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2007年04月28日(土) 存軽高校

某所で「名前を入力するとその高校のプロフィールやら校歌を作ってくれる」という高校メーカーなるものを紹介しているのを見て、こりゃおもしろそうだとワタシもやってみましたよ?

まずは「じょりぃ高校」でやってみました。






呆れたもんです。

校訓はまあ良いでしょう。男臭いですけど。「同室」ってなんだろうって思いますけど。
問題なのは女子生徒数です。少なすぎます。不満です。

偏差値が低いですね。校名が校名だからいたしかたないとはいえ。
しかも偏差値43で出身者職業が「飛行機のパイロット」って飛行機墜ちませんかね。
数少ない女生徒はAV女優への道が開けているそうです。
希望者はぜひじょりぃ高校までどうぞ。

それにしても大学進学率が低すぎます。ワタシが大学に行かなかったのがいけないんでしょうか。
進路の「その他162名」というのはもしかしてニートでしょうか。困ったものですじょりぃ高校。

で、校歌ですよ。これがまた頭が悪そうで、卒業生の操縦する飛行機からパラシュートなしでダイブしたくなります。

どこを取ってもツッコミどころ満載です。
これ作った人のセンスを心の底から称えたいです。

「頭の弱さが忍び寄る」って、そんなもん忍び寄ってくるものなんでしょうか。
むしろ堂々とやってきそうですが。振り払っても振り払ってもやってきそうです。
「香ばしい匂いのこの体育館」て、いやーーーーーー(´д`)
途中も捨てがたいですが、〆の
「嗚呼 二の腕 じょりぃ高校」はすばらしいの一言です。二の腕。大事ですよね。




一緒にあったTシャツメーカーもやってみました。






こんなTシャツ着られません。

「本製品について」の最後「プレパラートのかけら」に、本当に作者のセンスをひしひしと感じます。GJ!


「じょりぃ高校」があまりにも偏差値が低かったので、「存軽高校」で敗者復活を試みてみようと思います。
それっ。







偏差値が27に下がってしまいました( °д °)

校訓に至っては「猫背・迷信・利権」て、おまえら日本の政治家かとなじり倒してやりたくなります。
そしてこの高校も女子が少ない。もうイヤ!
アタシいっそ女子高でいいのよ!<理事長の叫び

出身者職業がやはり偏差値をまるで無視してます。
大胆な存軽高校。
そして、じょりぃ高校よりも偏差値がかなり低いにも関わらず、大学進学率が全然良いです。
ああ、政治家の二世が多いみたいだから裏g(略)かしら。

で。校歌。
これ校歌なの!? DQNのポエムじゃなくて?

「靴ひも結べぬ教師に心奪われて」って、靴ひもくらい結んでくれ教師。
そしてそんな教師に心奪われるな生徒よ。
「右手に努力」は良いですがなぜ「左手にマーガリン」? バターでなくてマーガリンなんですね。コレステロール対策でしょうか。

で、「もも裏の違和感三年間」て、もも裏という場所にもツッコミたいところですが、三年間違和感を放置しておくところに存軽高校生徒としての問題があるんだと思います。

「ポロリあるかも文化祭」は、健全で大変けっこうだと思います。

「ロンリー & ナイト 答えは風に吹かれてる」って、試験に答えられない言い訳でしょうか。
校歌で既に言い訳用意。生徒にやさしい校風です存軽高校。ロンリー & ナイト 存軽高校。



こちらもTシャツメーカーやってみました。
ほい。






もっと高いモン投げろ。

でもTシャツはじょりぃTシャツよりかなりお高いです。
7,499円。誰が買うんだ。

こちらは「本製品について」が濃いーです。

「僕の大事な肉欲」が87%を占めています。
わ、ワタシの大事な肉欲っていうと、あ、あ、アレのことですね!
と、無意味に興奮してみました。
次の「警戒心」はまあいいとして、「ヌルヌルしたもの」ってなんか色々想像しちゃうからやめて。
最後の「耳の奥の痛み」って、それ中耳炎か内耳炎だから、早く医者に行ってきたほうがいいと思います。
魚肉なんて投げ合ってる場合じゃないです。


ああ、楽しかった。
これらを作った人の「ことばセンス」にすっかり翻弄されました。
ありがとう、usokoさん。


2007年04月21日(土) 二番目に長い片想いの話・〆

学校を卒業したあと、田舎を嫌がっていたユーコは東京に出まして。
ワタシは学生時代をモラトリアムに過ごしたあと、地元に就職。
今までよりさらにユーコとは縁遠くなりました。

東京に出たユーコはハジけまして、部活仲間のスウやミアとつるんで(このふたりは大学も東京でした)、「男の子」との遊びをずいぶん謳歌していたみたいです。
それを聞いて「ふん」と思うワタシ。
ワタシに対してどういう気持ちだったのかはわかりませんが、ユーコはもともとはすごく「上級の普通」を愛する娘で、「かわいいお嫁さん」になるのが夢ー、なんて女の子でしたから。
そもそも居場所が違うのは昔からわかってはいたのです。
ワタシもユーコを熱烈に思い詰めているような状況ではなくなっていたので、それはそれ、と割り切って考えておりました。
そもそもこのころって、「ワタシとずっと一緒にいたいと思ってくれる女の子なんているはずがない」と思っておりましたし。
ユーコのような態度が、ワタシまわりのセオリーなんだろうと思っていました。
そんなこともあり、ワタシにとって恋愛というのは、常に刹那なものであったのです。
当たり前のように好きになって、当たり前のように一生の約束ができるヘテロ社会をもっとも憎んでいたのもこのころでした。
まだネットもやっておらず、セクシャリティ的に孤独感が強かったワタシには、世の中に対して、逆恨み的な敵意と防衛心しかなかったのであります。
世の中に存在するであろうレズビアンたちですら、ワタシにとっては別の世界の人間で仲間だなんてとても思えませんでした。
唯一、バイセクシャルという存在だけは、なんだか親近感が持てておりましたが。
セクのことをちゃんとわかっていなかった頃から、バイの持つ「くくりのなさ」が感覚的に居心地が良かったのでありました。って、話それてますね。

とまあ、それらに加えてワタシもまだ若くて未熟だったし、ワタシにとって世の中には敵か味方しかいなくて、そして自らの敵意ゆえ、世の中は敵ばかりでございました。
その「敵」となじみまくって浮かれているユーコが憎たらしくもありました。

就職して最初のお正月休み。
細かいことは覚えていないのですが、ワタシはユーコとふたりで会うことになりまして。
そして会ったら会ったで、なんだかまた「そんなようなこと」になりまして。
なんなんだろうなーと思いつつも、まあこれはこれでいいか、とも思ったりもして。
東京で男の子と遊びまくってるユーコが、まだワタシに会ってもそういう気持ちになるということが、ワタシにとっては自信を回復させるような劣等感を刺激されるような、アンビバレンスなフクザツな気持ちではありましたが。

フクザツではありましたが。
昔遠くから憧れていた女の子と、今でもこうしてたまに会って、「なんとなく特別な関係のふたり」というスタンスって割といいんじゃないの?と思うようになっていたのです。
お互いがお互いに都合がいいというか。自由ですし。縛られませんし。
無責任にドキドキできる時間が持てるのは、何にせよ楽しいですし。

ユーコにしてみたら、たぶん、ワタシといると「特別扱いされる自分」が確認できる嬉しさがあったんじゃないかなーと思います。
日常で、「あたしってつまんないヤツだ」と思うこともあったでしょうし(そういう自信のなさはいつもある子でした)、周りの人間の中で埋もれてしまう平凡な自分にイラついてもいたでしょうし。自信はなくても自意識は強い子でしたから。

そんな中で、ユーコから見ればワタシという存在は「たくさんいる中から自分を見つけて声をかけてきてくれた人」であり、「ずっと好きで特別扱いしてくれる人」であり、「求めればいつでも受け入れてくれる人」であったわけです。
ワタシといると自信が回復できたり、庶民から姫に変われるような満足感があったのではないかと。

それにしても。
かつてもじもじと文通を申し込んだ、そしてそれにビックリして走って逃げたあのピュアなふたりはどこへ(°▽°)クドイケド


そうこうしているうちに、ワタシはきょんとつきあうことになります。
きょんは今までつきあった女の子たちと違って「いつかは離れなきゃならない」という考えではなく、
「お互い好きでいる限り、一緒にい続けるのはあたりまえ」と、何の気負いもなく思ってくれた初めての人でした。
ワタシはそれを知ったときはまずビックリし、そして感激し、「もう浮気なんてしない」と心に決めました。
というか、フラフラする必要がなくなったのです。
さびしくならないように、常に「でもこの人がいるもんね」と思うために「他の人」を追いかけていなくていいのです。
ひとりぼっちと思うのが怖いからとか、自分が傷つかないようにするためにという理由で、見当違いの復讐をするような気持ちで誰かを傷つけなくても良くなったのです。
ワタシは何かの呪縛から解放されました。

・・・・あんたそれ実行できてないじゃん!と怒られそうですが!
でも、それ以前とそれ以降では、ワタシ全然違うんですよ!
昔は「好み!」「好き!」と思った相手は、自分に恋人がいようが相手に恋人がいようがなんだろうが、誰も彼も自分に振り向かせて「(ひとりよがりな)自分のもの」(この「自分のもの」という考えがそもそも歪んでます)という風にしなければ気が済まなかったワタシだったんですが、もう不用意にきょんのことも違う相手のことも傷つけるような行動はすまい、と心に決め、そしてそれは割と守られていると思います。
他人の判断でなく、ワタシの判断によるものなので、点は甘いかもしれませんがー(°▽°)

あ。ナナのことは(もごもご・・・


で、そんな心持ちになって間もないじょりぃの元に。
「帰省してるから会わない? 初詣行きたいから連れてって」と、ユーコから連絡が来ました。

当時ワタシは一人暮らしをしておりまして。お正月休みだったのでヒマを持て余しておりました。
「いいよ」と返事をし、初詣行ったりドライブしたあとにワタシの部屋でお茶しまして。

