Sail ho!
Tohko HAYAMA
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Sail ho!:映画「マスター&コマンダー」と海洋冒険小説の海外情報日記
Patrick O'Brian Weekend 10月1日〜3日inポーツマス
先週ご紹介した英国ハンプシャー州ポーツマスの英国海軍博物館で、今年は10月1日〜3日に、「パトリック・オブライアン・ウィークエンド」が開催されます。 プログラム内容は、オブライアンの小説にまつわる、弦楽四重奏コンサート、数々の講演、ポーツマス港VIPクルーズ、H.M.S,ビクトリー号での晩餐会など。 参加料£350(約72,000円)、宿泊ご希望の方は、ポーツマスのホテル「ホリディ・イン」に別途手配。
このプログラムの詳細は下記の通り。
10月1日(金) 19:00 受付(Reception) ポーツマスの英国海軍博物館 Sailing Navy Galleryにお越しください。
20:00 コンサートと朗読(Concert Celebration of Friendship) サブタイトルにcelebration of friendshipとあるように、これはオーブリーとマチュリンの友情にちなんだコンサート・プログラムです。 オブライアンの小説に登場する曲の数々が弦楽四重奏で奏でられるとともに、曲と曲の間には、オブライアンの小説から、オーブリーとマチュリンの友情にまつわる一文が朗読されます。 ここで朗読されるシーンは、熱心なオブライアン・ファンによるインターネット上のフォーラム「The Gunroom」によって選び出されたものです。 21:30 初日のプログラム終了。
10月2日(土) 10:30 講演「ジャック・オーブリーの時代の海軍――艦船と運用」(Jack Aubrey's Navy -- Ships and Operation) 講師:コリン・ホワイト(Colin White / 国立海事博物館・海軍博物館) 11:30 コーヒーブレイク
12:00〜14:00 ポーツマス・ハーバークルーズ(昼食付き) 海軍博物館研究員のコリン・ホワイト氏の解説付きで、ポーツマス港と海軍基地を船から見学します。 この海軍基地について、英語ではJack Aubrey's the Naval Baseって書いてあるんですけど、第二次大戦当時、軍港ゆえに空襲の激しかったポーツマスですから、ジャックの頃の基地施設…はどこまで残っているのか? おそらく現代の最新鋭英国海軍基地を見学するのではないかと。
14:15 オーブリー時代の海軍の再現(Presentation Jack Aubrey's Navy) 海事歴史保存会(The Historical Maritime Society)メンバーによる当時の再現。 historical societyとは、日本で言えば例えば火縄銃保存会のような民間ボランティア団体で、昔ながらの風俗や生活を研究し衣服や道具類を再現し、時々実演を行って保存していくことを目的とした団体です。 英国にはこのような団体が数多くあるらしく(まぁ想像はつきますね、あの国民性だし)、時々この様な団体の名前に当たります。 最初は、日本で言うところの時代行例(東京で言えば八王子千人同心パレードとか)みたいなものかと思っていたのですが、英国の再現はもっと本格的で、騎兵のsoceityなどは日頃から訓練しているみたいですし、ライフル銃兵(ショーン・ビーン演じたことで有名なライフル銃隊のsocietyもあります)のsocietyはいつでも使えるようにライフル銃を整備(!)しているとのこと、むしろ茨城県相馬市の馬追いとか火縄銃保存会とかを想像した方が良いようです。 このような保存団体はヨーロッパ大陸各国にもあって、ワーテルロー会戦の記念日には、各国の保存会がベルギーのワーテルロー古戦場に集まって当時を再現することになってるのだとか、一度見てみたいものです。
15:15 ティータイム
18:00 ビクトリー号VIPツァー VIPツァーって、通常のツァーと何処が違うのでしょうね? まさかマストに登らせてくれるとか…なんてことは無理でしょうか?
19:30 ビクトリー号にて晩餐会 晩餐会は下層砲列甲板の、32ポンド砲に囲まれたメス・テーブルで行われます。 メス・テーブルって、プライス老やネイグルたちがとぐろを巻いていたあそこです。もちろんビクトリー号は戦列艦だから、サプライズ号よりは広いですけど。 いや、でもフォーマルディナーだから、一応皆様めかしこんでいらっしゃるんですよね? 下層砲列甲板のメステーブル(平水兵さんたちのテーブルにフォーマルウェアって、なんだか…ちょっと。
10月3日(日) 10:30 海軍を舞台にした小説――作家の視点から(Naval Novels -- The Author's View) 講師:リチャード・ウッドマン(Capt. Richard Woodman)ドリンクウォーター・シリーズの作者。元商船船長。 11:30 コーヒーブレイク
12:00 海軍を舞台にした小説――画家の視点から(Naval Novels -- The Artist's View) 講師:ジェフ・ハント(Geoff Hunt, RSMA)オブライアンの表紙画を担当。
13:00 ネルソン・ギャラリー訪問、トラファルガー体験。 この「トラファルガー体験」というのは、どういうものかわかりません。
15:00 海軍博物館内の展示見学、ミュージアム・ショップにて解散
この「パトリック・オブライン・ウィークエンド」は、年1回企画されているようですが、去年のプログラムにあった「当時の医学」の講演が今年はありません。リアルすぎて不評だったのかしら? 今年のプログラムは、去年より一般向け、入門者向けになっているような気がします。 映画でこの作品を知った新しいファンをターゲットにしているのでしょうか。
どこにも注意書きはありませんが、当然、使用言語は英語です…ので、ある程度英語でコミュニケーションできることが参加条件になると思われます。 参加ご希望の方は、こちらのページから「Booking Form」をクリックし、申し込みをします。
2004年08月01日(日)
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