2004年09月23日(木) |
吉田精一『日本近代詩鑑賞ー大正篇ー』(新潮文庫)を少し。 |
吉田精一『日本近代詩鑑賞ー大正篇ー』(新潮文庫)の佐藤春夫の章を読む。 初めの詩は「秋刀魚の歌」。過去に何回か読んでいるはずの有名な代表作だが、一体何をよんでいたのか。 一連目のみ読んで全体を読んだつもりになっていたのだろうか。 三連目にある 「あはれ、人に捨てられんとする人妻と 妻にそむかれたる男と食卓にむかへば、 愛うすき父を持ちし女の児は 」 など詩の背景の物語にまったく気づいていなかった。
谷崎潤一郎との友情、その妻との関係について、これを読んで初めて知った。
ほかには、 木下杢太郎、高村光太郎、室生犀星、萩原朔太郎、日夏耿之介、西条八十、芥川龍之介、佐藤惣之助の八詩人とその代表的作品を取り上げている。
(昭和二十八年六月五日発行、昭和五十一年七月三十日三十一刷)
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