一緒にテレビ見たりビデオ見たりして。
「今、この人とつきあってるんだー」と、きょんの写真を見せたりして。
へー、そうなんだー、と、ユーコもなんでもない感じで適当に相手をしてくれ。

しばらくだらだらと時間を過ごしまして。

そうしたらユーコが

「今日は何もなし?」と。

なんのことやら、という感じですが、なんのことかはすぐわかりまして。

「そういうの、もうやめるんだ」とワタシ。
「・・・・」
「ユーコに対する気持ちが変わったわけじゃないんだけど。
 でも、きょんに後ろめたいこと、したくないんだ」
「そっか」
「ユーコはワタシのこと好きなわけじゃないでしょ?」
「・・・よくわかんない」
「そうか」
「うん」

気まずい空気。

でもお互い気にしてないことにして、「じゃあね」「またね」と普通に解散して。


それが、ワタシが個人的にユーコに会った最後になります。
その1〜2年後に、他の友だちも交えて20分ほど会ったことがありましたが、ほとんど話をしませんでした。
そしてそれ以降はまったく会っておりません。
ユーコは現在、部活仲間の誰ともコンタクトを取っていません。(ワタシのせいではありませんよ)
上記以来、電話ですら話していないワタシとユーコですが、5年くらい前にちょっとした用事でメールが来て、そのときに2往復ほどメールのやりとりをしました。
世間話程度の軽いやりとりですが。
今は年に数回、ワタシがハガキを出し、ユーコから年賀状が返ってくるだけのつきあいです。

最後までユーコがワタシのことをどう思っていたのかよくわかりません。
たぶん、「愛情」と確かに言い切れるものはなかったんだろうな。とワタシは思っています。
思っていますが、10年ほどのあいだに、確かに気持ちが重なっていると感じた瞬間はたくさんあったんですよね。
向こうもそう思っていたから、会ったときは気持ちを確認するようなことしてたのかもしれませんし。
「気持ちはさておき、とにかくカラダ的にいちゃいちゃするのが好き」というふたりではありませんでしたから、会ってなんとなくフラフラといちゃついて、ということではなかったと思います。思いたい。


ユーコは結婚して、既に小学生の子がいます。
夫婦仲はとても良いようです。
年賀状でしか様子を知ることはできないのですが。

そして、実は以前書いたこの話の相手はユーコだったのでした。


と、長くなりましたが、約10年続いたワタシの「二番目に長い片想いの話」はこれでおしまいです。
ちなみに今はユーコに対しては友情以外の気持ちはないです。


クリスマスのときにもらった歌に返歌していなかったので、ユーコへ、というか、当時の私たちへ歌を返しておきます。
それっ。

のんきな曲調と、なんだかいつもより拙い草野クンの歌い方がしっくり来るであります。


またひとつ、ワタシから秘密が減ってしまいました(°▽°)語り好きー
リアルでは誰にも話さないことをべらべらと語らせてしまうネットのおそろしさよ。(ワタシが無防備なだけか)








ついでに。

今読み直してみて、ユーコとのことってナナがきっかけで始まって、きょんで終わってるんだなーと気付きました。
だから何ってわけではないんですが。
自分的に「へー」と思ったりしただけです。


2007年04月20日(金) 二番目に長い片想いの話・その7

遊び合宿からしばらく経って、ユーコがワタシの家に泊まりにきたことがありました。
どういうなりゆきでそうなったのかはもう覚えていないんですが。
たぶんまた何かのきっかけめいたことがあって、お互いよくわからないまま気持ちが重なって、盛り上がって、って感じなんでしょうけど。
で、この年頃の、お互い気になっている者同士が一緒のおふとんに寝たんですから、まあ、それなりのそれなりがそれなりだったんですけれども。
そしてなんだかうまいこと話ができず、かといって寝てしまうのも惜しくて、一晩中「寝た?」「寝てない」なんてやりとりをしてた気がします。よくあることとはいえ、微笑ましいですね!

季節がいつ頃だったのかも思い出せないんですが、翌日、日曜の朝からの部活に出たことを覚えているので、まだ部活をやっていた頃です。3年の始め頃でしょうか。

翌日の部活中に「寝てないからキツイね」「大丈夫?」なんてこそこそ声を掛け合っていたのは覚えております。
高校生らしい淫靡さがあって良いですね( ^ ∀ ^ )
ていうか、奥手で清純そのものだった、走って逃げたあの女の子はどこへ。

で。

ユーコって、ワタシがつきあった女の子(つきあったって言えないのかしら…)の中で、唯一唇の薄い子なんですが。ホントに薄いんです。見事に薄い。
そしてワタシはぷっくり唇。
薄くて大きい口 vs 厚くて小さい口。 なんだかバランスが悪いです。

そのせいか、キスしたときに他の人とは違う、不思議な感触がしたのを覚えております。

そしてそのことを、ユーコにも伝えまして。
さすがに「他の人と感触が違うんだよね」という乱暴なことはアホなワタシも言いませんでしたが。

「あのさ、ワタシとユーコって、唇の厚さって全然違うじゃん?」
「うん」
「キスしてる感じって、一緒なのかな?」
「は?(笑) 考えたことなかった」
「だってさ、単純に考えて、唇の面積が違うじゃん?」
「うん」
「で、キスってなんか、気持ちいいじゃん?」
「はは」
「そーするとさ、ワタシのほうがより気持ちいいってことになっちゃわない?」
「(笑)ならいーじゃん」
「よくないよ。 同じくらいがいいじゃん、そういうのって」 ワタシってばかわいい☆
「・・・よくわからないけど、同じくらいなんじゃない?」
「どして?」
「じょりぃの唇はじょりぃのもので、あたしの唇はあたしのものだから」 それもよくわからんが。
「そうだけどさ。こう、唇の表面にある神経の数がさ、こう、感覚のツブツブが並んでいるとして…(延々と続く」
「・・・・・(笑)」<どうでもいいよという笑顔

適当にあしらわれました。
真剣に考え込んでいたというのに。

まあワタシもワタシですが。
状況は全然違いますが、10年ほど前にタマリンと仕事のつきあいで飲んで一緒に泊まることになったときも、タマリンを相手に

「宇宙というのはさ、ワタシが考えるにさー、
 うっすーーーいパラレルな層による次元で構成されていると思うんだ。
 層といっても、それは厚みとか物理的なものが存在するんではなくてさ。
 物理的な話ではなくて、こう、時空的というか存在する瞬間の空間の層というか、まあそういうことでさ、
 具体的に例を挙げてみると・・・」

と、ホテルの部屋でなぜか自前の宇宙論を延々と説明し続け(酔っぱらっていたんです)、つきあいのいいタマリンは熱心にふんふんと聞いてくれた後に

「なるほど。すごいね。
 ・・・・ところで、あなたいつもそんなこと考えてるの? 大丈夫?」

と真顔で心配されまして、そのときに ふっ と思い出したのが、上記のキスと唇の厚さの関係の話をしていたときのユーコの顔だった、ということがありました。

脱線しました。頭が大丈夫でないワタシなので許してください。

とまあ、お互いのキスの感触についてという、かわいらしくもディープな会話をしつつも、その泊まった晩もお互いに好きとかそういう話はしなかったんですよね。
なんか、高校生っぽくないなーワタシたち。
「じょりぃには○○ちゃんがいるじゃん」めいたことも言ったことなかったんですよね、ユーコ。

で、インターハイ予選が終わり、決勝で敗れた私たちの部活生活は終わりまして。
進学組は勉強で忙しくなりましたし、仲がよいとはいえ、さすがの私たちも少しずつバラバラの行動になっていき。
ユーコの家は親の目がうるさかったので、電話とかも滅多にできなかったこともあり(できてもかろうじて用件だけ5分とか)、
ユーコとは部活終了をきっかけに、なんだかうやむやになりまして。


で、高校卒業。

それっきりほとんど会わなくなったんですが。
しかし、高校卒業後、今度はりっちゃんに熱を上げたじょりぃだったわけですが、りっちゃんとユーコが同じ学校に通っていたために、会うことはたまに会ったりしていました。
が、お互いホントに友だちとして。みんなと一緒に。
ワタシは実はまだ、ユーコに未練たらたら…というほどでもないですが、まだそのまま好きだったので、なんとなくもう別の世界というか、女子高という特別な世界から抜けて「いわゆる普通の」世界になじんでいっているユーコにさびしさを感じておりました。
それに何か、始まっていなかったせいか「終わった」感じも持てなかったんです。
ユーコがワタシに対してどう思っていたかは相変わらずわからないんですが、ワタシがりっちゃんに熱を上げているのはユーコは気付いていたはずです。
そのへんもどう思っていたのやら。じょりぃ相変わらずだと思っただけかしら。

そして、20歳の冬。
早いものですね。14歳でユーコと知り合って、もう20歳。6年経過です。
しかしこう考えてみると、当時の6年と今の6年て、スピードというか重さが全然違う気がします。
何か、高校のときの1年て、今の3年分くらいの濃さがあるように思います。
なぜなんでしょうか。それが若さというものなんでしょうかね。

で、20歳の冬ですよ。
久しぶりにソフト部の連中で集まりまして。
当時一人暮らしをしていた友の家に泊まり、飲んで話しまくっておりました。
ユーコも来ておりまして。ほとんど全員集合だったのではないかしら。

盛り上がっている会話の中で。
ワタシは居心地の悪い思いを感じておりました。
なぜなら、みんなの会話の中身の95%が「男」の話だったからです。
そのうちの70%が露骨なセックスの話でございました。

