読書日記

2001年07月17日(火) 小林信彦「出会いがしらのハッピー・デイズ」は愛読書

 小林信彦「出合いがしらのハッピー・デイズ」(文藝春秋)は怒りの書である。 言葉の使い方に怒り、政治に怒り、映画に怒り、と怒り爆発であるが、一番腹立たしいのはどうやら日本がどんどん悪くなっていくことらしい。政治については絶望意外何物もないという態度。日本という国にハッピー・デイズが訪れるのは「出合い頭」意外に期待はできない。いや、「出合い頭」だからいっこうにやってこない。やって来ても「出合い頭」は実に痛そうだ。どちらにしても良いことは全くありそうにない。目をつぶって静観できない筆者の面目躍如の政治評論である。
 今、政治を語ると最も鋭く面白い筆者の最新エッセイ集。昨年2000年度、1年間の収穫である。


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