狂気 |
友達が 残した 西行法師−−
願わくば 花のもとにて春しなむ そのきさらぎの 望月のころ
これは 私も好きな うたである−−特に今年は 色んな意味で 桜が−−自分の中を駆け巡った
今は其の跡形も無く 新緑の 風である
桜−狂気で思い出したが 私は絵が好きである
そして J・E ミレイの書いた 、『オフェ−リア』の絵が大好きである
この絵は シェイクスピアの ハムレットに出てくるオフェ−リアを
描いたものである
オフェ−リアは 狂って自殺してしまい 永遠に 花と水に 流され続けるのである−−その ワンシーンなのだ
美しい 狂ったまでに 美しい 狂気とはそんなものかもしれない
桜の木には そんな 残酷さ 儚さ 美しさが あるのでは ないだろうか・・
そして そんな オフェ−リア 桜に惹かれて
いる自分も 少しの狂気を抱えてるのかもしれない−−
狂い 壊れて 死んで 永遠に 其の時点を漂い続ける
なんとなく 幻想的な 一瞬も良いのではと 思い
そんな一瞬にも 憧れる
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けれど 現実に 生きている私は その 殆どが
生に執着し
もがき 苦しみ 泣いて 笑って 喜んで
人間臭さを 丸出しにしている
60になれば 大きな荷物を 積んだ 船が
私の所に 帰ってくる
まだ 歩いていなければ ならない
私は きっと ずっと 帰りを待つだろう
嘘のような 本当のような―――空間にいる
そんな 気持ちも 持ちつづけていれば
狂気 壊れなどとは 思っていられないのかもしれない
そして どんな事にも あえて 答えを求める必要は
無いであろうと・・・思う−−
本当のことは きっと 何処かに 存在する・・・
こんな自分が 本当は 狂気と 破滅の中にいるのかもしれない・・・
永遠に漂いつづけることに・・なるであろう・・
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2002年05月10日(金)
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