馨絵詞〜かおるのえことば
楽しいことも、そうではないことも。

2003年09月27日(土) 夢へ高飛び

大学の同輩がイタリアへ渡ります。

彼は稲葉と一緒に映画学科演技コースで勉強していました。
学生の頃から自分の世界を持った面白い男でした。
2年生のときに稲葉が監督した自主映画に主役で出演してもらったことがあります。
在学中、長期休みを利用してイタリアへ一人旅へ出て、日本との芸術力の差に衝撃を受けたようです。
観てきたもの思ったことを熱心に語ってくるようになりました。

大学最後の一年で彼は「イタリア語」を授業に加えました。
はじめは「またまたぁ」みたいな感じでお互いに言ってたのですが、卒業して半年強、とうとう本気でイタリアへ渡ります。

なんというか思い立ったら一直線みたいなところがある男で、言い出したら本気でやっちゃうんです。
やらないと言い出したら本気でやらない男でもありました。

頑張って来い。
イタリアに知り合いがいるってのは悪い気がしません。
どんな風になって帰ってくるのかな。
稲葉はどんな風になって彼を迎えてやれるのかな。

   ◆

サークルの1つ下の後輩にもドイツに渡っているのがいます。
彼女はサークルのホームページ管理人を務めていて、稲葉にこの日記を書くきっかけを与えてくれた人物です。
そういう点で彼女は恩人であります。
実際、彼女が自発的にサークルのページを作るまで、インターネットなんて大学の授業でしか触れていませんでした。

彼女もまた自分だけの世界観を持っています。
理解しがたいっちゃそうなんですが、でも飽きなくて面白いの、そして賢い。

ドイツか、遠いなあ。
少し心配な気もします。
しかし、身体はちっこいくせに度胸はある奴なので、きっと大丈夫かね。

   ◆

先輩の知人にパリ(あ、ロンドンだったかも。直接の知り合いじゃないので記憶が曖昧だわ)の映像学校へ入学された方がいます。
彼女が日本で創った作品が評価されて、現地で単館上映されたこともあります。
その作品は稲葉も観たことがありますが、確かに面白かった。

   ◆

自分の世界を持ってる人ってのはけっこういるんですが、それが他の人も納得させるだけ力強い人となるとなかなかどうして。
もともとの才能だったり、それプラス勉強・努力だったり。
価値観が根底から違う外国人が相手となるとさらに厄介なんでしょうね。
好き嫌いはあるにしてもやっぱり北野武はすごいと思う。
稲葉は外国で勝負するつもりはない人間ですが、でも外国へ出て行く人は応援したい。

ただね、彼らに共通のお願いがあるのです。
成功するにしても難しいにしても、いつかは日本に帰ってきてほしい。
観てきたものを話してほしい。
創ってきたものを見せてほしい。

一緒に酒でも飲みながら。
稲葉はウーロン茶なんだけどさ。

日本に稲葉がいることを忘れないでほしい。


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稲葉 馨

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