドルネーム含む)・メアド等は特に掲載を希望されない限り一切掲載致しません。

さらに、現在までに掲示板に投稿された方に関しては、お名前等を伏せて、掲載させていただきたく存じますのでご了承ください。もし、問題があれば作者までご一報ください。

ついでですから、アイルランドに対するご質問を改めて募集します。どんなバカな質問でも構いませんからお気軽にご投稿くださいませ。また、いいネタに関しては取材に行ってきます(たぶん)。




…たくさんの投稿待ってます。だって、これでネタが稼げるし。企画倒れになったら、…かなりいじけます。


ところで、ダブリンに日本人が何人住んでいるかご存知ですか。以前大使館に行った時にちらっと見た掲示によると、800人もの日本人がダブリンに住んでいるんだそな。ちなみに中国人は数万人といわれているから、町でアジア系の人を見てもそのほとんどは日本人ではないというのは多分正なり。何となく日本人は分かりますけどね。格好とかで。もっとも、口を開けば一目瞭然ですが。


ただ、ダブリンってすそ野は広いものの、中心部(シティセンター)については驚くほど狭いです。買物だなんだで訪れるエリアが本当に狭いんです。買物なんて、北のHenry Street界隈と南のGrafton Street界隈くらいですから。ゆえに、町で知り合いに偶然出会う確率がとても高い町なのです。例えば、東京に長く住んでる人でも、新宿で知り合いに偶然出会うとかいう確率は結構少ないと思う。ところが、ダブリンは、街に出かけるたびに「あ、同僚」とか「あ、友達」とか「あ、友達の彼女」とか、そんな感じで誰か知っている人に出会う確率が非常に高いのです。


なんでこんなことを書き始めたかというと、今日掲示板で、「はじめまして」の投稿があって、その方、ダブリン在住の日本人の方らしいんですよね。ご投稿ありがとうございます(あ、まだ返事書いてないや)。で、上のようなことを踏まえて考えると、この方を含め、800人しかいない日本人の方の多くに町ですれ違っている可能性が高いと思います。


で、ふっと思ったのですが、町で私がばか面をして歩いていて、日本人の誰かに「あれ、今のもしかしてSnigelじゃない?」なんて思われたことがないとは言いきれない気も。私の日記やホムペ、全部を読んでいただければおそらく結構な個人情報がインプットされて、もしかしたら私個人を特定することができなくもないかもしれません(意識過剰でしょうか)。


今のところ、「あれ?あなたもしかしてSnigelさん?」なんて聞かれたことはありませんが、そういうことがないとは言いきれない気がします。ちなみに日曜日も、クリスマスプレゼントを求めてさまよっていると思うので(特にJavis Shopping Centerあたり)、もし、日本人のモデル顔で足のすっきり長いかっこいい歯の治療中の日本人がいれば私ですので声をかけてみてください。多分この検索条件じゃあ、誰にも発見されないな…(自分で言ってて空しい)


で、日本での写真が行方不明です。Mausiはドイツで現像して先週の初めに投函したそうですが未だに着きません。一方、長門市の青海島で撮った写真がはるばる日本から届いたのでそちらをここでこそっと紹介しちゃいます。私たちを見つけてみてください。





え?見つからない?そりゃそうでしょう。だって、私たちその中にいないもーん。はいはいはい。石を投げない。椅子も投げない。ちなみに上の写真が届いたその日に、うちのQ州の実家にこの写真屋さんから電話がかかってきたらしい。


写真屋:「すいませーん、写真にお客さん写ってます?」
おかん:「写ってないです」
写真屋:「やはりそうですか。日付を間違えて送ってしまいました。新しいの今日送りますので…。すいません」



というわけで、ここに本物の写真があります。限定公開ですのでお早めにどぞ。(公開終了しました。見逃した方…大したもんじゃありません)





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2001年12月06日(木) 使ったことのないメアドからウィルスが広がる怪。そこにあった意外な真実とは?

ことは月曜日の朝始まった。


月曜日の朝、出社してメールをチェックしていると


ん?


自分から自分のアカウントにウィルスメールが届いている。


しかも、自分が一度も使ったことのないメールアカウントから、別の自分のメールアカウントに。


なんだ?これは?


