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Sail ho!
Tohko HAYAMA
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Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
ヘンリー氏のメノルカ旅行記2

2月7日にご紹介した、米国オブライアン掲示板マーク・ヘンリー氏のメノルカ旅行記、間があいてしまいましたが第2弾です。
こちらのページにアクセスください。
Visit Port Mahon 2.The town and Govonor's House
今回はポート・マオン散策編です。

1巻(上)P.42:
広場に着いてみると、そこは美しい木々が茂り、大きな対の階段が蛇行しながら下の波止場まで続いていた。この階段は、英国の船乗りにはこの百年来「弁髪階段」として知られている。そう呼ばれるのは、てっぺんが壊れている上に崩れかかった枝道が随所に伸びているからだ。

港周辺に対の階段を見つけることは出来なかった。しかし1枚目の写真左手の部分、港から町への入口に位置するこの階段は、オブライアンの言う「弁髪階段」の可能性が高いのではないだろうか?
2枚目はこの部分をアップにした写真。

1巻(上)P.293:
軍医のミスタ・フローリーは独身だった。サンタ・マリア岬のそばの高台に大きな邸宅を構え、ソフィー号が補給や修理のために寄港した際には留守でも使っていいと、一部屋専用に提供し、マチュリンの手荷物や収集品を置いてやっていた。

サンタ・マリア教会はこの階段を上った右手に位置する。
この周辺の建物のどれかが、フローリーの邸宅であったのだろう。

3枚目はポート・マオン町中の通りのスナップ。

さて、ジャックとスティーブンが初めてであったのは、このポート・マオンの総督邸で開かれた音楽会だが、この総督邸はどこにあるのだろうか?

メノルカ島の総督邸は港からは対岸にあたる「Golden Farm」という邸宅、4枚目の写真の建物であると言われているが、
詳しく調べてみたところ、この建物は「1737年以前に総督邸として使用されていた」とあった。
この建物は1798年にホレイショ・ネルソン提督が一時滞在に使用したとも記録されている。
しかし、ジャックとスティーブンが出会った1800年には、少なくともこの建物は総督邸ではなかった。

ところが、ガイドツァーで町中を巡ったところ、「ここは以前に総督邸として使用されていた」と言う建物に出会った。
5枚目の写真。
この建物は現在、スペイン軍の施設として利用されており、観光客が入ることは出来ないが、19世紀の前半に総督邸として使用されていた建物だという。
6枚目はこの建物を正面から、7枚目は海側から撮影した写真。

8枚目はこの高台から港を見下ろした写真である。
かつてはこの港が海軍基地となっており、木造帆船が停泊していた。
「Golden Farm」はこちら側から見ると、対岸となる。


2010年03月07日(日)