稲葉は眼が悪いのです。 右も左も悪いのです。 右より左のが悪いのです。 左には乱視も入っていて踏んだり蹴ったりなのです。
乱視なもんだから、お月様の形がはっきり分からないのです。 ダブって見えるのね。 満月だとミッキーマウスみたく見えたりします。 もしくは細胞分裂みたく見えたりします。 ひでえよ。
そんなわけで稲葉、寝るときとお風呂のときを除いて、常に眼鏡かコンタクト。 おうち以外、たとえば合宿なんか行ったときはお風呂のときも眼鏡なの。
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小学4年のときに初めて眼鏡をつけました。 それから12〜3年、人生の半分以上、稲葉は眼鏡或いはコンタクト越しに世界を見ているわけですね。
こないだ、ちょこっとお散歩してたとき、なんとなく眼鏡を外したらそら驚きました。 見慣れた光景なのにとてもとても新鮮なのです。 全部ぼやけてる、それだけなんだけどね、実際のところ。 でもちょっとしたイリュージョン。 すぐ目の前にこんな別世界があること、知らなかったな。 お散歩がたーのしい♪
だけれども、見えないってことは危ないってことで、ケガしないうちに眼鏡をかけ直すのです。
稲葉は眼が悪いのです。
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