今日も今日とて
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北海道の地震は大変でございましたね。 被害に遭われた地域の方々へお見舞い申し上げます。
実はワタシもその地震で目が覚めまして。 4時頃ベッドに入って、ちょうどうとうとした頃に「あれ?」という感じがありまして。
揺れてるのかな? それとも、例の「ひとり地震」? でもなんだか、大きそうだな。でも揺れてないしな。
いきなり「ひとり地震」と言われましてもなんのことやらわからないと思いますので、あとで説明することにして。
地震なら犬にリードつけたり猫をキャリーバッグに入れたりと、我が家なりの危機管理マニュアルがありますので(実際大地震来たらまったく役にたたなそうですが、少しでも揺れたらワタシもきょんも起きて、動物のケアをすることになっております)、起きてみましたらもう家中に明かりが。 もしかして朝? と思い、時間を見てみたら4:54頃ですか。 きょんが先に起きていたようです。 「ねえ、地震?」ときょんに訊くワタシ。あまりにも揺れが小さかったので。 「揺れたみたいね。小さかったけど、長かったね」 「ワタシも感じるか感じないかだったけど、なんだか怖いイヤな感じがしたので起きてきたの」 「まだビミョーに揺れてるみたい」 「でも大丈夫そうかな」 「そうだね」 「寝よう」 ということで、寝まして、大寝坊しちまったじょりぃだったのですが。
朝起きてびつくり。 北海道がなにやら大変なことに。ワタシたちが起きた時間とほぼ一緒だったので、あのときに大変な目に遭ってたのか、随分遠いのになと、地震の規模の大きさにゾッとしたりして。 ワタシたちの地域は気付いた人がほとんどいないほどの揺れだったのですけどね。
さて、ここで「ひとり地震」の説明をさせていただきます。
8年ほど前、2つ目の会社に勤めていたときに初めての「ひとり地震」に襲われました。 仕事をしていたらぐらぐらぐらぐらと揺れたので、隣で作業していた後輩に「地震だよ!」と伝えましたら 「は?」 と。 「ゆ、揺れてるよね?」とワタシ。 「・・・揺れてませんよじょりぃさん」 「・・・けっこう揺れてるよ? まだ揺れてる」 「揺れてません」 「え」 「じょりぃさん、まわりを見てみてください。揺れてるもの、ないでしょ?」
確かに。 細長いアーム付きのライトもぴくりとも動いていないし、蛍光灯からさがっている紐も静止したまま。
「・・・ホントだ。 おかしいなあ」 「・・・・だいじょうぶですか?」 「間違えちゃったみたい。はははははは」
しかし、これが一度では済まず。
その後もたびたび「今度は地震? ね?ね?」と真顔で尋ねるワタシに、後輩が本気でビビリだしまして「医者に行ったほうがいいかもしれませんよ。メニエールとかかもしれないですから・・・」と。
ちがーーーーうの! めまいはしてないの! 揺れてるのよ! ぐらぐらと。 ぐるぐると、でなく、体が振動を感じるんだってば。
きっと微妙な振動をキャッチできる超能力を身につけてしまっただけだろうと勝手に解釈し、「アーイアームエスパーーーー」なんてのんきに考えることに。
が、しかし。
そのうち、家で、しかも深夜にこの騒ぎをやらかすことに。
ぐらぐらぐらぐらぐらぐらぐらぐら。 はっ。 大きい揺れ。 地震だ。 慌ててきょんを起こしまして。 「地震だよ地震。猫をキャリーバッグに入れなくちゃ!」 きょん「・・・は?」ねむねむ。 「地震だよ」 「揺れてないよ」 「え」 「寝なー」
愕然。
翌日、きょんに今までの「地震」のなりゆきを話しまして。 「めまいじゃないの?」と、心配そうなきょん。 「うん。めまいのめの字もないの。単に揺れるのよ」 「ヘンだよそれー」 「もしかして、ナマズのような能力が身についてしまったのかも。地震予知のできるミュータントなのだー」 「ていうかさ、じょりぃが騒いで一度でも地震が来たの?」 「みんな来てないって言う」 「じゃ、役に立たないからそれ。じょりぃがひとりで揺れてるだけだから」 「しゅん」 「頭がおかしくなっちゃったんじゃないよね?」 お願い。真顔で訊かないで。 「マトモだと思うんだけどね」 「とにかくさ、人前であまり言わない方がいいみたいね」 「う、うん」 「今度からは『地震?』って思ったら、まず目に見えて揺れてるモノを探してから口にするとかさ」 「うん・・・・」
仕方なくそうすることに。
揺れてる!と思ったら(体感的には震度2〜3くらいあるんですよ)、まずは天井から下がってるモノを見るじょりぃ。
会社でも
「あ」
と叫んだきり、蛍光灯の紐をぢっと見つめるじょりぃ。 揺れてない。 ワタシだけか。 仕事に戻る。
これを何度かやっていたら、隣の後輩が何度目かの「あ」の後に 「揺れてるんですか?じょりぃさん」と。 「え」 「確認してるんですね」 「う」 「よしよし。だいじょぶですよ」
慰められてしまいました。 夜中も相変わらず、たまにきょんを無意味に起こすじょりぃ。 まわりを確認して、揺れてないんだ、自分だけなんだ、と言い聞かせても、自分的にはけっこう揺れているので「ここで起きなかったばかりにとりかえしのつかないことになったら・・・」なんて思うといたたまれなくなって、「ね、地震?」なんて起こしてしまう、と。
なんだか脅迫神経症みたいですけど。 一時は自分でもそうなのかな、なんて思いまして、気にしないのが一番、なんても思ったりしたんですが。 気にしなくても揺れる。 ひどいときは、ベッドに入ると必ず揺れました。毎日。
しかしそのうち慣れまして。 特に害もないし、だんだん楽しめるようにもなってきまして。 ある朝目覚めたら、もう「ひとり地震」を体感できなくなってしまうかもしれないんですから、体験できるうちは楽しんでおいた方がトクというものでございます。 騒ぐと「頭おかしい」って感じですし、おとなしく良い子にすることに。
そんな、ひとりぼっちのひとり地震を堪能していた頃に、ナナと再会しまして。 電話するようになり、そのうちたまに会うようになり、やがてて頻繁に会うようになりまして。
そしてある日。 ナナが「地震?」と。
揺れてない。 揺れてないよね?
