2004年02月03日(火) |
女の子の「バイバイ」 |
夕方の町をぷらぷらしていて、ふと目に入ると嬉しくなるのが女の子の「バイバイ」。 女の子のバイバイですよ。 売買じゃありませんよ。 犯罪ですからね、そっちは。
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中学生くらいかな。 お友達同士の女の子2人が、とるに足らないお話をしながらゆっくり歩いています。 通りの交差点に差し掛かったところで、1人が「じゃーね、また明日」と手を振ります。 ひじは伸ばさないで小さく振ります。 するともう1人が「うん、バイバイ」とやります。 その言い方も肩の力が抜け切っていて、微妙に舌も回りきっていない。 少し風が吹いたら飛んでいきそうな「バイバイ」。
そして1人はそのまままっすぐ、もう1人は信号を渡って向こうの通りへ。 2人とも先ほどまでより少しばかり足早になっています。
こんなの。 なんてことない光景。 なのに、目にすると少し暖かくなります。
たぶん彼女たちは毎日これを繰り返しているんでしょう。 で、次の朝には「おはよー」を言い合う。 こちらもいつもと大差ありません。 たまに「遅ーい」となるくらいで。
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「バイバイ」ってのは「さようなら」。 別れの挨拶です。 でも彼女たちの「バイバイ」は翌朝の「おはよー」がセットになっているんです。 また明日。 また明日。
いいじゃないですか、なんか。 こういうのって。 当たり前すぎるんだけどさり気ない、 さり気なさすぎて本人たちも気付かないような幸せ。 プチハッピー。
明日も学校、仕事をがんばろう。 彼女たちの日常が稲葉にほんの少しの力をくれる。 「バイバイ」の価値、ひっそりと大切にしたいものです。
……別に、さ。 男の子の「バイバイ」だって日記の内容的にはなんの変わりも無いんです。 ただ、男の子よりは女の子の方により幸せを感じるのは稲葉が男である以上は仕方ありませんね。
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