2004年08月28日(土) |
中井英夫『虚無への供物』創元推理文庫 |
中井英夫『虚無への供物』創元推理文庫を読んだ。 読もうと思って果たせないでいる本が数多くある。その一冊がこれだった。 初めて見た姿は三一書房版の箱入りの作品集。ある橋の近くの古本屋で千円くらいで買った。三十年前。 最近、講談社文庫に入ったことが刺激になった。 読むなら創元推理文庫の全集版と考えていたので新しい方で読む気にはならなかった。 著者のあとがきのある681頁まで一気に読んだと言えればかっこうがつくが、実際には1カ月かかった。読み終わって気がつくとまた最初から読み始めようとしていた。螺旋階段をゆっくり昇ってきた。いつのまにかどこかで上下や前後が入れ替わってしまったらしい。 相沢啓三の解説と本多正一の解題を読むにはまだまだ時間がかかりそうだ。
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