「揺れてないよ」とワタシ。 「ホント?」 「うん」 「あたし、たまにやっちゃうんだよなー」 「(笑) ひとり地震だ」 「? 何それ?」 「自分だけ揺れて、地震だ地震だって大騒ぎしちゃう、ひとり地震」 「そういう現象があるの?」 「いや。勝手に名前つくったの。ワタシがよくそうなっちゃうもんだから。」 「どんな風に?」
ナナが興味を持ったので、説明。 そしたら意外なことに
「あ、あたしもそれだ」 「え!」 「あたしも揺れるの。で、ひとりで『地震地震!』って大騒ぎして、家族に『揺れてないよー』ってうざがられるの(笑)」 「マジ?」 「うん」 「めまいとかじゃなくて?」 「めまいとは違うなー。地震の揺れなんだよ。横揺れ縦揺れって感じの」
ああ。 やっとわかってくれる人が! しかも相手はナナ。 このときのワタシのシアワセ具合ったらありませんでしたよ。 テーマは「ひとり地震」というおマヌケなものですけど。
「嬉しい・・・今まで誰もワタシの言ってることわかってくれなくてさ。 頭おかしいくらいに思われちゃったりしたんだ」 「あははははは。思われてもムリはないかも。でもこれって、自律神経の不具合かなんかでしょ?どってことないよ」
なーんだ。そうか。自律神経か。 と、このへんからなんでも「自律神経のせい」にするワタシとナナのはじまりなんですが。
しかも不思議なことに、ナナとこの話をしてから、めっきり「ひとり地震」の頻度が低くなりまして。 とはいえ今でもたまになるんですけどね。
で、ワタシ、ぢっくり考えてみることにしました。 「どうやら頭がおかしかったわけではないらしい」ということもハッキリしまして、ちょっと客観的に「ひとり地震」を考察する余裕なんかも出てきまして。(ワタシとナナとふたり揃って頭おかしいのかもしれませんけど)
まず、立っているとき、ひとり地震は起こらない、という点に着目いたしました。
逆に言えば、立っていないときにひとり地震は起こるわけであります。 椅子に背をつけて座っているときと、仰向けに寝ているときが圧倒的に多い。 というか、それ以外にはないといっていいかも、ということに気付きました。
ということは、体の裏側が何かに接触しているときに、揺れを感じる、ということになります。
ここまで考えたらあとは簡単。
おそらく痙攣しているんでしょう。 自分では感じないほど細かいバイブレーションで。
と、思いついてからは「ひとり地震」らしきものがきたときは、お尻とか腿のあたりとか触って確認してみるのですが、手のひらもビミョーに痙攣しているらしく(見た目はなんともなし)、さっぱりわかりません。 きょんに触って確認してもらったこともあるのですが「うーーーーーーーーーーーーーーーーん。わからん」と言われて、おしまい。 なので、「超細かい痙攣説」も裏はとれていないんですが。 でもたぶんそうでしょう。もうそれでいいや。決定。
どなたか「あ、私もひとり地震持ちかも」というかた、いらっしゃいませんかねえ。仲間募集。 医者に行ってみた方がいいのかなあと思ったこともあるのですが、ホントに鉄格子付きの病院に送られると困っちゃうしなとも思いますしねえ。
じょりぃ、マトモなんですけどね。 揺れるんです。ぐらぐらぐらぐらと。 慣れましたけどね。
あ、でもナナがいるから今は「ふたり地震」か? って、一緒に揺れることはないので、やっぱりひとりぼっちなのは重々承知しております。 け。
ホントは「危機管理」について書きたかったのに、話がどんどん「ひとり地震」へと傾いてしまいました。 深刻な状況時に、アホな話をスミマセンでした。 いや、ワタシにとってはこれはこれでけっこう深刻だったりするんですが。ぐらぐらぐら。
2003年09月21日(日) |
アバターで遊んでみた |
あなた 変わりはないですか。 日毎 寒さがつのります。
と、歌いたくなるくらい、昨日今日と寒いですね。 こんばんは。都はるみです。
ところで 着てはもらえぬセーターを 寒さこらえて編んでます と、この歌は続くわけですが、
ムダです。 もったいないです。
自分で着て欲しいですせめて。 難民に寄付するとか。
なんてことはどうでもいいんです。 今日のテーマはyahooの「アバター」です。 ここで「アバターもエクボ」なんてダジャレを思いついてしまったアナタは、 自分の心のギャグ部門にマイナス30点つけておいてください。約束ですよ?
アバターの存在は知っていたのですが、「け。子供の遊ぶモンだね」と、ハナからバカにしていたじょりぃだったわけです。 だってじょりぃ、オトナなんだもん。
しかし、kooさんのサイトでkooさん自らのアバターを拝見し、「いや〜ん、楽しそう☆」と、態度を豹変させたじょりぃ。 さっそく自分もやってみることにしました。
ちなみに「アバター」って何?という方のために軽く説明。 というか、yahooからコピペしてしまへ。
Yahoo!アバターは、髪型や服、靴などのアイテムを組み合わせて、あなたのYahoo! JAPAN IDに対応するオリジナルのキャラクターを作成するサービスです。
詳しくはこちら→http://avatar.yahoo.co.jp/
要は、yahoo!が用意してくれたアイテムを選びながら、自分にいちばん近いキャラをつくってみよーう、という遊びでございます。 有料と無料とあるんですが、こんなものにお金を払うわけにはいかない、今月はお金使いすぎのじょりぃでございます。 ということで、無料コースでやってみたら、顔なんかはアイテムが少なくてさびしかったです。 でも、きょんに見せてみましたら「じょりぃ、そのまんまじゃん」と言っていただき「あたしもけっこう似てる。ふふ」とゴキゲンそうでした。 ゴキゲンそうだったということは、おそらく実物よりイイ感じなのでありましょう。 ちなみに、ナナを見せるわけにいかなかったので、これはきょんの審査をパスしていないんですが、やっぱりけっこう似ています。口が小さくて物足りないですけど。 しかしまあ、あなどれません、アバター。
では、ご覧ください。 まずは「じょりぃ&きょん」チームからどうぞ。
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きょんと一緒にいるときはメガネのことの方が多いので、メガネもチョイスしてみました。 またこのメガネがそのまんまでございます。ポピュラーなメガネかけてるワタシってことで、つまらないセンスでございますね。 帽子もこれとまったく同じものを持っております。そして冬場はよく着用します。イヤですねなんだか。 服装はこのように、「だらしなさそう」な雰囲気が漂うものが多いです。 やはりファッションは人間性を表してしまうのでしょうか。 ズボン破けてても、へーきで履きますし。 帽子に穴あいててもへーきで被りますし。 そしてまた、ボロい格好がよくお似合いのお嬢様なんですよワタシが。
で、きょん。 出会った当時はセミロング、つきあい始めはロングで、ここ8年くらいずっと肩につくかつかないかくらいの髪だったのですが、「そろそろまたロングもイカすのではないかな」と呟いてみましたら、ロング復活させてくれました。 「ワタシが言ったから」でなく、そのとき見ていたストリート系女子ファッション誌のゴスっ娘たちが、けっこうみんな長かったんで、それに張り合ってのことだと思います。いい年して。 短いのも活発そうでなかなかなのですけど。今はストレートロングの前髪ばっさりです。 そして足の長さを見せつけるようなヒップハング系ぴったりジーンズ。憎い。 地球にやさしいきょんは、食材の買い物のときには必ず「ショッピングバッグ」を持参しておりますので、ここでもそれを持たせてみました。 一気に所帯じみましたね。 この画像では背が同じ高さで、ワタシとしてはものすごい違和感が。 実際は11センチ身長差がありますのでねえ。 きょんは背が高いんです。
そしてお次。 「じょりぃ&ナナ」チームでございます。
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ナナと出掛けるときは「よそゆきモード」になるので、コンタクト着用のじょりぃ。 というか、知らないところを運転するときなどは、メガネではよく見えないということもあります。 印象としてはメガネのほうが似ているみたいです。 なんか、こんなスッキリした顔してないのワタシ。
ナナは、やっぱいい線いってますねえ。 顔がもっとキツイ感じですけど。でも似てなくはないですね。 この人もくどい顔してるんですよねえ。 きょんはあっさりしてますけど。 服装はいつも「上半身ピッタリ系」+「下半身ゆったり系」が多いです。 ええと、まあ、上半身痩せの、下半身・・なんです。 ロングスカートが多いかな、下は。 アクティブ系のお出かけの時はジーンズもはきますが・・・・・うーん・・・・ロングスカート希望のじょりぃでございます。 本人に言ったら口きいてもらえなくなりそうですが。