ワタシはその手の露骨な話が苦手です。
みんなの話なら、なおさら聞きたくないです。なんだか生々しくて。
それに「じょりぃはどうなの?」と聞かれます。
当時つきあっていた男の子もいましたが、そんな話したくありませんし。

さらに。

みんなの会話の中で「結局男って、バカな女ほどかわいいんだよねー」という盛り上がりがあり。
もっぱら聞き役に徹していたワタシだったんですが、そこでは耐えられずに「それはないだろう」と主張。
「なんだかんだ言って、結局そういうものなんだよ」とみんな。じょりぃ、わかってないなー、みたいな。
「そうじゃない。バカな女がいいなんて男は結局バカなんだよ」とワタシ。
「そうじゃなくて、自分よりバカなほうが男は安心するってことだよ」
「そこがおかしいよ。自分より賢い女性を求める男だってたくさんいると思うし、
 バカで安心する男なんてバカだ。そういう男で満足する女もバカだしな(冷笑」

「どういう意味だよ」 とみんな。そりゃ険悪にもなりますよね。

ここで、いつもは主張というものをしないユーコが
「あたしも女は男より賢くあったほうがいいと思う。ていうか、そのほうがうまくいくんじゃないかと思うなー」と。おずおずと。
「おまえみたいなバカが言うな」 ユーコ、ひどい言われようです。
「ひどーーーい」とユーコ。
「ユーコはいつもはバカだが、今の発言は賢いと思う」とワタシ。
「バカって言うなバカ!」とユーコ。
「おまえら男をわかってないよ」と言われるユーコとワタシ。

おもしろくなーーーーーーーいヽ(`Д´)ノ

が、しかし。
ここまでほとんど会話をしていなかったワタシとユーコだったんですが。
ここで一気に仲間意識が。

「ちぇ。おもしろくないの。酔いざましにジュース買ってくる」とワタシ。「ユーコも行かない?」
「行く」
「あ、行くならタバコ買ってきて」とみんな。

ふたりして抜け出しまして。
寒い寒いと言いながら、真っ暗な道を歩きまして。(見事に真っ暗でした)
自販機までは遠いのです。かなり歩きます。
ていうかワタシ、自販機がどこにあるかわからずに出てきた気がします(°▽°)よくやっちゃうんです。
とにかく、しばらく先の国道に出るまではたんぼ道、なんて場所だったんです。今思うと危ないですね!

まあとにかく、国道目指してふたりで寒い寒いと歩いておりました。

「ユーコがあんな風に考えてるとは思わなかった」と、寒さで歯をガチガチ言わせながらワタシ。
「ていうか、なんでみんながあんな風に考えるのかがわからない」ワタシより寒がりなユーコもガチガチ言わせながら。

寒いのでくっつきながら歩きまして。
いつの間にかユーコがワタシの腕を組んできまして。
腕組んでくっついて笑いながら歩いているうちに。


いつの間にかキスしちゃってました。


・・・・・・・・。


何をやっているのかワタシたちは。


不思議なものだなーと思ったのが。

昔と同じようにキスしているはずなのに、昔のキスより、ふたりともオトナなキスでありまして。
何が違うのかはよくわからない。
わからないけど違う。
わからないけどなんだかエロい。

そしてなんだか楽しい。
高校のときの、いけないことしているようなギリギリな気持ちのような感じではなくて。(それはそれで良いものですが)
キスしちゃー笑って。笑ってまたキスして。
そしてそのキスは昔よりエロい。

寒空の下、そんなことしてまして。
真冬の真夜中です。本当に寒かった。

「寒い(笑)」
「寒いね(笑)」
「でも戻りたくないなあ」
「うん。とりあえず、ジュースもタバコも買いに行きたくなくなった(笑)」
「このままどっか行っちゃおうか」
「足がないよ」
「・・・じゃあ戻ろうか」
「・・・寒いしね」

寒さに負けました。
部屋に戻ると、タバコを期待されていた連中に悪態つかれまして。

「タバコ買わないでだらだら何してたんだよおまえら」
「セックスしてたんじゃねえの?(笑)こいつら前からあやしいし」

ユーコとワタシは元の席に離れて座って、素知らぬ顔をして。


そしてまたそのまま会わなくなりました。



次でラストです。


2007年04月19日(木) 二番目に長い片想いの話・その6

さて、隔離部屋に隔離された病傷人3名です。

発熱したチズは薬が効いてきてぐうぐういびきをかいて寝ております。
この部屋で起きているのは、ワタシとユーコだけです。

・・・と、いくらはしゃいだところで、ここはみんなで来ている合宿です。
おまけにふたりとも「要!安静」のケガしてますし。
そんな状態で一体何を期待できると言うのでしょう。あははははは( ^ ∀ ^ )

なんて思っていたのに、ワタシとユーコったら、いつの間にかいちゃいちゃもそもそしておりました。
どんな「いちゃもそ」をしたのかは省略させていただくとしまして。
ハードコアな想像をする必要はないとだけお伝えさせていただきます。

でもなんだか、このときって   うーーーん・・・何て言ったらいいんでしょう。
ふたりとも「衝動的にそうなった」というよりも、何かどちらかというと「なんか、そうなんなきゃ」(これもしっくりこないけど)のようなものに突き動かされていたような気がしちゃうんですよね、ワタシ。
うまく言えないんですが。
ワタシだけだったのかな、そんな風に思ったの。
いや、ユーコからもなんとなくそんなものを感じたように思います。

ふたりともケガして無理してたからそう思うだけかなぁ?
でもそれなら「ケガしてたのに無茶しちゃうくらいガーーーッってなっちゃってもう!」という思ひ出になって良いはずな気がしますし。

ちょっとよくわかりません。

でもワタシ、いちゃいちゃ系に関して、たまにそーゆー感覚に陥ることがあります。
ここでとりあえずこうしておかなきゃいけないんじゃないか、みたいな。
誰にでもあることかしら。



話はそれますが。
今年のソフト部の新年会で、その遊び合宿時に発熱していたチズに
「あのときあたしが寝てると思ってたんでしょ」と言われたときはビールが鼻に回るところでした。
「何の話?(笑)」と、とぼけて返しましたら
「遊び合宿のときだよ。あの隔離部屋で」
「ああ、隔離されたね。なつかしいなー」 おとぼけおとぼけ
「あたしが寝てると思って油断したでしょ」
「何を引っかけようと思っているのか知らないけど、何のことかわからない」
「今まで黙っててやったあたしに感謝しろ!(笑)」
「ははは。何言ってんの( ^ ∀ ^ )」

( ^ ∀ ^ ;)

あ、あ、あ、あ、ありがとうチズ!(´д`;)
と、心の中では感謝しました。でも今になって言うな。みんなのいるところで。
ていうか、ホントに起きてたの? カマかけただけかしら。
ぐうぐういびきかいてたくせに。 ということでカマですきっとカマ!


話を元に戻します。

とにかく隔離部屋でそんな展開になったので、よし、今度こそ!とそれなりに自信を持ったワタシだったのでした。
が、ユーコはその後、そのときのことをまるでなかったかのように振る舞います。
あまりにもな「なかったこと」振りに、ワタシも「ワタシのこと好きなの?」めいた話はその後もできず。

でも一度だけ「あのときはどういう気持ちだったの?」と聞いたんでした。
答は「わからない」でございました。
そして「その話はもうやめよう」と言われました。
セクの問題などとも併せて、このときはけっこう落ち込みました。
「今思えばしなくても良い自己嫌悪」に陥ったりもして。
ユーコには伝えませんでしたが、自分のこともいやになっちゃってましたが、ユーコのことも「ひどい」と思っちゃったりしました。

さらに言えば、この頃からなっちゃんのことも本格的に好きになってきてしまっていたので、ワタシ自身、「ならいいよ、もう」という気持ちにもなってきてしまったりして。
1年の後半からつきあっていた子とも、まだ続いておりましたし。ナナのことも(略

ユーコとワタシって、こうやってなんだかよくわからないような状態でずっといくのかなー、なんてことも思ったり。
いくもいかないも、まだ進み始めてもいなかったかもしれなかったんですが。
とりあえず「こいつ何考えてるかわからない虫みたいなヤツだな」とか思ってました。
が、ユーコの存在というかありかたは、ある意味ワタシには都合がよく、「好きだー」と思っているだけの相手としては理想的とも言えました。
理想的でありながら、それでもユーコに「じょりぃが好き」と思ってほしくてしかたがなくて。
あのとき走って逃げていった女の子を、どうしても「ワタシのもの」にしたかったんです。

ということで、まだしばらくユーコに中途半端に片想いすることになります。


まだ続くのであった。どうしよう。


2007年04月18日(水) 二番目に長い片想いの話・その5

もうすぐソフト部のみんなでクリスマス会、という頃になって、ワタシはユーコから
「これ」と、手紙と包みをもらったのでした。の続きです。

「家で読んで、包みも家で見て」と。

手紙はちゃんと封筒に入っていて、しかもその封筒の表には

絶対!落とすなよっ!

と書いてありました。 あら。なぜそんなことをわざわざ言われるのかしら?(°▽°)ハテ?

