夕刊で「海洋歴史小説・直木賞作家 白石一郎さん死去」を知る。72歳。 2002年に食道ガンの宣告があり、闘病していた。 私にとっては伝奇時代小説『黒い炎の戦士』シリーズの作家である。 徳間書店から発行されていたSF専門誌「SFアドベンチャー」に連載。その後、徳間ノヴェルス、徳間文庫で出版。残念ながら未完である。 山田風太郎の系列風の奇想天外で抜群に面白い一種の娯楽忍者小説としてその完結編の登場を長い間待ち続けていたので、そういう意味でも気になっていた作家の一人だった。 長男の一文さんと二男の文郎さん、ともに作家であることは今回はじめて知った。 双方に共通する白石という姓を結びつけて考えたことがなかったので驚き、少し興味がわいた。
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