しかしこうして見ると、服装や雰囲気、当然ですけど三者三様でございますね。
きょんはいつもナナのウエストのくびれをうらやましがり、 ナナはきょんの足の長さ&細さ(最近太ってきたぞー)をうらやましがります。 ないものねだりの子守歌 by 東京ららばいでございます。 ちなみにワタシは誰からも何もうらやましがってもらえません。 さみしいものでございますね。
みなさんの中の3人のイメージとこのアバター、合致しましたでしょうか。
2003年09月19日(金) |
K姫とディズニーシー・デエト |
みなさまこんばんは。 夢と魔法の国から帰ってきたじょりぃでございます。 すっかりひねくれきったじょりぃは「夢と魔法」にひたれないばかりか、その裏の「からくり」にばかり気が行ってしまうのは、ディズニーさんにはナイショです。 ディズニーランドができた当時よりも、キャストにかわいい人が減ってるなぁ、なんてことももちろん思っておりません。 これはやはりあれでしょうかね。 「かわいい人はアトラクションの説明係になり、ブーだと清掃係になるらしい」という、誤ったウワサが流布されたせいでしょうか。
さてさて。 何が言いたいかと言いますと。 行ってまいりました。 K姫とディズニーシーへのデエト。
待ち合わせ場所までワタシは車で、K姫は徒歩でという約束でございまして。 ワタシったら2分ほど遅刻しまして。 方向音痴のくせに「ラッシュ時間の裏をかいた道で華麗に到着してやれふふふふ」なんて色気を出したせいでですね、待ち合わせ場所からどんどん離れて行ってしまったという、悲しい現実のせいでございます。 フツウなら15分で着く場所に、25分かかってしまいました。
K姫は白いブラウスに、タイトなようなフレアなような(どっちやねん)黒のロングスカート。 「おはよう」とにっこり乗り込んできてさっそく「あたし、転んじゃった」と。
「え! 転ぶというと、すってんころりんという、アレですか」 「そう」 「いい年して・・・」 「よそ見してたら段差に気付かなかったのよ」 そう言って左足の膝小僧を出してくれたんですけど。
うわ。 痛そう。
なんか血だらけだし。 すごく腫れ上がってるし。
「血だ! 腫れてますよ!」 「だいじょうぶ」 「歩けるかな、今日」 「だいじょうぶよーこれくらい(笑)」 「消毒しないと」 「大丈夫。これで。アルコール入ってるから」
そう言いながらウエットティッシュを取り出し、血を拭き始めるK姫。
「どこか落ち着けるところに車停めましょうか?」 「なんで?」 「ゆっくり治療ができるかもです」 「関係ないでしょ」
確かに関係ないけど。
この話を帰ってきてきょんに話しましたら「ウエットティッシュって、すっごいしみるんだよーー」とびっくりしてました。 「痛いって言ってなかった?」 「うん。黙って拭き拭きしてた。はまった小石たちも黙々と自分で掘り出して除去していたよ。一日中『痛い』と一言も言わなかった」 「うえーーー。さすがK姫。強い」と。 ワタシなら「くすんくすん」くらいはへーきで言いますけどね。「痛いよう痛いよう」とか。 履歴書の「特技」の欄には「弱虫」と記入しております。
処置が終わって絆創膏をぺたりぺたりと貼りながら、K姫 「さっそくやっちゃった。 今朝のテレビの占いで、あたしの星座、12星座中13番目だったからイヤな予感はしていたんだけど」 「? 12星座で13番目なんですか?」 「あはははははははは。そこまで悪くなかった。12番目。・・・・・マズイなあたし」
大丈夫でしょうか。 膝だけでなく頭も打ってしまったのでは。 と言ってみたら目だけで怒られました。
しかし、朝からこれやってくれちゃったものでK姫。 一日中じょりぃに 「あ! ここ、段がありますよ。段が! すごく気をつけてください」とか 「今日は12星座中13番目の人といっしょだから気をつけなくちゃ」とか くどくどとつっこまれるハメに。 ワタシしつこいですからそういうところ。 しかし「違う番組では、乙女座が12番目だったわよ」と反撃されました。そう。ワタシは乙女座。 最悪の二人組でディズニーシーへ出発でございます。
道中はどちらかというとK姫がいろいろと話を振ってくださいまして。 というか、一日中ずっとそうだったような気がします。 ホッといたしました。 なにしろワタシの会話術って、掲示板をご覧になっていただければわかると思いますが
・茶々を入れる ・揚げ足を取る ・ツッコむ ・ボケる(しかもツッコミなくしては完了しないボケ) ・質問する
の5パターンくらいしかバリエーションがないので、相手の協力なくして会話が成立しないのであります。 自分は会話に困って相手にいろいろと質問しまくるくせに、自分のことを質問されてもほとんど答えないという、気前の悪さも持ち合わせているわがままじょりぃなんですが。
さて、ディズニーシー。 くそ暑かったです。 木曜日なのになぜにこんなに人が?と思ったら、もしかして大学生はまだお休みですか?
ちっ。 遊んでないで勉強したまえ諸君。
でもまあ、K姫は楽しそうでございました。 絶叫系の好きなK姫としては、アトラクションが物足りなかったらしいですが。 日陰ほしさに、昼も食べずに次々にアトラクションを制覇するふたり。 いちばん並んだもので45分待ちだったので、まあまあですかね。
K姫と一日いっしょに過ごしましてあらためて気付いたのですが、 K姫の気配りというか、気遣いの細やかさ、そして賢さに、随所でびっくりしたじょりぃでございました。 道中は「足が痛くなったらすぐに言ってくださいね。暑いから、体調がおかしくなっても遠慮しないですぐに申告してください」とじょりぃが話しましたら 「大丈夫よ。ムリも遠慮もしないから。少しでもイヤになったら、じょりぃさんに順番待ちさせて、あたしは日陰で冷たいものでも飲んで休んでるから(笑)」 と、姫的発言をなさっていたのですが、結局は痛いのひとこともなく、「大丈夫ですか?足」とたびたび尋ねるじょりぃに「じょりぃさん、気を遣いすぎ。放っておいていいわよあたしのことは」なんてワタシの気遣いを気遣いされまして。
おまけにすごく気配に敏感でございます。 順番待ちのときなどに、ふたりで無言で待っている場合もけっこうあったのですが、同じ無言でも何かを察するらしく 「じょりぃさん、今何か考えてる?」と訊かれたり(確かに考え事はしてましたけどそういうときは) だるーーなんて思ってると「だいじょうぶ?」と訊かれたりですね。 運転中でも、たまに「だいじょうぶ?」とか「疲れてない?」とか「考え事してる?」とか訊かれたんですが、確かにそれぞれポイントをついているんですよね。
すごいなーと思う反面。
ワタシが母やきょんにたまに言われる言葉を思い出しました。 「気を遣いすぎると、相手も疲れるんだよ」
そうなんですよ。 K姫を心配させないように、常ににこにこパーフェクトにしていないと悪い気がしてしまうんですね。
でもK姫の口調は決して「楽しくないの?」と責めるような感じではまったくなく、 どちらかというと、不安がっている、という感じに思えました。 あのK姫が、と思うと、なんだかいじらしくてですね。 はりきってニコニコして、かえって疲れちゃってるアフォじょりぃなんですが。
これだけ気配を察する人ですので、すごーーーーーく見てるんですよ。人の顔を。 ふと気付くと「ぢいいいいいいい」と見られてまして。 おまけに目が合ってもそらさないんですよ。にっこりともせず。 ただ、見る、K姫。 結局ワタシが負けて、「なんだよう見るなよう」という感じに、どうしてもそらしてしまうんですが。
「すごく人の顔見るんですねK姫」と尋ねてみましたら 「そうなの。あたし、人の顔見て話をするのが好きなの」と。話さなくても見てるやんけ。 「ワタシもいつもはそうですけど、K姫のが強くて、負けてしまいます」 「目線が強いといえば、iプチちゃんも強いわよね」 「ああ(笑)。彼女は強いですね。あれは武器です(笑)」 「なんか、訴えるような目をするのよね。 じょりぃさん、あの目で訴えられたらiプチさんに言われるがままなんじゃないの?」 「そのとおりです。ビーム出てますから彼女の目は」 きりっと意志の強い、でも助けてあげたくなるようなiプチ姫の視線ビーム。 「じょりぃさんも目で訴えるわよね?」 「ワタシですか? このへらへらした目じゃ、何も訴えることはできませんよ(笑)」 「へらへらしてるのよね、一生懸命」 「へ?」 「へらへらしてないと、自分が許せない、みたいなところがあるんじゃないの? いつもわざわざふざけているように見えるもの」