そして家で包みをまず開いてみたら、

腹巻きが。

え!
あんなにツンケンぷりぷりしていたくせに、ちゃんと編んでくれてたのかー。
じーーーーーん。感動。

次に手紙を開封しました。ていうか開封できませんでした。
なぜならワタシが落とさないようにということなのか、ご丁寧に封筒に便箋がノリ付けされていたからです。あははは。
ていうか読みづらいったらありませんよ! それはもう、厳重な糊づけ。
ばりばりと、かつ丁寧に封筒から便箋を剥がしましたが、ものすごくぼろんぼろんになりました。
何かこう、もらったばかりなのに、既に墓から発掘された秘密の手紙のような様相を呈しています。

内容をかいつまんでご紹介します。
まずは『こんなのでよければ受け取って』と腹巻きのことが。
よいよい。受け取る受け取る(*´∀`*)

それと、海はいつかきっと行こう、てなことも書いてあります。そんな話したのね。
ホントは私と行きたくないんじゃないかと思って、あれっきり言いづらかった』そうです。
何か不機嫌な顔していたのかしらワタシ。

クリスマス会楽しみだね、みたいなことも書いてあります。

そして。

ホントのこと言っちゃうと、私最近つまんない。
じょりぃ、あんまり遊んでくれないんだもん。


へ?
あなたがワタシを避けているのでは。嫌っているのでは。

でも自分がいけない』とも書いてあります。
ちっとも素直じゃないし、イジワルばかりしちゃうし、嫌われても仕方ない』そうです。
そうだそうだその通りだ。とまでは思いませんでしたが。

そしてワタシの前では『自分でも何でだかわからないけど素直になれなくて、反射的に意地悪なことを言っちゃう』んだそうです。
一体どんな反射だ。どんなパブロフだ。風邪薬か。それはパブロン。

ワタシがユーコのところに遊びに行ったりすると
ホントはすごくうれしいのに冷たくしちゃって、さらにその結果「つまんない」と思ってしまう』と。

なんだー。ホントはうれしいのかー(*´∀`*)

そして

じょりぃは私がいなくなっても平気かもしれないけど、私、嫌われちゃったかと思うとすごく悲しい。

・・・マジですか。
ていうか、嫌ってる態度取ってたのそっちじゃん!
・・・という反省が綴ってあるわけか。

私っていつもへんなとこに意地張っちゃってバカみたい』だそうです。

そんなに何度も言うほど意地張っていたのか。 全然気付かなかった。
ていうか、そんなに意地を張る性格だとも知らなかった。トロくさいのはワタシのほうなのか?

最後に追伸として『もしよかったら、クリスマス会のときにプレゼントしたいものがある』と。
あれ? 腹巻きはクリスマスプレゼントじゃないのかな?
それとも他に何かもうひとつってこと?

でも、ノート1枚にぎっしり書いてくれたこの手紙でも、やっぱり「好き」って言葉は出てこないんだなぁ。
ユーコの素直な告白がすごく嬉しかった反面、そんなところにこだわっている愚かなワタシもいたりして。
走って逃げられたときのことを思えば(くどい)、この手紙なんてホントに夢のようなのに。
人間の欲には果てがないものデスネ。

どうでもいいことですが、ワタシこの手紙、もらった腹巻きを装着して読んでました。
想像するとマヌケです。


そしてクリスマス会当日。
会場はワタシの家です。盛り上がりました。
みんなで歌を歌ったりして。
とはいえ、当時はカラオケなんてハチトラくらいしかなかったし、わが家にはハチトラすらなかったので、みんなアカペラで歌うんですが。
でもマイクはあったので(父の弾き語り用という恥ずかしさ)、無伴奏でマイクで歌うというアレで。
今では考えられませんが。それでも楽しかったです。

が。
ユーコからは特に何のプレゼントもなく。
あれ?とは思ったものの、みんなもいるし、プレゼントの催促をするのも野暮な気がしたので、そのままお開きになり。
ユーコも帰って行って。

週明け。
ユーコに「クリスマス会楽しかったねー」、なんて話のついでを装い
「そういえば、クリスマス会のときにプレゼントくれるって言ってなかった?」と訊ねてみました。
「したよ、プレゼント」
「(笑)だって、もらってないよ」
「わかんなかったのかー」
「ん?」
「わからないならいい」
「何それー」
「恥ずかしいから言いたくない」
「??どっか部屋の隅にでも隠したの?」
「違う。もういい」
「なんだよ!」
「もーいーの!」

ふたりしてキレ始めました。
そして、教えろ!やだよ!の押し問答をしばらく繰り返したあとに。

「歌だよ」とユーコ。
「歌?」

ああ!(*・∀・*)ピーン

クリスマス会の時に自分の歌った歌に、ワタシへの気持ちが込められてるとかそういう意味でしょうか。
と気付いたものの、この人、何歌ってましたっけ?<マジでわからない

でもなんか、聞けない・・・(・∀・;)

と固まっていたら、ユーコはあっち行っちゃいました。

そこで、部活仲間のスウのところへ行き、「ユーコがクリスマス会のとき何歌ったか覚えてる?」と聞き、教えてもらいました。
知らない歌だったので、その日にレンタルレコード店へ行きレンタル。

そして家で聞いて、ひとりでにこにこしちゃったのでありました。


この曲です。


それにしても、さすが17歳。
やることが若いですね! 書いてて恥ずかしいですよ!じゃあ書くな!

今でも大好きな曲です、これ。
曲調も一風変わってて好きです。ちょっとディズニーランドめいてますけど。

そしてここでは、当時の自分の若さが恥ずかしいのであっさりふざけながら書いてますが、
手紙を読んだときと、「この曲をワタシに!」と知ったとき、ワタシの体内をどんだけ熱く、桃色のホルモンが駆けめぐったことかと言ったらあなた。

ただ、こういう歌のプレゼントって、どこからどこまでがその人の気持ちなのかわからないんですよねー。
「どこどこどこ!?」と問いつめるのも野暮な気がしますし。
当時のワタシったら、今よりもずっとカッコつけでしたし。
でもそんなじりじり感もまた楽しくて。
自分の都合のいいように解釈して喜んでみたり、その逆をやって勝手に落ち込んでみたり。
みなさまにも覚えがあるかもしれませんが。


そうこうしているうちに年越しです。
年越しといえば、ソフト部恒例遊び合宿。2泊3日です。
みんな一年でこの日がいちばん楽しみなのであります。
2学年連れての引率、先生お疲れさまです。

が。

その楽しみな遊び合宿で、ワタシもユーコも揃ってケガをしました(´д`)鈍クサー
ユーコは初日に、ワタシは2日目にヤっちまいまして、それ以降は遊べず。
もうひとり発熱したメンバーがいて、3人は部屋も隔離されておりました。

隔離されちゃうなんて・・・

なんてラッキーな夜なんでしょう(・∀・)


すんごく長くなっちゃったので続きはまた明日にします。


2007年04月17日(火) 二番目に長い片想いの話・その4

ユーコはトロくさいのでいじられキャラでございました。
部活内では特によくいじられ、いじめられておりました。愛あるいじめですが。本人も楽しそうでしたが。
楽しそうだったので、ワタシもいじめました。
ところが。

ワタシがいじめると、ワタシがいじると、ワタシがからかうと、みんなと同じことをしているのに、ワタシには怒るのであります。

こんなことがありました。
ある日を境に、みんなが「ユーコ」でなくて「サキハラ」と苗字を呼び捨てにするようになったんです。
それに対して、ユーコは「ユーコって呼んで☆」とかわいらしく反抗していたんですが。
あるときワタシも皆と同じように「サキハラ」と呼びましたら、えっらく怒りまして。
「サキハラって呼ぶな!」と。
「みんな呼んでるし・・・」
「じょりぃは呼んじゃダメ!」
「なんだそりゃ(笑)」
「今度サキハラって言ったら、あたしも○○(苗字)って呼ぶからね」
「別にかまわないけど?(笑)」へらへら
「へらへらするなバカ!」
「おまえさー」
「おまえっていうのもやめて!」

なんなの一体。
部活仲間はみんな二人称は「おまえ」という荒々しさだというのに。

後で気付いたのですが、ユーコというヤツは相当な内弁慶だったのであります。
要するに「みんながあたしをいじるのはいい。でも、じょりぃはそれしちゃダメ!」てことだったのであります。
ということは。
ワタシ内側の人間てことじゃん。

「キミさー、それって、ワタシのこと特別扱いしてるってことになるんじゃないの?」 (・∀・)ニヤニヤ
「違うよ。じょりぃに偉そうにされると腹が立つだけ」
「前みたいにもじもじしてほしいわけ?」
「いっそそうしてもらいたいくらい」

何それ!ヽ(`Д´)ノ


と、いばられたり文句言われたりしつつもワタシはユーコの尻を追いかけておりました。
が、「好き」という言葉はもうユーコには使わなくなっておりました。
だって言わなくてもわかるくらいの態度でおりますし。
言ったところで、あたしはじょりぃのこと好きじゃないしーというリアクションしか望めませんし。
なのでただひたすら、ワタシはユーコをからかったりちょっかい出したりいじめたりして(そういうのをやめてほしかったユーコだというのに)、ワタシの好意を伝えておりました。
好きな子はいじめちゃう、ってヤツですね。幼稚です。
ユーコがワタシをどう思っていたのかはよくわかりませんが、「嫌い」はしょっちゅう言われておりました。
ちなみに「好き」というのはまったく言われませんでした。


そんな日々が続く中。
11月頃だったでしょうか、「寒いねー」という言葉が口からぽろぽろ出てくるような時期でございます。
いつも通り部活を終えて、みんなで連なって自転車を漕いでいた帰り道。
たいてい2列になって、隣の子とおしゃべりしつつ帰るのですが。
その日、ワタシはユーコと並んで自転車を漕いでおりまして。
そして、みんなから少し遅れて走っておりました。
なんで遅れちゃっていたかというと、ユーコの切替の調子がおかしくて、あまりスピードが出なかったのです。

その日は月がすごーーーーくきれいな夜でして。
細い三日月だったんですが、白くて光っていて、大きく見えて。
で、思わずワタシが

「月」

と呟きましたら、ユーコが「え!」と。

「え!」 突然え!って言われて驚いたワタシもえ!と。
「あー・・・今なんて言ったの?」
「うん? ほら、月がキレイ」
「あ、ホントだ」
「どしたの?(笑)」
「ううん。 何て言ったかわからなかっただけ(笑)」

道が分かれるところで、じゃあねばいばーいと帰りまして。

翌日。
ユーコから「はい。これあげる」と手紙を渡されました。
なんだろな、ユーコから手紙なんて久しぶりだし、と思いつつその場で手紙を開こうと思ったら
「人のいないところで読んで」と。

何そのドキドキ感!