で、火曜日になって、友人から、


「ウィルスメールが届いたぞ」


というお怒りメールが。


はぁ?


ウィルスの種類は最近巷でやたらと有名になったあれ、W32.Badtrans.B@mm


ちょっと待て。それがなんで使ったことのないメールアカウントから届くんだ?


で、昨日になって、某このホムペの常連さんから


「ここにも来たよ」


とメール。


うーむ、これは何らかの対策を練らねばならぬな。


そもそも、なぜ使ったことのないメールアドレスからウィルスが私の知っている人のところに行ったかが分からない。


とりあえず、そのメールアドレスのプロバイダに電話。


「メールのことで問い合わせしたいんですが」
「メールアドレスは?」
「XXXです」
「XXXですね。はいそしたら、テクニカルサポートの123-4567に電話してください」



をい、それだけのことを聞くのになんでメールアドレスを聞かねばならんねん。


で、123-4567に電話。


「メールのことで問い合わせしたいんですが」
「どうしました?」
「使ったことのないメールアドレスからウィルスがばらまかれているようなので、目ーすアドレス自体を削除したいのですが」
「ああ、そうですか。そしたらカスタマーサービスの987-6543に電話してください」



987-6543に電話。


「お電話ありがとうございます。OOOをご希望の方は1を、XXXをご希望の方は2を…」


2をダイヤル。


「###をご希望の方は1を、%%%をご希望の方は2を」


2をダイヤル。


「テクニカルサポートの電話番号をお伝えします。123-4567です」


を、それはさっき電話したとこやんけ。


一度電話を切り、987-6543に電話しなおし。


「お電話ありがとうございます。OOOをご希望の方は1を、XXXをご希望の方は2を…」


2をダイヤル。


「###をご希望の方は1を、%%%をご希望の方は2を」


1をダイヤル。


「カスタマーサービスにおつなぎします」


ほっ、今度は成功。










待つこと数分。


「カスタマーサービスです」
「使ったことのないメールアカウントからウィルスが送られているようなのですが」
「ああ、そうですか、それではテクニカルサポートの番号をお伝え…」
「123-4567とかいうなよ」
「ご存知で?」
そこの姉ちゃんがここにかけろって言ったんだよ!
「あらら」
「私のお願いしたいことは一つ。メールアカウントを削除してくれ!」
「かしこまりました」



書くと一瞬ですが、この一連の作業に30分以上費やしました。


で、ウィルスに関するページをプリントアウトしてうちに帰った。使ったことがないアカウントとはいえ、どうも自宅のコンピュータが問題らしい。が、私は何もダウンロードなんかしていない。どうしてこんなことになったのかナゾ。


うちのコンピュータの電源を入れてみた。


何かがおかしい。


プリントアウトしてきたウィルスに関するページを読んでみた。すると、感染しているとKernel32なるファイルがあるらしい。


検索してみた。


…あった。


なぜだろうかと疑問が募る。そんなものをダウンロードした覚えは全然ないのに。


で、このファイルの感染元のメールの添付ファイルには


HAMSTER
Sorry_about_yesterday
YOU_are_FAT!



とか書かれているらしい。


検索してみる。


Sorry_about_yesterdayがあるじゃないか!


まてまて、ダウンロード日時は…


日曜日午後5時50分。


…そんな時間に私はコンピュータを使っていないぞ。


私の頭の中に約一名の顔がぽんと浮かぶ。


同居人ひでかす


あのバカが、ファイルを開けたに違いない!


…彼にとっては幸いこの時点で彼は家にはおらず…。私は黙々とウィルスの除去作業に励む。


で、ウィルスの除去完了。が、


…今まであったはずのEドライブとFドライブ(私のコンピュータの場合、それぞれ、CD-Rとリムーバブルディスク)がない!