す、鋭い。 ていうか、そうなのか?自分。 ていうか実はそうなんですけど。
「こういう目なんです」へらへら。 「ふふ」
怖い人だK姫。 日頃からよく人を見ているのね。ダテに大きい目をしていないのですね。
で、この「気配に気付く」という点について。おもしろいなあと思ったのですが。
きょんはこういうことにすごく鈍感。 気がきかない、というか、たぶそもそも気付かないんですね。そこがいいところでもあるわけなんですが。 腹が立つこともありますが、いっしょにいてすごくラク。
そしてK姫は、よく気付いて、それをその都度指摘する人。 口や行動に出して、しっかり気遣いしてくれる人。
そしてナナ。 この人はやはり観察力が鋭くて(人の顔なんか見やしないんですけどね)、よく気のつく人なんですが。 あえて何も言わない人。 特にワタシが何か考え込んでしまっているようなときは、そのときにそのことは触れず。 後になって「実は悩んでいたんだ。暗くて悪かったね」と打ち明けると 「そうだとは思ったけど。言わないから訊かれたくないのかなと思って放っておいた(笑)」なんて感じで。
それぞれ、ワタシにはありがたいことでございます。
そして帰り。 K姫は「会社の人にディズニーシーに行ってくるって言っちゃったし、おみやげ買わないと」と。 ワタシはといえば、おみやげ買うのが大キライ。 なんか、バカバカしくて。 ワタシがおみやげ買って帰らなきゃならないような人たちはみんなそのことを知っているので、買って帰らなくても今さら驚いたりしないんですが。 きょんやなっちゃんには、ワタシだけ遊びに行っちゃったおわびに、食事に連れて行ったりはしますけどね。
「じょりぃさん、買わないならどこかで休んでれば?疲れたでしょ?」と言っていただき、お言葉に甘え適当に座ってぼーーっと待つじょりぃ。 せっかくなので、きょんに電話。 「あのね、今おみやげ買ってるから、もうちょっとで帰りますね」 「わかったー」 「それでね、混んでて暑いの。おみやげ買わないけどゴメンね」 「ああ(笑)。何を今さらわざわざ。でもありがとう」 ありがとうって。買わないのにお礼言われてしまいました。
帰り際、きょんの好きな「地球儀噴水」(ホントはなんて言うのかしらあれ)を携帯で撮影し、メールいたしました。 意外にサービスのいいじょりぃ。と、誰も言ってくれなそうなので自分で言ってみたりして。
帰りの道中も、K姫の優秀なナビにより無事帰還。 「じょりぃさん、標識見ていながらどうして間違えるの?」 「頭が悪いからですよ」 「来るときも『浦安浦安』ってつぶやきながら、浦安インター通り過ぎようとしたでしょ」 「頭がおかしいんですよ」 「シーだって言ってるのに、イクスピアリに入りそうになったし、その次はランドに入りそうになったし・・・・」 「もう危なっかしくて、放っておけないという感じでいっぱいのじょりぃということで」 「確かに頼りない人ってかわいいわよね」 「年下ならなおさらいいんでしょ?」 「うん(笑)」
あら。 いい雰囲気。 って、K姫はノンケですけど。(しかしおそらく同性愛には非常に理解と興味アリ)
いい雰囲気と言えば。
「あたし、くっきりふたえの人が好きなの」 と、ワタシのくっきりふたえをぢいっと見ながら何度も話されたりですね。 そのたびに「ヘンな趣味」とか「自分もくっきりふたえのくせに、同じような人を好きになるとは変わってますね」とか言って茶々を入れるじょりぃだったのですが。 自意識過剰とはいえ、あんな目でそんなこと言われたら「あら。ワタシの目が好きなのかしら。ということはワタシのことを・・?」と勘違いしてしまいそうです。 って、K姫はノンケですけど。
ほかにも、写真に写ることを拒否するじょりぃに業を煮やして「じょりぃさんも写真撮りましょ」と、手をつないで引きづられて行ったりですね。ずるずるずる。 って、K姫はノ(もういいって)。
順番待ちでの会話は、必ず耳元で囁き合ったりですね。って、これはふたりとも声が小さいからなんですけど。
ワタシの苗字は5文字ある上に言いづらいので何度もかんでしまうK姫を笑ったら、ちょっと恥ずかしそうに「○○○ちゃん」と名前で呼び直す、なんてことが何度かあったりですね。
そんな具合に、ナナとのデエトなんかより、全体的によっぽど甘くていい雰囲気だったんですが。 憧れの人とのデエトだったわけですが。
プライベートのK姫は、ワタシが思っていたよりもずーーーっと素敵でかわいらしい人でございましたが、
やっぱりきょんと一緒にいるほうが楽しい。 やっぱりナナといるほうがドキドキする。
そしてシアワセ。
K姫のおかげで楽しくすごせた一日に感謝しつつ、自分の足もとを確認でき、現在のシアワセをあらためて噛みしめたじょりぃでございました。
ふふふ。 優等生じょりぃで、つまらなかったでしょう。すみませんねえ。
そうそう。
車でK姫を送っていき、別れの挨拶をしておりましたら「これ、同居人さん(きょん)とスタッフの人(なっちゃん)と食べて」と、おみやげを持たせてくださいました。 「じょりぃさん、今日一日甘いものに拒否反応を起こしていたから(笑)、おせんべいだけど」と。
最後まで細やかな心遣いのK姫でありました。 きょんとなっちゃんが、それまで「高飛車でキライ」と言っていたK姫の株が、グンと上がりました。
「冷たいフリ」で損してますよ。K姫。
ワタクシ、実は昨日誕生日だったんです。 23歳になりました。 30になるときに、これからは一生23歳でいこうと決めたので、年齢についてはまああんまり気にしないでください。 ということで、誕生日のことをたらたらと書かせていただきます。
さんじゅう何回目かの誕生日ともなりますと(それでも23歳ですけど)、自分の誕生日なんて覚えちゃあいないんですわ。 いくつになったのかもよくわからなくなることが多いですし。(23歳ですけど)
しかも、12・13日と渋谷入りして慌ただしく過ごしていたワタシは、自分の誕生日なんて頭からすっとんでいたわけですが。 夜の飲み会の途中で誕生日の話なんかも出て、「あ、そういえば明日か」なんて具合で何人かから「おめでとう」もいただいて、ありがたいやらもったいないやらだったんですが。
しかしホテルに帰ってからは、また自分の誕生日などという、「もう来なくてもけっこうです」みたいなもののことは忘れていたんです。
で、部屋について「迷子になっていないだろうか」ときょんが心配しているのはわかっていましたから(超方向音痴じょりぃ)、12時過ぎていたのですが念のため「無事にホテルに帰れましたー」とご報告。 きょんは起きておりまして。 「たんじょうびおめでとー」と。
「は?」 一瞬なんのことやらと思ったのですが、ああ、ワタシの誕生日ねと思い出して「ありがとー」とお礼を。
翌朝。
その日の仕事をどうしようか、なっちゃんに来てもらおうかまだ未定だったので、なっちゃんに「今日休みにしちゃいましょう」と電話しましたら 「誕生日おめでとー。同い年になったねいひひひひ」と。
ここでまた「あ、誕生日だっけ」と思い出す、脳に欠陥があるのではないかという感じのじょりぃ。
携帯を見ると、メール着信。 妹のメエから「はっぴいばぁすでい。ちなみに明日は矢沢えーちゃんの誕生日!」と、元ヤンらしいメッセージが。 それとともに、なぜか剣道の防具の写真が添付。
 我が妹ながら、なかなかにシュールで、かつ、ダジャレめいていて好感が持てました。 このダジャレのために、わざわざ撮影したのね・・・。 血は争えません。
一日家を空けたら、PCのメールがわんさかと。 ほとんどが広告の類ですが、仕事のメールに混じって「誕生日おめでとう」メールがいくつかありまして。
みなさん、よく人の誕生日覚えてられますね。 こういうものなのですかね。 PCに記憶させて、その日に一覧で出る、とかいうソフトでもあるんでしょうか。 ワタシったら、ナナの誕生日すら覚えていられないんですが。
友人数名からのはここで話してもそうおもしろいものではないから省くとして、「登場人物紹介」に出てくる人からもいただいたので、そちらをご報告させていただきます。
まずはiプチ姫から。 この人は人づきあいにマメでしてね。 先に大阪にみんなで行ったときに、ひとりひとりに誕生日を聞いてまわっておりまして。 「なんで?」と訊いたら「知らないより知っておいた方がいいでしょ?」と。 そしてこのように「まあ、わざわざ!」とうまいところをついた営業を展開するわけですね。 さすが、若くして社長になった人は、そのへんのフォローが違いますね。