昼休みに部室で読みました。

昨日、じょりぃが『月』って言ったとき、私慌てちゃってたでしょ?
あれ、『好き』って聞こえちゃったんだ。


わはははははは。なんだ、そんなことだったのかー。バカだなー。

でもその後、カン違いだってわかって、なーんだってちょっとさびしかった。


え (・_・)


マジーーーーーーーーーー!?


あとね、じょりぃ、腹巻き欲しがってたでしょ?
私で良ければ編んであげる。



じょりぃ、卒倒。 してませんけど。それくらいビックリ。
ていうか、高校生のくせに腹巻きを欲しがっていたワタシったらババ臭くてイヤになりますが。

で、手紙読んで嬉しくて嬉しくてですね。
嬉しかったせいなのか、とんでもないことをやらかしまして。

その日の部活が終わって。
ユーコに手紙読んだよ、と伝えようと思いましたら気付きました。

手紙がない。

ヤバイ。どうしよう。
拾って誰かに読まれでもしたら一大事です。
この手のことはあっという間に校内ゴシップです。
女子高って、ちょっとしたことで女の子同士のことが当たり前のようにゴシップになるのであります。(うちの高校だけなのかしら)(ていうか、これって共学でもゴシップ?)
とにかくなくしたことがバレたらユーコに怒られます。どうしよう。
でも黙っているわけにもいかないので、ユーコに打ち明けることに。

「あの、手紙なんだけど」
「あ・・・」 もじもじするユーコ。
「いやあの、あー、まずはありがとう。 あの、 腹巻き」
「あははは」
「で、 えー、 手紙をなくしちゃった」
「え?」
「あの手紙が見つからないんだ。どこかに落としちゃったのかも」
「ウソ!」
「・・・ホント」
「バカ!」

返す言葉もありません。

「誰かに読まれたらどーするの!」
「どうしよう」
「探してよー」
「探すよ・・・」
「ホント困るよ。ヤバイよ」

そ、そんなに重大な手紙だったのか。
てことは、アレってすごい本気な手紙?

ということを、今の事態をわきまえず口にした愚かなじょりぃ。

「違うよ。せっかく書いてもなくすからもう手紙なんてあげない。大っキライ」

振り出しに戻るというより、すごく後ろに下がってしまいました。

もう部室閉めるよ!と部長に怒られ追い出され。
手紙は見つからないまま。

しかし、翌朝早く来て探したら(必死だったんです)、部室の中の、人には見つからないようなところに落ちてました。
(・∀・)-3あーよかった。

それを伝えても、まーーーだ怒ってるユーコ。当然なんでしょうか。当然ですね。

それからのユーコの意地の悪さったら。
あのおどおどおとなしそうだったキミはどこへ行ってしまったんだい?
とまたワタシが余計なことを言うもんだから火に油を注ぎます。
とにかくつんけんしちゃってまして。
そのうちワタシも無理に話しかけたりすることをやめまして。
せっかく良いー感じの手紙をもらったというのに、ふたりの距離は開いていってしまいました。

が。

もうすぐソフト部のみんなでクリスマス会、という頃になって、ワタシはユーコから
「これ」と、手紙と包みをもらったのでした。


まだ続いちゃう


2007年04月16日(月) 二番目に長い片想いの話・その3

ユーコちゃんがソフト部に入りましたら、案の定ワタシたちはメキメキと普通に仲良しになりました。
まあ、部活中はもじもじしてる間もありませんしね。
何しろ、毎日みんなで揃って自転車連ねて歌を歌いながら帰るような仲良しっぷりのメンバーでしたので、一緒に歌ってるうちにはワタシとユーコちゃんも仲良くなろうというものです。
そして、普通に仲良しになるに連れて、ひやかされることもメキメキ減ってまいりました。
要は、意識しちゃってるふたりをひやかすのが、まわりもおもしろかったのでしょうね。
2年ではクラスが別れちゃったんですが、部活のおかげでさびしくなることはありませんでした。

さて。
ユーコちゃんユーコちゃんと心の中はユーコちゃん色でありながら、そしてもちろんナナのことは相変わらずDNAレベルで好きでありながら、「恋人」と呼べる女の子も1年の半ばにはできていたりしたワタシだったんですが。
こういうのってモノガミーな人には信じられないと思いますが。
どれもワタシの中では真剣で大切な気持ちであったのでした。自分でも不思議ですし、よくそんなエネルギーあるよなと思うんですが。
高1の終わり頃には彼氏もできてました。体がいくつあっても足りませんや。

という背景も一応お知らせしつつ。
そして、その当時の彼女がユーコちゃんに嫉妬めらめらで大変だったということもこの際端に追いやりつつ。
ここではユーコちゃんの話一本に絞りたいと思います。
なら上記の背景の説明は必要ないじゃねえかと思われそうですが、「ホントにユーコちゃん一筋だった」のと「上記の上でユーコちゃんをずっと想っていた」では、何か違う。
背景をはしょってしまうと、ワタシなんだか自分がウソツキな気がしてどうにも。
というワタシの都合で一応説明。

話を元に戻します。

厳しい部活だったため、夏休みも休みなしで練習と試合に明け暮れるワタシたちだったのですが、中2の夏休み、ラスト3日間だけ休みをもらえました。
仲良しだったワタシたちは、せっかくの貴重な休みだというのに、いつものメンバーで山のロッジにキャンプに出掛けることに。
母親に「せっかくの休みくらい、別行動にすればいいのに(笑)」と呆れられた覚えがあります。

電車で最寄り駅まで行き(電車の中でも歌ってました。迷惑です)、駅からは仲間のお父さんがトラックを出してくれ、みんなで荷台に乗って、やっぱり歌を歌いながらロッジへ。
ソフト部じゃなくて合唱部みたいです。

で、一晩目。
ええと、お酒も入ったせいもあり、いじられキャラだったユーコがみんなに胸を揉まれたり無理矢理キスされたりしてました。
アホですね、みんな。
ワタシはそれを「いいなー」と思いつつ、指をくわえながらも不参加。
なぜ参加しなかったかといえば、レズだったのでできませんでした。そういうものではないですかどうですかレズの人。
この頃にはワタシもすっかり「ユーコちゃん」でなく「ユーコ」になっていたので、表記もそれに変えます。

二晩目。
やっぱりお酒が入りまして。
ちなみに「タコハイ」なんて流行っていた頃ですよ。懐かしいなー。
酔い覚ましにバルコニーに出たら、ユーコも後から出てきまして。

「昨日、襲われてたね(笑)」とワタシ。
「うん。まわされた(笑)」 漢字で書くと輪姦された です。
「中暑いから、少し歩かない?」
「いいよ。でも暗いと怖い」
「そのへんまで」 明かりが届いているギリギリあたりのところを指さすじょりぃ。
「うん」

てくてくてく。
なんてことない話を少しして。けらけら笑って。

「ワタシ、昨日してない」とじょりぃ。
「何を」
「キス(笑)」
「あはははは」
「ははは」
「してあげよっか?」


え!!!!


・・・ユーコ、酔っぱらってます。
しかも昨夜、みんなに好き勝手いじられちゃったので、おかしな免疫もついたのかも。
困ったものデスネ。
しかしこの機に便乗しないのも野暮です。

「うん」
「気持ちがないヤツでいい?」 やっぱり酔っぱらってないのかしら。
「ヤダ」
「じゃあしない」
「Σ(°▽°)やっぱり気持ちなくてもいいや」 ふがいないじょりぃ。

で、キスしました。
ていうか、してもらいました。

ワタシ、有頂天。
昨日ユーコがみんなに無理矢理されてたのとは違うもんね。
しかもユーコからしてくれたんだもんね。 気持ちない って言われたけど。
気持ちなんてなくてもとりあえずいいもんね。
それはそのうちきっと。  きっと なんだ ワタシよ。
でもでも。
文通申し込んで走って逃げられたときのことを思えば夢みたいな話でございますよ!

そして「気持ちはない」と割り切っていたにも関わらず。
翌日は懐かしいぎくしゃく加減が私たちを襲ったのでありました。

さらに
「ゆうべのことは、絶対みんなに言っちゃダメだからね。言ったら絶交」と念を押され、
さらに
「気持ちとは別だから」とご丁寧に念を押されました。

トロくせえ割に悪い女だなおまえ(°▽°)

「わかってるよ」と答えたワタシ。「でもワタシはユーコのこと好きだよ」
「知ってる」

トロくせえ割に悪い女だなおまえ(°▽°)


ということで、片想いはまだ続きます。
ていうか、キスなんてしちゃったから、ワタシはさらに火がついてしまったですよ。

もう飽きたかもしれませんが続きます。


2007年04月15日(日) 二番目に長い片想いの話・その2

さて、偶然にも同じ高校になって、しかも同じクラスになってしまったサキハラユーコちゃん。

というところで前回話が終わりましたが。

同じクラスになって嬉しかったかといえばそうでもなく、それよりも
「カッコワルイ。恥ずかしい」
という思いばかりが強くてですね。

そのクラスには、もう一人、K中ソフト部がおりましたし orz

さらに。
隣のクラスには、なんとナナ子ちゃんもいたのであります orz
でも、ナナ子ちゃんとは隣のクラスだというのにすぐに仲良くなりまして。
ナナがお世話になってー、いやいやこっちこそーなんて感じで。
気さくでサバサバしていて男顔で(関係ないけど)、面倒見も良くて、ホント良い子でした。
ナナ子ちゃんからはサキハラユーコちゃんの話は特に出なかったんですが。(大人な気づかいのできる子だったのです)