…再インストール。


トホホトホホと再インストールしているとひでかす帰宅。再インストールが終わった段階で台所にいるひでかすのところに走っていき、とりあえず、


パコン


と頭を殴る。


ひでかすは鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしている。


「おまえ、ウィルスをダウンロードしたろう!」
「してないよ!なに言ってるの?」
「黙れ黙れ。貴様、日曜日の午後5時50分にSorry_about_yesterdayとかいう添付ファイルを開けたろう!」
「あ…」
「あじゃない!おとなしくお縄を頂け!」



というわけで、ひでかすを逮捕。


それにしてもひでかす、人の先週のウィルスメールの日記を読んでおいて、どうしてそんなもんを開けるんだよ!

彼いわく、
「知ってる人からだったから…」


皆様、知っている人だろうと何だろうと、ウィルスには気をつけましょう。ついでに、私からウィルスメールを受け取った皆さん、みんなひでかすのせいですので、ウィルスメールのお返しは、私あてではなく、ひでかすあてにお願いします。


ちなみに、このウィルスは訪問したことのあるウェブサイトからメールアドレスらしきものを拾い上げてそこにウィルスを送りつけるようです。で、その餌食になったのが、使ったことのないメールアドレス。アウトルックエクスプレスを使ってないから大丈夫とタカをくくっていてやられました。トホホです。




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2001年12月05日(水) これはいくら何でもという喫煙者への仕打ちのおはなし

ダブリンの今勤めている会社に勤め始めてからはや2年と半分が経ちます。昨日改めてその事実に気がついてその期間の長さに唖然としている次第です。別に昇進するわけでもなけりゃ、びっくりするほど昇給したわけでもなく、まさに、ゆっくりとのんびりと時間が流れていきます。


で、それはいいとして、同じ会社に2年半も勤めていると、ついには「会社の歴史」について語れるようになるわけでして。いろんな部門が出来たり潰されたり、いろんな人が辞めていきそれ以上の人が新たに入社し…。


で、そんな中で今日注目したいのは「喫煙者」についてです。


タバコ。アイルランドも世界的な流れに漏れず、喫煙者の肩身は狭くなる一方のようです。タバコは一箱£3.9(530円)もしますし…(ちなみにお隣りのイギリスはもっと高い)。


で、これは社内に限ってみても同じことでして。私がこの会社に勤め始めた頃「喫煙室」というものがまだあり、狭い室内に喫煙者が集まって、煙を吐き出していました。狭い部屋だったこともあり、壁や天井はまっ黄色


ただ、その「喫煙室」があった時代は、今考えると喫煙者にとって「古きよき時代」でして。その後、この会社が拡張し、ビルが手狭になったことを受け、その喫煙室は会議室として生まれ変わり、喫煙者はビルの裏口でたばこを吸わねばならないようになりました。ただ、救済策として、屋根のある非常階段付近は「暗黙の了解」として、喫煙が認められていたのです。


ところが、季節は流れ、つい最近の話。「警備上の理由」により、このビルの裏口は閉鎖され、喫煙所はビルの裏手の自転車置き場に指定されました。


…これが実にかわいそうな話でして。


まず、この「自転車置き場」までは、ビルの表口から100メートルかそれ以上はあり、しかも、「喫煙所」といいつつ、実は駅の喫煙所で見るような大型の灰皿がぽんと自転車置き場の片隅においてあるだけ。屋根?そんなしゃれたものはございません。今日なんか、にわか雨で、かつ恐ろしく冷たい風が吹いてましたが、それでも喫煙をしたけりゃ、その寒風吹き荒む自転車置き場以外でたばこを吸うことは出来ないのです。


これは喫煙じゃないっすね。単なる拷問です。マジで。


個人的にはたばこは吸いませんし、喫煙者の立場がどんなに狭くなっても自分には関係ないといえば関係ないのですが、それでもこの仕打ちはちょっとあんまりじゃないかと…。


ただ、混んだパブでの喫煙に関しては考えた方がいいと思う。パブに数時間いると、服も髪もタバコの匂いが染み付きます。ただ、それ以上の理由があるのです。


もう数年前の話になりますが、St Stephen's Green Shopping Centreの地下にある某パブに行った時のお話。そりゃまあパブは混んでまして。私たちは立っていました。すると、目の前の友人のスペイン陣の女の子の背中が燃えているのです。


かちかち山状態(童話…今改めて読んだらすげー残酷な話)


慌てて女の子がジャケットを脱ぐとレザージャケットの背中一面は見事に燃えてしまいましたとさ。原因はタバコ。誰かが後ろでたばこを吸っていて、その火がこともあろうにジャケットに燃え移ったのです。犯人?むろんしらばっくれてた…か本当に気づいていなかったか、分からずじまいです。


たばこを吸われる皆様、人に火をつけないように気をつけましょう。




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2001年12月04日(火) アイルランドで初体験。そこで起こった「どえらい悲劇」とは?