あと、なんとK姫からも! 記憶力がいいんですね、K姫。 確かiプチ姫が訊きまくっていたときに、聞きかじっていただけだと思うんですが。 やはり仕事のできる人は違いますねえ。 しかしびつくりしました。今回一番びっくりな人でしたねえ。 廃刊になってしまって手に入らないマンガをずっと探しているじょりぃなんですが「見つけましたよ」とも書いていてくれまして。 気にしていてくださっていたのかあ、と、感謝感激じょりぃ。
そして母から電話。 「もうプレゼントは渡しちゃったから、今日は電話だけね」と言われ、やはりなんのことか最初わからなかったじょりぃ。 もう、よほど年齢のこと考えたくないとしか思えませんワタシ。 少しばっか人生について語られて、電話を切りまして。 彼女、体調があまりよくなかったようで、ちょっぴり心配でございますが。
そして、まりあからプレゼントが届きまして。 ワタシの欲しがっていたものを覚えていてくれて、それを送ってくれました。 ワタシ、2ヶ月前のアナタの誕生日には「おめでとー」しか差し上げなかったのというのに。 2つ年上のアナタさまに「いくつになったの?いくつ?けけけけけけ」という、妖怪じみた言葉しかかけなかったというのに。 いつもいつも、してもらうばかりでスミマセン。 嬉しゅうございました。
で、ナナ。 「誕生日おめでとう」とだけ、メールが。 そんだけかい。 とも思いましたが、まあ、このメール寄こすだけでも「け。気恥ずかしいなあもう」という人ですから、まあ上出来ですか。 電話くらいくれてもいいのになあ。 くれっこないけど。
そして、今日になって、ナナの次女ちゃんから「じょりぃちゃん!お誕生日おめでとう!プレゼントどういうのがいい?えんりょはいらん!」と、太っ腹なメールが。 えんりょはいらん!言われましても、遠慮してしまいます。 小学校4年生の少女に、何をねだればよいのでしょう。 「次女ちゃんと一緒に、どこかに出掛けたいなあ。一緒に遊んでね」とお返事しておきました。 そういえば去年は一緒に選びに行ってくれて、かわいい缶ペンケースを買ってもらいました。 「もっと予算あるのになあ。遠慮しちゃうんだもんなあじょりぃちゃん」と、そのときも太っ腹な次女ちゃんでございました。
で、きょん。 イタリアンのコースを食べに連れていってくれまして。 まあ、いつもお互いの誕生日には、ちょっと豪勢な食事をごちそうしあうんですが。 しかし、きょんの懐具合は知ってますから、ワタシみょーに遠慮してしまいましてねえ。 もじもじしてたら 「もう!ホントにお金のことは気にしないでよ!来月のあたしの誕生日にはそれ以上を返してもらおうと思ってるんだから」 と言われました。そういうことか。 てなわけで、一番いいワインを二人で「んまいんまい」と味わいました。 そこは何万もするようなワインは置いてない店ですけどね。念のため。
そして、映画とイラストに関する本をプレゼントしていただきまして。 ワタシが欲しかった本でございます。感謝。
「来月のあたしの誕生日には、例のDVDよろしくね☆ 食べたいものも考えておくから」というナイスな一言とともに。
そんなわけで、ありがたやありがたやの23歳の誕生日でございました。(まだ言うか) オチがなくてどーもすみません。
2003年09月11日(木) |
警報ブザーの話のような話 |
みなさまこんばんは。 デムパじょりぃでございます。
みなさんは、お店などでいわゆる「警報」を鳴らしてしまったことはございますか? 「火事だ!」とかいうおおげさなものではなくて、例えば入口に設置してある万引き防止用のゲートとかですね。
ワタシは3度ほどあります。
もちろん万引きしたからです。
というのはれっきとしたウソなんですけど。
1度目は、レンタルビデオ店でDVDを借りようと、お目当てのDVDを手にしたまま、セルコーナーへ移動してしまったとき。
問題の柱と柱の間を通ろうとしたとたん「びー びー びー びー びー」と。
ここであわあわした素振りを見せると、何かこう、後ろ暗いところがあるように見えてしまいますから、 「あら。あたくしのせいなのかしら」と、お蝶夫人のように優雅にたたずんでおりましたら、店員がやってまいりまして。
「レジ済む前にそちらに行くと、鳴っちゃうんです。気をつけてください」 と、なんとお蝶夫人が怒られるハメに。
「おまえのほうこそ口のききかたに気をつけやがれ。あたくしはテニス協会理事長竜崎の娘よ」と、もうお蝶夫人なんだかレディスの頭なんだかわからないことを口走りそうになったのですが、「そりゃすんませんねえ」と反省の色を見せずに謝ったじょりぃ。
あの、警報が鳴ったときの、店内にいる人々の「しらっ」とした「ああ、こういう店っているんだよね。タチの悪い客」みたいな視線がいたたまれなくて、クセになりそうでございましたはぁはぁ。
2度目はドラッグストア「マツモト○ヨシ」にて。
アレルギーに悩まされていたワタシは、なっちゃんと一緒に「アレルギーチェック」と称して、いろんなものを塗りまくり、楽しく時を過ごしていたのですが。 ファンデの他に、買うつもりもなかったアイブローだのマスカラだの口紅だのも調子づいてつい買っちまいまして、「散財散財」なんて思いながらもコスメ買った嬉しさで(化粧しないくせに)、なっちゃんとにこやかに店を出ようとしましたら。
「びー びー びー びー びー」(音違うかもだけど)
店員がすっとんできまして。
「タグの取り忘れのチェックだけさせてください」と、ホントにそれだけの確認で、レシートの提示すら求められずに(ワタシたちは出そうとしたんですけどね)放免だったんですけど。
レンタルビデオ店と客層が違うせいか、店内にいた客が一斉に動きを止めて、ワタシたちを好奇の目で見ていたのが印象的でした。 いや! 見ないで! 見るなら請求切っちゃうわよ! てな感じです。
そして3度目は今日でした。
カメラ屋さんに行って、仕事で使うもののプリントをお願いしたのですが。 「15分ほどでできます」と言われたので、店内で待つことに。
せっかくなので、前々から買い換えねばと検討中のデジカメコーナーへ。 このあいだ来たときは大本命のNikonのCoolpix5400の説明をぢっくりとしていただいたので、今日はそれより安い対抗馬、Canonのなんとか(名前忘れた)を見てみようっと、と思い、カメラを手に取ったとたん。
「みーお みーお みーお みーお みーお」
と、大きな音で警報が。
あら鳴っちゃった、と少々動揺しましたが、ここでこっそりと現場を離れるとかえって「アタシです。アタシがやりました。しかもイケナイことを!」と申告するような体裁になってしまうかしら、と思い、指をくわえてぼーーーっと立ちつくすことに。
「すみませーーーーーん」と店員さんが申し訳なさそうに走ってまいりました。 好感度高し。 しかも、若くて美人の娘さん。 ワタシ好みではなかったんですが(ワタシの趣味ってヘンなので)、きれいな顔立ちをしておりました。
「鳴ってしまいましたスミマセン」とワタシ。 「これ、なんだかよく鳴っちゃうんですよー。びっくりしちゃいますよねえ」 「てっきり悪人探知機がついているのかと思ってしまいました」 「え?」 「悪人探知機。悪い人に反応して、みーおみーお鳴るんです」
ここでアタマの中で、きょんのいつもの声が。
「そーゆー、言われた人がリアクションに困るようなわかりづらいギャグを、初対面の人にやらないでよ!」
いつも怒られるんですけどね。 店員さんが若くてきれいな娘さんだったので、ついやってしまいました。 しかもこのギャグ、わかりづらいだけでなく、まったくおもしろくないというオマケ付きでございます。 「ハズシのギャグ」のつもりだったんですけどねえ。 「しらっ」とすることにより笑いを取るという。 確かに初対面の人に行うべきギャグではありませんでした。
「あ・・・それはついてないですよお。はははは・・・・」 笑ってくれました。仕事って大変ですね。 店員さん、ご苦労様でございます。 オマケに「この人ヤヴァイ」と、怖かったことでしょう。 ヤヴァイけど、怖くはないんですよ。
仕事熱心な娘さんらしく、それだけで立ち去らず、熱心にデジカメの説明をしてくださいまして。 ワタシもにこにこと、娘さんの顔を見ながら話を聞いていたんですが。
操作ボタンやダイヤルなどの説明の時は、デジカメなんて小さいものですから顔が近づいたんですけどね。
はっ。 この娘さん。
意外と顔立ちのきれいな人に多いんですが。 この手のミステイク。
ひげがふさふさしておりました。
・・・・・・・・・。
「野ウサギちゃん」と命名。 子野ウサギの茶色い産毛のようにふさふさとしていたものですから。
