Sail ho!
Tohko HAYAMA
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Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
カティサーク号に新たな問題
バンクーバー・オリンピックは間もなく閉幕しようとしています。 次のオリンピックは夏の開催で、2012年ロンドン。
この開催に合わせて、先日、英国のゴードン・ブラウン首相は、「カティーサーク号を過去の栄光の象徴として、2012年夏までに復元する」と宣言しました。 ところが、また新たな問題が発生しているようです。 これに関する英Telegraph紙の記事はこちら↓。 Cutty Sark restoration turning into a fiasco
カティサークの復元を担当していた技術主任が辞任しました。 理由は、現在進められている復元方針は、船体に多大な負荷をかけることになるというのです。 復元後のカティーサークは船底を架台で持ち上げ、見学者が下からも船底を見上げられるようにするとのことですが、この架台が船体の骨組構造に過大な負荷をかけることがコンピューターシュミレーションの結果わかったとのこと。
また修復費用も当初の予想以上にかさんでいることから、前途はなかなか多難なようです。
船体構造の専門的なことは私にはわかりませんが、 もともと水で浮力を得ていたものが、架台に乗り自重がかかるようになると、構造強度が変わるのでは?というあたりは素人でもなんとなく思い当たることで、 もっともそれ以前に、カティサークのキールを塩水から永久に引き上げてしまうこと事態が、何だか寂しいことのように思われますが。
オリンピックまであと2年です。果たして復元は間に合うのか? 注意深く見守っていきたいと思います。
2010年02月28日(日)
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