昨日の日記の続きです。昨日のをお読みでない方はここからまずは、昨日の日記をお読みくださいませ。


昨日の続きです。


それじゃあ、さっそく始めようというわけで、歯茎に麻酔を打ちます。2本も打ちます。で、打ったところで、


「じゃあ、麻酔が効くまで10分間、待合室で待ってて」


と言うわけで待合室に追い出された私。


待合室にはうら若き女性がひとり。入れ替わりに入っていきます。


ここでアイルランドの歯医者の問題点に気がついた。日本のように患者を4人も5人もいっぺんに相手にしないので、結局効率が悪くなるのだ。考えてみると、日本の歯科は、自分が治療を受けている脇に、数人の別の患者が診療台に横たわって歯科医が来るのを待っている。それをしないアイルランドは予約をして3週間待ち…なんて事態に陥るのだ。


そんなバカなことを考えてると、だんだん麻酔が効いてきて、感覚がなくなってくる。感覚がなくなってくるのみならず、なんだか腫れてきたような錯覚にも陥る。


なんだかやだなー、クリーニングだけで済むと思ってたのに…なんてボーッと15分くらい考えていると、再び


「Snigelさーん、どーぞ」


と呼ばれる。


で、戻って先生にジョークの一つも飛ばそうと思うが、ろれつが回らなくなりつつあることに気がつく。この麻酔、強くないか?


で、例の機械で


キュイーン


と削られる。


幸い、痛くもかゆくもない虫歯だから、神経までドリルが届くはずもなく、削られても全然痛くない。むしろ、麻酔をかけられていることの方が不快な気がする。


で、10分ほどで治療終了。


先生、改めて私の歯の様子を書いたカルテを持ってきて、


「うーん、どこもさして悪くはないんだけど、悪くなる前に全部直しちゃおう。こことこことここと」


う−ん、さすがはヨーロッパ。インフォームドコンセプト(医師が患者が納得するまで説明をすること…だと思う)がちゃんとしてるなんて感激する。


で、先生


「ま、そんな訳だから、受付で次回のアポを作ってね。ご苦労さん」


と言うわけで、受付へ。


受付のおねえさん、


「はいご苦労様。痛くなったら市販の鎮痛剤飲んでもいいですけど、あと4時間は何も食べちゃダメですよ。飲んでもいいけど、感覚がなくなってるから厚いものでやけどしないように…」


などといいつつ、


「治療計画書」


なるものを机の上に出してくる。








「治療計画書」

O テスト

O お掃除

O X線検査 計45ポンド

3 銀歯詰め 135ポンド

2 エナメル詰め 90ポンド

計270ポンド

ディスカウント 45ポンド

小計 225ポンド

注意:治療方法は患者によって異なります。したがって治療費用も患者によって異なります。





ちょっと待て。待ってくれ。


計225ポンド?


ウソでしょう?


三万円?


ウソでしょう?


もうこの瞬間から、頭の中はDaniel O'connellさんのピンナップ写真(20ポンド札とも言う)が乱舞し始めた。むろん、私の方から飛んでいっちゃうのねん。


それにしてもすべての単価が45ポンド(6000円)なのが妙に気になる。銀歯でもエナメルでもクリーニングでも45ポンド。「ぽっきり45ポンド明朗会計」なのかそれとも単なる「どんぶり勘定」なのか。(どんぶり勘定という説に50000リラ)