そして、もちろん、ワタシはサキハラユーコちゃんには特に挨拶することなく、しらばっくれた顔をしておりました。
また走って逃げられたら困る。

が。

入学してホントにすぐの頃だったと思います。

朝、授業が始まる前に、自分の机でごそごそと支度していたワタシ。
割と後ろのほうの席でした。
ごそごそしていたら、教室の後ろのドアから

「○○(苗字)じょりぃちゃーーん!」

と、数人でワタシを呼ぶ声が。
ドアの方を見ると、女子数人が(女子高だからあたりまえですが)ドアからひょこっと顔を出してワタシを見ています。
「あの子だよあの子」というささやき声までバッチリ聞こえてるんだよコノヤロウ。

「やめてよー!」

という声とともに、だーーーーっとワタシを呼んだ数人が笑いながら走って逃げ、
「やめてよー!」の声の主も目の前のドアを走ってその後を追いかけていきました。

声の主はサキハラユーコちゃんでした。


・・・ひやかしか・・・( ´_ゝ`)

ていうか、やっぱりK中のソフト部まわりでは、カッコワルイ伝説になっているんだろうか・・・。
イヤだなあ・・・。
なんで文通なんて申し込んじゃったんだろう・・・。
このままだと、そのうちクラス中とか学年中のウワサになっちゃうのかなぁ・・・。
女子高だし、何かイヤな予感・・・。

うじうじうじうじ。

当時のワタシはまだ中学生から高校生になったばかりですし、自分のセクバレに異様に怯えていた頃でしたので。
この(今思えば)ささやかな「ひやかし事件」は、けっこうなダメージでした。
高校も3年になる頃には、「かわいい☆」と思った子にはとりあえず「好きー」と伝えておくという超ナンパレズになっていたというのに、この頃はまだ純真だったのでございます。

いやだなあ、と思いつつも。

セーラー服を着たユーコちゃんの、なんとかわいらしいこと。

ぽーーーーーーーー(*´∀`*)

としちゃいましたが、顔はおすまし。
あまりユーコちゃんのほうも見ないようにしまして。
そしてワタシの最大の関心事は。

ユーコちゃん、ソフト部には入らないんだろうか。

ということでございました。
同じ学校の同じクラスになってすんごいビックリしちゃったおかげで免疫がついたのか、こうなりゃ一緒にソフトしたいじゃんか、と、既に中3の春休みの時点で「ソフト部入れ」と先輩に強制入部させられていたじょりぃは思ってしまったのでした。

ワタシにとってラッキーなことに。
小学校が一緒の幼なじみで(中学は別です)、やはりソフト部だったミアという友が、同じクラスな上にユーコちゃんと仲良しになったのであります。

ちなみにミアは、今年の正月にワタシにセクハラをした女です。

というわけで、ミアにそれとなくたずねてみることに。

「ねえ、ミアと一緒にいるユーコちゃんさ、K中のソフト部でしょ? ソフト続けないのかな?」
「ああ、ユーコ? 高校では硬式テニスしたいんだってさ」
「あ、そうなんだ」 がっかり。
「おまえさー、中学のときに、ユーコに文通申し込んだんだって?(・∀・)」ニヤニヤ

サキハラさん、しゃべっちゃったんですか!

「あー。そんなこともあったかな」 平常心平常心
「おまえレズ?(・∀・)」
「違うよ」 (・_・;)平常心平常心平常心
「ユーコと話がしたいんだろ?呼んでやるよ」
「いい、いい。呼ばなくて。ていうか呼ぶな」
「(・∀・)ニヤニヤニヤ」

ああ。余計なことを聞くんじゃなかった。 orz


K中の一部好奇心の強い連中の冷やかしもしばらくしたら収まりまして。
ワタシはユーコちゃんのことに関しては、ドッキドッキしながらもポーカーフェイスで過ごしておりました。
もちろん、お互いに口なんてききません。

が。

ユーコちゃん、ワタシをいつもちらちら見ます。
なんていうか、おとなしくて引っ込み思案だけど、たぶん好奇心はすごく強い子だったんでしょうね。
行動が誘い受けっぽいというか。こういうのってムカつく人もいるんでしょうけど。
わざとやっているわけではなくて、なんつーか、全体的にやっぱトロくさかったんです、ユーコ。
でもちらちら見られたところで、それが好意のちら見ではないのはわかってましたので、やっぱ見られると居心地悪い。
居心地悪いけど、やっぱ好き。かわいい。困った。

なんて日々が過ぎまして。
ひと月かそこら経った頃でしょうか。

「じょりぃちゃん」とワタシを呼ぶ声が。
振り向くと、いつもユーコちゃんと一緒にいる隣のクラスの女の子です。
どうやらユーコちゃんと部活が一緒らしく。
顔はそんなにかわいくありませんが(失礼)、なんというか、いつもやさしげな感じの子です。
「はい」とワタシ。
「あの、あたし、K中のソフト部でレフトだったんだけど、覚えてる?」

覚えてない(・_・)

けど、「あー。うんうん」と返事。

その子はサトミちゃんとでもしておきましょうか。

「ユーコの態度がなんだかぎくしゃくしてて、じょりぃちゃん困っちゃうでしょ」とサトミちゃん。
「いや、別に・・・」もごもご。
「じょりぃちゃんのこと嫌ってるわけじゃないんだよ」
「そう」
「うん」
「・・・・・・」
「・・・・・・」

なんなんだろうこの話題。困ったわ。

「あー、文通のことは、もうワタシ気にしてないんだけど、ユーコちゃんには悪いことしちゃったみたいで」とワタシ。
「それもそんなことなくてさ。ユーコは嬉しかったみたい」
「ホント?」
「うん。でもあのときはパニックになったらしくて」
「あははははは」 ありうる。あの子の様子を見ていると。
「で、じょりぃちゃんがよければ、あたしが間を取り持つけど・・・」

取り持つ。
ああ、友だちとして仲良くなれるようにね?

「えー・・・ホント?」 素直でかわいいじょりぃ。
「うん」

サトミちゃんはホントに気づかい上手で、さらに取り持ち上手でした。
サトミちゃんのおかげと、ユーコちゃんがミアと仲が良かったこともあって、だんだんふたりの距離も縮まってきまして。
とはいっても、ふたりだけで話、なんてことは全然できなくてですね。
みんなと一緒にいてもお互いが口をきくことはないという、ホントにぎくしゃくした状態だったんですが。
それでもだんだん打ち解けてきてというか、ワタシの姿を近くに発見しても逃げ出さなくなりまして。

夏休みには、なんとサトミちゃんとユーコちゃんで、うちに遊びに来てくれたりも!
嬉しくて嬉しくてしかたなかったです。
このときはさすがにユーコちゃんも楽しそうに話してくれまして、ワタシも話をしまして。
みんなでよく笑って。
「教室だと、みんなの目が気になっちゃって」とユーコちゃん。
そんなところがまた「かわいー(*´∀`*)」と思った、15歳のアホなワタシ。

このときをきっかけに、たまーーには教室でも話ができるようになってきたりして。
目があってもお互い「にこっ」とかできるようになりまして。
とはいえ、ユーコちゃんにはもちろん、ワタシのような恋愛感情は皆無だったわけですが。
まだ恋愛のれの字も知らなかったんじゃないでしょうかあの子。すごく奥手だったんです。

そんなこんなで、クラスでは冷やかされながらも(案の定あっという間にウワサになりましてね…)、だんだん仲良くなることができて有頂天になっていたワタシだったんですが。

ある日サトミちゃんが「ユーコと普通に話せるようになってきてよかったね」と。
「うん。サトミちゃんのおかげだよー。ありがとう」
「あたしは何もしてないけど(笑)」
「(にこにこにこ)」<感謝の笑顔
「でも、じょりぃちゃんが楽しそうでよかった」
「ありがとう(´∀`)」
「・・・・・・・」

あれ? どしたのかしら。 なんかサトミちゃん、元気ナッシング?

「言わないでおこうかなと思ったんだけど・・・」とサトミちゃん。
「う、うん」 なんだろ。実はユーコちゃん、やっぱワタシのこと嫌いなのかしら・・・。
「・・・あたし、じょりぃちゃんのことが好きで」
「え!」

予想外の展開に。

「高校が一緒でうれしかったんだー」
「・・・・・・」 てことは中学の頃から好意を持ってくれていたということかしら。そういう意味であってもなくても。
「じょりぃちゃんはあたしのこと覚えてなかったみたいだけど」
「覚えてたよ?」 嘘ついちゃった。
「じょりぃちゃんがユーコのこと好きなのは、見ててわかったし」
「別にそんなこと・・・」 あるけど。
「でもだから、ユーコとのこと、なんとかしてあげたくて」
「・・・・・」
「こんな話されて、困ってるでしょ、今(笑)」
「困ってないよ(笑) うれしいよ」
「でもあたし、じょりぃちゃんが楽しそうなのが好きだから、今の状態でもいいんだー」

なんか     申し訳ない。
ていうか、実際あるのね、こういうけなげなことって。

「サトミちゃんもユーコちゃんも、ワタシには大事な友だちだよ」 優等生的回答。
「ありがとう(笑) でもこのことは気にしないでね」
「・・・うん」 うん でいいのかな。この場合。


ワタシは素直なおバカさん☆なので、ホントに「そうかーー(・∀・)」と気にしなかったんですが。

サトミちゃんは気にしちゃったみたいで。
それからサトミちゃんとは、なんだかぎくしゃくしちゃったのでした。
ちょっとさびしかったです。


そんなついでの事件もあったりしたのですが、まあ、ユーコちゃんとワタシは上記の通り、特別仲良しではないしほとんど会話もしないけれども、なんだかぽわんと良い関係になりまして。(友だちとして、あくまでも)

1年の冬には、ミアの強い勧めもあり、なんとユーコちゃんがソフト部に入部することになったのでした。
ワタシのうれしかったことと言ったら。
これで2年でクラスが別れても、毎日会える。
しかも部活仲間は結束が固かったので、今より仲良しになれるはず。


ということで、この話はまだ続いちゃったりします。
何しろ「長い片想い」の話ですから。
勘弁してくださいませ。


2007年04月14日(土) 二番目に長い片想いの話

今日は「ナナの次に長かった片想い」の話を。
ネタに困ったときは縁側で思い出話をするに限ります。はーよっこいしょと。ぽかぽかぽか。

あれは確か、中2の新人戦。
代替わりしてすぐにある大会でございます。
ワタシ、大きな声では言えませんがソフト部。
そして我が校は優勝候補でございました。えっへん。

当時は学校数も多く、また、私たちの世代は人数も多くてですね。
さらにソフトボールが大流行の頃だったので(マンガとドラマの影響です)、参加チームも各学校の人数も多かったのでございます。

で、準決勝あたりでK中というところと対戦しまして。
ピッチャーマウンドでおどおどとした風情で投げているK中のピッチャーを見て、ワタシのハートはどっきんこです。

か、かわいい。

たいてい、ピッチャーって気が強いんです。
マウンドを降りれば小心者、とかでも、マウンドでは堂々としてるものですし、またそうでなくてはいけないものなんですが。
その子はミョーに気弱でおどおどしておりました。
顔もワタシ好みでした。

ぽーーーー(*´∀`*)


おともだちになりたい。


当時、ワタシたちが、ある程度距離の離れた人と友だちになる場合。
手段は文通でした。
笑うがいい若造ども。
メールなんてなかったんだよ!

