馨絵詞〜かおるのえことば
楽しいことも、そうではないことも。

2007年09月12日(水) ゆるしてください

上野アメ横で。
正確にはアメ横といわれる通りから線路を1本はさんだ通りで。

ここはパチンコ屋さんや風俗店、安い衣類の店がズラズラ並んでいるゴチャっとした通りですが。

ここでサラリーマンのマジ土下座に遭遇しました。

40代と思われるスーツの男が。
やはり40代、ただし少し年上といった風情のこれもスーツの男に。

多くの人が行き交う通りの真ん中で、額をアスファルトにこすり付けていました。

土下座しながら何か言っています。
何か言っていますが、何を言っているのか分かりません。

相手は「恥ずかしいからやめてくれ」といった感じで男を立たせようとしています。
そりゃ恥ずかしいよね。

周囲の人も興味はアリアリなんだけれど、相手の男性に悪い気がしてじっくり見られないんです。
稲葉も許されるなら、宇多田が流れるイヤホンを外して、腰をすえて拝見したかった。

みんな歩を少しゆるめて、しかし決して止まることなくその場を通り過ぎていきました。

唯一、立ち止まってみていたのは、前のパチンコ屋さんのキャンペーンガール。
台の上に立って甘い声で「優秀機・優秀台を多数〜」というお決まりの文句をマイクを通して響かせています。

スラスラと喋りながらも、目は土下座に釘付け。
気になるよねえ。

あれから時間もだいぶ経って、彼も今は冷静になってるでしょう。
いったい何があったのか、じっくり聞いてみたいものですわ。


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稲葉 馨

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