涙の温度を知る夜は これからも幾度となく 渡ってゆくだろう。
肌を透き通る蒼い月夜に 涙は蒼い石となり 胸に揺れ宝になる。
あたたかい涙も 冷えきった涙も
頬にこぼして感じなさい。 蒼い光の前に閉ざさぬよう。
その涙を知りなさい。 蒼い石が力をくれるだろう。
今日も明日もそれからも。 あなたを想う夜が訪れる。
たとえば大好きな毛布。 包まってるだけで安心。
硝子の夜が 星の蜜と溶けても 覚えているのは
左利きで描かれる輪郭
細い線と浮かぶ涙で あなたが硝子だったと 気付いた朝に鍵をかけた
宙に広がるこの空で
すべてを知るのは
誰ですか。
そこから見えるものは何。 隠されているものは何。
本当は気付いているのだろう?
開くがいい。 放つがいい。
きっと君も空を飛べるさ。
もう一度あの話を聞きたくて 君に逢いたいと想うのです。
初めての雪を待ちながら。
あんなにも求めていた声なのに。
忘れられないようにと 時折思い出したように現れる声に
もう振り返ることはないだろう。
もういいだろう。君も行くがいい。 もう重なる想いはそこにはないのだ。
ずっと続いてきた 君と僕だけが知るもの
どんな形で どんな色で
目には見えないけれど 言葉にもしないけれど
消えないもの
始まる光と風の穏 気持ちよく駆けめぐる丘 橋に注ぐ日暮れの息 一呼吸くれる赤信号 フィルターを通るコーヒー 眠る前に想う誰か
何気ない日常 愛して。愛されて。
あなたの譜面は奏でられ生きる
どこにも放たれない心の声 人魚が抱き恋した証の涙は 小さな真珠となり海に沈む
頬杖ついて。
ぼんやりと。
素顔のわたし。
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