恋文 one |
君に初めて出会ったのは 寒い冬だった
逃避中のwatasiの前に 突然 君は 現れた
何故か この人の存在を 今の自分の救いにしようと
思った・・・ただ存在だけを
思わず 問いかけた 何処に行くの?
何処にいるの?・・・と
君は 俺に惚れるなよと 言った
それは ありえないと 思ったが
自分の中に 君が入りこんできた事は 確かであった
いつもは そんな風に感じることもないし 通りすぎるであろう事
曖昧な 雰囲気を 楽しむ watasiにしては
それは めづらしい ことであった
偶々の watasiの精神状態の為に
watasi達は 出会った
何故あの時 あんな事を 思ったのか
必然で 全ては 自分が望んだ事だと
無意識に 君に縋り付いた watasiなんだと
あの時もし 君に逢わなかったら・・・
さ迷い続けていただろうし
落ちていた―――watasi
嗚咽しながら 苦しみ続けて
逃げ続けて いただろう
存在・・・たったそれだけで watasiは 救われた
たった一点の 光に anataが思えた 冬
光の指す方向へと watasiは 歩き続けた・・・
・・冬
けれど 望まなければ 失わない・・と 知っていたwatasiは
anataを 求める事だけは 絶対に しないでおこうと
・・・ そんな事を 思っていた
存在だけを 心に置いて 日々を過ごすように 努めた・・・
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2002年06月06日(木)
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