けっこう盲点なんですよねえ。ひげチェック。 仕事仲間のインテリアデザイナーの女性が、やはりいつも立派なひげをたくわえていらっしゃってですね。 きょんにその話をして以来、そのデザイナーさんはきょんに「ひげの人」と呼ばれてしまっております。 その人も、かわいい顔立ちしたかたなんですけどねえ。 まさか見ず知らずの他人に「Mさんて誰? ああ、ひげの人か」と言われているとは夢にも思わないでしょうね。
そういえば、ワタシの大好きな漫画家・しりあがり寿先生のマンガで「ヒゲのOL 藪内笹子」というのがあります。 だからなんだと言われると、じょりぃ困っちゃうんですけど。
実はこのひげの話がしたくて、警報ブザーの話なんかを長々としていた、無駄の多い人生を生きるじょりぃであります。 本日まとまりがなくてどうもスミマセン。 じょりぃって、ダメな人間ですね。 と、自分をヒゲしてみました。
今のはダメ押しでしたね。 撃沈。
先日の「怖くない怖い話」(日記「つきあたり」参照)に影響され、本日は「イヤな感じ」の話を。 かなりひとりよがりな話になりますので、「じょりぃ、笑っちゃう。ははははは」なんて思われてしまいそうですが、まあ、お聞きください。
ワタシは今、一戸建てに住んでおります。 独立するにあたり、中古住宅を購入したのでございます。 それまできょんとマンション暮らしをしていたのですが、事務所用にもう一部屋どこかに借りて、月々払っていくくらいなら、それに相当する金額のローンで不動産として持ってしまった方が良さそうだ、とちまちまと計算した結果でございます。
物件に望むワタシの条件は2つ。
ひとつは、仕事部屋・居間・じょりぃの部屋・きょんの部屋の4部屋が確保できること。 ひとつは、お客が出入りするだろうから、路上駐車しても迷惑にならない道路の広さと環境があること。
これでした。 この条件を満たしていれば、小さくてもボロくてもまあいいや、と思っていたわけです。 ボロくても、自分で修復していく楽しみがあるかもしれませんからね。
そして実は、もうひとつ、不動産屋には伝えられない大切な条件がありました。 それは「イヤな感じがしないこと」。 これです。
不動産屋めぐりと住宅情報誌に頼って、予算と条件にあうところを片っ端から見て回ったのですが。
どうも、どれも「イヤな感じ」がするんですね。 まあ、予算が低すぎたので、向こうも「いつぶち壊してもいいような」物件しか紹介してくれないのですが。 ワタシは年齢よりも子供っぽく見えるので、信用もされていなかったでしょうし。 独身女性というハンディもありましたし。 でも、古くてもボロくても、もちろんイヤな感じのしない家というのはあるわけでございまして。
ワタシは霊感なんてなくて、幽霊を見たこともないんですけれど、「イヤな感じ」には非常にナーバスでございます。 この「ヤバイ。イヤな感じだな」というのは、特に場所・建物・人間に働くのですが。 経験上、そういうものには関わらないのが一番でございます。
そんな物件探しの折、非常に条件に合った物件を見つけまして、近くまで行ってみたのですが、今までになくイヤな感じが。 その物件の場合、家についてはイヤな感じはなかったのですが、家を取り巻く周囲の土地全体がもう、とてつもなくイヤ。
それをきょんに相談しまして。「一緒に行ってみてくれない?」と。 「じょりぃはそういうのに神経質だからなあ。あたしはたぶん、なんにも感じないよ。役に立たないと思う」と言われたのですが、まあドライブがてら頼むよーということで一緒に行ってもらいまして。
家を見るのには、小さな橋を渡らなくてはならないのですが、その橋の手前で車を止め、きょんに「この橋の向こうの、あの2軒目の家なんだけど」と話しましたら。
「橋、渡りたくない」と、きょん。 「気にならないんでしょ?」 「でもイヤだ。 こういうこと?イヤな感じって?」 「うん」 「やめとこうよ」 「あにゃた、日頃ワタシのそういうのバカにしてたのに」 「気のせいだとは思うけど、イヤなものはイヤ」 「わかった」
というわけで、この物件もアウト。 日頃その手のことにはニブイきょんもひるむほどに、その土地の「気」は強かったようで。
弱ったなあと思いながら、また新しい情報誌を購入。 その中に、写真入りで、特に特徴もない一軒家が中古で出ておりまして。 まだ新しいな。でももちろん全然予算オーバー。倍もするやんけ。 無理無理。
と思ったのですが、おっかしな物件ばかり見ていたので、一度このくらいのクラスのものも見ておけば勉強になるかもー、なんて思い、不動産屋に出掛け、中を見せていただくことに。
外観は地味で、たいして魅力的ではなかったのですが。 玄関に入ってみると。
そこには大変良い「気」が。 どの部屋も「ううむ・・・ちょっと」という感じがまったくなく。
これだ! と思ったじょりぃでありましたが。
お金がない。 予定より贅沢だし。 どうしよう、と思ったのですが、家とワタシの相性はバッチリだったので、本来なら自分の力だけで何とかしたかったものの、親に相談してみることに。
「とにかく、一度見てみないと」と両親にも言われ、「おばさん二人にも時間合わせてもらうから、おまえも都合つけておいてね」と。
おばさんというのは母の姉ふたりで、ひとりは金持ちで、財産となるべきものに非常に目が利く人。 もうひとりは、ワタシが生まれたときからずーーーっと家族ぐるみでつきあってきた、親同然の人。 日頃からワタシをかわいがってくれているふたりなので、まあ、母もふたりがついていれば安心なのかなと思い、当然のように承諾しまして。
ふたりのおばが「買いでしょう。たとえ高い買い物でも、これは買うべし」と判断を下してくれたおかげで、親からの融資もいただけて無事に我が家となったわけなんですけど。
で、スミマセン。
ここまで、伏線なんです。 あらら。
ここで、親同然のおば、「Sおば」の話になります。
家を購入してから2年ほどたったある日、母と昔の話をしていて、ワタシが何気なく「そういえば、小さい頃にSおばが住んでいたアパートが怖くて怖くて仕方なかったんだー。遊びに行くのが辛かったよ」と話しましたら、母が笑いながら 「そう。 でも、あのアパートは、本当に出たんだよ」と。
「え! ウソ!」 「(笑)」 「特に、2階には上がっていく気になれなかったの。一度行ってみたら、階段の終わったところでもう怖くてさー。それ以来行けなかった」 「おまえはSおばに似てるのかもね。 2階に出たんだよ」 「え!」
以下、母から聞いた話なんですが。
Sおばには、ワタシより1つ上の息子がおりまして。 まだ彼が5〜6歳くらいの頃の話です。
2階の寝室で(といっても、2階には一部屋しかないようなボロいアパートだったのですが)、彼が寝ておりました。 Sおばは、次男と下の階におりまして。
なんだかイヤな感じがして、2階の長男の様子を見に行ってみることに。
階段を上り、2階の床に足をかけたところで子供用のベッドを見やると
長男におおいかぶさるように、髪の長い女がベッドの上に。 長男の顔を、間近でじっと凝視しております。
Sおばが一歩踏み出すと、その女は「きっ」とSおばを睨み、目が合ってしばらくするとすうっといなくなりました。
慌てて長男に駆け寄ると、彼は何事もなかったかのように、すうすうと眠っております。
気のせいだったのかな、とホッとしたものの、気持ちが悪いので長男を起こし、その日は1階に寝かせました。
その後、何事もなかったので、また2階に寝るようになったのですが。
またしてもある日、とてつもなくイヤな感じに襲われて、2階に駆け上がってみると。
またあの女が。
今度も長男におおいかぶさるようにしており、前回と違うのは、その女が長男の首をしめていたことでした。
「それで、どうしたの?」とワタシ。 「家建てて、引っ越すことにしたの」と、母。 「どうやって、そのときにその女を追っ払ったの?」 「わかんない。 聞いたかもしれないけど、忘れちゃった。あんまり話したがらないんだよね、その話」 「怖いよーその話。 じゃ、ワタシがイヤな感じがしてたのは、案外ダテじゃなかったってこと?」 「そうだね。それにあのアパート、そういうのが出たのはSおばの家だけじゃなかったらしいよ」 「ぞわーーーーーー。 そんなもの、感じたくなかったー。気のせいならよかったー」 「でも、その『イヤな感じがわかる』おかげで、随分トクしてることもあるんだよ」 「お母さんもわかるの?」 「Sおばほどじゃないけど、イヤな感じというのはよくわかるよ」
そういえば、ワタシの感じる「イヤな感じ」も、母がよく「ここはイヤだ」などと言うのを聞いているうちに学習したものかもしれません。 家族だけの、ひとりよがりな「イヤな感じ」。 あまり役にたたなそうですが。