そして、チームメイトの気さくなひとりが、K中とは違うチームの子と仲良くなって文通してるー、なんて話を聞いたことがあったものですから。

よし。ワタシも文通だ。

と思った単純じょりぃ。

ということで、部活では一緒に行動することの多かったナナに、試合後その旨を打ち明けました。

「あの子と友だちになりたい」もじもじもじ。

好きな人に平気で他の好きな人の話をするのは、今も昔も同じなじょりぃ。
まあ、当時のナナはワタシの気持ちなど知る由もなかったのですが。

「なんて子なの?」とナナ。
「わからない。メンバー表見に行ってみる」
「あたしも行く♪」 おもしろそうと思ったらしいナナ。

ふたりしてメンバー表を見まして。

「サキハラユーコちゃんていうのかー」
「ふーん」 どうでもよさそうなナナ。

「あ!見て見てこれ!」とナナ。

見てみたら、キャッチャーの子が、ナナと名前がそっくりだったんです。
ええと、例えばナナが「内山ナナ」だとすると、その子の名前は「内山ナナ子」だったと。

「あたし、内山ナナ子ちゃんに文通申し込む!おもしろいと思わない?それ」ゴキゲンなナナ。
「え!今すぐ申し込んじゃうの?」
「うん。だって今度いつ会えるかわかんないじゃん?」
「じゃ、じゃあワタシも行く!」

ふたりして、K中のメンバーが集まっているところへ行き。
ナナはナナ子ちゃんのところへ。
ワタシはサキハラユーコちゃんのところへ。

「あの、  サキハラさん」 緊張しつつワタシ。
「・・・はい?」

サキハラさん、怯えております。
今試合したばっかりのチームの人間にいきなり名前を呼ばれたのです。
しかも彼女はおどおど星人です。
かなりビビっている様子。

「あの   A中サードのじょりぃですけど・・・文通してほしいんですけど」

ワタシもいきなりです。
もう少し気のきいた言い方ができなかったものか。
中3からはよく口が動くようになって今の人間性の基盤が確立されたじょりぃだったんですが。
この頃は絵に描いたマジメにクソが乗っているようなカタブツ人間だったものですから。

サキハラユーコちゃんの答は。

「あの・・・・・困ります・・・・・」


(°▽°)


がーーーーーーーーーーん。


そして走って逃げられました。


ワタシ、自分で言うのもなんですがソフトうまかったもんで、というつまらない理由でもって、まさか断られるとは思わなかったんですよ。
同じソフトボールプレイヤー同士。
なんというか、スポーツマン精神ての?(なんだそりゃ)
それに、たかが文通じゃないですか!
「いいですよ」って言って、イヤなら手紙書かなきゃいいだけの話です。
まさか断られるなんて。がーん。しかも逃げられた。がーん。

まわりのK中のメンバーの痛い視線と「ちょっとユーコ!悪いんじゃないの?!」という声を背中に、とぼとぼと自分の中学の陣地へ戻るじょりぃ。
カッコ悪いことこの上なし。

帰り支度を進めていると、ナナがぴょこぴょこと戻って参りまして。
「ナナ子ちゃんの住所教えてもらったよー」と、笑顔。
「そう・・・よかったね・・・」
「じょりぃは?」
「断られちゃった・・・」
「え! きゃはははははははカッコわりーーーーー!」
「・・・困ります って言われた・・・」
「きゃははははははははは」
「・・・走って逃げられちゃった」
「・・・・おとなしそうな子だったしね」
「・・・うん」
「大丈夫。あたしがナナ子ちゃんと仲良くなって、そうすればユーコちゃんとじょりぃも仲良くなれるって」
「そうかな?(・∀・*)」
「うん。あたしも手紙に書く内容ができていいしさ」

なんだ。
思い返してみると、ナナってこの頃から(たまには)やさしかったんですね。
当時は気付きませんでした。ひたすら自分勝手なヤツと思っていました。ゴメン、ナナ。

でもけっこう落ち込みました。
まさか断られると思っていなかったので、チームのみんなにも隠すことなく「申し込んでくるー」なんて言っちゃったもんだから、その後K中と試合するたびに「あのサキハラさん」と呼ばれるようになったユーコちゃんも気の毒でしたが。
しかしそれはワタシも同じこと。
K中と試合するたびに「ユーコに文通申し込んで断られたじょりぃさん」という目で見られるわけです。

orz

しかしそんな目に遭わされながらも(ていうか勝手に遭ったわけですが)、ワタシのユーコちゃん熱は冷めず。
K中とワタシの中学は学区が隣だった上に、ワタシの家はK中寄りだったものですから。
休みの日などは「もしかしたら会えるかも」と、わざわざK中のほうまでロングサイクリングに行ってみたりというのも一度や二度や三度のことではなく。
試合で会うたびに「かわいい(*´∀`*)」と相変わらず思っておりましたし。

そして、ナナも約束通り、ナナ子ちゃんとの文通でユーコちゃんのこともいろいろ聞き出してくれまして。

「ユーコちゃんがじょりぃに謝ってたってよ」とナナ。
「ホント?」
「うん。ビックリしちゃったんだって」
「そう」
「で、やっぱりかなりおとなしい性格らしいよ」
「そうなんだ(*´∀`*)」
「で、トロくさいんだって」
「そ、そうなんだ(・∀・;)」
「でね?ユーコちゃんに、まだじょりぃと文通する気なさそうか聞いてみてって書いてみたの」
「・・・で?」
「聞いてもたぶんユーコの性格だとダメだと思うけど、って書いてあった」
「( ´_ゝ`)・・・そう」 嫌われてる・・・orz 
「ナナ子ちゃんはね、なんか大人だし、頭の良さそうな子だよー。話もおもしろいし」
「よかったね」
「うん」

しかしナナですから。
あっという間に文通にも飽きましてね。

そのうち中3になり。
ナナとワタシは部活が終わって少しずつ離れていき。
でもナナへの気持ちは相変わらずで。
なのにユーコちゃんのことも気になって、相変わらずたまにK中の学区へ足を延ばしたり。
(さらに言えば他にも好きな子がいて何やらやらかしたりしていた大忙しのじょりぃ)

そして高校受験。結果発表。

そしてクラス発表。

を見て、ワタシはぶっ飛びました。


同じクラスに、サキハラユーコの名前が。


ぎゃー! どうしよう!
こんな事態、予想もしてなかったーーーーーーーー!!!!!


というところで長くなってしまったので次回に続きます。


2007年04月11日(水) こんがりロースト未遂

いつか書こう書こうと思っていて、小出しには語りつつちゃんとお話していなかった「死ぬかと思った話」です。

思いこみとか記憶補填の脚色とかがないように、先ほどきょんと記憶の摺り合わせ作業をしてまいりました。
きょんは記憶の脚色というものを許してくれない人なので、適当に話をするワタシと思い出話なんてしていると、たまにケンカになります。

ということで、以下、すべて実際に体験したことです。
バケオの話ではないので、バケオ嫌いな方、安心してくださいね(・∀・)コワクナイコワクナイ


あれはきょんと暮らし始めて3年くらい経った頃でしょうか。
私たちは当時同じ会社に勤めておりまして、残業を終え、それぞれの車に乗って、自分たちの住む小さなマンションへと帰りました。
時間は夜の10時頃だったでしょうか。良く覚えておりませんが、けっこう夜です。

駐車場は隣同士、お互いバックで駐車したいもんですから、まずはワタシが車庫入れをしまして。
きょんがワタシの車庫入れを待っていたんですが。

この時点で、少し離れたところからワタシたちを見ている男性に気付きまして。
自転車に乗っています。
そしてこちらにやってきます。
ワタシは少々ヤバいものを感じていたんですが、きょんはワタシよりものんきな人間です。

ということを男性も察したのか、きょんが駐車を終えたところできょんの車に走り寄ってきて、運転席の窓をコンコンと叩きました。

[車] [きょん車] 男 [じょり車] [壁] という位置で。
------------塀-------------

きょん、無視してくれ。
と心の中で祈ったものの(ワタシはまだ自分の車の中)、のんきなきょんは「ナンパかと思った」らしく、窓を開けまして。

ていうか、ナンパだと思ったならなおさら締めときゃいいのにと思いますが。
そこがきょんです。
男性と何か会話しています。
ワタシからは男性の背中しか見えなかったんですが、何かやっぱり変。
怒鳴るような声にも聞こえます。

男性が走り去った後、部屋に戻るためにふたりして車を降りまして。
とっとと戻れば良かったのかもしれませんが、ワタシは「どうして窓を開けるのか」と、その場できょんにお説教。

「ただのナンパかと思って」
「ダメだよ。どんな人だかわからないし、刃物でも持っていたらどうするのさ」
「あー。・・・でも確かに変だった」
「どんな風に?」

以下、きょんの話より。

男「今こっち見てたろ?」
きょ「見てませんけど」
男「見てたよ!写真も撮ってたろ!」
きょ「は? 写真なんて撮ってませんよ」
男「写真撮るなよ!」
きょ「撮ってません」
男「このマンションのやつら、全員殺してやるからな!待ってろよ!」


||||||(°▽°;)


・・・「確かに変だった」って落ちついている場合ではないのでは!

