馨絵詞〜かおるのえことば
楽しいことも、そうではないことも。

2002年04月26日(金) 稲葉の稽古場日報・準備編〜金の卵は意外と身近に

第2回ワークショップ。
前半/ストレッチ・発声・早口・たるえだ
後半/リトミック・ぐるぐる剣山・ディベート・伝言ジェスチャー

ワークショップ2回分の日記をまとめて書いている。
で、1週間ぶりの日記になっていたことに気づく。
こんなに間隔を空けたことはたぶん無かったと思う。

疲れていないといったら嘘になる。
でも厳密には疲れとは違う。
頭の容量を稽古場の内容に割いていたのだ。

稲葉の劇団で演出をしている男(元・べディック部員)が他の劇団の稽古に一役者として参加したときに、こんなことを言っていた。
「演出が進めてくれて、それに乗っかっていればいいことのなんと楽なことか」
ふむ。
稲葉は稽古場にはほとんど役者として参加してきた。
彼の言うことはとてもわかる。
誤解を招くような表現になるが、稲葉は今までの稽古場ではとても楽をしていた。
ああ、演出は頭と気を使う仕事なのだなあ。
知ってはいたけどさ。
やらなきゃ知ってることにはならないのだなあ。
稲葉にとっても演出ワークショップ。

よーしがんばるぞ。

ともき殿に稽古場をあずけているあいだ、裏方(制作)希望という矢野殿とお話する。
緊張しているのか物静かな喋りだったが、お芝居好きですってのはすごく伝わる。
またひとり心強い仲間が得られそうだ。

今日は身体を使った表現をしてみた。
剣山は舞台を使って、いかに見栄え良く且つ相手に伝わりやすい画(空間)を作るかという稽古である。
空間を瞬時にして読み、その中に身体を馴染ませる。

身体を使った稽古、といっても、頭をまったく使わない稽古はありえない。
空気を読むというのも頭を使う作業である。
1年生がなかなかいい勘を持っているのを確認した。

ちなみに、お題を書いてみせたメモ紙…。
気づいた方もいると思うが実はBカードである。
資源は有効利用しないとね。

次に、前日にいなかった小松殿の希望を容れてふたたびディベートをやる。
「江古田VS所沢」「文芸学科VS映画学科」の2本立て。
やりたいと言っていた小松殿はさすがに率先して斬り込んでいく。
今はとにかく前向きであることを評価したい。

最後に伝言ジェスチャーである。
いや、みんないろんなことする。
ちょっと面白かったので延長戦までやった。

こうして3時間は流れゆく。

なにせたった2回のワークショップだ。
やれることにはどうしても限界がある。
演技内容に対して、稽古場で言った以上に言いたいこともあるが、一応控えたつもりだ。
小難しい(かったか?)理論とかも喋ったが、今はまだ聞き流していてもいい。
演劇って楽しいべ? ってことが一番伝えたかった。
そこは読み取ってもらえました?

5月よりスタートする稲葉企画の稽古場でも、今回やった稽古方法をいくつか使っていく。
もちろんそこではもっと深く突っ込んでいくぞ。

稽古後、一同と夕食をともにする。
今日参加してくれた人たちとは、やっと普通に馴染めるまでになったかな。
稽古場の魔力とでもいうか、たとえ初対面の人でも稽古場で3時間を共に過ごしたらもう仲良しになっている。

今回のワークショップが良かったか悪かったかは、軽井沢合宿、さらには5月以降の本稽古で彼らが証明してくれるものと確信している。

さて。
午前中、合宿費用を納めるため狐憑き殿と市ヶ谷の日本大学会館へ赴く。
立派なビルだ。
職員の仕事ぶりに狐殿は感心していた。

新歓隊長の仕事も大詰め。
さあさ、今しばし励まれよ。

一方で新歓プロは解散。
物井、AR、千里、由梨殿に労いを申し上げる。


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稲葉 馨

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