「Sおばはね、あんまりこういう言葉は使いたくないけど、霊感が強いみたいね」と母。 「ふうん。 なんか全然そんな風に見えないね。 そんなことおばさんも言ったこともないし」 「だから、おまえが家を買いたいって言ったときも、一緒に行ってもらったんだよ」 「え! そうなの?」 「Sおばが『やめておいたほうがいい』って言ったら、あの家は失格だなと思って」 「そう」
実際は、Sおばが一番乗り気になってくれ、「ムリをしてでも、じょりぃにあの家を与えた方がいい。あの家はいいから」と、両親を熱心に説得してくれたのでした。 「金額の問題じゃない」と。
金額の問題じゃない、なんて言うと、なんだかすごい家みたいに誤解されてしまいそうですが、もちろん、そんなことはないんですよ。あわあわ。 ワタシの予算をはるかに上回っていたので(そもそも予算が笑っちゃうほど低すぎるし)、親に泣きつかなければならない状態、という意味での「金額の問題じゃない」ですから。 じょりぃ、慎ましやかに、小さなほらあなに住む野ウサギのように生活しております。
しかし、そんなSおばの家なんですけど。 ワタシはあの家の玄関周辺が怖くてしかたないのですよ。 イヤな感じがするんです。
これも母にそのときに尋ねてみました。 「そんなことがわかるSおばなのに、どうしてあの家の玄関周辺はイヤな感じなの?」と。 「ああ。おまえもイヤ?(笑)」 「うん。 玄関脇の和室も入りたくない気分。ついでに言えば、玄関に隣接しているお風呂場もイヤ」 「出るのかもね」 「え!」 「あとはおばさんに直接聞いてみたら?」 「お母さん、ワタシをからかっているのではないですよね?」 「(笑)からかわないよそんなことで。でも、おじさん以外、家族みんな見てるらしいよ。それも玄関周辺で」
コワイ。 もう遊びにいけないわ。 と言いつつ、「ごはん食べにおいで」と言われればひょいひょい出掛けていくワタシなんですけどね。
でもだからなのか、あの家は縁側から出入りしているのです。お客でさえも。 ワタシ、あの家の玄関からお邪魔したことないですねそういえば。 小学校に上がる前から遊びに行っているんですけど。 おもしろいものですね。
ちょっと話は変わって。
先日の日記に出てきた宮司に気に入ってもらえたのも、実はこの「気」を察知(していると勘違いを)するじょりぃのクセが幸いいたしまして。
初めて神社にお邪魔したときに、ものすごい「気」の良さを感じたんですね。 それはもう、感動するくらい。 こちらには紹介でうかがって、実はノリ気でない仕事だったのですが、神社の「気」を感じて前向きになったじょりぃ。
宮司とご挨拶して、「生意気なようですが、この神社が持っている『気』の良さに、大変感動しました」とお話しましたら 「じょりぃさん、『気』なんて言葉使うの?」と。 「意味はよくわからないんですが、ワタシにはそれがしっくり来るので」 「実際、この神社はすごーーーく気がいいんですよ。私はよく『気』という言葉を使っているんですけどね」 「そうですか」 「でも、全部良かった?」 「え?」 「ちょっと気になるところとかは? 正直に言ってみてくれていいんだけど」 「ええと・・・・実は、小高い丘になっているところと、北にある祠のところは、ちょっと行く気になれませんでした。見当違いなこと申し上げていたら恥ずかしいんですが」
正直に言え、と言われると、本当に正直に言ってしまうじょりぃ。
「ふうん・・・・・ここに来たのは、今日が初めて?」 「はい。 不勉強で失礼なんですが、初めてです」 「じょりぃさんが今言ったところはね、実際、うちの中では大変霊力の強いところで、しかも気が良くないんですよ」 「そうなんですか」 びつくりじょりぃ。 「力の強いところで気のいいところもあるんですけど、今じょりぃさんが言ったところは、ちょっといわくがあるところでね。あそこをないがしろにすると、実に良くないんです」 「そういうことがあるんですか」 「じょりぃさんは、霊感強いの?」 「ワタシですか? 皆無ですね(笑)。ただ、自分がイヤな感じのするもの、というのには自分なりに敏感かもしれません」 「おもしろいねえ。じょりぃさん」
というわけでですね。 宮司にすっかり気に入っていただき、その後、この神社はじょりぃの良いお得意さまに。
どうでしょう。 みなさんは「近寄りたくない」という「イヤな感じ」を感じることはありませんか? 自分の感じる「気」というのは、なかなかあなどってはいけないもののようですよ。 感じるからには、何かあるのかもしれません。
とはいえ、なんでもないことでいちいち「あたし霊感あるの!」と大騒ぎする人も多いですから、一概には言えませんけどね。
ていうか、今回の話って「じょりぃ一族、揃って電波」という話だったような気もします。 おそまつさまでございました。 うぃ〜〜〜んうぃ〜〜〜ん <電波発生中の音
それにしても 「見える人」でなくて良かった。ワタシ。
ひゅ〜〜〜〜〜〜〜〜どろどろどろどろどろ〜〜〜〜〜〜。
あ。 ひとだま。
というわけでですね、本日の日記は「怖い話」でございます。 苦手な方は読まないほうがよろしいかもしれません。 これを読んだ後トイレに行くと、便器から手が出てきてお尻を拭いてくれちゃったりという、サービス精神旺盛な霊と遭遇してしまうかもしれないからです。
ウソです。 そんなに怖くないとは思うんですけど。 接待先でおもしろい話(と言っても怖い話なんですが)を聞いてきたので、誰かに話したくてですね。 きょんは怖がりなので聞いてくれないし、ナナも同様。 なのでこちらで発散させていただきます。
本日、夜になってから宮司様に呼び出されまして。 「ちょっと出てきてよ。お寿司だよー。お寿司」 「今日、だるいんですよワタシ」 「接待要員が足りないんだよー。男ふたりで飲んでてもさー」 「実はワタシも男なんですー」 「Eも来るから、じょりぃさんも来なさい」
不思議ちゃんEさんも呼び出された様子。 これでワタシが行かなければ、Eさんひとりか。気の毒だな。
というわけで、イヤイヤ顔を出したじょりぃ。
途中まではそれはもうつまらなくて居眠りこきそうになったじょりぃだったのですが、お客様がおもしろい話題を振ってくれまして。
「あの、除霊とかもなさるんですよね、宮司」と。
「しますよー。あはははは」 気の抜けた宮司でございますね。 でもこの人、ホントに祓っちゃうんですよ。
「『除霊』ってことばは私は使わないんですけどね。な?E」 「使いませんね」と、巫女でもある不思議ちゃんEさん。
宮司曰く。
霊は除けないのだそうです。 いるもんはどかせないよー。と。 ただ、存在を認めて、慰めて、納得させることはできるそうで。
ここから先の「祓い方」の実践的な話はひょっとしたら企業秘密かもしれませんので控えますが、ワタシとしては大いに納得できる話でございました。 とにかく、今のところこの宮司は100%の確立で祓っちゃってるのです。
ていうか「ずるい」と思ったのですが 「行ってみて、話聞いてみて、『こりゃオレじゃダメだ』と思うものは断る」そうで。 「自分がヤバイもんね。オレじゃ無理そうなのに引き受けちゃったら」なんですって。 もちろん、祓う力がその宮司より強い人なら祓えるそうなんですが。
で、怖い話というのはこれじゃないんです。 この話から、宮司が若い頃に体験した「怖い話」に移っていったわけなのですが。 この宮司、話が上手で臨場感たっぷりに話してくださったので、ワタシもお伝えしやすいです。 以下、その怖い話。
宮司が神道関係の大学に通っていた頃。 入学し、弓道部に入った宮司は先輩から「一年4人!今日の夜中に○○まで車で行って来い!」と命令を受けたそうです。 ○○というのは、山奥の一本道のつきあたりで、車がやっと一台通れるような道だそうで。 つきあたりまで行ってしまうと、鬼のように切り返しをしないと戻って来れない場所だそうなのですが。
体育会系ですからね、先輩の命令は絶対でございます。 「はい! 行ってまいります!」と元気に返事をした4人の1年生に、先輩、にやりと笑って「出るかもしれないけどな」と。
でもまあ、元気でやんちゃな18歳でございますから。 「オバケ見られるかもなー」なんてうきうきしながら4人で夜中に山道をぶぶーーんと車で出掛けたわけです。 しばらく走って、問題の「つきあたり」に到着。
「あれ? あんなところに車があるぜ」 ということで、車に近寄って行ってみる4人。 途中の山道も、この崖っぷちの「つきあたり」も、もちろん灯なんてまったくなくて真っ暗闇。 自分たちの乗ってきた車のヘッドライトで照らして見ていたらしいんですが。 それはアメ車のような大きく青い車で、タイヤは全部パンクし、窓はがっしゃがしゃに割れており、車はぼこぼこ。 ひどい事故に遭ったようで、ボンネットは潰れちゃってるし、なにしろまあぼろんぼろんな車でございまして。
