この涙は非力ながらも 祈る力を温める
明けない夜はない
朝陽を待ちながら 夜を浴びよう
そして祈り続ける この涙が天に昇る前に
貴女に届くように
涙に浮かぶ不安の前に
貴女が宿す貴女の粋
通り過ぎる沈黙は 見えない何かを手繰り寄せる
育まれゆくも 枯れゆくも
通り過ぎる時間だけが知っている
血液も思考も時間の渦を通ってゆく
絡まったときが解かれてゆく
秋をまとった銀杏並木 こぼれる光の束のように
柔らかい歩みを感じよう
君の心は 君を知っている
今夜は 私が抱いてあげる 私の腕の中で 子どものように 眠るあなたの身体 あなたの匂いがする こんなに小さかったっけ 大丈夫 今夜は私が海になる あなたは 安心して浮かんでればいい 今夜は 私が守ってあげる
あなたの鼓動と わたしの鼓動が
結うもの
水晶の中で泳いでるような 今夜の静寂 空には冬を待つ新月 心が憶えている あの日の月 それぞれの時を 泳ぎ巡って触れ合った指 今夜も月が知っている 今夜も月は憶えていく
あなたの手に宿る私の声。
あなたが居る。 私がわかる。
私の手にも あなたの声は宿っているのでしょうか。
夢のようで。
本当の朝。
愛の在り方が 変わってしまう。
気付かずに 戸惑いを越えて。
この夜の奥に いつまでも残っている
見えなくなったはずの いつかの秋
いつも綺麗なばかりではなくて 時々とんでもなく哀しくなる
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