馨絵詞〜かおるのえことば
楽しいことも、そうではないことも。

2004年02月06日(金) 男の子の「バイバイ」

日記上の日付とは少し前後してしまうんですが…。
2月7日より阪本順治監督作品『この世の外へ クラブ進駐軍』がロードショーとなります。
昨年の初夏にエキストラで参加していた作品です。
テレビCMも流れてます。
稲葉自身はほっとんど映ってないのに、それでも少し自分のことのようにわくわくします。
ちゃんとした役をもらっていたら、きっとわくわくどころじゃないんだろうな。

   ◆

前回は『女の子のバイバイ』でした。
じゃ今回は『男の子のバイバイ』いっときますか。

男の子のバイバイで一番それらしいのは電車の中で見られます。
中学生が特に顕著。
小学生まで徒歩通学で、中学になったとたんの電車通学に浮かれている頃の中学生。

学校が終わって電車に揺られています。
下車駅が近づいてカバンを持ち直すんですが、他のクラスメート3人が制服やカバンを掴んで降ろそうとしない。
降りたい少年は「やめろよー」と一応抵抗していますが、彼もどこか楽しそうなんですね。
引っ張り合いを楽しんで、ドアが閉まる寸前、絶妙のタイミングで解放する。
ドアを挟んで笑い合う少年たち。
このときの「バイバイ」が良いです。
ドアがあるから言葉として発することはないんですが、全身から溢れるような「バイバイ」。

もちろん度が過ぎればマナー違反になるんですが、ほどほどなら可愛いものです。
特に少年たちが稲葉の母校の後輩だったらなおさらです。

   ◆

たまに、降ろされないまま次の駅まで拉致されてしまうこともあります。
ぶーぶー文句を言いながらも、見慣れない車窓と駅が妙に面白いんです。
電車って、いつも乗ってる区間はなんとも思わないんです。
でも1つだけでも先へ行くと、随分な別世界なんですね。

拉致されて通過する駅の数はその時のテンションに比例します。
まあ武士の情けで1駅だけってのがいちばん多いように思われますがね。

稲葉も拉致されたことあります。
京浜東北線の下りに乗っていて、東神奈川駅で横浜線に乗り換えなくちゃいけないのに、横浜駅まで行きました。
友人に拉致されてならどこまででも楽しいものなんです。

大人になった今は拉致じゃなくて、寝過ごして先の駅まで行っちゃいます。
友人のせいじゃない。
自分のせい。
「やめろよー」じゃないのです。
「しっかりしろよ、オレ」なのです。
この場合、たった1駅だけでもヘコみます。
まして石川町とか磯子とか、ひどいと大船とか行っちゃった日にゃあ。
横浜の地理感の無い人には分かりにくい例えですね。

後半、タイトルとは少し逸れた感もありますが、とにかく男の子の「バイバイ」で浮かぶのはそんな光景。

   ◆◆◆

【関連記事リンク】
2004年2月3日『女の子の「バイバイ」』


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稲葉 馨

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