umityanの日記
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2016年10月20日(木) 別荘を後にする。(6)

とっちゃん坊や達の旅も明日はいよいよ、本命の軍艦島(大仏島ージャイアンが命名)へ渡る。宴会も滞りなく終了した。それぞれに90点以上の高得点をカラオケでたたき出して、皆、気分が悪いはずもない。「町中の店では、こうはいかないなあーー」と、ネズミ音君が感心したようにつぶやいた。朝食は午前7時ということに決定。

頃もよく、皆、ベッドインタイムとなった。のび太君、ネズミ男君、ジャイアンの三人が同部屋。残りの二人は隣の部屋。僕たちの部屋では、ネズミ男君と僕ジャイアンが、二つあるベッドの左右に。のび太君は向かい側のベッドに一人で寝ることになった。まあ、これがいつものパターンだ。三人で寝るときはのび太君が真ん中、その左右にネズミ男君と僕ジャイアンが陣取る。これが最高のいびき対策である。要するにのび太君が緩衝剤となる。のび太君は僕たちのいびきに全く無関心で、微動だにしないで寝る。寝るときもまさに紳士だ。

だが、しかし、ばっと、今回はジャイアンとネズミ男君と隣り合わせだ。最悪のパターンだ。二人とも声を交わすことなく、素早くベッドに潜り込んだ。しばらくは何事もなく沈黙が続いた。いつの間にか、僕ジャイアンは眠りに落ちたようだ。目が覚めるまで、その間の記憶が全くない。ということは熟睡したのだろう。

どうもネズミ男も、そのようだ。目覚めて時計を見ると、ちょうど6時前。一番先に起きた。ベランダに出て外を眺めると、今にも降り出しそうな空模様。「雨が降っても島に渡れるのかな?」と、考えていたとき、ネズミ男が起きてきた。開口一番、「昨夜は、あんたのいびきがうるさくなかったよ」という。「そう、あんたも、そうだったぜ」と互いに顔を見合わせて、ほほえんだ。

さて、洗面でも済ませるかと、まず、ジャイアンがトイレにはいった。しばらくすると、ネズミ男が「まだなの。早く出てよ」という。僕が「待ってよ」というと、「あ、あ、あ、ああーーーつ」と、奇妙な声が聞こえた。「どうしたんだ?」と、声をかけると、な、な、なんと、「おいら、たいかびったぜ」と言う。「あんた、のび太君の部屋の横にも、洗面所があるじゃん」と、僕ジャイアンが言うと、どうも、間に合わなかったらしい。

まあ、予備のパンツを持ってきていたから、事なきを得たようだ。そうそう、読者のために、「たいかびる」という言葉を説明しておこう。「たいかびる」とは、「しかぶる。お漏らしする。下痢クーパー」という意味で使っている。要するに、食い過ぎてお腹の調子が悪くなったのだ。日頃から、ネズミ男は「おいら、お腹があまり丈夫でない」と、よく言っている。

幸いなことに僕ジャイアンはどうもなかった。しばらくして、のび太君が顔を出した。「たいかびり」の話は、そこではしなかった。彼は一日中、運転をしてきたので、疲れていたに違いない。すっかり元気を取り戻していた。隣の「部屋から二人がやってきて5人が揃った。簡単に朝食を済ませた。

さあーー、いよいよ、この別荘ともお別れだ。荷物をまとめて、車に乗り込んだ。空模様は相変わらず怪しい。雨が降らないことを願いつつ、のび太君はエンジンを吹かした。





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