馨絵詞〜かおるのえことば
楽しいことも、そうではないことも。

2005年10月17日(月) 気になる「。」

気になり始めたのは「モーニング娘。」からだと思います。

それから「いいひと。」とか「ほっしゃん。」とか。
「野ブタ。をプロデュース」とか。

お分かりですね。
」←これ。
句点。

芸名や作品名に句点が付くケースが増えてきています。
出始めの頃はそうでもなかったけれど、近頃は食傷気味。

句点てのは「文の終わり」を示すものなんですね。
「単語の終わり」には来ないものなんです。
だから上に挙げたものはすべて、文法的には、間違っているわけです。

   ◆

いや、否定はしません。
芸名に付いてる「。」なんか、きっと何かしらの強い意味と思いが込められてたりするんでしょうし。

大相撲の曙関ははじめ、「」の字の「者」の所にかぶる「、」が無かったんです。
点(=天下)は自分の手で取ってこい」 という名付け親の思いによるものでした。
大関に昇進したのをうけて、ようやく現在の「曙」の字になったのです。

上のような物語、これは大いにアリですよね。

だから「モーニング娘。」も許してやりたいんです。
たぶんこの「。」には意味と思いがある。
つんく♂が込めた願いがあるはず。
……この「♂」も意味あんのかな?

ただね、「曙」の点と比べると自己主張が強すぎるんですよ、「。」は。

記事なんか読んでいてですね
「全国ツアーを終えたモーニング娘。の吉澤ひとみは……」
とある。
読んでいて、どうしてもそこで一度切ってしまう。
で、「変だな?」と思って、気付いて、読み返したりするのです。
もうね、鬱陶しくて鬱陶しくて。

   ◆

今あるのは許す。
奇をてらっているだけのものであっても、今ある「。」は許す。
藤岡弘、も許す。
この「、」にはちゃんとした意味があるんだよね。

でも、もういいよ。
込めたい意味があるなら、そろそろ他の表現を探してみようよ。


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稲葉 馨

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