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Sail ho!
Tohko HAYAMA
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Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
今週のWOWOW、もうひとつのお勧め

今週の木曜日7日にWOWOWで、「モンテ・クリスト伯」の放映があります。
4月7日(木)19:45〜「モンテ・クリスト伯」

この映画、以前の日記(2004年6月5日)でも一度触れましたが、ロケ地がマルタ島の聖アンジェロ砦(ジャックの時代に海軍司令部のあったところ)なので、M&C9巻とボライソー24、25巻の予習・復習に、ご覧になれる方はぜひご覧くださいませ。

「モンテ・クリスト伯」…つまりはアレクサンドル・デュマ「巌窟王」の映画化です。
原作ファンの方には「ちょっと…」の部分もあるのですが、
ホンモノの帆船は登場しますし、時代は1814年とあの時代ですし映像美または映像資料を見るつもりで、お気軽にどうぞ。

主人公のモンテ・クリスト伯ことエドモン・ダンテスに「パッション」のジム・カヴィーセル。
彼を陥れるモンデーゴに「L.A.コンフィデンシャル」のガイ・ピアース。ピアースは少年時代にフェンシング競技の経験があるとかで、最後のダンテスとの決闘(草原の廃墟で行われる)は映像的にも綺麗で一見の価値ありです。

モンデーゴの息子アルベルトを演じたヘンリー・カヴィル君には、ラミジ・シリーズのパオロ・オルシニ候補生のイメージがある!と、私はこの映画の公開当時に公言していたのですが、あれから3年以上がたってしまったから、もう彼もすっかり大人になってしまったでしょう。

さて問題の海軍司令部もとい聖アンジェロ砦ですが、ダンテスの無実を信じる婚約者のメルセデスが直訴におもむく先の、判事ヴォルフォールに執務室(背後に海の見える部屋)として登場します。
その他にも邸宅として砦内の各部屋がロケに使われているとのこと。

ナポレオン戦争当時に地中海の要衝だったマルタ島はM&C9巻の主要な舞台となります。
海軍司令部へはジャックは勿論のこと、ごくたまにスティーブンも呼び出されるのですが、一緒に行くぞとジャックが声かけてもホテルのスティーブンの部屋からは返事がなく、部屋係から鍵を借りて中に入ってみれば、

あ、突然ですが、次の一文のみ、ねたバレです。あまり重要なものではありませんが、一応ねたばれ警報を発令します。

【未読注意】ねたばれ警報発令***

耳栓をしたままぐっすり眠りこけていた軍医どの…とかいうエピソードがある筈です。
映画M&Cで砲撃訓練中にスティーブンが耳栓をして解剖をしていましたよね。
あれを見て「あぁこの耳栓ね、これなら呼ばれても目が覚めないのも当たり前ね」と私は9巻を思い出して笑っておりました。

***警報解除***


マルタ島は「グラディエイター」や「トロイ」のロケにも使われていましたね。
ダンテスがメルセデスに指輪を贈った場所は、アキレスが母である女神から忠告を受ける場所と同じところなんです(ブルー・グロットという海の綺麗な観光名所です)。
そういえば、このあいだ見たジェームズ・ダーシーの「Revelation」でも、ギリシアの島と言っていたところが実は「モンテ・クリスト伯」の流刑島(イフ島)と同じロケ地(マルタのコミノ島)でした。
どちらも特徴的な地形なので、一度マルタに行って実際に見ているとすぐにわかる…というかばれてしまいます。
マルタの観光局もニュージーランドのように、ロケ地ガイドブックを出せばいいのに、と思います。


2005年04月02日(土)