「あのー、PRSIなんてどうなってます?」


PRSIというのは所得税とは別に給料から天引きされている保険。ちなみに毎月給料から4000円程度天引きされている。


「あなた、アイルランドで働いて何年?」
「3年(も経ってなきけどそれくらいにしとけ)
「5年経たなきゃ保険の対象にはならないわねえ」



それじゃあなんですか?私は毎月4000円、年間にして5万円もの金を、毎週木曜日の郵便局の前のアル中軍団の為に寄付してるんですか?(毎週木曜日は生活保護の支給日。郵便局で支払いがあるため、郵便局の前には異様な行列が出来る。ハイ。悪い表現なことは自覚しています)


くらくらする頭とますます麻酔が効いてろれつの回らなくなった口で、


「それじゃあ、VHIは?」


こちらは任意加入の保険。要は強制加入の保険じゃいざという時役に立たないからこっちにも入る。ちなみにこっちにはつき3500円程度。考えてみると月に7500円も保険代として消えてってるんだな。


「VHIはねえ、親知らずの治療以外には適用されないのよ」


がーん、つまりなんですか。この3万円


自己負担


なのね。


アイルランドで仕事をしてはや2年と半年。その間マジメに税金その他を払い、アイルランドの経済にも少なからず貢献してきた。それなのに、いざこっちがたった二回歯医者に行こうとするだけなのに、アイルランド政府は助けてくれないのね。


とりあえず、財布の中の有り金すべて(これだけあれば十分だろうとATMで60ポンドおろして、財布の中には75ポンド入ってた)払い、歯医者から脱出。外はアイルランドにしては珍しくどしゃ降りの雨。風が強くて傘をさせないので、濡れながらバス停へ。まさにB級ドラマのバッドエンディングのよう。そして帰り道はこの雨のため道路が大渋滞しており、結局2時間かかるのだが、そんな話は書く気にもならず…。ため息のみが出て行くのでした。




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2001年12月03日(月) できたら体験したくなかった…アイルランドで初体験

初体験してきました。…あまり体験したくない初体験でした。


歯医者。歯科。デンティスト。


まあ、ここほどあまりお世話になりたくないところはないですよね。ところが悲しいことに、ここには最低でも数年に一回お世話にならねばならないわけで。


自慢じゃないですが、歯はしっかり磨いている方だと思います。最後に歯科に行ったのはアイルランド留学前。考えてみると5年も昔の話です。その時も単なる検査とお掃除目的で、治療らしい治療は受けなかったんです。で、話は3週間前に戻る。


日本から帰ってきて、鏡に映った自分の歯を見て、


「うーん、これはお掃除してもらったほうがいいなあ」

私の住民票など5年前八王子市から「アイルランド国ダブリン市に転出」として以来(言うまでもなく税金・年金対策)、日本にはない。ま、日本に帰国して住民票を取って、ついでに国民健康保険に加入する手もあったけど、ま、歯のお掃除くらいそんなに大変なことをしなくても、アイルランドでやってもらえばいいだろうという読みがあったわけです。


で、(最近に日記のネタになることがとんと少なくなった)Kさんに「どこかいい歯医者知らない?」と聞いたところ、


「うーん、私、Brayの歯医者に行ったけど、良かったよ」


で、Kさんに調べてもらいそこの電話番号をゲット。で、さっそく電話。

「すいません。予約したいんですけどー」
「うーん、今からですと、一番早くて3週間後になりますね」



…あんたなあ、もし俺が痛さでのた打ち回ってたら、爆弾仕掛けに行ってるぞ。この時点で。なんでたかが歯医者に3週間も待つねん。ただ、話を聞いた限りでは、ヨーロッパ諸国のしか事情なんてこんなもんらしい。最低でも数週間待たねば歯医者の予約はできないそうな。


で、3週間後の今日。会社を少しだけ早引けしてそりゃもう本気で汚いDART乗ってBrayへ。なぜだか雨が激しく降っており、着く前から


で、ようやく目的の歯医者を発見。


「こんにちは。XX先生と3時半に予約があるんですけど」
受付らしい女性:「XX先生?それはとなりよ。こっちは病院よ」



…赤っ恥をかきさらに


で、本物の歯医者に到着。中に入ると左・前方・右とドアが3つあり、前方のドアに「受付」と書いてあるのでそこへ。中は三畳ほどの狭いスペースに、机がぽつんとひとつ。


で、受付のおねえさんに言われるまま、名前などをカードに記入。問診表も記入。とりあえず、「No」にしとけばいいと思い、「No」に印をつけてゆく。20くらいの質問があり、途中からめんどくさくなりろくずっぽ読みもせずに「No」に印をつける。危うく、最後の「女性のみ:あなたは妊娠していますか」にまで印をつけそうになった。


