馨絵詞〜かおるのえことば
楽しいことも、そうではないことも。

2003年08月03日(日) 年金払うか払わんか

給料日ってのは良いものです。
たとえ今の仕事が辛くても、月に一度の給料日がやってくると、も少し頑張ってみようかなーなんて思ったりします。
単純ですか?
まあ今のバイト、ちっとも辛くなくてむしろ楽しんでやってるんですがね。

明細書みると、当然ですが税金が引かれています。
むう。
そりゃ納税は義務ですからね、持っていかれちゃうのはしかたないところ。
払ってやるよ。
有効に使ってね。

   ◆

税金とは別に年金も考えるようになりました。
月に1万3千円強ですね。
年金への信頼感が落ちていて払わない人が増えてるそうです。
で、払わない人が増えるからさらに年金制度の不安も増して…の悪循環。
あちゃあ。

そりゃ年金払ってて、自分がいざ貰うときになってそのときに破綻してたらイヤですね。
損こいたーって思うでしょうな。
でもね、稲葉は年金はしっかりと払いたい。

まあ、年金制度は破綻してるでしょうね、自分が貰うようになるまでに。
きっちりとした改革が成されれば話は別ですが。
だからお金が自分に帰ってくることははっきり言って期待してません。
でも払う。
全額免除や半額納付の申請はできますけど、でもしない。

   ◆

すくなくとも年金、自分の祖父母が元気なうちは払っていたいと思います。

じいちゃんもばあちゃんも、いろぉんな形で面倒見てくれます。
世話してくれます、援助してくれます。
ガキんちょの頃はそれを無邪気に喜んでました。

でも今は無邪気に喜べなくなってます。
なんかね、貰ったらその分は返したいな、なんて。
役者になる、なぁんて将来の見えない道を歩んでいる稲葉。
もしかしたら、なぁんにも恩返しができない大人になっちゃうかもしれないんです。
それがすごくすごくイヤでさ。
返せるものは返せるうちに返しときたい…ってちかごろ頓に思うようになりました。

ただ、相手は祖父母なんだよね。
これが友人だったら借りっぱなしはカッコ悪いだけなんですが、祖父母となると、ちと微妙。
なんでしょう、祖父母は孫のために愛を注ぐもの、と定義するなら返す必要は無いのかもしれません。
だって給料入ったからって、お金を封筒に入れておじいちゃんに「はいっ」って渡すってのは筋が違うでしょ、なんか。
仮にやったとしても、絶対に受け取っちゃくれないよ。
むしろ怒り出すかも。

だからさ、せめて年金払って、すっごい間接的かもしれないけど、それで少しでも恩を返せるなら、て思うわけです。

   ◆

じいちゃんには、ばあちゃんにはいっぱい遊んでもらいました。
いろんな所へ連れて行ってもらいました。
美味しいもの食べさせてもらいました。
お小遣いもたくさん貰いました。

でっかい役者になって、ちゃんとした恩返しができるなら文句なしだ。。
でも正直不安もあるからねえ。
やっぱり返せるものは返せるうちに、です。

ばあちゃんにはいろんな芝居に連れて行ってもらいました。
喜劇だったり歌舞伎だったり落語だったり。
そのどれもが強烈な思い出でね。
稲葉のお金じゃ絶対買えないような、役者さんが間近に見られる良い席なんですわ。

だから、いつか自分が出てる大劇場の芝居のS席にばあちゃんを招待してやるって思ってます。
小劇場の公演には招待したことあるんですけどね。
でもやっぱりばあちゃんに連れて行ってもらった劇場に招待したい。
それが最高の恩返し。
いつか、できるかな。

   ◆

年金って手段の是非はともかく、今はこんな形でもじいちゃんやばあちゃんのためになるならしたい。
何に使われるか分からない所得税なんかより、よっぽど能動的に払いたいな。

それに、払った年金がお小遣いって形でまた戻ってくるかもしれないし。
これからも美味しいものを食べさせてもらうために。
情けは人のためならず、かな。


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稲葉 馨

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