「ひでえなこりゃ」 「その車の先、崖なんだろ? あんまり崖の方行かない方がいいぜ」 「事故車かな? 中の人は無事だったのかな」 なんて話をして。
「まあ、先輩の言ったことは済ませたわけだし、帰ろうか」 ということで、鬼のように切り返しをして元の真っ暗な山道を引き返した4人。 戻ってから先輩に「行ってきました」と報告しましたら。
「そうか。何か出たか?」 「いや、何も出なかったです」 「何かなかったか?」 「車がありました。青いポンコツのアメ車っぽいのが」 「そうか。 おまえら、明日の昼間、もう一度そこに行ってきてみろ」
翌日昼間、先輩の命令どおり、「つきあたり」までふたたび車を走らせた4人。 昨夜と同じ場所に行ってみたら。
青い車なんてなかったのです。 そこはただの、何もない、崖っぷちのつきあたり。
「車がないぜ」 「JAFでも来て、持って行っちゃったのかな」 「パンクしてたから、あの車じゃ動けないもんな」
なんて話をして、またまた先輩のところへ「行ってきました!」。
「で、 車はあったか?」 「いや、なかったです」 「そうか。 おまえら、今晩、もう一回同じところに行ってこい」
ご苦労なことに、ふたたび真っ暗な山道を走る4人。
つきあたりまで来て、ヘッドライトに照らされた崖の方を見ると。
「おい! あれ・・・・」
そうです。
青い車がいるのです。 昨日と同じ、ポンコツぼろぼろの、青い大きなアメ車が。
ぎゃあああああああああああと、今度はパニックになる4人。 このときは車を降りて確かめる余裕などなく、狂ったように切り返しをして(この時間が長くて怖かったそうでございます)、一目散に真っ暗な山道を走り下りまして。
4人の様子を見て先輩が「車があったのか」と。 「ありました! なんですかあれは!」 「そうなんだよ。 わからないんだよな。 でも、やっぱりまだいたのか」
宮司たちも、もう二度と行く気になれなくて、それっきりなのだそうですが。 どうやら先輩たちもみな同じ思いをして、自分たちで行くのはもうこりごりなので、新入生が入るたびに確認に行かせていたらしいのです。
「たぶん、自殺したか事故かなにかで、あの崖から車ごと落ちたんだろうなあ」と、しみじみ語る宮司。 「宮司、話つくってません? なんか出来過ぎですよその話」 ワタシも相当失礼ですが。 「つくってないよ。本当の話だよ。今でも怖いよ、あれは。思い出すと」
というわけでですね。
たぶん今もいるんでしょうね。その車。 「つきあたり」にひとりぼっちで。 さすがのJAFも、運べないでしょうしねえ。
暗闇の中、春に3度だけ訪れる某大学弓道部の新入生を待っているのでしょう。
「まり」さんのお話ではありません。「しんり」です。
何を突然重たい話を。と思われるかもしれませんが。
内容はいつものごとく、軽いものでございます。 というわけで安心したりガッカリしたりしてください。
ナナと再会当時やりとりしていたファックスをぱらぱらと見ていたら、「真理」についての話題がありまして。
なぜそんなファックスを見ていたかというと、ナナと全然接触がなくてつまんなかったからです。 かわいそうですねえじょりぃ。 とは誰も思ってくれないのは知っております。 って、これ書いた次の日には遊園地に遊びに行ってしまったので、毎日読んでくださっている方にはあまり悲壮感が伝わらない気がいたしますが。
ナナとファックス文通していた頃なので、もう2年ほど前の話題なのですけれどね。 ちょっと思い出したので書いてしまおうっと。
そもそもは、優秀なアホ友タマリンが、ワタシときょんと飲んでいたときに突然質問してきたことから始まりました。
「ねえ、ふたりにとってさ、『人生の真理』ってなに?」 「・・・・・・・・」 「・・・・・・・・」
ホントにすごい突然だったもので。ふたりとも思わず絶句。
「あにゃた、何よ。宗教でもはじめたの?」とワタシ。 タマ「(笑) 近いものがあるかもしれないけど。 このあいだ、自己啓発セミナーみたいのに行かされたのよ、会社で」 じょ「ふんふん」 タマ「で、そういう質問をされてさ。 あたし、そんなこと考えたことなかったから、本当に困っちゃってさ」 きょ「ほう」 タマ「で、ふたりは理屈っぽいから」 じょ・きょ「なにーーー?!」 タマ「(笑) 考えたことあるのかなと思って訊いてみたんだけど」
ということでですね。 まあ、こういう話題はキライではないので、ワタシときょんも考えてみることに。
タマ「じょりぃにとっての『人生の真理』って、なに?」 じょ「『愛』だな」 タマ・きょ「ぎょええええええええええええええええええ」 じょ「なによその反応」 きょ「よくしゃあしゃあとそういうことが言えるよねー。 あたしゃ、聞いてて恥ずかしいよ」 タマ「あたしもー。 でも、愛って、どんな愛?」 じょ「ワタシの愛」 タマ「は?」 じょ「ワタシの中に存在する愛は、ワタシにとっての真実であるわけだ。 それが世間的なものさしから見て正しかろうと間違っていようと、 ワタシにとっては、まことのことわりである、と」 タマ「なるほどねー」 じょ「恋愛の愛だけでなくさ、もっと広義の意味の愛でも、 その対象を愛しているか愛していないか、愛せるか愛せないか、というのは、 ワタシにとっては一番確実な指針にできるわけよ。 なのでワタシは『愛』と答えておきます」
ふたりとも、ひくなよ。
まあワタシも酔っぱらってましたけど。 今でも同じ思いでございます。 実は「真理」の定義がよくわかってないかもしれないけど。 いいのいいのそんなの。フィーリングってヤツで。(いいのだろうか)
タマ「きょんは?」 きょ「うええええええ。難しいよそれ。 ・・・・・・よくわかんないけど『命あるものが死ぬまで生きること。そのシンプルさ』 としておこうかな」 じょ「なんだか禅だな」 タマ「でもなんとなくわかる気がする」 じょ「まあ確かに、すこん、とそのまま人生だよね」 きょ「それに付属する、例えばいいもの食べたいとかいい暮らししたいとか、 そういうものをそぎ落とした部分が真理」 じょ「でも愛は残るんじゃないのかな」 きょ「植物には愛はないかもしれないじゃん。 愛が持てない状況で生きる人もいるかもしれないし。 『ただ単に、死ぬまで生きる』っていうのは、生きているものに平等に 与えられたものなわけだと思うんだよね。 どんな状態にせよさ」 じょ「なるほど」 タマ「お坊さんみたい、きょん」
『真理』という言葉を厳密に使うなら、ワタシよりきょんの答のほうが正しいでしょうね。
でもふたりのこの答、すごくお互いの性格やキャラを端的に表していて、おもしろいなあと思いました。
で、この話を翌日ファックスでナナに振ってみたのです。 とりあえず、ワタシときょんの答は伏せておいて「こんな話が出たんだけど、キミにとっての『人生の真理』って、なに?」と。
返事のファックスはこれ。
「真理? やけに難しいこと言う友達だね。 そうだなー、『世の中の全体的なことでも、身近なことでも、自分の理にかなっていること全て』とでも言っておく。 だってよくわかんないもん」
でした。
要は「自分にとっての真理とは、それがいかなる対象であろうとも、自分の理にかなっていることすべて」ということでしょうか。 ゴーイング・マイウェイ。 いえーい。
その「自分の理」を知りたかったんだけどな。まあいいや。しつこくすると怒られるから。
で、そのあとワタシの答は教えずに(絶対からかい倒されますから)、きょんの答「死ぬまで生きること。そのシンプルさ」をファックスで教えて差し上げましたら、その後のファックスにこう書かれておりました。
「先ほどのFAXの中で、きょんさんの真理というもの、実にシンプルだね。彼女は精進料理とか好きなのか?」
なぜに精進料理。 まあ気持ちはわかりますが。 そしてさらに
「『死ぬまで生きる』というより『命をまっとうする』と言いたいところです」と。
ああ、そうだった。
ナナのお父さんは、自分で命を絶ってしまったのだったっけ。
・・・・・ちょっと無神経だったかな。 反省。
そのあとしばらくしてから「さっきのファックス、じょりぃの友人の言ったことを否定するような非難するような言い方しちゃってゴメン」と、ナナからファックスが。 あちらもあちらで、なんか反省してしまったみたいですね。 そんなこと気にしなくていいのに。
というわけでですね。
みなさまの「自分にとっての人生の真理」とは、なんですか?
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