で、「待合室でお待ち下さい」と言われ、さっきの左手のドアーから待合室へ。


ええとですね。ここの待合室を説明する前に、まずは日本の歯医者さんを想像して見てくださいませ。だいたい受付と待合室は同じところにあり、患者さんが4−5人くらい所在なげに座り、子どもが足元を走りまわる。で、「早く私の番来ないかしら。でも痛そうだから来なくていいわ」なんて考えながら待つ。


で、診療室に入るとたいがい5つくらいの診療台があって、そこに患者が横たわり、歯科技師のおねえさんが忙しそうにし、たったひとりの先生が、あっちの患者を見たと思ったらこっちの患者。忙しそうに走り回っている。で、患者は先生がやってくるのを、ほかの患者の歯を削られるあの


キュイーン


という世界一不愉快な音を聞きながら待つ。そんな感じですよね。


アイルランド(の少なくとも私が行ったとこ)の場合。


待合室はちょっとした会議室くらいになりそうな広さで、壁にそって椅子が10個くらい並び、若干の女性向け月刊誌と子供向けの絵本が置いてある。で、そこには誰もおらず、ぽつねんと待つ。


10分後。さっきの受付のおねえさんが、「Snigelさん、どーぞ」と呼びに来る。で、さっきの右手のドアから診察室へ。

診察室の中はさっきの待合室と同じくらい広く、中には診療台がたった一つ。そう、診療台を4つくらい十分置くスペースがあるのにたった一つ。あとは、先生用と思われる机と、カルテの入ったキャビネットにコートかけ。これくらいのシンプルなもの。


で、先生と思われる(ってほかの何者にもみえなかったけど)おじさん(と呼ぶには失礼なくらいの年齢)と助手と思われる女性がひとり。先生は、

「ハロー、Snigelさーん」と言いつつ握手を求めてくる。

歯科医以外の医者を含めても、医者と握手したの人生で初めてだわ。


なんて考えていると、「じゃあ、荷物そこ置いて、診療台に横たわって」


とやたらとフレンドリーな様子。


「ここはどうやって知りましたか?」
「Kさんからの紹介で」
「ああ、Fairviewに住んでたKさんね。知ってるよー。元気?」
「ええ、最近結婚して…」
「へえ、よろしく言っといてね」



…何だか恐ろしくフレンドリーだ。


で、何かスポンジ上のものをかまされ、何やら丸い筒状のものをほっぺたのところに持ってこられる。


「ん?」


と思っていると、先生と助手、部屋から出て行ってしまう。


「んんん?」


と思っていると


「カシャ」


…X線写真を取られたのでした。一瞬何が起こったか分からなかった。


で、反対側の写真も撮り、部屋に戻ってきた先生。


「で?どこか痛いとこは?」
「いえ。チェックとお掃除だけ…」
「あ、そう。軽く見たとこあまり問題はなさそうだね」



と言うと先生、磨き粉のようなものを歯につけごしごしはじめる。助手は、バキュームで口の中の唾液を吸い取る。うーん、この辺は日本の歯科と全く同じ。


15分後。お掃除完了。


先生:「うーん、あのねー、親知らずがあまりよくないとこに生え…」
私:「痛くないです。痛くないですですから抜かないでいいです!」
先生:「痛くない?でも場所が…」
私:「痛くないですから」
先生:「ああそう。じゃ、まあいいとして、あと数ヶ所問題があるから、今日からおっぱじめようか」
私:「虫歯?」
先生:「うん、奥の左と右上の奥歯と(と説明を開始)」
私:「通わなきゃダメ?」
先生:「今日を入れて2回。何とかクリスマス前に終わらせたいねえ」
私:「お願いします」



この話、後半に続く。このあと「どえらい悲劇」が待ち構えていることに私はまだ気がついていないのでした。(翌日のお話はこの上に更新済ですのでよろしく)




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2001年12月01日(土) ダブリンのクリスマス...やはり土曜日には出かけるんじゃなかったというお話

英語では、ついていない日のことを


“It's not my day!”