こりゃまずい、部屋に戻らねば、と思ったところで、男が自転車でまたこちらに向かってきまして。
そして片手に何か持ってます。
何を持っているんだろうn


灯油のポリ缶ですよ!


こりゃ本格的にまずい!ということで、きょんに「すぐ車乗って!」とえらそうに命令するじょりぃ。
「ワタシもあなたの車に乗るから、早く!」

が、きょん。
なぜかキーレスエントリーを使わず、カギでドアを開けまして。
しかも、自分のドアしか開かないんですよねこの車。

ワタシ、車に乗れず!
男、すぐそこに来てます。

「カギ!カギ!」と慌てていたら、きょんが手を伸ばし助手席のロックを外しまして。
じょりぃ、ギリギリセーフ。

「ドアロックして!」またもや叫ぶじょりぃ。
ばちん!ばちん!とドアロックできたところで、男は自転車を車のすぐ前に乗り捨て、運転席側に歩いてきまして。
きょんの横の窓に覆い被さるようにして、恐ろしい形相で私たちを睨みます。

「窓開けちゃダメだよ」いちいちうるさいじょりぃ。

で、きょんがまたわざわざ男を見るんですよ。

「目を合わせないで」と小声で呟くワタシ。
「え?」のんきなきょん。

男、怒鳴っているので窓を開けなくても声はしっかり聞こえました。


「火ぃつけてやるからな」


火?

ごていねいにポリ缶持参してるし。


本気ですか。
本気ですね。


「今ここで火ぃつけてやるから!
 おまえら殺してやるからな!」



なんでそうなるの!

ていうか、マジやばい。

男は車の前に立ちはだかって、ポリ缶抱えて、キャップをくるくる外し始めました。
両脇には車、後ろは塀です。後ろに走っていければなんとかなったんですが、これでは逃げ場なし。
「ちょっと待って考える!」ときょんに告げ、じょりぃの頭、フル回転。
どうすればいいの、どうするべきなの、最善策はなんなの。
以下、数秒のうちにじょりぃの頭で展開された思考であります。人間の脳みそってすごい。

自分たちが助かるための最善策。
それはわかってます。

男を轢いて発進することです。

が、それはワタシたちには無理。
火をつけられるのも怖いけど、故意に轢くのも怖い。とてつもなく怖い。
でもどうしよう、覚悟してエンジンかけたほうがいいんだろうか。
でもエンジンかけちゃったら、灯油かけられたら引火したりしちゃうんだろうか。
ここでじっとしてれば、ふたりとも火だるま?
でも発進できない。轢けない。人間轢いて乗り越えていくときってどんな衝撃がするのか。
それって一生トラウマになるのでは。
でもこのままじゃ火ぃつけられちゃう。
どうしよう。
ワタシだけ車から出て男を引きつけてみようか。
でも、体に灯油かけられて火をつけられたら、間違いなく助からない。
それにワタシに注意が向かなかったらきょんだけ犠牲になっちゃう。
車の中にいたほうが勝算があるのかな。
でもそうするときょんも死んじゃうかも。
発進するべきなのかな。
でもできない。
「轢き倒して逃げる」という答が出ているのに、それができない。
何かあったら、その決断ができなかったワタシの責任だーーー。

ああ。キャップが外れちゃう。
絶対絶命。
でも火がつけば男は車から離れるだろう。
そしたら発進して、すぐに車を捨ててダッシュ。それしかないな。よし。


男がポリ缶を抱え直しました。
ああ、もうダメだー。

でもまだ考えるんだ。冷静を保つのだ。そのときになれば轢き倒すことができるかも。


という絶体絶命の瞬間。


現実は思いの外ドラマティックでございます。


「何やってるんだ!」


キャップが外れたところで、男の後ろから別の男性ふたりがすごい勢いで走ってきて、男を羽交い締めにしました。
ホントにすごいタイミング。出来過ぎなくらいです。
ていうか、もう少し早く来てほしかった。
マジでもうダメかと思った。

が、この後からきた男性二人も、見るからにチンピラというかヤクザというか、ヤバイ感じ。
ひとりは歯の数があからさまに足りないし。

一難去ってまた一難なのか?

と身構えたじょりぃ。
車内から様子を見ておりましたら、歯のないほうの男性が問題の男を引きずるようにして、来た方向へ戻っていきました。

男は羽交い締めにされ引きずられながら

「オレはこのマンションをずっと見張ってるんだからな!
 おまえ達全員見張ってるんだからな!
 火をつけてやる!みんな殺してやる!」


と叫んでおりました。


残った男性が「どうもすみませんでした」と丁寧に頭を下げながら運転席側にやってきまして。
「何かされませんでしたか?大丈夫ですか?」とワタシたちに聞いてきました。

「今まさに、されるところでした」 とワタシ。

いつものワタシの冗談のようなセリフですが、このときは大マジメです。

「ポリ缶持ってきて、火をつけるって言ってました。間一髪です、本当に」とワタシ。
「すみませんでした・・・もうこういうことは絶対ないようにしますので」

どうやって?

と思いましたが、とりあえず丁寧に謝ってくれていますし、事なきを得ましたのでそのまま部屋に戻ることにしまして。


不思議なもので、警察に届けなければ、ということはこのとき頭に浮かびませんでした。
ただ、部屋に戻ってから、今後の自衛をどうするか、ということを考えまして。

今まで見たことのない男でしたが、すぐに灯油持って戻って来られる距離に住んでいるわけです。

しかもきょんとワタシは面が割れてますし、車もバレてます。

困った。(だからなぜ警察に言わなかったのか)


ということで、もう夜も更けて申し訳なかったのですが、大家さんに電話することにいたしまして。
契約のときに一度会っただけの大家さんでしたが、感じの良いかたでしたし、すぐ近所に住んでいるのは知っていたので、
「マンションに火をつける」と言われたことだし相談してみることにしたのでした。
まだ若くて、警察に通報することも頭に浮かばないような未熟なワタシたちは、誰か「大人」に頼りたかったんでしょうね。
ストーカーという言葉が流通するようになってからは、警察もだいぶ身近になりましたが。
当時はまだ、「実害の生じなかった事柄」について自分たちのような若造が警察に電話するなんて思いも及ばなかったのです。(若いといっても25〜26にはなっていたはずですが(´д`))
かといって、親に話すにはあまりにもなできごとですし、話せば「とりあえず家に戻ってきなさい」と言われるに決まってます。
ということで、大家さんを頼ったワタシ。ときょん。

「夜分遅く申し訳ありません。実は・・・」

と話し始めるじょりぃ。
「まさかー(笑)」なんて信じてもらえなかったらどうしよう、と少し不安だったんですが、
大家さんは丁寧に話を聞いてくれた後に「ケガはなかったんですか?」「気持ちは落ちついてます?」などと気遣ってくれたあと、

「心当たりがあります。確認してみますから、少しだけ時間をくださいね」

ということで電話をいったん終わらせ。


あまり待たずに、電話が来ました。


「そのお宅と話が済みましたよ。
 その人、最近まで精神科に入院していたんです。
 また入院させると約束してくれました。もう大丈夫です」


よかった(*´∀`*)


なんて思えません(´д`)
だって、追いかけてきた男性たち、お金に余裕のある人たちには見えませんでした。
入院させるお金なんてあるの?(と、当時無知なワタシは思ったんですが、国からお金が出る場合もあるようですね)


しばらくはとにかく駐車場から部屋までが恐怖でした。
が、その後平和が訪れたので、チンピラさんたちは約束を守ってくれたようです。
ありがとう、いい年こいたチンピラ。
騒ぎのときも丁寧にお詫びしてくれてありがとうでしたね、チンピラ。


しかし。

運が悪ければ、間が悪ければ、あそこで車から飛び出していたら、チンピラさんたちが追いかけてきてくれるのがあと数秒遅かったら。

ワタシときょん、こんがりロースト だったかもしれないのです。

もしあの場できょんに説教せずに速やかに部屋に戻っていたとしても、もしかしたら車燃やされるくらいはされてたかもしれませんしね。
結果を考えると、本当にラッキーでした。

きょんが一緒だったから、恐怖よりも「何とかしなきゃ。考えなきゃ。きょんだけでも助けなきゃ(ホントに思ったんですよ!)」という方に気が行って正気を保てておりましたが、ひとりだったらパニックを起こしていたかもしれません。
守りたいというものがあることのシアワセと強さでございますね。

きょんは渦中では思考停止していたようですが、パニックは起こしておりませんでした。
頼もしいです。


というのが、ワタシときょん、「セットで死ぬかと思った(こんがりロースト未遂)」な話でございました。


せっかくなので、最近覚えた自衛アドバイスを。えらそうにしてみたいと思います。
みなさん既にご存知かもしれませんが。

家に帰ってきて「もしかして空き巣に入られた?」とか「誰かに侵入された?」という形跡や気配を感じたら、速やかに家を出てください。
家の中から警察に電話してはいけません。
まだ犯人が潜んでいるかもしれないからです。

素知らぬ顔でとっとと家を出て、安全を確保できる場所から警察に電話しましょう(・∀・)


物騒な世の中です。
お互い、本当に気をつけましょうね。


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