なんて言ったりしますが、今日はまさにそんな日でした。


まず朝、ちょっと気になっていた、ワールドカップのアイルランドチームの行方(対戦チームではなく、どこの競技場で試合をするか)を見守って、そののち町へ。


最初の不幸は、最初に立ち寄った場所…カメラ屋で起こった。ここでのクレームのお話。


話は2週間前の金曜日にさかのぼる。


日本で撮ってきた2本の写真のフィルムを某行きつけのカメラ屋に現像に出した。で、翌週受け取りに行ったのだが、「ダブルプリント」(同じ写真を2枚づつ現像する)で注文したにも拘らず、シングルセットしかない。「やり直し」ということに。で、仕上がりを見たかったので、その出来上がった写真をもらうために、お金は払っていく。つまり、「ダブルプリント」分のお金を払い、ネガは置いて行ったわけ。


で、その週の(つまり先週の)金曜日、約束の時間に受け取りに行ったら、いつものおねえさんはカウンターにはおらず、不必要に横方向に広がったおばさんが一言。


おばさん:「はい。写真はこれね。全部で£13ね」
私:「もう払ったってば」
おばさん:「え、払ってないって書いてあるわよ」
私:「払ったってば。この前来た時に(事情を説明)」
おばさん:「だったら来週来て。私分かんないから」
私:「じゃ、電話ちょうだい(怒)」
おばさん:「じゃ、(いつもの)彼女が帰ってきたら電話するわ」



電話?かかってくるわけないでしょ。アイルランドでそんなことを期待しちゃいけない。


で、話は今日。カメラ屋に行くと今度はカウンターにはスペイン人のおねえさん。


スペイン人:「え?ああ、彼女3分後に帰ってくるからちょっと待ってて」


15分経過。ようやく帰ってきたおねえさん。


おねえさん:「なんだっけ?」
私:(また一から説明)
おねえさん:「じゃあ、ネガは?」
私:「お前が持ってるに決まってんだろうが!だからここに来てんだよ!」



おねえさんとスペイン人、棚をひっかきまわして探すが写真は見付からず。

おねえさん: 「ほんとにこの引き換え券?」
私:「そうに決まってんだろうが!」



10分経過。おねえさんとスペイン人が棚という棚を探す。

おねえさん:「じゃあ、見つかったら電話するから」
私:「探せ。今すぐ探せ。待つから探せ。先週来た時にはあったんだから無くなるわけないだろう」
おねえさん:「じゃなんで先週受け取らなかったのよ?」
私:「おばさんが『金払ってない』とか言ってくれなかったんだよ!」



さらに5分経過。おねえさんが突然


「あった!」


レジと棚の間の隙間(なんでそんなとこに入れるんだか)に挟まってました。


何だか疲れてそのまま町へ。また町はすごい人でして。とりあえず、クリスマスプレゼントに下見に来たのだが、Arnot'sで切れなくなった包丁を衝動買いし、ATMからお金を引き出すためにとなりのJavis Shopping Centreに行くとご覧の惨状。さっき包丁を買う時もレジで10分並び、今度はATMで10分ですか?仕方ないので、Debenham'sの地下まで行きお金を引き出す。(ダブリンご在住の方。Debenham'sの地下のATM、知名度が低いのでたいがい待ち時間なしで使えます。お試しを)


で、人ごみに疲れ果て、うちに帰ろうと思ったものの、まだ早く、また、やたらと天気がよかったので、そのまま郊外のBranchardstown Centerへ行く。で、帰り、バスを待っていたのだが、8分おきにくるはずのバスが、なぜか30分に渡って来ず、来たと思ったら満員。結局1時間待たされました(実は話せば長くなる話なのだが、突然あまりのアホらしさに書く気をなくした。すまん)


土曜日に、特にクリスマス前の土曜日に出かけるもんじゃないなと思いました。トホホです。




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